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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
毎日のケアについてのアドバイスを載せていきます。
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2008年4月30日 (水)

やっぱり目は大事。

このGW中に、大学の同窓の食事会がありました。

みな、それぞれ仲間ですから、屈託のない話をしていました。

そんな中、先輩の一人が、最近老眼になりかけている話しを披露。

「最近、目の焦点が全く合わなくなってきて、すごく疲れる」ということなのです。

それには、私も似たような経験があります。

以前、私は歯を拡大して治療する「拡大鏡」を4回に1回の割合で使っていましたが、現在は2回に1回は拡大鏡をしないと目が疲れるのです。

拡大鏡の無い治療は考えられないです。今は。

これって、私もすでに老眼になっているってことでしょうか。

目は大事にしないといけません。

2008年4月29日 (火)

佐世保より友人家族が遊びに来ました。

GWまっただ中ですが、いかがお過ごしでしょうか。

私の自宅に、先日、大学の友人である須田晶先生がわざわざ佐世保から遊びに来てくれました。

ほぼ7年ぶりくらいの再会でした。

須田先生には大学時代大変お世話になっています。もともと大学生時代に同じ宿舎だったこともあり、どんなことでも相談しあう中のよい友人でした。

その後、合うことは無かったのですが、ネットの掲示板を通じてしょっちゅうやりとりをさせていただきました。

今回は、ご家族で着ていただきました。623_11

奥さんは綺麗だし、子供達は本当にお行儀も良く可愛くて、時間が経つのを忘れてしまいました。

今度は、私が須田先生の所に遊びに行きたいと思います。

その時はよろしくです。

2008年4月28日 (月)

眼鏡を新調しました

実をいうと、最近分けもなく気分がすぐれませんでした。C3f6bcedb5ddc9a7

何となく鬱状態というか。

たぶん、体に疲れが溜まっているのだろと思い、いつものようにジムへ向かいました。

トレーナーの丸山さんに体のチェックをしてもらいながら、他愛もない話をしながらマッサージを受けていました。

丸山さんが、「ところで眼鏡変えたのですね」

と聞かれたので、長年使ってきた眼鏡が最近壊れてしまって、昔使っていた眼鏡を使っていることを伝えました。

その時、最近、運が無いというか、鬱というか・・・という話しをしていたのですが、丸山さんがたぶん眼鏡のせいですねと言い始めました。

確かに、眼鏡を古い物に変えた頃から調子が悪いかもしれません。今まではメタルフレームの軽いタイプでしたが、その時かけていた眼鏡はセルフレームのすこし重い感じのものでした。目の周りが疲れて眼精疲労になっていたのは確かです。

そこで、思い切って眼鏡を新調することにしました。今までの眼鏡は東京にいたとき作ったものでしたので、郡山にいると同じメーカーの物は作れないなと思いながらインターネットで検索してみると、駅前に同じメーカーの眼鏡を扱っているお店があったので、早速出かけて見ました。

眼鏡なんて、何度も買い換えるものでは無いので、妻に見立ててもらいながら何本も試着しました。結局以前かけていたものの新型の眼鏡に落ち着きました。

本日郵送で届いたのですが、とても軽くて疲れません。何となく気分もすぐれてきました。

よかった。

2008年4月27日 (日)

赤ワイン用ブドウに口腔細菌阻害効果が期待

本日は、デンタルトリビューン紙2008年4月号からお届けいたします。

赤ワイン用ブドウに口腔細菌阻害効果が期待される

(米国)赤ワインの原料であるブドウに含まれる化学物質が、細菌による齲蝕の形成を妨げる可能性があることが、ロチェスター大学医療センターのイーストマン歯学准教授Hyun Koo氏らの研究チームによって発表されました。

この化学物質とは、圧搾後に不要となったブドウの種と皮が発酵して生じたポリフェノールの一種であり、細菌による全身性感染症の発症も阻害する可能性もあります。

ミュータンス連鎖球菌へのポリフェノールの影響を検討

本研究は、フィンガーレイクス地方のワイン醸造所の強力を経て、ワイン用ブドウに含まれる化合物が口腔衛生に与える影響について検討することを目的としています。

2005年12月には農務省が、口腔細菌に対するブドウポリフェノールの影響の研究のために、研究チームに対し助成金を交付しました。

赤ワイン用のブドウに含まれるポリフェノールの構成と、そのミュータンス連鎖球菌阻害能について分析が行われ、ミュータンス連鎖球菌のグルコシルトランスフェラーゼ(糖転移酵素)分泌能に対するブドウポリフェノールの作用について検討しました。

グルコトランシルフェナーゼは糖質で、糊のような物質(グルカン)を生産する酵素で、酸性されたグルカンは歯の表面に菌を付着させ、細菌叢の周りにバリアを形成します。

細胞外多糖類基質の形成を阻害し悪玉菌を無害化

このバリアは、細胞外多糖類(ESP)基質と呼ばれ、ミュータンス連鎖球菌を口腔内環境から守り、抗生物質に対する耐性を著しく増強します。本研究が焦点を当てたミュータンス連鎖球菌の2番目の特性は、酸の分泌能とその酸のなかで生存する能力です。ミュータンス連鎖球菌は耐酸性で、酸性の口腔内でもほかの菌を凌いで生き残れることが出来ます。

Hyun Koo氏は「この化学物質は、ワインの醸造過程で出来る廃棄物に含まれており、悪玉細菌を無害化します。新しい洗口剤の開発にもつながるため、われわれはこの物質の単離を目指しています」と述べます。一方で同士は、ほとんどの食物には、口腔衛生にとって良い化合物と悪い化合物の両方が含まれるとして、「口腔細菌に効くからといって、必要以上に多くのワインを飲むおは薦められない」と注意を促しています。

2008年4月26日 (土)

朝の2分間気持ちも磨く

本日は、平成19年10月27日の日本経済新聞に掲載された記事からお伝えします。

電動歯ブラシTop

きれいな歯もマナーのうち。だけど、朝から歯をゆっくり磨いている時間がない-。そんな時、2分間でしっかちろ磨けるのが電動歯ブラシです。以前は大ぶりで「持っていると疲れてしまう」」という製品が多かったが、小型スリム化し振動を抑えた新機種をメーカー各種が投入しています。

女性でも使いやすい製品が増え、舌も磨けるなど機能も充実。食欲の秋だからこそ、食後のケアにも気をつかってみてはいかがでしょうか。

家電量販店の電動歯ブラシ売り場には、「音波式」「超音波式」などの言葉がならびます。耳慣れない言葉ですが、違いはブラシの振動数で、それぞれ磨き心地がことなります。

1秒間に20~2万回振動するのを音波式、それ以上を超音波式と呼びます。20回にみたいないものは単に「電動」と称します。

「今、売れ筋の電動歯ブラシには音波式のものが多い」(ビッグカメラ有楽町家電コーナーの牧野さん)

調査会社の富士キメラ総研によりますと、2007年の国内の電動歯ブラシ市場は06年比2%増の500万本、金額ベースでは同一1%増の100億円のなると見込まれます。

ドラッグストアを中心に2000円以下の電池式電動歯ブラシブームが起きましたが、その後市場は縮小していました。ここに来て1万~2万程度の充電式電動歯ブラシが市場をひっぱり始めました。

市場拡大の背景はいくつかありますが、一つは購入層が広がっていることです。以前は歯周病や口臭を気にする中高年層が中心だったが、最近になって20代の若者の購入も増えてきたといいます。男女問わず、「白く美しくなりたい」という美白意識の高まりが肌だけでなく歯にまで広がってきているようです。

メタボリック症候群に関心が高まる中、「歯の健康が全身の疾患に与える影響の認知度が高まってきた」(フィリップスエレクトロニクスジャパン家電事業部のサイモン・セシャードリ氏)

消費者の健康意識の高まりを逃すまいと各社は軽くて小さい機種や、ブラシの種類を増やした製品を続々投入しています。

音波式を最初に始めたのはオランダ家電大手のフィリップスです。9月に投入した「ソニッケアー フレックスケア- 900シリーズ」は、高振動により空気と水が混ざる際に発生する泡を使って歯間部の汚れを落とす同社の特許技術を採用しております。

従来品から大幅に小型化し、振動も抑えながら、しっかり磨けるようにしたのが特徴です。「RS921」には除菌装置が付いており、衛生環境に気を配る人にお勧めです。

パナソニックは「ドルツリニア音波ブラシ〔イオン〕EW1045」で「イオン」効果をうたっています。電源を入れると100マイクロ(マイクロは百万分の一)アンペアの微弱電流が流れ、歯がプラスに帯電してマイナスイオンを引き寄せます。歯の汚れを電気分解して、剥がれやすくするといいます。「歯だけでなく、歯肉にも健康に」(ナショナルウェルネスアーケティング本部の槇原氏)とマッサージ用のシリコン製ブラシも付けました。

10月のモデル刷新に伴い、新たに舌掃除用ブラシを付けたのは、独自の回転式ブラシが人気の独ブラウンです。「オーラルB デンタルプライドデラックス」は歯だけでなく、口臭の原因となりやすい舌も磨けるようにしたもので、「口の臭いを抑えたいという要望に応えました」(同社)といいます。

オムロンヘルスケア(京都市)の「シュシュマイクロビブラート」シリーズは、「主婦の方などが気軽に始めやすいように」(国内営業本部の渡辺氏)と最上機種でも価格を1万円以下に抑えました。初めて電動歯ブラシを使う人向けです。

より振動数の多い超音波式で独自性を打ち出すのは、東レアイリーブ(東京。新宿)の「ウルティマ UT-610」。人の目では見えない速さで非常に細かく振動するため、普通の歯ブラシと同じ感覚で磨けばよいのです。電動歯ブラシの震えに抵抗がある人や歯ブラシの震えに抵抗がある人や歯周病の人などに向きそうです。

歯磨きといえば、まだまだ「手歯ブラシ」が主流ですが、慣れ親しんだ歯ブラシと、短い時間で歯を磨ける電動歯ブラシをうまく併用するにも手かもしれません。

2008年4月25日 (金)

道路工事

私の家の真裏の空き地の場所で、現在道路工事を行っています。

今までは、道も暗く、狭かったので、夜などとても怖かったものです。

今後は、道も整備され、土地も広くなる感じのようです。

今後は子供も安心して遊べそうです。

ありがたいです。

やはり、道路特定財源はあった方がいいのでしょうか。

住み良い町にするのは、どうしたらよいのでしょうね。

ガソリンが安いのも魅力ですが、建設関係に努めていらっしゃる方の

お仕事が減るのは考えものです。

難しい問題です。

私は政治家にはなれそうもありません。

2008年4月24日 (木)

歯科用麻酔は本当に安全か?

本日は、徳島大学編集の「なるほど現代歯塾」よりお届けいたします。

歯科の麻酔は本当に安全?

◇局所麻酔剤

歯科で使用されている局所麻酔は大変安全ですが、まれに局所麻酔をすることで、様々な合併症が起こることがあります。これら合併症の原因には、局所麻酔によるものとそれ以外のものがあります。

歯科で用いられる麻酔の注射液の中にはさまざまな成分が添加されています。歯科では、リドカインというアミド型の構造をもった局所麻酔薬が最も多く使用されています。

リドカインはアレルギーを起こしにくく、アレルギーの症例報告はほとんどないので、局所麻酔薬のアレルギーと思われている人の多くは、他に原因がある可能性があります。

そのほかに、局所麻酔剤の中には、防腐剤としてパラベン類が添加されています。パラベンは、化粧品、医薬品、石けん、歯磨剤などに含まれており、パラベンで皮膚炎などのアレルギー症状が出る人は、局所麻酔剤に対しても注意が必要です。

また、局所麻酔剤の中には麻酔が長い時間効くように、エピネフリンという血管収縮薬が添加されています。

麻酔注射の直後、エピネフリンの影響で動悸がすることがあります。狭心症や心筋梗塞など心臓に疾患がある人は、特に注意が必要です。

★心理的要因

歯科の治療、特に麻酔注射は痛くて不愉快なものです。恐怖心や不安感などが強い患者さんの場合、麻酔注射などがきっかけで気分が悪くなることがあります。最も多いのは神経原性ショックといわれるものです。麻酔注射をした時などに、急に気持ちが悪くなり、冷や汗が出たり、吐き気がしたり、力が入らなくなったり、目の前が真っ暗になりきが遠くなったりします。

この神経原性ショックは、口の周りに痛み刺激が加わることで三叉神経反射という自律神経反射が生じることが原因です。

不安や恐怖心は呼吸にも影響を与えます。歯科治療中に呼吸が激しくなりパニックに陥ることがあります。過換気症候群といわれ、激しい動悸がして、息苦しさを感じたり、手足が痺れてきたりします。ひどくなると意識がなくなります。

過換気症候群を防ぐには、静脈内に鎮静薬を注入して不安を軽減する方法が効果的ですが、β遮断薬も効果があります。

□麻酔の方法

歯科の局所麻酔の方法には、顎の骨の外側(歯肉)に注射をしてごく限られた部位だけを麻酔する浸潤麻酔と、神経の近くに注射をして広い範囲を麻酔する伝達麻酔があります。

まれにですが、浸潤麻酔では、注射部位に潰瘍などが出来ることなどのおもに局所的な合併症が、伝達麻酔では、口が開きにくくなったり、神経麻痺が生じたりなどの合併症が起こる危険性があります。

◇死亡事故

数はごくごく少ないのですが、歯科治療中にも死亡事故が報告されています。原因について正確なことは分かっていませんが、窒息が多いとの報告があります。

そのほかに、心筋梗塞や脳卒中発作、出血、異物(歯や金属のかぶせもの)の肺内吸引。縦隔気腫、空気塞栓などが報告されています。

参考文献 なるほど現代歯塾 徳島大学歯学部偏 富岡重正著 医歯薬出版

2008年4月23日 (水)

診療中に転倒

2日まえのことです。

新しい患者さんに口腔内の説明をしていたときです。

私が立ち上がって、鏡を使いながら、口腔内の説明をしていました。

患者さんと話の続きをしようと思い、椅子に座ろうとしたら、本来あるべき場所にない。

思わず、後方一回転をしてしまいました。

恥ずかしいやら、痛いやらで、顔は真っ赤です。

1分前に「大丈夫ですか?」と訪ねた患者さんに「大丈夫ですか?」と聞き返される始末。

その日一日頭痛がしていました。

もう、反射神経もなく、注意も散漫になっているんですね。私の体は。

これからはよく注意して、生活します。

2008年4月22日 (火)

歯ブラシ、歯磨き剤のはじめ

本日は、磯村先生の著書「おもしろい歯のはなし」よりお届けいたします。

歯ブラシ&歯磨き剤

仏教を開いた釈迦は、健康のためにインド医学を基にした仏教医学をはじめ、その方法の一つとして歯磨きをすすめました。具体的な歯磨きの仕方というと、薬用になる木の小枝を噛んで、その樹液を吸い、かみ砕いた先端部分をブラシのようにして、歯や舌を磨くことでした。

薬木としては、菩提樹の若い小枝を鉛筆くらいの長さに切って使いました。インドの菩提樹は、中国や日本のシナノキ科の菩提樹とは異なり、熱帯地方に自生するクワ科の常用広葉樹で大きな木となり、仏典によると医薬の原料になると記されています。

この薬木は仏典では「歯木」と表されていますが、それは梵語の「歯に使う木」という意味の言葉でありました。

仏教の東進とともに中国にも「歯磨き」が伝えられました。中国では歯木の材料となる木がなく、ヤナギ科の喬木である楊柳(ようりゅう)を代用として使ったことから楊枝と呼ばれるようになりました。

唐の時代には楊枝による歯磨きも普及していました。指に塩をつけて歯を磨くことを中国では揩歯(かいし)と言い、揩歯をする人も多く、敦煌の壁画にも指で歯を磨く人物が書かれているそうです。

日本では楊枝は房楊枝と呼ばれ、江戸時代から庶民に広く使われるようになりました。9~30センチくらいの適当な長さ、普通は12センチほどのものの一端をたたいて、一寸(約3センチ)ぐらいの房状の毛束にしたものでした。テレビで放送された「木枯らし紋次郎」の楊枝のように、ながいものは、大楊枝と呼ばれていました。

明治初期、西洋医学の流入とともに楊枝も様変わりし、鯨(くじら)のひげと馬の毛を使った「鯨楊枝」なるものが発売されたこともありました。明治の中頃、「ライオン歯磨」より歯ブラシの名で発売されて、現在のような形状になって今日にいたっています。

歯磨き剤の歴史は古く、紀元前1550年頃の古代エジプトの文献パピルスに、歯磨き粉の処方がのっています。練り歯磨きは、ビンロウ樹の実を細かく粉状にしたものに、緑粘土。蜜、火打ち石、緑青を混ぜたものが使われていました。磨き粉よりも硬いもので、これで磨くとたちまち歯がすり減ったことでしょう。

歯磨き粉は、乳香、緑青、緑粘土などから作られていました。インドのシュルタという医者(釈迦と同年代)んは、蜜やある種の粉木で作った糊剤を歯木に付け、歯肉を傷付けないように歯を磨けば、不快な口臭や歯の汚れを落とすことが出来ると書かれています。

中国や日本では、歯磨き剤には塩を使っていました。エジプトの歯磨き剤が中国、朝鮮半島を経て日本に伝わったのは江戸時代のようで、我が国の文献に歯磨きという名称が見えるのは、寛永20年(1643年)に江戸の商人丁子屋喜左衛門(ちょうじやきざえもん)が大陸から渡来してきた韓国人の伝を受けて製造し、「丁子屋歯磨」あるいは「大名香薬砂8だいみょうこうやくさ)」の商品名で売り出したのが始まりとされています。

江戸時代の歯磨き剤の多くは、房州産の砂に竜脳、丁子、白檀などで香りをつけたり、土地によっては白砂や米糠(こめぬか)、蛤(はまぐり)の殻などを用いていました。

江戸では歯磨きブームが起き、歯磨き粉の販売合戦はすさまじく、楊枝や歯磨き粉を売る店先には評判の看板娘を置いて競い合ったと伝えられています。

「白い歯を見せれば売れる楊枝見世」

参考文献  おもしろい歯のはなし 磯村寿賀人著 大月書店

2008年4月21日 (月)

先輩からの教え

先日、新患の患者さんが来院されたときです。

患者さんとお口の相談をしているとき、不意に私の目が問診票のある項目に目がいきました。

《紹介者:いわき市の渡辺歯科医院》

と書かれています。

・・・・・さん、渡辺先生のご紹介なのですね、と伺ったところ、先生からこちらに行くようにと言われたそうなのです。

非常にありがたいことです。

それで、患者さんの口の中の治療の状態を詳しくチェックしました。

今回虫歯になってしまたのは、何年も前に作成したブリッジが動くとのこと。

精査してみた所、ブリッジの支えになっている歯の1本が軽い虫歯になっており、

支台の歯を治療し、新しいブリッジを作成してあげれば、大丈夫だということがわかりました。

その事を患者さんに説明し、治療を開始しました。

治療終了後、その患者さんのレントゲン写真に見とれてしまいました。

渡辺先生は非常に自分に厳しく、我々後輩にも優しく指導してくれる頼れる先輩なのですが、

その先生の人柄がしっかりと出ている、素晴らしいレントゲン写真でした。

一本、一本の治療が、患者さんの事をよく考えて治療しているのがよくわかる。

この治療を受けた患者さんは幸せだなとおもいました。

私も、心をこめて治療をしているつもりですが、感動したレントゲン写真というのは初めてです。

歯医者の教育には何も言葉はいらないのかもしれません。歯医者はきちんと自分ポリシーをもって治療にあたり、それをこつこつと毎日まじめにこなすということが大切だとそのレントゲンは私に教えてくれています。

2ヶ月に一度先生にスタディーグループでお会いしますが、今後も先生からより多く教えを受けたいと思います。

恥ずかしくない治療を心がけなければと心に誓うしろくま先生でした。 

2008年4月20日 (日)

歯医者さんへ行こう

もともと、このブログを書こうと思ったきっかけは、地元の方のデンタルIQを高められればいいなという軽い気持ちで始めました。

デンタルIQが高まれば、良いことがたくさんあります。

まず、自分自身の歯に関する意識が高まり、自分の歯の状態が詳しく知りたくなります。

その結果、それが歯の予防へと繋がり、ひいては自身の食生活にまで感心が広がります。

食生活が充実してくれば、それは健康へと繋がるはずです。

体の健康は、そく精神的充足へと導いてくれればと思うのです。

歯科の治療や予防は、命の駆け引きには、関係ありませんが、生活の質に大きく関わって

きます。

昨日、「歯医者さんへ行こう」でしろくまブログが紹介されました。地元の方のデンタルIQを広げる目的で始めたこのブログも日本各地に広がりを持ってきたのは非常にうれしく思います。

この「歯医者さんへ行こう」を書いているみ~ゆさんも患者さんのデンタルIQを高めようと努力している立派な方です。

良ければ彼女が書いたブログへも遊びにいってみてください。

2008年4月19日 (土)

タクアン

本日は、西岡一先生の著書「噛めば体が強くなる」よりお届けいたします。

よく噛む習慣をつけるタクアンの復権

沢庵和尚が作り出したというタクアン。私の子供の頃には食卓に必ず並んでいいました。カリコリと歯触りのいいもので、適度な噛みごたえがあります。ご飯の終わりにはお茶碗にお茶を注ぎ、タクアンでお茶碗のなかをきれいにふいてからそのタクアンを食べ、「ごちそうさま」と手を合わせて食事をしました。

どちらのお宅でもタクアンは自前で、おいしいタクアンを作ることは主婦の自慢でありました。お茶請けとして、お酒のおつまみとして、おやつ代わりにだれもがよく食べました。今や好みが変わったのか、特有の臭いが気になるのか、自宅でタクアンをつけることが少なくなり、タクアン自信もやや珍しい食べ物になった感があります。自分の家で漬けたタクアンを知らない子供たちも多くなってしまったのではないでしょうか。

噛まなくなった食生活の象徴が、タクアンといえないだろうか。軟らかいものばかりの食生活のなかで、もう一度タクアンを見直しましょう。さあ、あなたもタクアンを自前でつくってみましょう。そして、子供達にタクアンにおいしさをアピールし、タクアンの復権を計ろうではありませんか。

よく噛む習慣をつけるために、タクアンは絶好の食材です。一度、実験してみて欲しいのです。一切れのタクアンは、ちょうど30回噛むのに適しています。噛みごたえのよいタクアンを食卓に復活させましょう。

ここで注意することがあります。本来のタクアンは、白に近い薄い黄色です。大根と塩と糠に漬けると、細胞が壊れて中の成分が出て、自然でデリケートな色のタクアンが出来ます。自然だからムラも出ますが、それが美しいのです。ところが漬け物業界は、ムラがあっては商品価値がないと思うのか、許可されている黄色の着色料を用い、かなり濃い黄色に染め上げてきます。

レストランなどで注文した玉子丼などについてくるタクアンは真っ黄色です。若い人たちは子供の頃からタクアンとはこんなものだと信じているので、何の疑いもなく食べていますが、これは黄色4号(タートラジン)という合成着色料を使っていることによります。この合成着色料はタートラジ過敏症といわれるアレルギーを起こすと言われています。また子供のアトピー性皮膚炎の原因として疑われてきたし、発ガン性も疑われています。黄色いタクアン、これは避けた方が良さそうです。もっとも食べ物の持つ自然な色の美しさに気づいて欲しい。

最近、一部のタクアンでは、着色料を黄色4号から天然色素のクチナシ色素に変え、色合いも比較的薄めとなっています。この天然色素はより安全と考えられますが、これさえも人工的に着色をごまかすことに変わりはありません。

タクアンに限らず、漬け物業界では、福神漬け、梅干しなど、多くの漬け物に無神経に人工的な着色を施してきました。カレーライスにつきものの福神漬けには濃い赤紫色をしているものがありますが、もちろん合成着色料が使われていて、人々に福神漬けとはあんな色のものだと思いこませてしまいました。

漬け物業界の人たちは、人々に食べ物のもつ自然の美しさを失わせ、食べ物への感謝を失わせていることに、そろそろ気づいてもいい時期に来ていると思うが、いかがなものだろうか。

参考文献 噛めば体が強くなる 西岡一著 草思社

2008年4月18日 (金)

歯なくして幸福なし

本日は、西川義昌先生の著書からお届けいたします。西川先生は個人的にもよく教えていただいている大変立派な先生です。

先生から教えていただいた治療方法で多くの患者さんを救うことが出来ています。

◇歯なくして幸福なし

健康な人がふだん健康のありがたさを感じないように、痛みも何もないときに歯に心を配る人は多くないでしょう。だから、歯科医院がいつも繁盛しているのですが、ふつうのまじめな歯科医はしばしば残念に思っています。

歯は、だれでも知っているように、非常に硬い組織です。その硬さの秘密は歯の表面を覆っているエナメル質にあります。エナメル質の硬さは鉄にまさり、水晶(石英)と同じくらい。そのため、歯を削るのに使用する歯科医の道具「ダイヤモンドバー」には、その名のとおりダイヤモンドの粉がバーの表面に吹き付けられています。

歯がこのように硬いのは、歯がそれだけ重要な役目を負っていることの証拠です。じょうぶで長持ちしなければならないからこそ、歯は硬く出来ているのです。また、歯が硬いのは、硬いものを食べるからだともいえるでしょう。やわらかいものしか食べないのだったら、硬い歯は必要ないと想像されます。

野生動物を見ると、歯がそれぞれ動物の食生活に適した構造をしていることがわかります。ライオンやトラなどの肉食動物は、獲物に食らいつき肉を切り裂く犬歯が発達し、臼歯は肉を噛みちぎるように鋭利にとがっています。反対に、草や葉っぱを食べる馬やウサギなどの粗食動物は、草をかみ切る門歯が発達し、臼歯は草をすりつぶすために文字通り臼のようになっています。

では、人間の歯はどうなっているのかといえば、肉食動物と草食動物の両方の特徴をほどほどの備えているといえるといえます。これは人間が雑食ゆえなのでしょう。肉も草も食べられるように、人間の歯は進化してきたといえます。

そして、これらすべての動物の歯は硬いことで共通しています。歯が硬くなければ肉をかみ切ることが出来ず、葉っぱや果実をかみつぶすことが出来ません。

野生動物にとって、歯を痛めたりなくしたりすることは、そのまま死につながります。だから歯はとてもじょうぶで、ちょっとやそっとのことで欠けたり折れたりすることはありません。

人間の場合は、歯がなくなったからといって、すぐにどうのこうのいうことはありません。歯がなくてもやわらかい食事で栄養は十分とれますし、入れ歯という人工臓器もあります。

しかし、歯が悪くなれば、食生活がそれまでち変わってしまうことはいなめません。いくら好物でも、硬いものは食べられなくなります。

食べるという行為は、人間にとって単に栄養をとるということ以外に、生活の上での楽しみでもあります。生きる喜びの一つといっても言い過ぎではないでしょう。それが、歯を悪くすることで奪われてしまいかねないのです。

1999年(平成11年)に実施された厚生省(当時)の『歯科疾患実態調査』によれば、70~74歳の高齢者で、一人が平均してもっている歯の数は13本以下という実態があります。ふつう人間の歯(永久歯)は全部で32本なので、半分以下になってしまうわけです。そして10年後の80~84歳では、残っている歯の数は一人あたりわずか7.4本です。しかも、80歳以上の高齢者のうち、実に半数近くが歯を全喪失してしまっています。これでは、食事を楽しみ、心豊かな老後を送ることができるはずがないではありませんか。

歯のありがたさは、失ってみて初めて気づきます。入れ歯の高齢者はきっと全員がそおっしゃるでしょう。だから、若い人やまだ歯がたくさん残っている人に、歯についての理解を深め、歯を喪失する主たる原因である虫歯や歯周病を知り、健康な歯の維持に努めてもらいたいのです。

参考文献 知っておきたい歯と口の健康学 西川義昌著 山海堂

2008年4月17日 (木)

日本インプラント事情

2日前に、私が加盟しているインプラント10年保証のIGSの岡さんが郡山へ出張してるというので、久々にお会いして色々とインプラント事情を伺いました。

10年保証に加入している高原先生もご一緒に、近場の居酒屋にて楽しい時間を過ごしました。

最近のインプラントの動向は、やはり、患者さんの安全を第一に考えられる方向へ動いているという感じを受けました。

やはり、大型のインプラントの場合、手術範囲が大きくなると、患者さんの歯肉の腫れや、痛みが出る場合は多くあります。それを出来るだけ切開の範囲を少なくし、腫れや不快症状を少なくする試みを、メーカーサイドはよく理解していて、それをなんとか技術や開発によって最小にすることが出来ないかという努力を続けてくれています。

本当にありがたいことで、うれしく思います。

しかし、同時に、歯科医師にはその技術やテクノロジーに必死に付いていかなければいけないですし、解剖や病理といった体の仕組みも厳しく要求されます。

私たち歯科医師に出来ることは、今の流れに必死に食らいついていこうと思っています。

この努力が出来なくなった時は、インプラントをすると患者さんに不利益が出る可能性があるので、インプラントを辞めようと思っています。

今は、ただ勉強の努力を続けるだけです。

2008年4月16日 (水)

口呼吸が引き起こす様々な病気や口腔への影響2

昨日の続きです。

本日も坂本先生の著書よりお届けいたします。

★口呼吸は歯並びにも影響する

口で息をしていると口元の筋肉が弛んでいるため、歯並びが悪くなります。また、口呼吸をするときは下あごを下げ、舌を下に付けるようになりますので、アデノイド顔貌と呼ばれる面長であごの長い顔つきに変わってしまうこともあります。

そのほかにも、口を開けていることによる様々な弊害が起きてきます。例えば、発音が発揮ししなくなったり、物を食べる時にクチャクチャと音がするといったことがあります。

また、口呼吸をすると口の中が乾燥するので、唾液の量も少なくなり、のどを痛めたり口の中が荒れやすくなったりします。

口臭の原因にもなり、病原菌が入りやすくなることによって虫歯や歯周病、口内炎といった病気が再発しやすくなります。

◇口呼吸を治さないと歯も治らない

一般的に、口呼吸の人は虫歯や歯周病などの歯の治療をしてもすぐに再発してしまいます。私のところへ来院した25歳の女性は、口呼吸のために口の中が乾燥して唾液の量が少なく、汚れが残りやすい状況でした。

何度治療しても、口の中が良くならない状況でした。歯並びが悪かったこともあって、治療法としては、根本的な口呼吸を改善するために歯の裏側からの矯正治療を約2年行いました。

口呼吸に対しては、食事の時の鼻の使い方(臭いを嗅ぐ努力)、口を閉じて、アメを最後まで噛まずに溶かしきるなどのトレーニングをしてもらい、その結果、歯並びが整い、自然と口が閉じる習慣を身につけることができました。

虫歯や歯周病の再発が少なくなったことばかりか、風邪も引きにくくなり、鼻で息をすることによって自然と腹式呼吸となり、便秘も改善され肌の状態もよくなりました。さらに横顔もきれいに整っています。こうしたケースは最近、非常に多くなっています。

参考文献 元気でキレイは口もとから 坂本洋介著 北海道新聞社

2008年4月15日 (火)

口呼吸が引き起こすさまざまな病気や口腔への影響1

本日は、坂本洋介先生の著書「元気でキレイは口もとから」よりお届けいたします。

口呼吸はアトピーの一因

「おしゃぶりをはずすのが早すぎると、口で呼吸する癖がついてしまいます。では実際に口呼吸はどのような悪影響を及ぼすのでしょうか。

口呼吸が引き起こす病気には、さまざまなものがあります。

そのうち、子供に多く見られるのがアトピー(アトピー性皮膚炎)、気管支喘息、アレルギー性鼻炎です。

これらのアレルギー疾患は時期がことなり、乳幼児期にアトピー、2,3歳のころに気管支喘息、小学生くらいでアレルギー性鼻炎が出てきます。こうしたアレルギー疾患の一連の流れは、前の病気が収まってきたら次の病気が出て、進行していくように進んでいくことから「アレルギーマーチ」とも呼ばれます。ただし、必ず三つの病気に成るわけではありません。

アトピーと気管支喘息は成長とともに自然と治ってくることが多いのですが、アレルギー性鼻炎はなかなか治りません。アレルギー性のうち、花粉によって起こる季節性のものが、いわゆる花粉症です。

アトピーの原因としては、離乳食が早すぎて卵などのタンパク質がもとになっている場合やダニ、花粉などさまざまなものがありますが、口呼吸もその一つです。口呼吸は免疫力を低下されるため、さまざまな免疫病を引き起こします。口呼吸はおなかに力が入らないために、子供のころから慢性の便秘症も誘発してしまいます。

免疫病を引き起こす口呼吸

人間が健康に生きるためには呼吸、食事、睡眠の三つが必要不可欠ですが、特に酸素をを体内に取り入れる目的である呼吸は大切です。

最近の研究で、咀嚼(食事)、睡眠のバランスが崩れると喘息や花粉症、アトピーなどの免疫症を引き起こすことが分かってきました。免疫病とは、本来、病原菌から自分の体を守ってくれるはずの免疫に異常が起きて発症する病気のことです。

呼吸をする器官は本来は鼻ですが、人間は口で呼吸もする「口呼吸」もできます。最近は口呼吸をする人が急増していますが、口呼吸を長年続けていると鼻の機能が低下し、免疫病を引き起こしやすくなります。

鼻で息をしていれば、空気中の細菌やウィルスは鼻というフィルターにかけられて、体内に侵入しにくくなります。ところが、口呼吸では直接、チリや細菌などが口から体の中に入ってしまいます。侵入した細菌が、口の奥にある扁桃リンパ輪(輪になった扁桃腺の集まり)に直接はいるため、入り込むと風邪の度に、喉が痛くなります。この繰り返しが続くと、常時多くの病原菌がのどの奥にとどまるようになり、病原菌を退治する白血球の力を弱めてしまい、免疫力が低下します。

このように、免疫病の多くは、口呼吸が原因となっていて、特に、口呼吸は乳幼児のことに正しい育児をしないと癖になってしまうので要注意です。

明日も続きます。

参考文献 元気でキレイは口もとから 坂本洋介著 北海道新聞社

2008年4月14日 (月)

歯科恐怖症を克服

本日は、デンタルトリビューン紙2008年4月号からお届けいたします。

経口剤による鎮静法で歯科恐怖症を克服(米国)

不安障害に悩まされる人が増えている現在、歯科恐怖症の克服への注目も高まっています。米国立精神衛生研究所によれば、米国では毎年4.000万人が一つ以上の不安障害に罹患しているといいます。

過去の疼痛経験が歯科恐怖症と関連

全般性不安障害(GAD)から心的外傷後ストレス障害(PTSD)に至るまで、不安障害の重篤度は多様であります。歯科では近年、疼痛を軽減し、快適かつ迅速に処置を終えられる治療法が導入されつつありますが、歯科恐怖症の患者さんは、針やタービン(歯を削る機械)の事を考えただけで憂鬱になります。

幼少時に経験した、痛みを伴う歯科治療が恐怖の根元となっていると考えられます。患者の不安が現実のものであろうと想像上のものであろうと、彼らの感じている恐怖は現実のものなのです。このため治療が必要であっても、歯科医院から遠ざかっている患者さんは多いのです。このような恐怖から多くの人を救う方法として、経口剤による鎮静法を提供する歯科医院が増加しています。

経口鎮静法により不安感を除去

注射剤と比較して経口剤は管理や投薬が簡便であり、安全性も確認されています。経口鎮静法では、GADやPTSDの治療に広く使われていまるベンゾジアゼピン系の薬が使われています。頻繁に処方されるロラゼパムはパニック障害の治療で、トリアゾラムは睡眠導入剤として、そしてジアゼパムは不安障害や不眠症の治療によく使われています。

それぞれの用法、用量にしたがって歯科治療前もしくは1時間前に服用することで、患者さんはリラックスして快適に治療を受けられます。歯科医は、患者さんの精神状態や他の薬との相互作用を考慮して薬の種類や用量の変更、あるいは、診療時に処方の追加を行うこともあります。

さらに、経口鎮静法は不安感を取り除くだけでなく、不安を持続させる恐怖のスパイラルを断ち切るのにも有効です。患者さんは安心して、平静に歯科治療を受けることができるため、歯科治療を不快な経験ではなく、前向きにとらえなおすことが出来ます。

これにより、徐々に歯科治療に対する姿勢が変わってきます。また、1回の来院時に今までより多くの治療を実施できるので、来院回数を減らすことが可能になり、患者さんにとっても歯科医院にとっても都合がよいのです。

経口鎮静法を用いた歯科恐怖症の克服は、しばしば「リラクゼーション歯科診療」と呼ばれます。不眠症の治療に使われる薬剤を使用しますが、治療中に患者が意識を完全に消失するようなことはない。しかし薬剤によって意識レベルは低下させているため、患者さんは治療中の出来事をほとんど覚えておらず、術後の不安感や疼痛の記憶も軽減されます。

米国では、成人の30%が歯科医院での定期検診に行っていないと推計されます。経口鎮静法を利用すれば、恐怖心のために歯科医院に行けずにいる多くの患者さんが救われます。

2008年4月13日 (日)

妊娠中に気をつけたいこと

本日は、昭和大学歯学部小児成育歯科教室が編集した「よい歯を育てる食生活」よりお届けいたします。

妊娠中に気をつけたいこと

健康な赤ちゃんを産み、赤ちゃんに丈夫な歯が生えるようにするには、妊娠中のお母さんはどのよな事に気をつければよいのでしょうか?

☆規則正しくバランスの良い食事を心がけましょう

お腹の赤ちゃんは母親の身体から必要な栄養素を受け取ります。ですから、母親自身が健康で暮らせるように、規則正しくバランスの取れた食事を楽しく取ることが大切です。また、この規則正しい食習慣は、生まれてくる子供の食習慣の形成にもつながります。

☆特定の食品の取りすぎは、アレルギーの原因にも

妊娠中、牛乳や卵などを普段より多く取る方がいらっしゃいます。しかし特定の食材を多量に摂取することで、子供がアレルギーを持って生まれてくる危険性が高くなります。

牛乳は1日200cc程度、卵は1日1個程度にとどめ、タンパク質やカルシウムはいろいろな食品からとるようにしましょう。

☆妊娠中に歯がダメになるって本当?

胎児が必要とするカルシウムが、直接歯から溶け出すということはありません。しかし、妊娠中には歯が悪くなりやすい要因がいくつかあることは確かです。

意識して歯を健康に保つようにつとめましょう。体調の良いときに歯の健診を受けておくもよいでしょう。

★つわりがもたらす、歯に悪いこと

・食生活が不規則になる、酸性の食品が増える(口の中が酸性になって、虫歯になりやすい)

・吐いたものに含まれる胃酸が歯を溶かす

・歯ブラシを口の中に入れるだけで気持ち悪くなって歯磨き出来ない

*食べたらそのつど歯磨きするのが理想ですが、難しい場合は水で口をすすいで、歯を清潔に保つようにしてください。比較的気分のよい時間帯に丁寧に歯磨きをしましょう。歯ブラシを小さいものに替えると磨きやすくなることもあります。

参考文献 よい歯を育てる食生活 昭和大学歯学部小児成育歯科学教室偏 わかば出版

2008年4月12日 (土)

口臭に潜む脅威

本日は、平成19年11月18分の福島民報の「サンデー健康」よりお届けいたします。

口臭に潜む脅威

口の臭いに悩む人は多くいます。

程度の差こそありますが、口臭は年齢や性別、病気の有無にかかわらず、誰にでも起こりえます。

最大の発生源は舌の表面に付着する「舌苔(ぜったい)」と呼ばれる汚れ。臭いの原因物質は歯周病を誘発したり、全身の健康に悪影響を与えたりします。予防には舌の清掃が大切です。

「おじいさんの方が臭いということはありません。男性も女性も、においの強さは同じです」

こう話すのは、新潟大学医歯学総合研究所の宮崎秀夫教授。十代から六十代までの男女計二千六百人について口臭の原因物質を測定した結果、年齢が上がるほど濃度は高くなったが、男女間で差はなかったのだといいます。

この場合の口臭は「生理的口臭」とよばれるものです。歯周病などの口の病気や、呼吸器や耳鼻咽頭科系などの病気で起きる「病的口臭」とは違い、大半の健康な人に発生します。

その主要な原因が舌苔と見られています。鏡で舌をみてみましょう。白いこけのようなものが付いていたら、それが舌苔です。剥がれた粘膜の細胞や血液成分、食べかすなどが推積(たいせき)したもので、タンパク質を多く含みます。

もともと口の中には三百種を超える細菌が棲んでいます。その一部はタンパク質を分解する際、硫化水素やメチルカプタンといった口臭の原因となる「揮発性硫黄化合物(VSC)」を作り出します。うっすらと付く程度の舌苔は正常ですが、過剰な場合は口臭の温床になってしまいます。

宮崎教授によると、口臭の強さは一日の中でも変動します。「においの強さは唾液の分泌量に関係しています。唾液が少ない就寝中はにおいが強く、起きて食事をしていると臭わなくなります」

加齢で唾液の分泌量が減ると舌苔も付着しやすく、口臭強くなります。

ところで、VSCの一つである硫化水素は火山ガスにも含まれる有毒な気体で、卵の腐ったようなにおいを発します。日本歯科大の八重垣教授は「0.3ppmでも不眠やむかつきが現れます。口臭としてでるのは1ppm。悪影響が無いわけではないのです」と毒性を強調します。

細菌や毒素が歯肉中に侵入し、歯の土台が壊される歯周病。八重垣教授によると通常は基底膜という組織が侵入を防いでいますが、VSCはバリアーを破壊した上、歯周病を発生させる化学反応をおこします。

歯周病になると、硫化水素より臭いメチルメルカプタンが大量に作られ、においはさらに強烈になります。

ほかにもVSCが、遺伝子を傷つけてがんの引き金になる活性酵素を増やすことや、硫化水素がDNAを直接損傷することなど、口臭物質の悪影響が分かってきました。

また、舌苔は口内の細菌が気道に入り肺で増殖する誤嚥(ごえん)性肺炎の危険性を高めます。物を飲み込む機能が衰えた病人や高齢者は特に用心したいものです。

では、口臭はどうやって防ぐのか。必須なのは舌を傷つけないよう注意しながらブラシなどで舌苔を清掃する方法。タンパク質分解酵素を配合した錠剤を口に含み、舌苔を化学的に除去する方法もあります。

ただし、歯周病がある場合は、これを治すのが最優先です。

2008年4月11日 (金)

ご迷惑をおかけしてはいけない

4月より、歯科医師会の中の人事ががらっと変わりました。

当然、下っ端の私の人事もあるわけです。

今回私が任命された部署が「社会保険担当」です。

私たち保険医は、社会保険によって生活を支えられていると行っても過言ではありません。

また、患者さんの大事な保険証をお預かりして、仕事をしているわけですから、

粗末に扱うことはできません。

歯科医師にとって、すべての社会保険の内容を把握しているという先生は少ないと思います。

自分がよく診療でお使いになる項目だけ頭にはいっているという先生も多いはずです。

実は私もそうでした。

しかし、今度からはせっかく「社会保険」という保険を扱う部署に任命されたわけですから、

しっかり勉強して、患者さんや同じ歯科医師会の先生がたにご迷惑をおかけすることなく、また力になれるように頑張りたいと思います。

昨晩、気合いを入れて、一通り保険の内容に目を通したのですが、知らないことが多すぎる。

非常に勉強になりました。

今は、まだ保険に関しては失格ですが、毎日少しずつ勉強してこの2年ですこしでも成長できたらと思っています。

がんばろうっと。

2008年4月10日 (木)

心乱れ、殺気だつ時

皆さん、こんにちは。

割と毎日、平穏に暮らしているのですが、先日気が付いた事があります。

パソコンの調子が悪いと、私の機嫌も悪い。

非常に心が狭い男です。

家族に多大な迷惑をかけているので、今後はパソコンの整備を常にし、

心穏やかにするために、禅でも組んでみますか。

2008年4月 9日 (水)

めがね

先日、ついに諦めました。

長年使用してきためがねを使うのを。

ここ何年かは、めがねのレンズの表面のコーティングが剥がれ、いくら磨いてもきれいにならなかったのです。

そしてついにフレームにまで歪みが出てきました。

とても軽くて、顔に馴染んでいたのでとても残念です。

今は、主のめがねのスペアとして用意していたものを使っていますが、

どうも、しっくりこなくて、今までの感覚と違うので非常に疲れます。

まあ、後は慣れの問題でしょう。

2008年4月 8日 (火)

歯磨きは仏教とともに

本日は、磯村先生の著書からお届けいたします。

☆歯磨きは仏教とともに

日本人は、農耕民族のためか、日本最古の文字は、二世紀末の弥生時代の土器に墨で書かれた「田」(水田の形から作られた文字)という字ではないか、と言われています。

「口」という文字も古く、三世紀後半の土器に彫られたものが見つかっています。「歯」は、五世紀半ばの反正天皇(別名 瑞歯分王 みずはわけおう)の名前に初めて出てきます。

それでは、人間はいつから歯を磨くようになったのでしょうか。チンパンジーは、歯の間にはさまった食べ物を枝の先で器用にとります。サルから人間へ、古代人たちも歯の間にはさまった食べかすが気持ち悪くて、何とか取ろうとしたことでしょう。こうして歯磨きがはじまりました。

ユダヤ教の法律(BC十五~十三世紀)や、エジプトのパルピス(BC一五五〇年)に歯磨きの記述が見られます。

アッシリア人(BC七〇〇年頃)は、鼻と口の中を清潔にし、指先で歯をこすることを健康法としていました。また、アリストテレス(BC三八四~三二二年)はアレキサンダー大王のために書いた「健康の書」で、「大王様後起床とともに手を洗い、口をそそぎ、目と鼻の穴をお掃除ください。それがおすみでしたら目の粗いタオルで歯をおみがきください」と説いています。

マホメットも「汝ら、心をこめて歯を磨け、それは神を崇めるの道なればなり」と教えています。

古代人たちの食生活は質素で、砂糖などはありませんでした。ですから、虫歯は少なかったのですが、穀物などのデンプンが主だったので、歯の周囲にべっとりとくっつきました。それを放置しておくと口臭がしますし、不潔です。古代インドでは歯の清掃を一日2回、朝夕行う週間がありました。

釈迦は口の中をきれいに清掃することによって、五つの功徳(利益)があると教えました。「一つは口中の臭気を除く、二つには食物の風味が良くなり、三つには口中の熱を除き、四つには淡を除き、五つには目がよくなる」と。歯磨きは仏教徒の守らなければならない大切な戒律の一つでもあったのです。

日本では古墳から出てきた人間の歯に、一面だけひどくすり減っているものがあり、歯を磨いていたように見えなくもありません。古来から日本人にも身を清め、口をすすいで神に詣でるという習慣はありましたが、日本での歯磨きの思想は、五三八年の仏教伝来とともに伝えられたようです。平安時代に密教の儀式として民間、世間一般に広く伝わり、口腔衛生法としての歯磨きが普及していきました。

庶民生活に定着したのは江戸時代の元禄のころからで、井原西鶴は「歯は透き通るほど白く、磨きつくすを第一にす、好色の家にて口中をたしなむこと最上の業なり。外をつくひたりとも、口中無沙汰なれば、色を好むと言ひ難かるべし」と記しています。

また、中国の晋(二六五~四二〇年)に、孫楚(そんそ)という負けず嫌いの人がいました。ある日、王斎(おうさい)とう友人に「沈石漱流」(まさに石に沈し流れに漱がんと欲す)と言うべきところを間違って「沈流漱石」(石に漱ぎ流れに沈せん)と言ってしまいました。王斎は「流れは沈すべきものではなく、石に漱ぐべきものではない」となじると、孫楚は「流れに沈するのは耳を洗うためであり、石は漱ぐのは歯を磨くためである」と巧みにこじつけてやり返しました。「流石(さすが)」という語はこの古事から生まれ、夏目漱石のペンネームもここからとられたそうです。

参考文献 おもしろい歯のはなし60話 磯村須賀人著 大月書店

2008年4月 7日 (月)

歯科金属アレルギーで、何が起こる?

昨日の続きです。本日も吉川先生の著書よりお届けいたします。

☆アマルガムは消えていくのか・・・・・☆

有機水銀中毒による水俣病のことは、読者の皆さんもよくご存じのことと思います。では、なぜ水銀を含むアマルガムという合金が、歯科金属として使われているのでしょうか。

これは、アマルガムに含まれる水銀は無機水銀だから安全だ、と考えられているからなのです。

実際、100年以上の歴史を持つアマルガム合金に対してはアメリカ歯科医師会、日本歯科医師会、厚生労働省が安全宣言を出していて、これを使用することは現在も歯科医療で選択される一つの方法として認められています。

もちろん、最近ではいろいろな歯科材料が普及してきましたので、審美的にも強度としても、アマルガムよりすぐれたものが使用されることが多くなってきました。しかし、かつてアマルガムはとてもよく使われていたのです。

歯科金属アレルギーの問題が「グレーゾーン」で問題になっているいま、「疑わしきは使用せず」の姿勢で、アマルガムを使用しない歯科臨床医も増えてきています。新しく治療する患者さんは、気になるようであれば、歯科金属の材料について積極的に質問するようにするとよいと思います。

アマルガムがアトピー性皮膚炎を起こす、あるいは本書(実際の参考文献で参照してください)の冒頭で紹介したアメリカの事例のように、神経に機能的な問題を引きおこすということは、実証できていません。しかし、アマルガムは自然淘汰されていく運命にあるようです。

歯科金属については、このようにきわめてゆっくりとした変化が、いま起こっているところなのではないかと考えられます。

〔症例 歯の治療直後、突然顔に湿疹ができはじめた)

Cさんは57歳の女性です。会う人ごとに「きれいなお肌をしていますね」といわれるほど、色白できれいな女性でした。

ところが、近所の歯科医院で治療を受けた後から、急に顔に湿疹が出来はじめました。きれいな肌は見る見るボロボロになっていったそうです。治療を受けた歯科医に相談したところ、「金属アレルギーかもしれない」といわれ、居住地の市民病院の皮膚科を紹介されました。

Cさんは、皮膚科を受診して金属アレルギーかどうか調べてもらおうと思いました。ところが、検査は拒否されました。Cさんが「検査して欲しい」とお願いしているのにも関わらず、医師は「あなたのこの症状は、絶対に金属アレルギーではない。自分の長年の経験からいって、そんなことは絶対にあり得ない」といわれ、パッチテストすらもしてもらえなかったそうです。

同じ病院の歯科口腔外科でも相談しましたが、やはりその歯科医にも「金属アレルギーではないと思う」といわれたそうです。困ったCさんは、インターネットで歯科金属アレルギーについて調べ、当院のホームページを見て受診したのです。

早速パッチテストをして見たところ、17種類の金属のうち白金、クロム、亜鉛、マンガンの4種類の金属アレルギー反応が現れました。明らかに金属アレルギーです。

亜鉛は、現在Cさんの口の中に入っているすべての詰め物に含まれている金属元素です。そこで、口の中の金属をすべて除去することにしました。メタルフリーの治療を行ったのです。

そして15ヶ月後。Cさんの顔からは湿疹は消え失せ、もとのきれいな肌に戻ったのです。治癒まで15ヶ月もかかったのは、おそらくCさんの新陳代謝が良くなかったからだと考えられます。真夏でもほとんど汗をかかないので、体内に溜まった金属イオンが排出(解毒)されるまでに、時間がかかったのだと思われます。

なお、この間、Cさんは皮膚科的治療は一切行っていませんでした。

皮膚科の先生がおっしゃったという根拠はわかりませんが、当院での治療の経過と結果を見れば、明らかに歯科金属アレルギーによる湿疹と考えられます。

このケースのように、長期にわたって慢性化した皮膚疾患に悩んでいる患者さんは、多いのではないかと思います。

後日談ですが、顔の湿疹がひどい頃、自分の顔がクシャクシャになる夢を見てうなされたことが何度もあったそうです。さぞかし辛い思いをされてきたことでしょう。

参考文献 金属アレルギーと歯科治療 吉川涼一著 現代書林

2008年4月 6日 (日)

歯科金属アレルギーでなにが起こる?3

昨日の続きです。本日も吉川先生の著書からお届けいたします。

☆アトピー性皮膚炎(歯科金属との関係は解明されていないが・・・・)

治りにくいアトピー性皮膚炎の原因が、実は口の中の歯科金属ではないかということも、最近よく耳にすることではないかと思います。

実際、当院でも病院を転々としてもよくならなかった皮膚炎が、メタルフリー治療のあとで改善した症例がいくつかあります。

しかし、最初にはっきりしておかなければいけないのは、歯に詰めたりかぶせたりした金属が、アトピー性皮膚炎を起こしているという証拠は何一つ見つかっていないということです。メタルフリーにすることで、難治性のアトピー性皮膚炎が治る患者さんもいるし、治らない患者さんもいます。

歯科金属がアトピーを引き起こすという疑いに対して、化学は「完全にクロ」と判定できていません。しかし、科学者の目から見て「完全にシロ」とはとても言い切れないような“状況証拠”はたくさんある、それもまた事実です。

したがって歯科金属アレルギーに取り組んでいる歯科医は、「非常にクロに近いグレー」しかし「決してクロとしては扱えない」問題として、患者さんと相談しながら治療を行っているわけです。

☆京都の小学生に対する疫学的調査から☆

「状況証拠」の一つを、次ぎに紹介しましょう。口の中に存在する歯科金属、とくにアマルガムに含まれる水銀が、アトピー性皮膚炎の重大な原因になっているのではないか、という研究報告です。

京都市のアレルギー科医師、島津恒敏博士(島津医院)は、アマルガムが小児アトピー性皮膚炎の発症に、どの程度の影響を与えているかを調べました。(『皮膚』第42巻・増刊22号、2000年10月)。

島津先生は、京都市内の小学校の1年生から6年生までの256名に対して、口の中の歯科金属のアマルガムがあるかどうかを調べました。また同時に、アトピー性皮膚炎を発症しているかどうかも調べました。そのうえで、アマルガムが口の中にある子供達とアマルガムがない子供達の間で、アトピー性皮膚炎の発症率にはっきりした差が認められるかどうかを検討しrたのです。結果は、明らかでした。

アマルガム治療を受けた児童(98名)のうち、皮膚炎を有する児童は48%であったのに対し、アマルガム治療を受けていない児童(158名)には、皮膚炎が7.6%しかなかったといいます。つまり、アマルガム皮膚炎に対して、実に6倍以上もリスクが高いという結果がでています。

歯科金属アレルギーに取り組んで、長年「メタルフリー治療」を行っている歯科医院では、歯科金属が原因で、アトピー性皮膚炎を起こしていたと思われる患者さんの症例は、いくつも持っているのではないかと思います。

たとえば、大阪のある歯科医も、アトピー性皮膚炎の患者さんにメタルフリー治療を行った結果、約7割の患者さんに改善が見られたと報告しています(産経新聞・9/11)

明日へ続きます。

参考文献 金属アレルギーと歯科治療 吉川涼一著 現代書林

☆アマルガムは消えていくのか・・・・・☆

有機水銀中毒による水俣病のことは、読者の皆さんもよくご存じのことと思います。では、なぜ水銀を含むアマルガムという合金が、歯科金属として使われているのでしょうか。

これは、アマルガムに含まれる水銀は無機水銀だから安全だ、と考えられているからなのです。

実際、100年以上の歴史を持つアマルガム合金に対してはアメリカ歯科医師会、日本歯科医師会、厚生労働省が安全宣言を出していて、これを使用することは現在も歯科医療で選択される一つの方法として認められています。

もちろん、最近ではいろいろな歯科材料が普及してきましたので、審美的にも強度としても、アマルガムよりすぐれたものが使用されることが多くなってきました。しかし、かつてアマルガムはとてもよく使われていたのです。

歯科金属アレルギーの問題が「グレーゾーン」で問題になっているいま、「疑わしきは使用せず」の姿勢で、アマルガムを使用しない歯科臨床医も増えてきています。新しく治療する患者さんは、気になるようであれば、歯科金属の材料について積極的に質問するようにするとよいと思います。

アマルガムがアトピー性皮膚炎を起こす、あるいは本書(実際の参考文献で参照してください)の冒頭で紹介したアメリカの事例のように、神経に機能的な問題を引きおこすということは、実証できていません。しかし、アマルガムは自然淘汰されていく運命にあるようです。

歯科金属については、このようにきわめてゆっくりとした変化が、いま起こっているところなのではないかと考えられます。

〔症例 歯の治療直後、突然顔に湿疹ができはじめた)

Cさんは57歳の女性です。会う人ごとに「きれいなお肌をしていますね」といわれるほど、色白できれいな女性でした。

ところが、近所の歯科医院で治療を受けた後から、急に顔に湿疹が出来はじめました。きれいな肌は見る見るボロボロになっていったそうです。治療を受けた歯科医に相談したところ、「金属アレルギーかもしれない」といわれ、居住地の市民病院の皮膚科を紹介されました。

Cさんは、皮膚科を受診して金属アレルギーかどうか調べてもらおうと思いました。ところが、検査は拒否されました。Cさんが「検査して欲しい」とお願いしているのにも関わらず、医師は「あなたのこの症状は、絶対に金属アレルギーではない。自分の長年の経験からいって、そんなことは絶対にあり得ない」といわれ、パッチテストすらもしてもらえなかったそうです。

同じ病院の歯科口腔外科でも相談しましたが、やはりその歯科医にも「金属アレルギーではないと思う」といわれたそうです。困ったCさんは、インターネットで歯科金属アレルギーについて調べ、当院のホームページを見て受診したのです。

早速パッチテストをして見たところ、17種類の金属のうち白金、クロム、亜鉛、マンガンの4種類の金属アレルギー反応が現れました。明らかに金属アレルギーです。

亜鉛は、現在Cさんの口の中に入っているすべての詰め物に含まれている金属元素です。そこで、口の中の金属をすべて除去することにしました。メタルフリーの治療を行ったのです。

そして15ヶ月後。Cさんの顔からは湿疹は消え失せ、もとのきれいな肌に戻ったのです。治癒まで15ヶ月もかかったのは、おそらくCさんの新陳代謝が良くなかったからだと考えられます。真夏でもほとんど汗をかかないので、体内に溜まった金属イオンが排出(解毒)されるまでに、時間がかかったのだと思われます。

なお、この間、Cさんは皮膚科的治療は一切行っていませんでした。

皮膚科の先生がおっしゃったという根拠はわかりませんが、当院での治療の経過と結果を見れば、明らかに歯科金属アレルギーによる湿疹と考えられます。

このケースのように、長期にわたって慢性化した皮膚疾患に悩んでいる患者さんは、多いのではないかと思います。

後日談ですが、顔の湿疹がひどい頃、自分の顔

2008年4月 5日 (土)

歯科金属アレルギーで何が起こる?2

昨日の続きです。本日も吉川先生の著書からお届けいたします。

金属アレルギーに関連のある疾患

☆掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

歯科金属アレルギーの関連のある疾患として、最もよく知られているものが「掌蹠膿疱症」とよばれる皮膚炎です。

手や足にニキビのようなぷつぷつの湿疹が出来て、それが水疱になったり膿疱になったりします。痛くて立てない、歩けないというほどの症状が悪化することもあり、さらにひどくなると、女優の奈美悦子さんがなったような「掌蹠膿疱症性骨関節炎」という関節症状も引き起こします。こうなると、激痛に苦しむことになります。

ちなみに奈美さんの場合は、その原因が口腔内金属と関係があったのかどうかはわかりません。著書「死んでたまるか」(主婦と生活社)には、口の中の金属が原因かもしれないと考えて歯科医院へと行ったということは書いてありました。

そこまでひどくならないにしても、治ったと思ったらまた悪くなるということを繰り返す治りにくい病気で、皮膚科の特定疾患の一つとされています。

もちろん、歯科金属だけが原因ではありません。「金属アレルギー」の他に「感染アレルギー」(病巣アレルギー)もあげられます。扁桃腺から起こることは以前からよく知られていますし、体のどこかにある慢性的な感染病巣が原因になることも少なくはありません。

歯科領域では、根尖病巣(歯の根の先に出来る病巣、レントゲンで黒く映る)や慢性の重度の歯周病が原因になる場合もあります。

しかし、最近になって、原因が分からないような場合に、メタルフリーにすると、掌蹠膿疱症が治ってしまうことが多いことが分かってきました。こうして、ようやく口腔内の金属が原因の一つとして考えられるようになってきたのです。

〔症例〕頑固な掌蹠膿疱症、メタルフリーにすると半年で完治

27歳のかわいらしい女性、Bさんは、いつもロングスカートをはいています。それは高校生のころから出始めた足の湿疹が気になるからです。手にはニキビのようなブツブツが出ていました。

皮膚科には、何年も通っていました。掌蹠膿疱症と診断され治療を続けましたが、良くなったり悪くなったりそ繰り返し、いっこうに治りません。

皮膚科には良い温泉があると聞けば、遠方といわず訪れました。(Bさんは、「いちばん効果があったのは桃太郎温泉だったと言っていました)しかし、やはり治りませんでした。

インターネットで調べて「金属アレルギーが原因かもしれない」と考えたBさんは歯科金属アレルギー治療を行っている当院のホームページを見て来院されました。

パッチテストを行ってみると、金にアレルギー反応が現れました。

よく、「金ならアレルギーは出ないから、金属アレルギーの人は金を使うといいよ」と言われますが、パッチテストを行っている歯科医としては、金にアレルギー陽性反応を示す人は少なくありません。油断は禁物です。

Bさんの口の中を診てみると、金合金、金銀パラジウム合金などあが入っていましたので、相談の結果、メタルフリーの治療を行うことになりました。こうして口の中の金属をすべて除去すると、半年後、あれだけ頑固だった掌蹠膿疱症が、意外なほどあっさり治ってしまいました。きれいになった足を見て、Bさんは喜んでいました。

明日へ続きます

参考文献 金属アレルギーと歯科治療 吉川涼一著 現代書林

2008年4月 4日 (金)

歯科金属アレルギーで何が起こる?1

本日は、吉川涼一先生の著書「金属アレルギーと歯科治療」よりお届けいたします。

歯科金属アレルギーで、何が起こる?

歯に詰めた金属によって起こってくる「歯科金属アレルギー」とは、いったいどんなものなのかを簡単に説明しましょう。

まず第一にお伝えしておきたいのは、むやみに怖がらないでください、ということです。歯に金属を詰めている人のすべてに、金属アレルギーが発生するわけではありません。

そばやタマゴを食べるとアレルギー反応を起こす人は少なくありませんが、大多数の人にとっては、いくら食べても問題を起こさないし、むしろ非常に素晴らしい栄養食品です。

これと同じで、歯科金属も、ほとんどの人にとっては安全なものなんです。

ただし、口の中が荒れやすい、慢性的なアレルギー性疾患がある、いくら調べても原因不明の体調不良が良くならないというような場合には、後述するようなパッチテストをうけてみるといいでしょう。

ではどういう場合に金属アレルギー(歯科金属によって引き起こされる疾患)かもしれないと考えれば良いのでしょうか。

注意したいのは、歯科金属アレルギーというのは、口の中だけに症状が現れるわけではない、ということです。むしろ、口の中以外に症状が現れる事の方が10倍も多いのです。それがやっかいなところでもあります。

私たち日常の感覚では、「金属は水に溶けない」と思われるはずです。しかし、分子レベルでみれば、金属は「イオン」という形で水の中に溶けていきます。歯に詰めた金属はいつも唾液にさらされていますから、イオン化して唾液に溶け、腸管から吸収されて血液中に入り、全身を巡っていきます。そこまでは、事実です。

それが、後述するような体の免疫システムに引っかかって、何かの拍子にアレルギー反応を起こしたり、原因不明の症状に結びついたりすることがあるかもしれない、というわけです。

したがって当然、現れてくる症状は、口の中に限りません。

医学的に歯に詰めた金属が疾患を引き起こすということは、まだ明らかにされてはいませんが、口の中をメタルフリー(詰めた金属をすべて取り去って非金属のものに替えること)にすると改善するなどの症例から、極めて疑わしいと考えられている症状や疾患がいくつかあります。以下、個々の疾患について、症例とともに紹介していきます。

明日へ続きます。

参考文献 金属アレルギーと歯科治療 吉川良一著 現代書林

2008年4月 3日 (木)

体によいことはすぐに分かる~仕事偏~

昨日の続きではないのですが、とても良い講演会に出席してきました。

先日の土曜に診療を臨時休診にさせていただいて、技工士の黒澤君と池田さんの二人をつれて、東京へ行ってきました。

この講習会は、私が開業する2年前に姉貴に是非に出席した方がよいと紹介されたものでした。

8ヶ月も続くロングランの勉強会で、しかも高額なために、最初はものすごく躊躇しました。しかも、とても高額だったのです。開業前のお金のないときでしたので、本気で断ろうと思っていました。

しかし、参加してみて自分の人生ががらっと変わるほどの衝撃でした。何度もいいますが、当時開業前だったので、時間は死ぬほどありました。週に何回かのアルバイトと開業の打ち合わせ以外は時間は基本的にはフリーだったので、自宅でその勉強会の復習を何時間も行ったことを覚えています。

噛み合わせや顎関節症の事が分かったのは、その時の勉強のためです。

この勉強会に参加したおかげで、院内の技工室の設置と歯科技工士の常駐の大切さが身にしみて分かり、開業計画は大きく変更を余儀なくされました。当初の計画よりも技工室の設置の分、お金が足りないからです。しかし、周囲の協力のおかげで何とか開業にたどり着くことができました。

開業後も何とか、その勉強会に通いたかったのですが、開業当時、全くお金が無かったので、結局通うことが困難になり、いつの間にか疎遠になって行きました。

久しぶりに聞く、著名な先生方の講演は、それは素晴らしいものでした。同じ話を以前聞いたはずなのに、その内容に厚みがましていました。話を聞いていると、その後何度も改良を重ね、より確実な診療になっているとおもいました。

開発された新しい材料や機械のことも詳しく説明してくれ、たくさんの資料を持ち帰りました。

技工士さんも連れて行ったのですが、ベテランの黒澤さんは熱心にメモを取っていましたが、新人の池田さんは、少し飽きちゃったかもしれませんね。

じょじょに慣れていきましょうね。

非常に体によい、モチベーションの上がる講演会でした。

2008年4月 2日 (水)

体に良いことはすぐ分かる。

先日の夜に映画館で見逃していた「めがね」という映画を妻と一緒に見ました。

とても見たい映画でしたので、凄く期待していたのですが、期待以上の映画でした。

感想は、「あんな生活はいいね」というかんじ。全体に生成の雰囲気があるというか、自然に逆らわないというか・・・・。

ちょっぴりなぞめいた部分があるのも、想像力を掻き立てられて、すごくよい。

「そんなところは、自分で考えていいよ」って、監督が言っているみたい。

妻も映画を見終わったあと、夜中なのに、突然苺ジャムを作り始めました。彼女の中にも、なにか響くことがあったのでしょうか。

明日また書きますが、3月はほんとに大変でした。プライベートがほとんどありませんでしたので。

今月は、すこし夜のDVD鑑賞会が始まりそうです。

2008年4月 1日 (火)

今日から4月ですね

今日から4月ですね。

怒濤の3月を無事乗り切れて、ほっとするまもなく4月の社会保険改訂です。

診療の中身は全く同じですが、保険医をしていると社会保険のルールに

したがって診療をしていかなければいけないのです。

患者さんに迷惑がかからないようにしっかり勉強していきたいと思います。