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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
毎日のケアについてのアドバイスを載せていきます。
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2006年7月31日 (月)

口呼吸のリスク

きちんと歯を磨き、きちんとした生活を送っているのに、虫歯が多い方がいらっしゃいます。

すべての方がその理由に沿っているというわけでは無いのですが、40%位の確立で口呼吸を行っています。

呼吸は本来、鼻でするものです。鼻の粘膜はフィルターの働きがあり、細菌を取り除いたり、空気を加湿してくれます。

しかし、口で呼吸すると、唾液が減って口の中が乾き、虫歯になるリスクが高まるうえ、口臭も出やすくなってきます。思い当たる人は是非治しておきたいものです。

口呼吸の原因はさまざまです。よく見られるのは、次の4つ。

①鼻の奥、のどの突き当たりにある扁桃腺のひとつ、アデノイドが大きいなど、耳鼻家系の病気を持っている。この場合、寝ている間、いびきをかきやすいのも特徴

②口を閉じる筋肉(口輪筋)などが弱い

③舌が大きめで、しかも力が弱い

④上の前歯が出っ張るっているなどで、口が閉じられない

ー:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-

①が疑わしい人は、耳鼻科で検査をして適切な治療を受けましょう。

④が極端な場合、歯列矯正が必要になります。今は、大人の矯正が盛んに行われている時代なので、思い切って矯正の専門家へ相談してみるのも良いかもしれません。

②③は、口輪筋や舌を鍛えるトレーニングを行うことで、多くの場合改善出来ます。舌を歯に押しつける癖があって、舌の縁に歯型が付きやすい人、あるいは、上下の前歯の間に舌を出す癖のある人にも、このトレーニングは有効です。

★舌先を強化するトレーニング

通常、安静時は舌が上顎(うわあご)の天井にくっついていて、舌先は口蓋すう壁(こうがいすうへき)と呼ばれる上顎の小さく突起した部分についているのが普通です。

しかし、子どもの頃の指しゃぶりなどが原因で、舌を歯と歯の間にはさんでものを飲み込んだり、舌を前方に突き出す癖のある人は、これが出来ていません。舌全体を持ち上げて、舌先を口蓋すう壁に当てる練習をしましょう。

アイスバーなどのスティックを口の前で立て、鏡を見ながら、それを舌先でクイッと押す練習を舌の力を強化するのに効果的です。

★口輪筋を強化するトレーニング

20cm程度のヒモをつけたボタンを唇と前歯の間にいれます。口を閉じてヒモを手前に引っ張り、ボタンが飛び出さないように唇の周りに力をいれます。このとき、顎の周りの部分が梅干し状に皺がよらないよう、おすまし顔で出来るようになることがたいせつです。鏡を見ながらやってみましょう。

参考文献 きれいな歯をつくる 大人のためのデンタルブック 倉治ななえ著 オーイズミ出版

2006年7月30日 (日)

朝の行動

本日は、むちゃくちゃ難しいテーマにして、自分自身で勉強しようと思っていたのです。

ベッドの中で。

そういえば、昨日もブログのネタの事を考えつつ起きたような気がするな・・・・・・。とうつらうつらしていたら、目覚ましの音が。

朝6時半。

あ~、今日も雨だなと思いつつ、重たい体をベッドから持ち上げ、洗面所へ。

顔をバシャバシャ洗いつつ、キッチンへ。コーヒーを甘めに入れて、仏壇の前へ。

「今日も何とか頑張ります」と線香をあげ、1階の院長室へ。

音楽(ちょっと古いけど、米米クラブを聞いて、テンションを上げる)を聞きながら、昨日のカルテチェックと今日書くブログのネタの準備を行う。

8時ちょっと前に、カルテを棚に戻し、院内の点検。朝刊を待合室に置く。

2階へ戻り、妻と「本当に自分の子どもを河へ突き落とすことなんか出来ないよね」などと言いながら、パンとコーヒー、青汁を胃袋へ。

いつもながら、パンが美味しい。今日のパンは「クリームチーズとイチゴジャム」。

8時半過ぎに白衣に着替えて再び1階の診療室へ。メールをチェックし、8時50分の定時に朝の朝礼。

「今日もないもなく無事に終わりますように。」

今日は、少し趣を変えて、私の朝の行動を日記風に書いてみました。ほぼ毎日同じ行動をしているのです。

実は、夜もほとんど同じ。気が向いたら、また日記を書いてみます。

2006年7月29日 (土)

歯の歴史7

言葉は悪いのですが、我々歯科医師はその昔、歯大工とか言われていた時代がありました。

歯科は非常に奥深い世界です。なぜなら歯科は医科の知識と理工学の知識が必要です。

歯を削れば、そこには必ず材料を埋めますし、歯を抜けば、そこにはインプラントや入れ歯、ブリッジと言うように、必ず医療と理工がワンセットになって存在しています。

私も、歯科の中の理工側の研究を続けていましたし。

最新の歯科医療を紐解くとそこには、材料の発展が必ず付随しています。しかし、新しい材料を使うことが、必ずしも最新の医療ということではありません。

やはり、駄目な材料、医療法は必ず自然淘汰されていますし、今でも続く昔ながらの医療はとてもすばらしいものが多くあります。

話は少し脱線しましたが、本日の話は、「歯科の治療に使われた最初の道具は?」と言うことです。

歯科治療の歴史を紐解くと、齲窩(虫歯の穴のこと)の処置に初めて器具を使ったのは小アジアの一都市ペルガムスに生まれヒポクラテス以後の古代医学者中でも卓越した業績を残したガーレン・ガヌレスと言われています。

彼は錐(きり)を用いて齲窩に穿孔(神経を抜く孔をあけた)を施しました。

また、シリアのアパミア出身でローマで活躍したアルキゲネス(100~200年)は、歯痛を歯の内部(歯髄の炎症?)から起こると考え、自家考案による手円鋸(trepan)でガーレン同様にカリエス部(軟化象牙質)を除去し髄腔穿通法を行いました。

このころになると、考え方が現代の歯科医療に近くなってきているのが分かります。道具の発展が歯科医療の発展に繋がったことは間違いないことですから。

参考文献 歯科の歴史おもしろ読本 長谷川正康著 クインテッセンス出版

2006年7月28日 (金)

お疲れさまでした。

今月の25日をもって、従業員で衛生士の樽井さんが退職いたしました。

彼女はしろくま歯科医院の立ち上げから手伝って頂いた、オリジナルのメンバーの一人でした。

2人でまだ完成前のしろくま歯科を見に行った事もありました。本当によい思い出です。

これから、別の道を歩んでいきますが、たぶん元気な彼女のことなので、頑張ってくれると思います。

彼女は本当に子どもとのふれあいが上手で、私も何度も助けられました。

あの元気な声がもう聞けないのは、本当に残念です。

新天地でも頑張ってください。ご健闘をお祈りします。

2006年7月27日 (木)

認知症の介護と歯周病

本日はDENTAL TRIBUNE紙よりトピックのご紹介です。

ブラジルで行われた行われた横断研究によれば、50歳以上の認知症介護者が歯周病に罹患するリスクが高いという結果が得られました。

認知症介護者が抱える介護に伴う心身のストレスと歯周病のリスク指標であるプラーク指数および歯肉出血の関係を示唆したもので、詳細はJounal of Periodontologyに掲載されました。

プラシカバ大学(ブラジル)歯学部の研究グループは、認知症の介護者およびポルトアレグレ市(ブラジル)の介護支援団体のなかから、230名を研究対象としました。

副腎皮質ステロイド剤または免疫抑制剤常用者、さらに残存歯が5本以下の者は除外しました。

プラーク指数、歯肉出血をアウトカム指標として、介護者か否か、ストレス、鬱、喫煙、糖尿病、口腔衛生状態などの重回帰分析を行いました。

ストレスの程度はリップ法、鬱の程度はベック鬱評価尺度(BDI)を用いて測定しました。

コルチゾール分析には唾液サンプルを用い、放射免疫測定(RIA)を行いました。その結果、介護者であること、歯間ブラシを仕様していること、コルチゾール、ストレス、喫煙、プラーク指数が歯肉出血と相関関係にあることが明らかになりました。

さらに認知症の介護がストレスを増大させ、口腔衛生に対し、関心がなくなるといった過去の研究を裏付けるものになりました。

今回の認知症介護の方や、妊婦の方に多く見られるのですが、ついつい他の大事な者に注意が行きやすい環境になる場合は、口腔内に影響が出やすいのかなと思います。

2006年7月26日 (水)

妊娠中に気をつけたいこと

昭和大学歯学部小児育成歯科学教室が編集した「よい歯を育てる食生活」の中に、妊娠中に気を付けたいことが書いてあります。

今回は、それをまとめてみます。

1・規則正しくバランスのよい食事を心がける

 お腹の赤ちゃんは、母親の身体から必要な栄養素を受け取ります。ですから、母親自身が健康で暮らせるように、規則正しくバランスの取れた食事を楽しく取ることが大切です。また、この規則正しい食習慣は、生まれてくる子どもの食習慣の形成にも繋がります。

2・特定の食品の取りすぎは、アレルギーの原因にも

 妊娠中、牛乳や卵等を普段より多く取る方がいらっしゃいます。しかし、特定の食材を多量に摂取することで、子どもがアレルギーを持って生まれてくる危険性が高くなります。

3・妊娠中に歯が駄目になるって本当?

 胎児が必要とするカルシウムが、直接歯から溶け出すということはありません。しかし、妊娠中には歯が悪くなりやすい要因がいくつかあることは確かです。意識して歯を健康に保つように努めましょう。体調の良い時に歯の検診を受けておくのも良いでしょう。

★つわりがもたらす、歯に悪いこと

・食生活が不規則になりる、酸性の食品が増える(口の中が酸性になって、虫歯になりやすい)

・吐いたものに含まれる胃酸が歯を溶かす。

・歯ブラシを口の中に入れるだけで気持ち悪くなって歯磨きできない

*食べたらそのつど歯磨きをするのが理想ですが、難しい場合は水で口をゆすいで、歯を清潔に保つようにしてください。比較的気分の良い時間帯に丁寧に歯磨きをしましょう。歯ブラシを小さいものに変えると磨きやすくなります。

2006年7月25日 (火)

雨の日

このブログを書いている日は、日本中大雨が続いております。

各地で大きな被害が出ている様で、早く良い方向へ収まってくれればと思います。

しろくま歯科医院でのことですが、一番キャンセルが多いのは、雨の日です。

大雪でもキャンセルは少ないのですが。雨は特にキャンセルが多いのです。なぜか。

しかし、雨の日は足下が滑りやすいので、あまり無理をしないでくださいね。

2006年7月24日 (月)

実用的?それとも見た目?

私たちが生きている限り、歯も生き続けています。もちろん神経を抜かれてしまった歯でもです。

歯やそれを支える骨も、ターンオーバーといって、新しい骨や歯に置き換わっているのです。そのため、動きも活発です。

もし、何らかの理由で歯が欠損(抜けてしまった)してしまったら、歯は抜けて無くなった部位に倒れ込んだり、噛み合っていた歯が上へ下へ移動してしまいます。

そのため、歯が無くなってしまった場合、歯の移動や顎のバランスを取るために、何らかの義歯を入れる必要があります。

現在考えられる、義歯は大きく分けて3つあります。ブリッジ、入れ歯、そしてインプラントです。

今日は、少しエステティックな視線で、この義歯を考えてみようと思います。

今回は大きく歯を欠損してしまった場合に付いて取り上げてみようと思います。

歯が抜けてしまうと、その歯を支えていた骨は、自然と吸収してしまい、歯肉がやせてしまいます。そのことにより、口周りの張りが無くなり、顔の印象がだいぶ変わってきてしまいます。

まずは、インプラントです。

「メディカルインタビュー 医療面接」という雑誌(デンタルダイヤモンド社)の中にこの様な記述があります。

「実際に歯がなくなっただけでなく、周囲組織も喪失しているために、組織吸収量の多い症例(上顎無歯顎に代表される)では、かえって義歯のほうが、顔貌の回復に役立ち、患者の満足度が高い場合もある。」

しかし、インプラントは①咀嚼率の向上が著しい②違和感の喪失③義歯の脱着という精神的負担からの解放④歯列内配置を改善した結果、力のバランスが取りやすいと言ったメリットも多く有しています。

次は義歯です。

「幸せの入れ歯」(遠藤憲史著 現代書林社)のなかでは、義歯は、自然な美しさを取り戻す目安となるスマイルライン(にっこり笑ったときの唇の形)の回復はしやすいと述べています。

しかし、義歯はいつ外れるか分からない不安や煩わしさといったデメリットも有しています。

今回の結論から言えば、正直わかりません。

私は、インプラントを希望する患者さんがお見えになった場合、ます入れ歯をおすすめいたします。入れ歯を入れてみて、生活出来るようであれば、それはそれで良いですし、どうも入れ歯の違和感がぬぐえないといった場合のみインプラントの検討に入るようにしています。

2006年7月23日 (日)

夏風邪をひいたかも。

朝起きると、実妙に顔がほてっているのが分かる。

しかも、気温がかなり暑いもにも関わらず、すごく寒く、ふるえが止まらない感じ。

「あ、夏風邪引いてしまった・・・・・・。」

この時期はエアコンを付け始める時期なので、体調が崩れやすくなるのです。

毎年のように。

気温はどんどん上昇しているのに、長袖のシャツを着ながら診療しています。

でも、全く暑くない。本当に調子が悪いです。

でも、心配はいりません。

このブログが出ることは、既に1週間経っているので、たぶん治っているでしょう。

2006年7月22日 (土)

耳で計る正しい噛み合わせ

歯科医師会で発行されているデンタルマガジンがあります。

その中の「歯と身体の科学」というコーナーで、「耳で計る正しい噛み合わせ」という記事が載っていました。

これに改訂ある概要は、耳鳴り、耳痛、耳の圧迫感や閉鎖感などが、下あごの位置修正や噛み合わせの治療によって改善されるケースがあるとの内容でした。

顎(あご)の機能障害がある場合に見られる耳と顔の症状を以下にまとめて見ました。

・首の後ろ側の痛み 77%

・偏頭痛 44%

・首・肩こり 85%

・耳閉塞感 38%

・耳鳴り 29%

・顔面痙攣(けいれん) 5%

・耳痛 20%

・舌痛 20%

・眼振(眼球が無意識に一定のリズムで動くこと) 6%

・顔のほてり 10%

・舌の灼熱感 10%

・めまい 14%

・味覚異常 9%

この顎(あご)と耳の関係が取りだたされ始めたのは、1930年代。

「奥歯が抜けると顎が後退し、耳の器官を圧迫して難聴の原因になる」とアメリカの耳鼻科医が報告したものが始まりとされています。

しかし、そのメカニズムははっきり分かりませんでした。顎(あご)と耳の神経が直接繋がっていることが解剖学的に直接つながっていることが証明されたのが、1990年代。

近年になってやっと、顎(あご)の異常が耳や顔面の感覚に影響を与えやすいことが分かってきました。

私も、顎関節症の診断を下す時は、必ず耳のチェックを行います。

顎関節部後方には、耳の穴(内耳孔 ないじこう)があります。

顎関節症で口が開きずらい状況になった場合、最初に考えられる原因として、関節の骨と顎の骨の間にある関節円盤(背骨の椎間板のようなものと考えてください)が前方へ落っこちてしまうことが考えられます。

この関節円盤は顎(あご)の動きをスムーズに動かす働きがあります。

顎は、口を開くには前方へ移動しないといけないため、前方へ落ちてしまった関節円盤にぶつかり、ひっかかってしまいます(この時に発する音がカクッという音です)。

このため、顎のは後方へ移動し、耳の穴(内耳孔)を圧迫し、耳に悪影響を及ぼすのです。

顎関節の治療により、口を開く時、顎を適正に前方へ移動する事が出来れば、耳への圧迫も取れ、耳の症状もとれてくると予想できます。

もちろん、耳の症状がひどい時には、耳鼻科との協力の下に治療をしていきます。

話は変わりますが、野球の選手のヘルメットをよく観察すると、ちょうど耳の部分が覆われているように出来ています。

これは、耳と顎関節を守るためと言うことを聞いたことがあります。まだ体が出来ていない時(子どもの時)にこの当たりを強くぶつけたり、怪我をしてしまったりすると、将来さまざまな障害に悩まされる事になります。

親御さんはこの付近の怪我だけは絶対に避けるように注意してください。また怪我をしてしまった場合は、自分の判断で処置せず、かならず専門医に相談してください。

2006年7月21日 (金)

青汁始めました。

先日の健康診断の結果、尿酸値が高いということが判明した事は既に述べました。Aojiru5

その後、痛風の恐怖におびえる毎日。

とある、ブログで「尿酸値が高い場合には、青汁が効果的」との記事を発見。

さっそく、ドラッグストアに「青汁」を買いに出かけました。

私、患者さんには、苦い薬を出したり、塗ったりしているのに、自分で飲むのは非常に苦手。

それで、青汁購入の最大の決め手は、値段と飲みやすさ。

毎日飲むので、出来るだけローコストで、後味の残らない物を探しました。

体を健康にしてくれると言うことで、だいたい、1回分100円と計算。

1ヵ月で3000円くらいの物を探しました。飲みやすさは、パッケージに書いてある言葉を

参考にするしかないので、とにかく「後味すっきり」と書いてある物を買いました。

それから毎日、朝1杯ずつ飲んでいますが、はっきり言って全く後味が悪いです。

全く慣れません。毎朝バツゲームをしている気分。

今後は、色々工夫をしてみるつもりですが、何か飲みやすいやり方を知っている方は、

是非コメント下さい。

2006年7月20日 (木)

歯科アンケート2

今日は昨日の続きです。

本日は、「こんな歯科医師は安心だ」というアンケート結果です。

1.治療説明に関するもの

・わかりやすい説明つきで治療14名

・治療方法や期間などについて、きちんと説明してくれる13名

・質問に的確に答えてくれる8名

・治療前のわかりやすい説明7名

・どのような状況か、かかる費用等を明確に説明してくれる2名

・治療する前に説明を受け、器具や材料を見せてもらい納得出来るので安心2名

・何が悪いのか、どうしたら自分の歯を80歳まで残せるか、よく説明してもらうとき1名

2.ドクターの対応に関するもの

・笑顔とやさしい口調7名

・話をよく聞いてくれる4名

・穏やかな雰囲気3名

・治療中のこちらの反応に、敏感に対処してくれる2名

・患者への親切な対応2名

・態度や言葉に自信が感じられるとき(はっきりとした言葉使い)2名

・訴えに対して迅速に対応してくれる2名

・患者の気持ちになって対応してくれる2名

・明るい感じの態度、話かた1名

・質問しやすい雰囲気がある1名

・治療説明をするときマスクを取ってくれる1名

・「治してあげるよ!」「必ず治るよ!」と明快に宣言してくれる1名

・治療中に励ましやねぎらいの言葉を掛けてくれる1名

・期間をおいて久しぶりに行っても、覚えていてもらえると嬉しく、安心する1名

・普通の歯の手入れなどを丁寧に教えてくれる(磨き方、歯間ブラシ)1名

3.治療内容に関するもの

・自分の歯をなるべく残す形で治療してくれる5名

・痛い時に迅速に対応してくれる2名

・痛い時に、手を挙げるとすぐに治療を中断してくれる2名

・治療が上手である2名

・子どもや妊婦の治療についても、経験がかなりあると分かった場合1名

・先生が自分の歯を熟知していると感じる時1名

・多方面から技術的な診査をしてくれる1名

・むやみに高価な治療を進めない

・綺麗に治してくれた時1名

4.ドクターの言葉の関するもの

・「大丈夫ですよ」と言われた時6名

・恐怖を取り除く話術3名

・「恥ずかしいことないですよ」「皆さんそうですよ」などの言葉2名

・「2、3回で治るからね」と言われた時1名

・「どうですか」とか「綺麗に磨けてますよ」等、言葉を掛けてくれる時1名

・「楽にしてください」と言われた時1名

・「もし痛いようでしたらすぐに電話してください。お大事に」の一言1名

5.診療システムに関するもの

・緊急の治療を受け入れてくれる2名

・アフターケアや日頃注意すべき事項をしっかりと指導してくれる2名

・治療中のスタッフへの指導が丁寧な場合2名

・通院の回数を初診時に教えてくれる1名

・一人の患者に集中して治療してもらえる1名

・歯科医師と歯科衛生士さんが上手く連携して治療にあたっている1名

・最初に訪れた時に渡される医院の説明書などに、医師や医院の基本的な歯科治療に対しての考え方などがやさしく書かれている1名

・基本的に保険治療で行う歯科医院1名

・治療だけでなく、虫歯の予防法の話や、ブラッシング指導をしてくれる1名

6.歯科医院の環境にかんするもの

・清潔感がある2名

・母親の治療時に、乳児の面倒を見てくれる1名

・治療器具や紙コップがきちんと消毒されているのが一目瞭然な歯科医院1名

7.その他

・待合室で順番を待っている時、先に終わった他の患者さんの喜んでいるのを見るとほっとする1名

・今日で最後ですと言われた時1名

総論

患者さんに安心感を与える要素としては、治療説明に関するものがもっとも多いです。

「わかりやすい説明付きでの治療」や「治療説明・期間などの説明」が安心して治療を受けられる前提になっています。

また、「患者さんの質問に対するドクターの的確な答え」も重要です。

次に多いのがドクターの対応に関するもので、「笑顔とやさしい口調」「話をよく聞いてくれる」など、不安な場合の裏返しの回答が出されています。

また、治療内容に関しては、「自分の歯をなるべく残す形で治療してくれる」が多く、抜歯の回避を強く望んでいる事がわかります。

この「歯を残す治療」は「大丈夫ですよ」というドクターの言葉とともに、安心できる治療のキーワードになっているのではないかと推測できます。

参考文献 メディカルインタビュー 井上孝他 デンタルダイヤモンド社

2006年7月19日 (水)

歯科アンケート1

今、私が個人的に勉強している事柄に「メディカルインタビュー」があります。

これは、患者さんとのコミュニケーションを主体にしているものなのです。

「メディカルインタビュー」の教書の中に、歯科医師に関するアンケートの集計が行われていました。(北海道から沖縄までの全国に在住の20~80代の男女107名)

何回かに分けて、その中身をご紹介いたします。

今回は、「こんな歯医者に診てもらうのは不安」編です。

1.ドクターの対応に関するもの

・威圧的な態度(怒るドクター)8名

・無口な歯科医師7名

・スタッフへの態度が横柄6名

・「あれ?」とかうなり声を出している(独り言をつぶやく)

・患者の扱いがぞんざい3名

・自信のなさそうな態度や対応3名

・患者をバカにしたような態度2名

・大げさな話し方・態度2名

・治療する歯をみて、だいぶひどいなという対応をされた時2名

・感情のない話し方1名

・マスクなどで表情が見えない1名

・歯医者なのに口臭がする1名 ほか9事例(スペースの関係上割愛します)

2.治療説明に関するもの

治療内容や方針の説明をしないで治療を始める17名

・説明がわかりずらい5名

・質問に答えてくれない4名

・病状をはっきり言わない3名

・意向も聞かず、一方的に治療を進める2名

・説明を面倒がる2名

・マニュアル通りの説明で事務的1名

・妊婦の治療時に麻酔に関しての説明がない1名

・先生によって意見が違う1名

・治療中に医師が席をはずす、中断する1名

・説明がしどろもどろ1名

・説明不足で納得できない1名

3.治療内容に関するもの

・すぐに治療を始めずに治療に取りかかるまでに何日も掛かる4名

・歯をすぐ抜歯する4名

・下手な歯科医師に当たったとき2名

・診療が簡単に終わった時2名

・「大きな虫歯がある」といわれながら、先に治療せず、他のところから始める。虫歯の進行が気になるのに、予約も2週間ごとしかとれない。説明もない2名

・子どもの付き添いを認められず、その理由が定かでないとき1名

・上手くゆかず何度も同じような治療を繰り返す1名

・納得できないまま途中で、治療内容や治療期間が変わる場合1名

・どこがわるいか判断が付かない場合1名 ほか5事例(スペースの関係上割愛します)

4.ドクターの言葉に関するもの

・「すぐ抜歯した方がよい!」と言われた時3名

・「ひどいですね」とか「難しいですね」とか言われた時2名

・「こんなケース初めてだ」という反応1名

・否定するような言い方をされた時1名

・しっかりと歯磨きをしているかと言われた時1名

・「保険が使えない! 何十万も掛かる」と言われた時1名

・「保険の範囲で治療すると長くたない」と言われた時1名

・とりあえず、治療しましょうと言われる場合1名

・抜歯の際、上手く抜けるかとか不安感を与える言い方をされた場合1名

5.診療システムに関するもの

・チェアーにほったらかし。忙しすぎると不安になる3名

・毎回担当医が違う時1名

・いつもの先生と違うひとが何もいわず治療する1名

・歯科医師が他のスタッフ(歯科衛生士)に治療を任せようとする時、その会話の中に聞こえると不安になる1名

・口を開いている状態で保険にするか、自費にするか聞かれる1名

・学生実習がたくさんいる時1名

・カルテがなかったり、領収書をくれない場合1名

・ユニットの頭が下がりすぎると不安になる。歯科衛生士にそのことを伝えるが、次回行った時に違う衛生士さんだと言いにくい1名

6.歯科医院の環境に関するもの

・受付や衛生士がいなくて、医者1人しかいない時1名

・診察台に座った瞬間、うがい様のコップが明らかに使い回しされていると確信したとき1名

・不潔な操作(感染の不安)1名

・後方でカチャカチャと器具の金属音が聞こえている時、言いようのない恐怖感を感じることがある1名

・診療台の上が汚らしい。整理整頓がなされていないとき1名

7.その他

・とんがった道具を持ち出した時1名

・ころころ器具が変わる1名

・若いドクター、経験が少なそうだから1名

・医師が高齢の場合1名

患者を不安にさせる要素としては、ドクターに関するものが一番多く、中でも「威圧的態度」、「無口な歯科医師」、「スタッフへの態度が横柄」、「独り言をつぶやく」などが患者に不安を与えているようです。

次に多いのが、治療説明に関するもので、「治療内容や方針を説明しないで治療を始める」という回答が治療説明に関するものの中で半数近くを占めているようです。

治療内容に関するものでは、「すぐに治療を始めない」、「すぐに抜歯する」等が多く、ドクターの言葉に関するものでも、「すぐに抜歯した方がよい」と言われた方が多いようです。これらの事柄は事前説明があれば、不安要素として取り上げられる事は少ないと思われます。

参考文献 メディカルインタビュー 井上孝他 デンタルダイヤモンド社

2006年7月18日 (火)

1年ぶりの上野

先週の日曜日は、上野で勉強会があり、参加してきました。_593

この勉強会は、他大学(出身大学ではないということ)が主催するセミナーです。

私は、このセミナーを年間を通して受講する予定なのですが、最初の1回目は、地元の歯科医師会の用事で参加する事が出来ませんでした。

そのため、今回が2回目と言うことです。

この勉強会のテーマですが、「歯周病」です。

今後、何度もこのセミナーについて、ブログでお知らせするとおもうので、今回は、参加した感想を。

私、実は、母校の歯周病のセミナーも受けているのです。母校と今回のセミナーを比較すると、非常に攻撃的な感想をもちました。

私の母校のセミナーでは、あくまでもオーソドックスな感じがあたのですが、今回のセミナーでは、こういってはどうかと思うのですが、さまざまな技術の掛け合わせを積極的に行っていました。常識をうち破れという感じです。

母校のセミナーでは、技術の掛け合わせは行わないという方針だったと思います。

しかし、大学レベルではなく、開業医レベルで欲しい技術に目を向けているという点では非常に評価出来ると思いました。_594

9月にまたこの勉強会の3回目があるので、またご報告したいと思います。

2006年7月17日 (月)

指しゃぶりやおしゃぶりは、歯並びに悪い?

お子さんの「指しゃぶり」について悩んでいる親御さんがたくさんいらっしゃいます。今日はそのため、良い説明の本がありましたので、それをご紹介いたします。

以下全文です。参考にしてください。

指しゃぶりは、3歳ぐらいまでの乳幼児にとっては自然で意味のある行為です。

このくらいの年齢の子どもは、寂しさや不安を感じると、自分の指をしゃぶる事によって、気持ちを落ち着かせます。

いってみれば、自前の安全な精神安定剤のようなものです。

指しゃぶりの問題は、前歯が前に出る「上顎前突(出っ歯)」や上下の前歯の噛み合わない「開咬(かいこう)」になるなど、噛み合わせに悪い影響が出やすいことです。

その結果、前歯で食べ物をかみ切れなくなったり、とくに言語獲得期の3歳過ぎには、サ行、タ行の発音がはっきり出来なくなったりします。

また、指しゃぶりが直っても、飲み込む時に舌を前へ突き出すなどの悪い動きを覚え、それが一生続く事になります。

このため、3歳になったら「赤ちゃんみたいだね」と、日頃から優しく注意して、指しゃぶりはいけないのだと意識させることが大切です。

ただ、寝る時の指しゃぶりはなかなか直りません。自然に直らずに、4歳を過ぎても指しゃぶりをしている時は、どうして指しゃぶりをしているのか、子どもと話し合います。

子どもが「指が好き」だと答えたら、早いうちの改善は難しいでしょう。

その場合は、手や指を使う遊びを教えたり、外遊びで体を動かせるようにします。

指しゃぶりを叱らずに、やっていない時に褒めてあげると、子どもは自信がついて、辞めようとがんばります。

私も、指しゃぶりの相談をよく受けます。その時は、ひたすら辞めさせるように努力してくださいとしかいえませんでした。しかし、小児歯科専門の義兄に相談したと事、3歳くらいまでは、強く言わないほうが良いと言うことでした。3歳前だとなぜいけないのかが理解出ない可能性が強いとのことでした。

この問題は、非常に興味があるので、今後も追っていきたいと思います。

参考文献 こどもの歯をじょうぶにするQ&A 羽田宣裕著 小学館

2006年7月16日 (日)

須田先生

このブログにもよくコメントを頂いているのですが、今日は須田先生をご紹介いたします。Day063

彼と初めてあったのは、大学に入学してから、しばらくしてからです。

同じマンションに住んでいたのがきっかけで、お互いの部屋を行き来する仲になりました。

彼は、人なつっこくて、性格がとてもいいのです。冗談抜きで。人をだましたり、いやみを言ったり、また嫌われたりする事のないとてもすばらしい人格の持ち主です。

少し持ち上げすぎかなって感じもしますが、実際あってみると、本当なので仕様がありません。

彼と私の武勇伝はいくつもありますが、私がとにかくびっくりした時の話。

私と彼は同じマンションに住んでいたのですが、住んでいた部屋のタイプが違っていました。私の部屋はAタイプといって、玄関を入るとすぐ居間になるというワンルーム。彼の部屋はBタイプといって、入ると長い廊下があり、その廊下の左右にトイレとささやかなキッチンがついていて、その廊下を抜けると細長い部屋があるという具合でした。

私がある日、彼の部屋へ行くと、信じられない景色が広がっていました。

部屋の中が南極の様になっているのです。部屋の中に白いシーツが張り巡らしてあり、ちょうど氷山の様になっています。もちろん棚だとか、窓にもシーツが覆っています。

その棚という棚にペンギンのぬいぐるみが本当にたくさん置いてありました。

ちょうど、南極の中をペンギンが横断しているような有様でした。

私の歯科医院もシロクマがたくさんいて、北極の様になっていますけど、あれほど完璧ではありません。

話によれば、友人と遊園地へ遊びに行った際、射的の的が、このペンギンだったそうです。取りも捕ったり何十匹。大きな袋に入れてもらい、持って帰ったそうです。

本当に大学時代の彼との思いでは全く尽きないのです。

私は、いつも歯科の診療で悩んだ場合、必ず彼にまず相談します。とても的確に、しかも励ましの言葉もかならず添えてくれるので、とても良いです。うれしいです。

そんな彼も今は2児のパパ。彼の良きパパぶりはこのブログで見る事が出来ます。彼は歯科ブログも書いていてとても精力的。

しかし、漫画まで書いています。セミプロ級です。この中の歯科の話がほろっとして大好きです。もし時間があれば覗いてみてください。

AKIRA DENTAL OFFICE

2006年7月15日 (土)

こだわりの物はありますか?

皆さん、それぞれ何かにこだわって生きていると思うのです。

「私、何にもこだわっていないわよ」

というもの十分なこだわりだと思うのです。こだわらないのがこだわり・・・・・みたいな感じで。

「こだわり」にはこの様な精神的なこだわりと、物にこだわる場合の2種類があると思います。今回は、物に関するこだわりについて。

私、非常にこだわっている物があるんです。

それは、「靴下」です。

大学在学中に、偶然その靴下に出会ってから、今まで10年以上ずっとそればっかりです。

最近は、なかなかその靴下が見つかりにくくなってしまって、学会で東京に行くたびに探し回っています。

その靴下は、とても厚くてふわふわで、とても履いていて疲れないのです。色も何種類もあるので、診療用、外出用、運動用に分けて履き分けています。

とにかく、オールラウンドな靴下なので、とても好きです。

最近では、東京のお店でも品薄になることが多くなってきたので、商品名は秘密です。

皆さんも何かこだわっている物がありますか?

あったら教えてください。そういう話がとても好きで、ファッション雑誌の「こだわりの一品」みたいな物を見つけると、条件反射のように飛びついてしまうのです。

では、コメントお待ちしています。

2006年7月14日 (金)

またやってしまいました(汗)

日曜の夜の事です。

その日は、朝から東京へ勉強会へ行っていたのです。

帰ってきたのは10時すぎ。

少し休憩してから、何日か分まとめてブログを書こうと思い、仕事部屋へ行きました。

3日分くらいを書いて、最後、見直しをしようと思い、

投稿一覧のページへ。

一瞬、自分の目を疑いました。

さっき、必死に書いたブログがないのです。

「・・・・・・・・・・。」

「あ~、またやってしまった・・・。」

このブログを開局して3回目です。保存しわすれたのは。

やはり、人間は疲れていると注意が散漫になってしまうのでしょうか?

疲れている時こそ、注意が必要なのですね。

よく分かってはいるのです。

しかし、1時間以上かけて書いた、あのブログだけは返していただけないでしょうか?

神様・・・・・・(男泣き)。

2006年7月13日 (木)

メールでのお問い合わせについて

最近、患者さんからのメールをよく頂くようになりました。

自分の歯に興味や関心を持たれるのは非常に結構なことだとおもいます。

県外・内からもたくさんのメールを頂き、ご相談に乗っております。

出来るだけ真摯にお答えしたいと思っています。

今後も出来るだけ相談に乗っていきたいと思っておりますのでよろしくお願いします。

しろくま歯科医院までどうぞ。

2006年7月12日 (水)

健康診断の結果

健康診断の結果が送られてきました。

去年は、「生活習慣病」という不名誉な診断をされたのですが、今年はその「生活習慣病」という診断名がはずれていました。

これは、たぶん定期的にジムに通ったことと、規則正しい食生活が効をそうしたと思います。

しかし、「尿酸値が高い」とのまたまたありがたくない知らせ。

来年は完全復活なるのでしょうか?

2006年7月11日 (火)

水戸にて4

水戸にての勉強会の出来事を長々と4回に渡って書いてきましたが、今回が最後です。_592

さて、ようやくたどり着いた勉強会会場。

周りを見渡すと、ほとんどが水戸の先生ばかり。しかも、皆遠慮して後ろの方の席から埋まっていました。

私は、ここぞとばかりに前の真ん中の良い席を抑える事ができました。

今回の講義の内容は、「総義歯」です。

私の専攻も、入れ歯なのですが、入れ歯はとても奥が深くて難しいのです。

入れ歯に関しても、実は自分が信じているシステムがあるのですが、最近は違うシステムの良いところを盗むことが出来ればといつも思っています。

今回の入れ歯の講義は、前々から受講してみたいと思っていました。しかし、人気の講義であることと、年間に行われる回数が少ないことから、なかなか私にまで順番が回ってこなかったのです。

水戸まで頑張って行ってみようと思ったのは、そういった理由からです。

さて、私が母校で最初に教えてもらった入れ歯の考え方。

局部義歯(歯が残っている入れ歯)と総入れ歯(歯が1本もない)では、全く考え方が違うということ。

私は、局部義歯が専門なのですが、考え方としては港に船が碇で止まっているイメージ。

総義歯は海の真ん中で、ぷかぷかと浮いているイメージ。

局部義歯は、まだ固定する(歯に)事が出来ますが、総義歯は、どこにも固定する事が出来ないのです。

そのため、維持(口の中に留まっている力)が大変難しいのです。

しゃべったり、笑ったり、食べたり、唄ったりすれば、入れ歯がはずれる事が多いのです。

そういった、負のイメージがあります。

しかし、そこを何とか乗り越えて、はずれない入れ歯を作れないかと試行錯誤しているのです。

口の中には多くの筋肉があります。口を開ける筋肉、閉じる筋肉、顎を支える筋肉、唇をすぼめる筋肉。

それらの筋肉が自分の働きをすることで、複雑な口の動き(笑い、食事、しゃべり等)が出来るのです。

それは、歯が無くなってしまっても同じ事です。

入れ歯は、その複雑な口という海に不安定な船(総義歯)を上手く安定させる事が出来るかが勝負になります。

今回の講義の中心になったのは、まず口の中の解剖をしっかりとおさらいする事でした。学生の頃は、いかに効率よく暗記するかといったことしか考えなかったのですが、臨床では、その筋肉をしっかり知識として蓄え、使っていかなければいけなせん。

今回の講義のテーマは、筋肉の性質(どの様に動くか、働き)をしっかりと頭にいれ、その筋肉の動きを邪魔しない入れ歯(筋肉と喧嘩しない入れ歯)、落ち着く入れ歯を作るということでした。

私がいま行っているシステムも、この点を協調しています。

入れ歯はいってみれば、人工臓器です。元々の歯にかなうわけないのです。歯を越える入れ歯を作るのは不可能なのです。

そのため、体の仕組みに逆らわない入れ歯を作ることが大事なのですね。

例えば、歯がある人が、自分の前歯に青のりがくっついてしまったとします。その時、どの様にして青のりを取り除くかといえば、舌で前歯をなめるはずです。

しかし、総入れ歯の人が青のりをどの様に外すかといえば、舌では絶対なめて外しません。人に隠れて入れ歯を外して水道でじゃぶじゃぶ洗うはずです。

この様に、筋肉の使い方は、私(歯がある人)とは全く違うものになります。

そのため、良い入れ歯を作りたければ、総入れ歯の患者さんのお口の癖をよく見極め、そのお口にあった入れ歯を考えていくことと、基礎の勉強(解剖)をしっかり、常に勉強することが大事なことかもしれません。

今まで多くの勉強会に参加してきましたが、どの勉強会でも基礎の重要性を強調しています。

今、大学や関連施設に籍をおく、若い先生は、基礎を学ぶ環境にあるので、その利点を活かして、しっかり勉強してきて欲しいと思います。

後で勉強すると、私の様にお金掛かりますから(笑)。

2006年7月10日 (月)

水戸にて3

昨日からの続きです。

予定の6時30分から30分も遅れて7時に自宅をでました。

郡山インターから高速道路へ入り、常磐道方面へと車を向けました。

当日の朝は雨が降っており、路面が滑りやすくなっていました。

休日の朝ということもあり、道は渋滞を予想していたのですが、雨のせいか、

全く渋滞していませんでした。

私は、車の運転に関しては、非常に慎重な方だと思っています。

なにかの本で読んだのですが、スピード超過で走った場合と、規定速度で走った場合と、目的地に着く時間は実は5~10分ぐらいしか違わないと書いてありました。

そのため、あまりスピードは出さなくなりました。若い時、高速道路上のオービスに捕まった事があるので、少しトラウマになっているというのもあるのかもしれません。

常磐道は途中2車線から1車線に変わります。道も霧が濃かったり、坂道があったりして、割と起伏に富んだ楽しい道です。

路面の状況を見ながら、慎重にマニュアルのシフトを上げたり、下げたり、道と会話するように運転を楽しみました。

しかし、道路標識をみると少しうんざりしました。既に1時間半以上走っているのに、目的地まで120キロなんて標識がみえると、昨晩の疲れがどっとでました。

何処かのパーキングでコーヒーでも飲もうと思いました。しかし、私の止まったパーキングには、自動販売機すらない、トイレオンリーのパーキングでした。時間的余裕がないので、そのまま休まずに出発する事にしました。

9時ちょうどに水戸インターに到着しました。

水戸インターから会場までには地図上では、まだかなりの距離があります。会場は水戸駅前、ちょうど市街地にあるようなのです。

水戸インターをおりて、国道50号線を上がって行きました。

道をどんどん上がって行くと、魅力的な標識がたくさん出てきました。

「水戸駅、市街地 左へ」。

でも、私が自分で作った地図では、もう少し、というかかなり先のはず。

でも、標識はどんどん出ます。

「水戸駅、市街地 左へ」。

「もしかして、ここを曲がるはずなのかな?先に行きすぎると、水戸では無くなるのかな?」

不安はどんどん募ります。冷や汗がどんどん出てきました。

ついに、我慢しきれなくなり、「水戸駅、市街地 左へ」を左へ曲がりました。

悪夢の始まりはここからでした。道がどんどん細く、細かくなってきます。

時間はどんどん容赦なく過ぎていき、既に9時半を回っています。

地図を見てみると、本当は国道50号線を走っているはずなのに、標識には国道30号線。

マニュアル操作なので、思うように地図も見られません。

目の前に信号が赤に変わりました。

このとき、思い切って地図を広げました。昨晩買いに行った茨城県ミニミニ地図を広げました。

「字が細かすぎて見えない・・・・。」でも、最大の集中力を発揮して穴が開くほど地図をながめました。

信号は黄色に変わっています。

青に変わる寸前に、「ここは駅の北口の方向だ」と分かりました。

私が行きたいのは「南口」。

昨日、自分が書いた地図で、北口から南口へ行けるルートがあることを思い出しました。

でも、その道は、51号線で駅前まで出ないといけないのです。

ふと、また標識を見ると「市役所 右」の標識を見つけました。

私の今回出かける勉強会の場所は市役所の並びにあるということも思い出し、

市役所へ向けて、走り続けました。

市役所を見つけ、無事勉強会会場にもたどり着くことが出来ました。

時間は、9時45分。

遅刻するかとおもったので、無事時間内に着いた事で、安心してしまいました。

2006年7月 9日 (日)

水戸にて2

昨日の続きです。

昨晩、水戸までの距離、時間を考えた場合、最低でも6時半には出た方が良いという結論に達した事は既に述べました。

その時の時間は夜中の1時過ぎ。

しかし、私にはやっておかなければならない事がありました。

それは、会場までの地図の作製です。

これには深い訳があるのです。

私が大学に在学中に、歯科検診のアルバイトをしていました。

講座(大学の医局のことです)に依頼があるのです。「何月に何人、どこに」みたいな。

その時、我々医局員に場所が振り分けられるのです。

しかし、その場所は言ったことの無い場所ばかり。

その時、地図の読み方が苦手な私は、前もって手書きで地図を書くことが多かったのです。

「会場の近くにどんな川が流れていて、何という交差点をどう曲がって・・・・・」という

超アバウトなものですけど。

しかし、その地図がとても役にたったのです。たいてい初めての場所では迷うことが多いので、近くの公民館とか、市役所とかランドマークを覚えておくと、目的地へと到着しやすいのです。

何度、このアバウトな地図に助けられたことか。_591

なんにもナビゲーションシステムを使って行けばいいのでは・・・・。と言うことなのですが、私の車にはナビゲーションシステムが着いていないのです。

地図を書き終わり、就寝したのが2時近く。

朝、けたたましい目覚ましの音とともに6時に起床したのですが、全く体が反応しないのです。

初期設定の6時半はとうに過ぎ、家を出たのは7時ジャストでした。

果たして、時間通りに水戸には着くのでしょうか?

明日へ続きます。

2006年7月 8日 (土)

水戸にて1

先週の日曜日のことです。

この日は、勉強会へ行くという日でした。

場所が、茨城県水戸市。

私にとって全く未知の場所です。

普段、勉強会へ行く時は、場所が東京の事が多いので、JR等の交通機関を利用することが多いのです。

しかし、今回の勉強会の場所は、電車で行くには少し不便なのです。

勉強会を主催している幹事の方に問い合わせみると、「先生の場合は、車で来た方が便利かもしれません」とのこと。

しかも、勉強会が始まる時間は朝の10時。

朝の10時までに水戸に着くにはだいたい2時間弱。

良い席を確保するには、最低でも30分前に着いていた方がよい。

たぶん、初めての場所なので、道にも迷うと思うので、水戸に着いてからやく1時間は見ておいた方が良いかな。

などと考え、導き出された答えが、6時30分出発。

ロングドライブになるのは必至なので、十分な睡眠が必須条件。

しかしその朝の出発時間を導き出した時、すでに1時過ぎ。

もう、それだけで、くらくらしてきました。

たぶん到着出来るだろうが、居眠りしてしまうのではないか・・・。

とにかく、急いでベッドに潜り込みました。

ワールドカップはあきらめて。

明日は、水戸までの出発準備編です。

2006年7月 7日 (金)

歯が浮いた感じ

患者さんの歯に関する訴えの中で、比較的多く聞く言葉は、「歯が浮いた感じ」と言うことです。

歯が浮いた感じになる時、歯や歯の周りではどの様な事が起きているのでしょうか?

まず、歯が浮いた感じを説明するには、歯の構造を理解しておく必要があります。

歯の歯肉に隠れた部分は、骨と歯が直接くっついているわけではなく、歯根膜という薄いクッション状(トランポリンのバネみたいな感じ)繊維に囲まれています。

歯は歯根膜というハンモックでつり下げられ、それを骨が支えているのです。

歯が浮いた感じになるのは、この歯根膜の毛細血管がうっ血して腫れ、炎症を起こしているのです。歯根膜はごく薄い膜で、しかも周囲を骨に囲まれているので、腫れると行き場がなくなり、その結果、歯が持ち上がる格好になります。

歯が浮くという感じを受けている時は、実際にわずかに浮いていると言われています。

原因は、硬いものを食べたり、無理な噛み方をしたり、あるいは、疲れなどです。

忙しすぎる生活を送っていると、ストレスが溜まり、全身の血行が悪くなり、首や肩がこるのと同じで、歯根膜も血行が悪くなってしまうのです。

特に、歯が弱い人の場合は、疲れが「歯が浮く」といった症状になって現れやすいです。

急に激しい運動をしたあとや、歯を噛みしめる癖がある人も、歯に強い力がかかって歯根膜が圧迫され、歯が浮いた感じになることもあります。

またお酒の飲み過ぎで起こることもあります。

疲れやストレスを感じない生活を送る必要があります。

また、普段は自覚症状のない虫歯や歯周病も、疲れや風邪が原因で菌の動きが活発になり、歯肉の腫れを引き起こす事があります。

2006年7月 6日 (木)

好きな食べ物

皆さんは、好きな食べ物ってありますか?

それぞれ好きな食べ物って違うと思いますが、私は好きな食べ物はずっと同じものを食べても平気なのです。

先日も、妻の母(つまり義母ってことです)が作る「赤飯」が食べたくて、食べたくて、つい妻を里帰りさせました。

半ば強制的に(笑)。初めて義母の「赤飯」を食べたのは結納の日です。たしか。

結納の帰りにおみやげで頂きました。初めは業者が作ったものだとずっと思っていました。赤飯の餅米の硬さが絶妙で、色も上品なピンクだったから。

その後、義母が作ったと聞いてびっくり。それ以来、大ファンになってしまいました。

妻も美味しい赤飯を作れる様になって欲しいです。親戚つながりでもう一つ。妻の親戚の作る「豆モチ」があるのですが、これも絶品。

仕事が終わって、夕食までの間に軽く焼いてくれるのですが、すきっと疲れが抜ける感じがします。今、家には在庫が無くなってしまったので、少し残念です。

妻はたぶん実家でいつもこうしたものを食べていたので、料理好きになったのかもしれませんね。

好きな食べ物の話を続けますが、私は「ドーナッツ」が大好きなんです。

昔、日本にもあったのですが、「ダンキン・ドーナッツ」というドーナッツが大好きでした。

今はもう無いので残念ですが。その代わり、「ミスタードーナッツ」にはよく通います。

本とi-Podをもって、ドーナッツをこりこりかじりながら何時間でも居続けます。学生みたいですよね。

今でも時間が空いたり、家族がいない時など一人で「ミスタードーナッツ」へ出かけます。

先日のいわきの学会の時も夜、「ミスタードーナッツ」を探しに駅前に行きました。運良く見つけることができ、ゆっくり読書とドーナッツを堪能することができました。

お酒があまり強くないので、甘いものが好きなんですね。体質的に。

今日は、「歯」に関係ない話でしたね。

2006年7月 5日 (水)

患者さんからの贈り物

しろくま歯科医院は毎週木曜日にお休みを頂いているのです。

木曜日は、溜まった仕事をかたづけたり、備品(トイレットペーパーや文房具等)を揃えたりしています。

そんな先週の木曜日の事です。

夜にしろくま歯科医院へ戻ってくると玄関に本が置いてありました。

中には絵本2冊と手紙が入っていました。_590

「気に入りましたら、しろくま文庫へおいてください」と書いてありました。

匿名の患者さんからでした。

2冊ともとてもよい絵本でした。手元に置いておきたいほど素敵な絵本でした。

早速、しろくま文庫へおいておきたいと思います。

ありがとうございました。

大切にいたします。

2006年7月 4日 (火)

とにかくまじめです。

その患者さんが、初めて来院したのは今から2年前です。

非常に落ち込んでいるようで、少し覇気が感じられない気がしました。

病状は「エナメル上皮種」という非常に厄介な病気でした。030061a

患者さんの頬(ほほ)は、腫れあがり、大きく歪んでいました。

口の中を見た時、すぐに即断しました。

「この患者さんは、大きな病院で、すぐに手術しなければいけないな」

そして、患者さんにこの病気は、手遅れになると顎の骨を除去しなければならない、大変怖い病気であることを伝えました。

患者さんにとっては、非常に辛い時間だったと思います。

急いで、近くの大きな病院へ送りました。

それから、半年ほど経ってからです。送った先の先生から、「腫瘍は無事摘出出来ました。再発の危険性が高い病気なので、定期検診のほどよろしくお願いします。」との手紙を携えて、その患者さんが来院したのです。

手術後の傷口は、綺麗に縫合されていましたが、口の中に大きく穴が開いていました。

とにかくこの病気は再発に気を付けなければいけないのです。

それから毎週2回ずつ消毒の日々が続きました。

口の中に大きな穴があるので、食事の度に食物が詰まってしまうのです。

病院の先生からは、穴が完全にふさがるまでは、10年は掛かるからそれまで毎週消毒を続けるようとの指示がありました。

患者さんは私の医院だけでなく、手術を行った病院にも定期的に診療に出かけているのです。

あれから約1年半が経ちました。雪の日も、雨の日も、毎回欠かさず診療に訪れています。

10年掛かると言われていた大きな穴も、ほとんど目立たないくらい小さくなりました。本当にびっくりです。埋まるまで10年掛かると言われていた大きな穴が、本当に小さくなっているのですから。

やはり、まじめに「治る!」という信念をもって治療と向き合っている人の治りは早いです。

おそらく10年掛からずに治療を終えることができるでしょう。

良かったです。

2006年7月 3日 (月)

目で確認する技術

私も歯科医師になってもうだいぶ経ちますが、昔と今では何が違うのかと確認する時があります。

歯科医師になったばかりの時は、自分の手先や、術式の順番を正確に行う事が大前提で、とても患者さんを見ている余裕がありませんでした。

もちろん、患者さんは、私の治療のためのモルモットではなく、自分が治療して欲しいために来院しているので、感情があります。

私に余裕が無いので、患者さんを気遣う余裕なんかはもちろん無く、患者さんとのトラブルはしょっちゅうありました。

しばらくして、自分の治療にも慣れてくると、やっと患者さんを気遣う余裕が出てきました。

しかし、治療が上手くなったと言うのでは決してありませんでした。

単に術式に慣れたという話です。

その頃は大学に所属していましたし、精神的にもまだ幼く、本気でもありませんでした。

今、開業してから、その頃と比較すると、以前よりだいぶ上手になったと自分でも思います。

それは、視野が広がったからです。患者さんの環境のことまで考えられる様になってきました。それは治療に関してもです。

歯を治療するにも、治療する虫歯をしっかり目で確認しています(当たり前だけど。)

血液や筋肉、頬(ほほ)などをしっかり排除して、しっかり目で確認して行います。これが意外に難しかったんです。昔は。

口の中という狭い場所で、虫歯だけを的確に見つけ、排除していくというのは、明視野(しっかり見える状況)でなければ不可能です。

親不知(おやしらず)を抜歯する時も、時間が掛かっていた昔は、粘膜の中でまだよく歯が確認出来ないうちから抜きに掛かっていたため、今より時間がかかっていましたし、治療後の状態も悪かった様に思います。

現在は、出来るだけ粘膜に傷を付けないように多めに切開して、よく歯が見えるようにして抜歯しますので、時間も短いし、目でしっかり確認しながら縫合しますので、傷口も目立たなくなりました。もちろん術後の経過もいいです。

昔は粘膜を多く切ると、治りが悪くなるのではないのかと心配していましたが、しっかり目で確認してきちんと縫合してさえいれば問題ないのだなと確信しています。

私が上達してきたのは、技術では無く、目で確認する技術が発達してきたからだと言っても過言ではありません。口の中も、周りの環境も。

2006年7月 2日 (日)

刺激ある出会い

先日、母校の同窓会があったことは既に述べました。

私、実は同窓生が集まる場所に行くのは、密かな楽しみがあるのです。

それは、少し離れた場所に開業しているN先輩とおしゃべりがしたいのです。

N先輩はとても寡黙でまじめな印象があります。しかし、歯科の診療にかける意気込みはすさまじいものがあります。

N先輩も私も顎関節症の治療を行っているのですが、少し治療のシステムが違っているのです。

結果的に患者さんが気持ちよく生活出来れば問題ないのです。その点私もN先輩も問題は無いと思っています。

しかし、いつも顎関節の治療に関しては、すこし食い違いが生じます。

でも、この食い違いがとても心地よいのです。

家に戻り、参考書を調べなおしたり、今までの治療の経過を見直したり。

今回、N先輩との話で、決めたことがあります。私自身の顎関節のシステムは自信を持っていますので、変える必要はないと思いますが、「N先輩の顎関節のシステムは勉強してみる価値はありそうだな」という結論に達しました。

もし、気が付かなかったものがあれば、今後の自分の治療に大いに役立つはずですから。

今度お会いできるのはいつになるのか分かりませんが、その時までに少しでも勉強できればと思っています。

2006年7月 1日 (土)

長い?

ある知人に、「ブログが長くて、読むのが大変だ」

と言われ続けています。

しかし、専門性のある事柄を短く、相手に伝わる様に文章にするのは、非常に困難。

今日は、読みやすく短めですが、これでは短すぎ?

コメントお待ちしています。