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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
毎日のケアについてのアドバイスを載せていきます。
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2007年4月30日 (月)

加齢~歯周病のリスク②~

本日は、志賀先生の著書「歯周病の予防と治療法」からお届けいたします。

歯周病は歳を取るとかかりやすくなるものなのでしょうか?答えはイエスです。

では、歯周病のすべての原因は老化でしょうか?答えはノーです。

歯周病は若い頃からきちんとブラッシングと歯科医の定期管理を受けていれば、発症しにくく、場合によってはかなりの本数の歯を残すことが可能です。

歯周病は「沈黙の病気」といわれています。何十年という時間をかけてゆっくりと進行していき、高齢で体の免疫が弱まってくると一気に症状を悪化させ歯肉を腫らし歯を脱落させるのです。

したがって、老化は歯周病のリスクの一つであってもすべての原因ではありません。歯周病の原因は細菌の感染です。

しかし、細菌に感染すれば、誰もが同じ経過、状態で歯周病が進行していくというわけではありません。歯周病の症状の変化や、進行状況には老化以外にも様々なリスク(危険因子)が絡んでいるのです。

10代から20代前半で、歯石やプラークがそれほどたまっていないのに、歯周病が急速に進行する「若年生歯周炎」などもそのひとつです。

前歯や第一大臼歯に症状が現れやすく、白血球機能低下などの免疫機能や、特殊な細菌の感染が起因しています。

この歯周病のリスクと考えられているのは遺伝的素因です。先天的な免疫力の低下が、微量のプラークでも症状を進行させることになるわけです。

歯周病のリスクは遺伝的因子と環境的因子の二つに大きく分かれます。遺伝的因子とは、さきほどの先天的な免疫力の低下などの、いわゆるDNA(遺伝子)が関与するものです。これは病態の把握の手がかりにはなるものの、予防対策や治療が非常に難しいリスクです。

もう一つの環境的因子とは、後天的に発生するリスクであり、気を付ければ予防が可能なものです。

細菌が繁殖しないような環境を整えてやれば良いわけです。この環境的因子は、喫煙習慣、食生活、糖尿病などの疾患、薬物の副作用、ホルモン分泌、ストレスなど多岐にわたります。

これらのリスクが歯周病の発症、進行に重大な影響を及ぼしているわけですが、遺伝的因子と環境的因子を合わせて考えた場合、歯周病にかかりやすい人とかかりにくい人に分けられます。

これまでの既往歴や生活習慣から考えて、自分自身が歯周病にかかりやすいかどうかが、なんとなく見えてくると思います。

もちろん、はっきりとした事を知るには歯科医院で詳しい検査を受ける必要がありますが、セルフチェックをすることは自分の現状を知ることと、歯周病の予防そのものに役立ちます。

参考文献 歯周病の治療と予防法 志賀泰昭著 日東書院

2007年4月29日 (日)

手になじんでいるもの

私が歯医者になってすぐに、補綴という入れ歯や差し歯を扱う講座に入局しました。

そこは、大学では密かに軍隊と呼ばれるほど厳しい講座でした。

そこの講座で学生に受け持つ実習は、もちろん入れ歯です。

私は、ひどく不器用だったので、密かにこの実習を恐れていました。

学生さんに、「先生、このワイヤーの曲げ方教えてください」と言われるのが一番恐れている事でした。

歯科医師の先生なら分かると思うのですが、このワイヤーは専門用語でクラスプといのですが、非常にセンスのいる作業です。

器用な人は、パッパッパと歯の湾曲に合わせてワイヤーを屈曲させ会わせていき、10分足らずでまげてしまいます。

私は、非常に不器用なので、30分~40分もかかってしまうのです。

学生相手に行う実習は、素早く的確にワイヤーを曲げていかなくてはいけないので、ほんとに冷や汗ものでした。

学生よりは少しだけうまかった私は、何とかごまかして急場をしのいでいました。

このワイヤーを曲げる器具を屈曲鉗子といい、私の母校では2本ありました。1号鉗子と2号鉗子です。

1号鉗子はワイヤーの屈曲が緩く曲げられ、2号鉗子は、屈曲が強くでます。

私は、学生の頃から、2号鉗子を好んで使っていました。屈曲が強いので、早く曲げられるからです。

しかし、講師の先生や手先の器用な同僚は皆、1号鉗子を使うのです。

私も、1号鉗子を使ってみるのですが、なかなかうまくいかないのです。

最近、自分でふと気が付いたのです。私は日々の臨床で、2号鉗子をまったく使わなくいました。あの頃憧れた1号鉗子を多様していたのです。

何気なく気が付いたのですが、10年かかってやっと、自分の手になじんできました。感動・・・。

現在、この鉗子は手に入りにくくなっているとのこと。せっかくなじんだこの鉗子を大切に使ってゆきたいです。

道具といえば、抜歯をするときに使うヘーベルという道具。

歯と歯肉の間の隙間にするりと入れて、てこの原理で歯を抜いていくのですが、私は最初、非常に高価なH社のヘーベルを購入しました。

しかし、どうもしっくりこないのです。いろいろと試行錯誤した結果、一番安いY社のN型ヘーベルというのが一番しっくりときます。安いので、2年と持たないのですが、今はこれしか駄目です。

値段が高けりゃいいってものでは無いみたいです。

2007年4月28日 (土)

入れ歯チェック

今日は、技工士さんが書かれた本から、入れ歯のチェックについて、抜粋しました。

自分で出来る入れ歯チェック

1.入れ歯全体を指で押さえて、痛いかどうか

人差し指と中指で、入れ歯の歯の部分全体を歯肉の方に押したとき、痛みを感じれば、それは入れ歯の床の部分と歯肉がぴったりとあっていない証拠です。床の形を正しくすることが大事です。

2.噛み合わせをチェック!カーボン紙で、点の当たり方をみてください

カーボン紙を割り箸に挟んで、口の中でカチカチ噛んで、入れ歯の人工歯に印記される点をみてください。すべての歯にまんべんなく当たっていれば、バランスのいい入れ歯ですが、点が薄かったり、変なところに当たっていると、入れ歯は噛んだときに痛くなるはずです。噛み合わせの調整に行きましょう。

3.上の入れ歯と下の入れ歯を合わせて横に移動するかどうか

カチッと噛ませた状態で、左右に動かなければ、入れ歯がロックされていると考えてください。顎が左右に動かないと、野菜の繊維や肉の筋などは食べられません。

4.歯の部分(人工歯)に山があるかどうか

山のない歯は平面で当たっていて、力を加えたり、硬い物をパリッと割ることは出来るのですが、野菜の繊維や肉の筋、スルメなどをすり切るのは難しく、最後まで口の中に残ってしまう事になります。これでは消化によくありません

5.入れ歯の表面を良く見てください

入れ歯の床などの表面がザラザラしていたり、突起物があると、粘膜を傷つけます。また、口腔衛生上も不潔です。そのような入れ歯は仕上げが悪いという事になります。しっかり研磨してもらいましょう。

参考文献 歯科技工士が書いた入れ歯至急相談室 宮野たかよし著 現代書院

2007年4月27日 (金)

GRILLZって知ってる?

正直、私は知りませんでした。GRILLZ のこと。Cb22_tn

GRILLZ っていうのは、ニューヨークやブルックリンで流行している前歯に付ける金歯の事なのです。

この歯を作るのは技工士さんではなく、ジュエラーと呼ばれる方々。

そのため、きちんと歯にフィットするわけではなく、慣れるまで違和感があるそう。

ちなみに、歯型を取って、GRILLZ のお店に郵送するそう。

歯型は近くの歯科医院でとっていただくということ。

本当に世の中いろいろなものがありますね。

これが良いか悪いかは、コメントはなしです。

2007年4月26日 (木)

無いものねだり

人間には欲求があります。

それは、食欲、物欲、性欲、などなど。

車がガソリンがないと走らないように、人間も煩悩という欲がないと活発になれないのでしょうか。

私は、なぜか「ストイックな生活」という言葉が大好きで、雑誌や本にその言葉が出てくると、ついつい読み込んでしまいます。

つまり、私は「ストイックな生活」に欲を感じているということか。

憧れているだけで、実行出来ないでいるのは、やはり私にはストイックな強い憧れが不足しているからでしょう。

無いものねだりということでしょうか。

2007年4月25日 (水)

あれっ?消えてる?

何度も、何度もやっちゃうのですが、今回もやっちゃいました。

しっかりブログを書いて、保存していたのに、朝見ると更新していない。

今回は、きちんと保存したのを確認したのに・・・・・・。

というわけで今日は小休止でお願いします。

2007年4月24日 (火)

咬合異常の原因

今回は、志賀先生の著書「噛み合わせと顎関節症 治療と予防」よりお届けいたします。

噛み合わせは知らないうちに狂ってくる-咬合異常の原因-

矯正を必要とする不正咬合があると、噛み合わせが著しく悪い状態にあることは明らかです。

しかし、一見噛み合わせが悪そうに見えない歯並びでも、噛み合わせに問題があることがありますし、本人が気づいていない噛み合わせの異常(以下では「咬合異常」という言葉をつかいます)もあります。

では、なにが異常咬合の原因となっているかを考えましょう。

原因の多くは、歯や顎を含めた口腔とその周辺の癖にあります。

虫歯や歯周病、あるいは口内炎などの口腔内の病気によって始まる片側噛みの他、歯ぎしり、歯の食いしばり、横向き寝、頬杖、舌の突き出し、口呼吸、唇を噛む癖などは、歯を摩耗させたり、歯並びや顎を変形させたりします。

虫歯などで、抜けた歯を放置したままにすると、その歯と噛み合っていた歯が咬合対象を失って咬合異常になることがあります。

さらには、不正咬合の矯正治療や咬合調整自体が不適切なために咬合異常がひどくなることさえあります。

咬合異常は、これらの中の一つが原因となることもあるし、複数の要因が重なっている場合もあります。また、咬合異常の原因として現れた症状を見分けにくいケースもあり、実にやっかいです。

参考文献 噛み合わせと顎関節症の治療と予防 志賀泰昭著 日東書院

2007年4月23日 (月)

蛍雪の功

最近、自分と同世代、もしくは同世代よりも少し若い世代から歯の相談を受けることが多くなり、自分の歯もそろそろ若さに任せて放任していてはまずいと思うようになりました。

そこで、最近は、自分自身の歯をよく研究するようになってきました。

勉強でもなんでもそうなのですが、昔から物覚えがすごく悪くて、理解するまでの人の倍以上時間がかかります。

いまだに、歯の勉強は大学のころとまったく変わっていなくて、鉛筆でノートに清書して、何度も読み返さないとまったく覚えられません。パソコンの仕組みもそうやって覚えました。

今回、自分の歯も自分の手を動かして調べていようと思い立ち、衛生士さんに自分の歯型を取って貰いました。

歯型に混水比を間違えないように石膏と水を混ぜ、流し込み、きれいに模型を作るところから始めました。

今でもプラモデルなどを好んで作っていますが、やはり、手を動かしてものを作るというのは、とても楽しい。

きちんとした歯型の模型が出来たので、それを分析していこうと思いました。しかし、ここである考えが思い浮かびました。

丸山さんが言っているように、この模型を使って、ジムで使うマウスピースを作ろう。どうせなら、歯の治療も現在していることだし、歯を入れる前にホワイトニングをしてしまおうと思い立ちました。(つまり2つのマウスピースを作ろう思うのです)

この模型をマウスピースを制作する機械にセットして、作成してみました。

しかし、どうもうまくいかないのです。

そこで、技工士の鈴木君へ相談してみました。

その結果、マウスピースを制作するには、そのマウスピースの選択(ホワイトニング用か咬合治療用か)によって、模型の制作方法が違うとのこと。

その方法をじっくりならいました。

非常にびっくりしました。ただの模型なのに、ちょっとした手間をかけるだけで、効果に雲泥の差ほど出るのです。

私は、非常にうれしくなってしまいました。

鈴木君は最初にしろくまに入社したときは、まともに模型も作れなかったのに、今は、立派な技術を自信を供えている。ひとりぼっちで誰にも相談出来ない環境で、独学や努力でここまで来たんだね。本当によく頑張っている。

今回は、自分で学生の頃の様に技工の現場を少し覗いたおかげで、いろいろな発見や驚きを見つけました。

たまには自分で技工物を作っても良いかもしれないなと思いました。

2007年4月22日 (日)

日本と海外の歯科治療

本日は、アメリカと日本の歯科治療の違いについて、「歯のケアと最新治療がわかる本  沢辺治先生著 主婦と生活社」からお届けいたします。

日本と海外の歯科治療

誰でもお金の心配をしないで治療を受けられる医療保険制度が日本の医療の特徴です。

歯科診療への国家予算についても、歯科に限れば医師の数も質もまずまずだと言えるでしょう。

しかし、歯科医をしていて感じますが、日本の国民の口の中は、健康な状態のレベルが高いかというと、まったくそうとはいえません。歯みがきをしない人はたくさんいますし、5年以上歯科にこないという人もざらにいます。

恵まれた歯科診療の環境にある日本人の口の健康がなぜ守られないかは、治療費に一つヒントがあるようです。

例えば、病的な異常のある神経を抜くときの処置料は、平均的な診療回数を考慮すると日本では1本6000円。諸外国を見てみるとアメリカやイギリスでは平均10万円。先進国の中でも比較的安いドイツでも1万5000円ほどです。日頃からちゃんとケアを維持しないと、多くの費用がかかるわけです。

一方、このことで、歯科医が「安い治療費で多くの治療」をしている現状がかいま見られます。歯科医は低い評価で回数をこなす医療を強いられているのです。

高齢化にともなって(歯をすでに抜いている人の数が多いので)治療すべき歯が減り続けている現状にあって、保険診療の限界を感じる歯科医も少なくありません。

今、日本の保険歯科診療は、大きな転換期にあるとおもいます。

参考文献 歯のケアと最新治療がわかる本  沢辺治 著 主婦と生活社

2007年4月21日 (土)

妊娠中の喫煙が胎児に与える影響は?

今日は、Dental Tribune紙からのトピックです。

妊娠中の喫煙が口唇裂および口蓋裂の原因に

米国立歯科頭蓋顔面研究所(NIDCR)が、妊娠中の女性が喫煙し、その胎児にたばこの煙に含まれる有害物質を排泄する働きに関与する遺伝子が欠如していると、新生児に口唇裂および口蓋裂の発症が増えることを報告しました。

NIDCRは、ヨーロッパ系の新生児の1/4、そしてアジア系の新生児の60%にGSTTI(グルタチオンS転移酵素)遺伝子の複製能力が欠如している可能性があると警告を発しています。

Amrican Journal of Human Genetics(2007;80(1):76-90)に掲載されたデータによれば、GSTTIが欠如した胎児を妊娠中の女性が1日に15本以上喫煙すると、新生児の口唇裂、口蓋裂の発症率は20倍にもなりといいます。

NIDCRの推計では、全世界で1,200万人の女性が妊娠中に喫煙しているという事です。

米国では、およそ750人に1人の割合で口唇裂もしくは口蓋裂を有する子供が生まれており、裂隙のために数度にわたる外科手術のほか、歯科治療や発音訓練を必要とすることもまれではありません。

アイオワ大学のJeff Murray博士が率いる研究チームは、デンマークの研究者と協力して、有害な化学物質を体外に排出するさまざまな経路で働く、タンパク質の合成を司っていると考えられる16組の遺伝子の構造解析を行いました。

この研究により、喫煙は母体を胎児によって有害な環境にし、そこに胎児の遺伝的因子が関与することにより、口唇裂や口蓋裂を発症する危険が増大することが明らかになったのです。

同博士は、「口唇および口蓋はGSTTIがなくても正常に形成されるであろうが、たばこの煙に含まれる化学物質がこれらの器官の発育を阻害するのであれば、GSTTI遺伝子の複製能力が欠如している胎児は明らかにリスクを負っていると考えられる」と推測しています。

2007年4月20日 (金)

急な生活の変化に体内時計は付いていけないの?

昨日の木曜日はしろくまはお休みです。

休みの日は、たいていゆっくりと過ごすことが多くなってきました。

あくせくと動き回ることが出来なくなってきました。

疲れているのでしょうか?

ここ何回かの木曜日の休日、決まってやることがあるのです。

それは、昼寝です。

休日なので、朝から予定をぎっしりと詰めているのですが、昼の1時になるととたんに眠くなるのです。

なぜ、昼の1時になると眠くなるのかは分かっています。

私が開業してから続けてきた習慣だからです。

どんなに忙しくても、時間が無くても、昼の時間は30分はベッドにはいって昼寝をしないと、体が持たないのです。

私の親父も仕事をしていたときは、必ず昼寝をしていました。

子供のころは、「大人のくせに寝てばっかり」って思っていましたが、今は寝ないととても仕事が出来ない体になってしまいました。

体は、毎日のリズムを休日にも確実にカウントしていて、容赦なく私の体に眠気を誘っているのでしょう。

昨日も1時から5時ちかくまで寝てしまいました。相当疲れているのでしょうか・・。

2007年4月19日 (木)

たばこ~歯周病のリスク①~

近年、虫歯の数がどんどん減少気味になり、歯科予防の効果がじわりじわりと出てきています。それに反比例して、歯周病のリスクはどんどん大きくなってきています。

それは、歯周病は生活習慣病でもあり、感染症でもあるからです。

今日は、その習慣中から、もっとも歯周病のリスクが大きいと言われてる喫煙について、志賀康昭先生の著書「歯周病の治療と予防」から抜粋してお届けいたします。

最も高いリスク「喫煙」

近年、たばこについては世界的趨勢が禁煙に移行してきています。

たばこの害悪に対する認識がグローバルに受け入れられてきているからなのでしょう。

日本も同様に禁煙、もしくは分煙の傾向にありますが、世界的に見ればほとんど喫煙天国といっても差し支えのない状態です。

男性の喫煙率は低下傾向ですが、逆に女性の喫煙率が増加しているというデータもあります。

喫煙はさまざまな病気のリスクといわれていますが、歯周病もその例外ではありません。例外どころか喫煙は口から吸うものです。歯や歯周組織への影響は絶大です。

たばこの煙の中の有害成分は200種以上。これらを口腔内に受け入れ続けることによる歯周病のリスクは、非喫煙者と比較して約4倍にもなることが今世紀に入って指摘されています。

歯科医院に行くと、必ず喫煙歴について聞かれます。喫煙本数や喫煙年数によって歯周病の進行具合が容易に推定されるからです。もちろん多ければ多いほど、長ければ長いほど、喫煙開始時期が早ければ早いほど進行スピードは加速していきます。

また、喫煙歴を申告しなくても、歯科医は口の中をみれば即座にどの程度の喫煙習慣があるのか把握できます。喫煙による傷跡が残っているからです。

医学界でも、ヘビースモーカーの歯周病の進行度はたばこを吸わない人と約10年の差があることが報告されています。

40歳で歯が抜け始める人なら、喫煙により30歳でそうなるということです。歯肉炎などが発症してきて歯科医院にかかり始めたとしても、そこで喫煙を止める事が出来なければ、治療効果は半減してしまいます。自宅でのプラークコントロールの効果も貧弱なものになります。

歯科医の中には患者に「禁煙するまで治療を開始しない」と厳しく指導する先生もいます。

では、なぜ喫煙は歯周病を悪化させるのでしょうか?喫煙に含まれるニコチンは筋肉や神経に直接作用し、毛細血管を急激に収縮させます。そうすると、歯周病への血液供給が大幅に低下し、組織を維持する酸素や栄養の運搬が減少します。

同時に同じ部分の老廃物の吸収も阻害され、全体的に歯周組織の機能が低下します。この低下により、歯肉や歯根膜の繊維芽細胞の機能が低下します。

この細胞は組織の修復などを行うもので、活動低下により炎症などで破壊された歯肉などを修復する能力が著しく低下します。そうすると、周辺の細胞は一時的にでも組織を守ろうとして、歯肉や歯根膜の本来の機能を持たないかさぶたのような組織で、破壊された部分を覆います。これを医学的に繊維化といいます。

繊維化するとその部分の神経は鈍くなるため、破壊されても見た目も感覚的にも自覚症状が出にくくなります。また、出血もしにくくなります。これが「喫煙が歯周病を隠す」といわれる理由です。

最終的にはこれらの喫煙によって悪化した部分は細菌から体を防御する免疫機能の低下を招き、歯周病菌の活動を促進してしまうのです。

その他、タールが歯に付着すると、その部分のプラークの吸着力が高くなるというデータもあります。

喫煙は、咽頭癌、肺癌、脳血管障害などのリスクファクターであるといわれています。いずれの病気も肉体の免疫力を下げてしまいます。歯周病が感染症である以上、これによるリスクはドンドン高くなっていくのです。

受動喫煙についても触れなければいけません。喫煙者本人にも大変な影響が出ていますが、その周囲、例えば家族にも有害な影響が現れてきます。

たばこを吸わない時に出る副流煙は、タールは主流煙の3倍、アンモニアは46倍と、非常に毒性の高いものです。これら有害物質が家族の口腔に作用して、悪影響を与える事になります。

参考文献 歯周病の治療と予防法 志賀泰昭著 日東書院

2007年4月18日 (水)

子供の歯が多いとき、足りないとき

本日は、小学館から出版されている「こどもの歯をじょうぶにするQ&A64」から、お届けいたします。

★歯の生える時期は個人差が大きいもの

多くの赤ちゃんは、生後6~8ヶ月頃になるとはじめての歯が生えてきますが、歯の生えてくる時期には個人差があります。

また、歯の生える時期が早いから、体の発達や発育が良いということはありませんし、遅いから、他の発達や知能が劣っているわけではありません。その子なりの成長のしかたです。あまり神経質にならないようにしましょう。

乳歯は3歳ころに20本すべてが生えそろい、その後12歳ぐらいまでに永久歯28本に生え替わりますが、いずれも、半年~1年くらいは幅があります。

乳歯の数が多いか少ないかは、3歳を過ぎれば、見て分かりますが、永久歯の数が心配な時は、5歳ぐらいになったら、歯科で口の中のレントゲンを撮り、永久歯の状態を調べてもらうとよいでしょう。

検査の結果、永久歯の数が少ないと分かったときは、処置を歯科医と相談します。もともとできあがらない歯を先天性欠如歯(せんてんせいけつじょし)といいますが、永久歯では、足りなくなる場所がだいたい決まっているので、成長にあわせて対策を考えていきます。

歯の数が少ないために噛み合わせや歯並びが悪くなる恐れがあるときは、補隙装置(ほげきそうち)を入れたり、歯列矯正を行うケースもあります。

なお「親知らず」といわれる一番奥の第三大臼歯は、17歳~21歳ころ生えてきますが、もともとない人も少なくありません。全部あっても位置が悪く、炎症などの原因になる場合は抜歯することもあります。

★歯の数が多いときも早めに医師の相談を

歯の数が多いのを過剰歯といいます。乳歯で起きることはすくなく、一見してわかるので、あまり問題になりませんが、噛み合わせがずれるようなら抜歯することもあります。

永久歯では上の前歯によく見られます。本来の永久歯の間に割り込むように生えてくる事が多いのです。

乳歯は正常でも、たまたま撮影したレントゲンで発見されることもしばしばです。本来の永久歯より早く生えてくるので(5歳ころ)、先に乳歯を抜いて過剰歯を生えさせます。本来の永久歯が生えてくるころ、過剰歯を抜いて永久歯を誘導します。

困るのは、逆性といって上に向かって上顎に埋まっている過剰歯です。5~8歳くらいまでの間に抜歯する必要があります。

いずれの場合も長期管理が必要で、小児歯科医か、かかりつけの歯科医で経過をみます。

★癒合歯(ゆごうし)は虫歯になりやすいので、定期的なチャックをかかさずに

2本以上の歯がくっついていたり、余分な歯(過剰歯)がくっついて生えてきたものを「癒合歯」といい、乳歯の下の前歯に多くみられます。

先天的なものですが、乳歯が癒合歯だからといって、永久歯も癒合歯になるとは限りません。

乳歯が癒合歯と判断されたら、4~5歳以降にレントゲン写真を撮り、下の永久歯の状態を調べ、問題がなければ様子をみます。

永久歯の生え方に問題がなければ様子を見ます。永久歯の生え方に影響があると考えられる場合は、癒合歯を抜歯することもあります。

なお、癒合歯は、歯のくぼんだ部分の汚れが取りにくく、虫歯になりがちです。他の歯以上に丁寧に磨くようにしましょう。

参考文献 「こどもの歯をじょうぶにするQ&A64」 羽田宣裕 監修 小学館

2007年4月17日 (火)

日常に潜む顎関節症の原因

私の歯科医院には、毎日多くの顎関節症の患者さんが訪れます。

顎の異常を訴えるきっかけとなる事は、患者さんによって違いがあるのですが、日常生活が非常に似通っている方が多いのです。

本日は、そのあたりを考えながら、原因を考えてみましょう。

以前は、顎関節症は、噛み合わせ(口を閉じたときの上下の歯の当たり具合)の異常が大きな原因だと考えられていました。

これは、顎関節症の患者さんに噛み合わせの異常が数多く見られ、噛み合わせを治療すると、顎関節症の症状も改善されたケースが少なくなかったからです。

しかし、最近では、噛み合わせの異常は主原因とは言えない、というのが大方の専門医の考えです。

顎関節症の研究が進んだ結果、今では一つの因子(原因)によって顎関節症がおこるのではなく、いろいろな因子が積み木のように重なって、耐久限界を超えたときに発症すると考えられています。

つまり、因子を持っていても、耐久限界に達しなければ顎関節症は起こらず、いくつかの因子が重なって耐久限界を超えたときに初めて、顎関節症が起こると言うわけです。また、耐久限界にも個人差があり、なりやすい人となりにくい人がいます。

顎関節症を引き起こすさまざまな因子

どんな因子が顎関節症の原因になるのか具体的にあげてみましょう。

最も大きな因子と考えられている「ブラキシズム」

「ブラキシズム」とは、上下の歯をぐっと噛みしめる「くいしばり(クレンチング)」や歯をぎりぎりときしませる「歯ぎしり(グラインディング)」、歯をかちかち鳴らす「タッピング」などをいいます。

中でも、食いしばりや歯ぎしりは、顎関節症の患者さんの多くに共通して見られるため、顎関節症を引き起こす中でも、最も注目されているものです。

これらは、いずれも、本人が自覚しないまましていることが多いものです。くいしばりは、力を入れて行う肉体労働をしているときでなく、仕事に集中している時などに、無意識のうちに行っています。

また、日中だけでなく、就寝時にも起こります。

一方、歯ぎしりは、隣で寝ている人に指摘されて初めて気が付くことが多いようですが、実は、音のする歯ぎしりは20%に過ぎず、残りの80%は音のしない歯ぎしりです。「歯ぎしりはしません」という患者さんの歯の状態を診察してみると、歯ぎしりによるひどい歯の磨り減りが見られるケースがよくあります。

こうした食いしばりや歯ぎしりは、咀嚼筋の緊張を引き起こし、関節に過度の負担をかけるため顎関節症の大きな原因となります。

ストレスもブラキシズムを引き起こす

次に、ストレスがあげられます。仕事がうまくいかない、家族に不満がある、経済的な悩みがある、人間関係に問題があるなどの困難な状況だけでなく、結婚式などのうれしいこともストレスになります。

こうしたさまざまなストレスを抱え、精神的な緊張を強いられると、無意識のうちに食いしばりをしたり、肩や首、顔の筋肉を過度に緊張させることにより、筋肉痛が起こります。また、ストレスが睡眠障害を引き起こしたり、夜間のブラキシズムを悪化させることも、研究からわかってきました。

偏咀嚼(へんそしゃく)などの癖が顎関節や筋肉に負担をかける

日常の習慣、いわゆる「癖」もあげられます。例えば、いつも片側の歯だけで物を噛む「偏咀嚼」があります。

片側に顎関節症の症状を持っている人の多くは、症状のある側で噛んでいます。

“物を噛む”という、顎の正常な働きであっても、長い時間片側だけに負担をかけていると、歯ぎしり、食いしばりなどの負担とあわさって顎関節症を引き起こすことになります。

この他、うつぶせに寝る習慣、頬杖をつく癖、顎の下に電話を挟むなど、ふだん何気なく行っている行為も、習慣になれば、筋肉や関節に負担を蓄積させることになります。

また、背中を丸め、頭を前に出す猫背の姿勢も顎間節症の原因になります。この姿勢で長時間デスクに向かっていたり、運転をしたりすると、咀嚼筋や頸部の筋肉を過度に緊張させるからです。

その他に、あまり多くはありませんが、顎や頸部、頭などを強く打って、関節包(顎関節を包んでいる筋肉の袋)や靱帯を損傷した場合も、顎関節症を引き起こすことがあります。

先にあげた噛み合わせの異常と顎関節症との関連については、現在のところはっきりしていません。

参考文献 あごが痛い、口が開かない 顎関節症  和嶋浩一 監修 NHK出版編

2007年4月16日 (月)

母の歯を診る

先日の金曜の夜のことです。

金曜の夜は、我が家は「部活」と呼ばれる行いがあります。

この「部活」というのは、親子三人(私、妻、母)が集まって、何かするというもの。

皆の調子がいいときは、必ずラーメン屋へ行き、その後ボーリングをします。

決まって、ビリは私か、。妻がぶっちぎりで勝つというのがいつものパターンです。

しかし、先日は、母がなんと私と妻を押しのけて1位でした。何でも最近隠れてスポーツジムに通っているということ。こそ練禁止なのに。

しかし、ドンだけ私は下手なんだボーリング。今度、教室に通っちゃおうかな。

そんでもって、先日の金曜の夜。この日は、皆の調子が悪い。

そのため、運動系は止めて、食事に行くことにしました。

ボーリングに行くと思っていた私は拍子抜け。

そのため、先日から、歯がしみるとしきりに言っていた母の歯の治療をすることにしました。すごいなと思ったのは、60歳を越える母にはまったく歯周病にかかっていないのです。珍しい事です。単純に虫歯なのです。

まず、私が前から気になっていた前歯のシミの様な黒い虫歯。

母は歯にラミネートベニアというマニキュアの様な板を張っているのですが、その接着した接着剤が変色したためにシミ状に変色していました。その変色した部位を丁寧に、丁寧に削っていきました。

削った後、出来た隙間に、象牙質色のレジンを流し込んで行き、固めました。

次は下顎の歯3本。どれも小さな虫歯で比較的早く治療することが出来ました。噛み合わせを見るとき、母は息子の私に気を使うのには参りました。

「歯の高さはどう?」

「うん、まあ、こんな感じでしょ」

どう見ても、まだ、高い感じがします。

「息子だからって、遠慮しちゃだめだよ。ちゃんと言ってね顎関節症になっちゃうから」

「うん、でももう大丈夫」

こんな事が何度も繰り返しました。

母はよほどうれしかったのか、その後の食事でも、「私の歯を見てー」と

店の人達に口を「ニカッ」と開いて、見せようとするのです。

もう、恥ずかしいからやめてくれよ、来週の金曜日もまた治す歯が残っているんだから。

2007年4月15日 (日)

日本人の先祖の食と歯

本日は、丸橋賢先生の著書「歯で守る健康家族」からお伝えいたします。

日本人の先祖の食と歯

健全な食生活ほど健康づくりの基本というのが私の一貫した考え方です。

臨床現場や調査で見ると、食生活が混乱した人は明らかに多くの点で悪化しています。

そのうえ困った事に、歯列や噛み合わせの異常、歯周病、顎の退化などの歯科的異常は、明らかに諸外国に比べ、日本人が突出して悪くなっているのです。

皆さんも欧米人や他のアジアの人に比べ、日本人の歯並びは、ひどいと思うことがないでしょうか。

日本人の体が悪くなっているとしたら、その背景にある日本人の食生活の悪化、、混乱が進行していると疑うべきです。

残念ながら、日本人の食生活の悪化、混乱が進行していると疑うべきです。残念ながら、日本人の食生活が近年、急激に悪化しているのは事実だと私は考えています。

日本人の健康状態の悪化が危惧されているというと、必ず日本は長寿国で健康王国ではないかと反論する人がいます。

しかし、日本が長寿なのは、過去に食生活に良い点が多かったことと、現在の医療や衛生環境が極めて向上した事によるもので、決して日本人の生命力が強くなっているものではないという点を見誤るべきでは無いのです。

①イタリアで見た本物の食へのこだわり

どんな点で日本の食が悪化しているのか、外国での体験から気づかされることがたくさんあります。

知人の案内でフィレンツェ郊外の丘の上の中腹にある弁護士の自宅を訪問したことがあります。中世に建てられたという石とレンガで出来た家は小さな砦のような姿で、中は簡素ながら、家具、絵画、絨毯などのすべてが長く大切に使い継がれてきた歴史をしのばせるものでした。

地下の食料庫を案内してもらったとき、私は重く胸にこたえるものを覚えました。大きなビンがいくつも並んでいて、主婦が一つひとつふたを取り静かだけれど誇らしげに説明してくれました。オリーブ油が年代順に並んでいて、これが10年、これが20年と説明してくれます。年代によって色や透明感、香りが違うことがわかりました。

そして、一番古い100年前のビンを開けてくれました。澄み切った色や香りは10年前のものとはまったく違うことが、私にもよくわかりました。その貴重なオリーブ油をなめさせてくれて、このような良質なオリーブ油は、良質なオリーブからしか出来ないと説明してくれました。

オリーブは荒れた自然のままの土地に放置されたように栽培されています。もちろん、化学肥料など絶対に与えないことです。

ワインも貯蔵されていたので、ワイン用のブドウに化学肥料を与えるか質問してみました。そんなことは絶対にしないそうです。肥料を与えればブドウはたくさんなり、ワインもたくさん出来るけど、それはワインではない、自然に栽培すると1本のブドウの樹からワイングラス1杯しかワインは出来ないけれど、それが本物のワインだと思っていると答えてくれました。

質問した私は、なんだか恥ずかしい気持ちになりました。

スイスやチェコで食べたリンゴなどの果物は小粒だけれど味も香りも濃く、とてもおいしく、感激しました。ヨーロッパではパンも肉もジャガイモもソーセージやハムも、ビールやワインも、どこで食べても素材の良さを感じさせる自然でしっかりした風味で、簡素な料理で美味しく食べられます。

街頭で売られているソーセージをはさんだパンやサンドウィッチはとても美味しく、まずい物はありません。タイやベトナム、カンボジアなど東南アジアでも食は日本の比べ、ずっと自然です。どこの屋台で安いものを食べても、自然な食材のみ用いているのでおいしくて驚きます。帰ってきて日本で食べると、あまりの差に残念な気持ちになります。

高級なお店や、一部の本物志向の商品を除けば、広く売られているものは美味しいと感じられるものではありません。

安い食材でコストを下げようとする方向にこだわっていて、ヨーロッパの本物へのこだわりとはまったく逆だと思われます。

②もっと食を大切にしなければ

一見、豊かそうで実は素材から貧しいのが日本の食で、それが近年、日本人の体を駄目にしている、というのが私の感想です。

食物の不足した戦後、私の母は「お前、買ったものは安心できないからね」と口癖のようにいい、手作りしてくれました。その母の言葉の真実が痛いようにわかるこのごろです。

参考文献 歯で守る健康家族 丸橋賢 著 現代書館

2007年4月14日 (土)

運動と筋肉と食事2

昨日の続きです。

朝食をぬかない

一日の中で食欲が出にくいのが朝です。

特に前の晩の夕食が遅かったり、就寝が遅かったりしたりすると、なかなか食欲がでません。

そして朝には時間の余裕が無いことも手伝って、朝食を抜く人が多いようです。

このような朝食抜きは、生活の夜型化が進むことによって、子供から大人まで国民全体に広がっています。しかし、朝食抜きは、日中の勉強や仕事の集中力を低下させ、間食やまとめ食いを促し、肥満へとつながる場合もありますから、健康に影響する問題です。

朝食を抜くと、午前中ずっと体温が上昇せず、低体温が続きます。体温は、夜の睡眠中に約1℃低下し、起床時には寝ぼけがおこります。

従って、低下した体温をアップさせる必要があります。そのウォーミングアップに、朝食は欠かせません。食事をとると、食事誘発性体熱性産生が活発化して体温が上昇するからです。

例えば、朝7時頃に朝食をとると、体温は9時過ぎには充分に上昇し、午前中は安定して高温に維持されます。

ところが、朝食を抜いた場合は、昼食を食べて初めて体温が上がるのです。

このウォーミングアップをより効果的にするには、起床した後に体操をしたり、散歩(犬をつれて)をすることです。家の中や庭の掃除も良いでしょう。筋肉の曲げ伸ばしが出来るダンベル体操などは、10分もやればウォーミングアップとしては効果大です。

そして、身体を動かしたら朝食をとりますが、出来るだけ温かい食事がお奨めです。温かいご飯と温かいみそ汁はその一例です。

デンプン質食品には、パン、パスタ、朝食シリアルなどもあります。

また、食事誘発性体熱産生反応の強くでるタンパク質を含む食品を食べることも有効です。卵、チーズ、ハム、ソーセージなどを食べるといいでしょう。

朝食を抜きとイライラ

また、朝食を抜くと、昼食ととるまでの間、低血糖が続きますが、これとは逆に、血中脂肪酸がどんどん上昇してきます。

血糖(ブドウ糖)と血中脂肪酸は、どちらも脳の食欲中枢を刺激しますが、ブドウ糖は満腹中枢を刺激し、脂肪酸は空腹中枢を刺激します。従って朝食を抜くと、血中にブドウ糖が少なくなり、脂肪酸が多くなりますから、空腹感を高める条件がそろってしまい、その結果、イライラ状態が続くことになり、勉強に集中することが難しくなります。

このことからも、朝食をしっかり採ることが大切です。朝食を抜いて、昼食や夕食にまとめ食いをするのは、栄養素の過不足を招くことにつながりやすいので、健康的ではないのです。

それよりも一日三食をしっかり食べながら、余計な体脂肪をつけないような食べ方を実践することです。

具体的には、朝・昼・夕のそれぞれの食事に、きちんとした高い食欲をもつことが大切です。

そのためには、早寝早起きをすること。食事の前にかならず運動をすること。食事の後にも身体を動かすこと・・・・・・・このリズムを大切にしましょう。

参考文献 だれも気が付かなかった噛む効用 日本咀嚼学会編 窪田金次郎監修 日本教文社

2007年4月13日 (金)

運動と筋肉と食事1

本日は、肥満予防に付いて、2回に分けてお届けいたします。

食欲と筋肉

私たちが生活する上で重要なのは、基礎代謝を高めることです。これが充分でなければ、勉強(知的活動)もスポーツ(身体活動)もきちんとできなくなります。

この基礎代謝を大きくし、それを発揮して、充実した毎日を送るには、まず食事をしっかりとることです。

私たちは、食事でとってエネルギー源をどんどん燃やしながら、仕事や勉強に集中し、スポーツを活発に行うのです。そのためには、食事をしっかり“食べたい”という食欲が、身体から湧いてくる必要があります。

食欲はエネルギーの消費量の大きさで決まります。そして一人の人間一人ひとりの、一日のエネルギー消費量の大きさを支配するのが基礎代謝です。

基礎代謝というのは、人間が生きていく上で必要最低限必要な代謝のことですが、それはつまり“体温を維持する”ための代謝です。

早朝、目が覚めて、静かに寝た状態で、基礎代謝は測定されます。この状態において、体の酸素の消費量を計って、エネルギー消費量を計算し、その24時間分が、1日の基礎代謝量となります。

筋肉は、安静な生活を送って運動不足になると、減少したり代謝活性が低下するため、基礎代謝が小さくなってしまいます。

逆にスポーツや身体活動を活発にして、筋肉を鍛える刺激を与えながら生活すると、筋肉の量も増え、代謝活性も高まるので、基礎代謝を高くすることができます。

基礎代謝が高まると、当然1日あたりの基礎代謝量が大きくなります。基礎代謝量は、総エネルギー消費量の50%以上を占めます。従って1日の総エネルギー消費量も大きくなるので、中学生や高校生の頃に、生涯でもっとも高い食欲を持つことになり、また食事量も最大になります。さらにスポーツ等を活発にやっている人は、大きい基礎代謝量をもつので、一日の総エネルギー消費量も大きくなり、食事量も大きくなるわけです。

運動する必要性

一日のエネルギー消費は、基本的に3つの内容からなります。

  1. 安静代謝量(60~75%)
  2. 活動代謝量(15~35%)
  3. 食事誘発性体熱産生量(10%)

この3つのうち最大なのが、安静代謝量ですが、その80%前後を基礎代謝量が占めていますから、基礎代謝量は最大のエネルギー消費項目となります。

このことからも、筋肉の量と代謝の活性をよい状態にして、基礎代謝を高めていけば、睡眠中や勉強中のように安静にしているときでも、エネルギーを活発に消費できます。

結果的に1日のエネルギーの消費量を大きくし、食欲を高める基本となることがわかります。

つまり、特にスポーツをしている人でなくとも、筋肉をきちんと鍛えておけば、一日のエネルギー摂取が過剰にならずに、太らずにすみます。

とはいえ、出来るだけ積極的にスポーツで汗を流して、活動代謝量も大きくすることが大切です。スポーツの日常化は、エネルギー消費量を大きくし、基礎代謝を高め、食欲を高めることにつながるのです。

参考文献 だれも気が付かなかった噛む効用 日本咀嚼学会編 窪田金次郎監修 日本教文社

2007年4月12日 (木)

虫歯治療と免疫ネットワーク

本日は、歯周病専門医で日本大学客員教授の宮田隆先生のエッセイからお届けいたします。

虫歯治療が免疫ネットワークを狂わせる?

虫歯になると、歯を削ってその部分に樹脂や金属などを詰めますが、この歯の詰め物にどんな素材を運ぶかで、全身の健康状態が大きく左右されることがあります。

金属は、人間の体にとって異物です。さらに金属は金以外、酸やアルカリによって齲蝕し錆びつく性質もあるので、時間が経つにつれ溶け出すこともあります。

それによって、体の免疫機能が絶えず発動している状態となり、皮膚炎などのアレルギー症状、原因不明の不調として現れることがあるのです。

これは、ピアスやネックレスにかぶれる人と同じで、まったく症状が現れない人もいれば、すぐさま症状する人もいます。

虫歯の治療は大きく分けて、保険適用と保険適用外の治療があります。

保険適用の治療は、保険内で費用が負担されているため比較的安く済み、詰め物には複合レジンと呼ばれる合成樹脂、銀合金、金銀パラジウム合金など金属を組み合わされたものが使われます。

かつてもっとも使われていたのが、アマルガムという合金で、半分以上を水銀が占めています。これは腐蝕によって10年ほどでかなり減少してしまい、それによって虫歯の再発や重金属の体内蓄積をおこします。

近年、日本ではほとんど使われていませんが、かなり前に詰めた奥歯の詰め物で真っ黒に黒ずんでいるものはアマルガムを使用している可能性があります。

現在、保険適用される金属の詰め物は、金銀パラジウム合金が主流です。いわゆる銀歯といわれるもので、銀50%に加え、金、パラジウム、銅、スズ、亜鉛から作られています。

比較的丈夫でありますが、銀のアクセサリーや銀食器が傷ついたり、変色しやすいのと同じように、この金属も長く使ううちに磨り減ったり、変色してしまいます。

保険適用外では、大きく分けて金合金と白金加金、セラミックがあります。

金を多く使った詰め物は歯になじみやすく、腐蝕しないので比較的長持ちし、ほかの金属に比べてアレルギーの出にくい性質があります。

金は適合性や精度では虫歯の詰め物に適した素材です。

セラミックは陶材を使ったもので、見た目が自然で、金属アレルギーの心配がありません。生体への適応を考慮にいれると、セラミックが優れていますが、硬く破損しやすいという欠点があります。

参考文献 歯周病で体がサビつく!老けない人は歯がちがう 宮田隆著 草思社

2007年4月11日 (水)

インプラントと入れ歯の違い

今日は、加藤大幸先生の著作「究極の歯科治療」からお送りいたします。

インプラントとブリッジ、入れ歯の違い

私たちの奥歯は1本で約50㎏、ほぼ成人の体重を支えるほどの強さがあります。

このように強い歯が、虫歯や歯周病(歯槽膿漏や歯肉炎など歯の歯周組織の疾患)に侵され、失われていくに従って、ものを噛み砕く力(咀嚼能率)は徐々に低下してしまいます。

仮にあなたが奥歯を一本失うと、咀嚼能率は30~40%も低下してしまうのです。

噛むことの重要性と私たちの健康に及ぼす影響については、多くの事実が明らかになっています。不幸にして歯を抜かなければならなくなったとしても、出来るだけ少ない本数で止めておきたいものです。

ブリッジのように安易に健康な隣の歯を削って信頼性の低い金属で被せてしまうと虫歯や歯周病になりやすい環境を作り出し、将来より多くの歯を失う事になる可能性が高くなります。

部分入れ歯にした場合も、入れ歯を引っかける歯に過大な力がかかり、その結果、健康な歯まで蝕むことになります。

例えば、ニューヨークでは、歯を失った場合の大半はインプラント治療が行われています。

失った1本の歯のために両隣の健康な歯を削ってブリッジにすることはしません。インプラントは歯を失った場合の第一選択枝なのです。

高いレベルにある歯科医の技術には、日本もアメリカも大差はありません。しかし、人工歯などを作る歯科技工士の技術になると、日本の方が上だと思います。それなのに日本では虫歯治療の大半が、信頼性の低い銀歯え被せてしまいます。そのために将来、隣の歯が虫歯や歯周病で駄目になってしまうのです。

歯はドミノ倒しと同じように、一つ倒れてしまうと次々と駄目になり、最後には総入れ歯になってしまいます。さらに、噛み合わせが安定しない不正咬合のために、体調が優れず精神安定感を失いがちです。やがてこの変形が姿勢にまで及ぶと、様々な全身症状(咬合性由来)を引き起こすことが知られています。

このような状態から元に戻すことはとても難しく、歯科医の高度な技術と観察力とに、患者様の回復への強い思いと努力が必要です。

一方、私たち身体は使わなければ衰えて行きますが、もう一度使えるように治療すると、失われた機能が発達回復するように出来ています。いわゆるリハビリです。

インプラント治療を行うと、ただ噛めるようになるだけでなく、全身的、精神的に大きな効果が現れてきます。

おかしな話ですが、自分の歯よりも噛める感じがするのです。一度衰退した筋肉や神経が徐々に回復してきて身体に力が入るようになるからです。表情は豊かになり、頬に張りが出て、唇も引き締まってくるのがわかります。さらに、噛み合わせが安定することによって、精神的安定感もよくなり、学習能力が増してきます。噛み合わせを安定させると、ゴルフのスイングなどが安定してくるのはこのためです。

入れ歯やブリッジも決して悪い治療ではありませんが、インプラント以上の効果は期待できません。

また、治療することによって他の健康な歯を傷つけてしまい、引き抜くような力がかかってしまうので治療の限界が見えているのです。このため、日本においても歯を失った場合の第一選択肢になることはまちがいありません。

参考文献 究極の歯科治療 加藤大幸著 現代書林

2007年4月10日 (火)

日曜日の充電

2週間まえから、実はとても苦しんでいたのです。

その正体は「痔」です(お恥ずかしながら・・・)。

痛みは急にやってきました。

朝起きたら、患部に激痛が走るのです。

最初は立ち上がる事も出来ない位でした。

前日まで何でも無かったのに。

それから、1週間ほどは痛みとの戦いでした。何をするにも痛いのです。一番辛かったのは、仕事をする度に痛みが出るのです。集中するのにひどく忍耐力がいりました。

自分で患部に触れてみると、瘤の様なものが出来ています。姿勢を変えるだけで痛みが出ますので、私生活も含め、そろり・そろりと歩き、静かに生活するしかありませんでした。

病院に行く機会を伺っていたのですが、なかなか時間が取れません。

休診日の木曜日も多くの雑用が入っていて、時間が空くのは、病院の受付が終わっている夕方以降。

本当に困りました。

インターネットや電話帳を使って、日曜日に診療を知っている肛門科を探した所、1ヶ所だけ見つける事が出来ました。

本当に助かりました。

それで、問題の痔の状態ですが、手術をする程ではないとのこと。

ほっと一安心。

患部を清潔に保ち、快食快便、毎日お風呂に入るという至極当たり前のことを注意されました。

仕事で、立ちっぱなし、座りっぱなしという悪い状況が今回の痛みの原因のようです。

ほっと一安心した所で、急激にお腹がすいてきました。

熱々のスパゲッティが食べたかったので、そのままパスタ専門店「ノースカフェ」へ。安心したからなのか、とても美味しく感じました。

まだまだ、お腹に余裕があったので、「プレイタイムカフェ」という喫茶店へ。ここのガトーショコラは本当に絶品でした。外側はふんわりしていて、中はチョコレートがしっとりしています。どうしてあんなケーキが作れるのだろう。不思議です。

すっかりお腹も満ちたりて帰宅。そのまま、ぐっすり寝てしまいました。気が付くと、選挙の時間はとっくに過ぎていました。

社会人として失格ですが、とても充電の出来た日曜日でした。

2007年4月 9日 (月)

歯は老化ではなくならない

今日は、山形の酒田でご開業されている熊谷先生の著書からご紹介いたします。

人が歯を失う理由

多くのお年寄りが入れ歯になっているので、年を取ると歯が無くなるのが当たり前と勘違いしている人が多いかもしれません。でも、歯を失う理由は老化ではありません。かかりつけ歯科医院で適切なケアを受けていれば、年を取って入れ歯になる事はありません。歯が無くなる理由は他にあるのです。

日本人の虫歯の状態と変化

過去の虫歯の経験はDMFTという指数で表します。

  • D(虫歯の穴のある歯の数)
  • M(失った歯の数)
  • F(詰められた歯の数)

上記の物を合計した物がDMFTです。

ちょうど、20歳の日本人は、DMFTが9.2。虫歯の経験が一人平均9.2本あるということになります。

虫歯のリスクコントロールが進んでいるスウェーデンと比べてみましょう。30年くらい前はたいして違いが無かったのですが、スウェーデンの指数は毎年のように下がって、1999年には4本以下。ずいぶん大きな差になってしまいました。

1本も虫歯がない人は、日本人では25人に1人、スウェーデンでは5人に1人です。

実は北欧では1950年代から、虫歯の原因から治療に至る学問(カリオロジー)が発展しました。そして、虫歯になってしまった歯を削って詰める治療よりも、病気の原因を理解した上で治療することに重点が移ったのです。

虫歯の経験は、年を取るとどうなる?

20歳で平均9.2本の日本人の虫歯経験が、その後、年を取るとどうなっていくか、平均値から仮に推測してみましょう。

40歳ぐらいからF(詰められた歯)が減り始め、M(失った歯の数)が増え始めます。

(F)と(M)の合計は年を取るにつれて増加し、70歳になる前に半分以上の歯を失って(大きな入れ歯になって)残りの歯も全部金属で覆われてしまいます。

人が歯を失う理由は、調査によると、虫歯55.0%、歯周病38.4%、その他破折や事故による外傷6.6%です。

多くの歯が、虫歯のために削って詰められ、それがまた虫歯になったり、根の先に炎症が出来てしまうために、年を取るにつれて抜歯になっているのです。

参考文献「歯科」本音の治療がわかる本 熊谷崇 秋本秀俊 著 法研

2007年4月 8日 (日)

せっかちな性格なのに。

まったく浮かばないのです。

隔月で新聞に歯科コラムを書いているのです。

今月も、新聞社の方がいらっしゃって、「締め切り来週のはじめです。」と言って帰っていきました。

いつもはせっかちなので、連絡を頂いたその日にコラム書いて、メールでササッっと送っちゃうのですが、今回に限って、何も書くことが思い浮かばない。

困りました。

こんな時もありますが、明日中には何か書かなくてはと思っているのですが・・・・・・・(脂汗・・)

2007年4月 7日 (土)

女性や高齢者では口腔内創傷の治癒が遅延

今日はデンタルトリビューン紙よりのトピックです。

イリノイ大学シカゴ校の研究によれば、女性や高齢者の創傷治癒には時間がかかることがわかりました。

この研究所では、口腔内の創傷治癒は年齢に関係なく、女性より男性で早いことが明らかにされており、皮膚の創傷の治癒は男性より女性の方が速やかに治癒するのに対し、口腔内の創傷は逆であることが示唆されました。口腔内の創傷治癒遅延にリスクが最も高いのは高齢の女性で、創傷閉鎖の速度は若年男性の半分程度でした。

同研究では、18~35歳および50~88歳の男女、合わせて212名のボランティアを対象に、第一大臼歯と第二大臼歯の間の歯肉に、鉛筆の直径の半分程度の大きさの傷を付け、7日間連続でビデオ撮影を行い、創傷の治癒の過程を観察しました。

男性で口腔内の創傷の治癒が早かったのには、テストステロンが何らかの役割を果たしていると考えられます。

テストステロンは抗炎症作用を有するホルモンで、唾液中に豊富に含まれています。女性は、一般に関節リウマチなどの炎症性疾患にかかりやすいですが、皮膚の創傷が男性よりも女性において早く治癒する傾向が認められたのは、炎症が創傷の閉鎖を早める働きをすることが一因になっていると考えられます。

2007年4月 6日 (金)

ばたばたしていました。

昨日は木曜日なので、しろくま歯科医院はお休みを頂きました。

休みなので、ゆっくりしていればいいのですが、朝から用事が入っていて、一日中ばたばたしていました。

まだ、ばたばたしてる最中なので、今日はこの辺で。

2007年4月 5日 (木)

バランスボールってすごい!!

私は、毎週トレーナーの丸山さんに付いてもらい体のバランスを整えたり、筋力を付けて貰っているのですが、最近、バランスボールを多く使いトレーニングを行っています。

最初は、「こんなゴムボール、どうってことないぜ」ってタカをくくっていたのですが、めちゃくちゃ大変です。

丸山さんには、「大丈夫ですか?まだいけますか?」と聞かれると、つい負けず嫌いなので、「全然大丈夫ですけど・・・なにか?」みたいに返してしまって逆襲に遭い、大反省を繰り返しています。

そんなとき、丸山さんが整体や筋力を行い、私が噛み合わせや歯の治療を行っている患者さんがいるのです。

彼女は、最近耳の調子が悪く、その影響からか、体も歯の調子も今ひとつでした。

先日、丸山さんとその患者さんについて話し合った時に、「先生、最近とても調子が良いのです。先生、気が付きましたか?」と訪ねられました。

お恥ずかしながら、私はその変化に気が付きませんでした。

その患者さんが来院した時、「調子がよさそうですね」と声をかけてみたのです。

彼女は、その原因を話してくれました。

彼女の知人が彼女にバランスボールを指導してくれたというのです。

いままで、自分の軸がずれているとは思っていなかったそうですが、バランスボールに乗ってみて、初めて体の軸が自分の思っているような軸とは違うのだということに気が付いたというのです。

体の軸がまっすぐになるということは、軸に支えられている顔もまっすぐになります。顔がまっすぐになると、顎もまっすぐになります。

顎の骨のすぐ後ろには、耳の穴がありますから、軸が整う事により、顎の骨が耳の穴を刺激しなくなりますので、耳の調子もよくなる可能性はあります。

自分の軸がまっすぐになったとたん、彼女は他の調子の悪い部位を見つけることが出来たといいます。すべては耳のせいだと思っていたのに、実は、原因は他の部位にもあったということなのです。

原因さえわかれば、処置を行うのは比較的簡単です。とにかく体のバランスが崩れているというのは本当に恐ろしいものです。

我が家にもバランスボールがあります。いままではガンツの黒いボールのようにじっとして部屋の隅に転がっていました。

このボール、使わないときは本当に邪魔なだけです。しかし、私の見方が変わってから、金の卵のように光り輝いています。後は使い方だけなのですけども。

がんばろうっと。

2007年4月 4日 (水)

日本人は歯が弱い

今日は、日本大学客員教授であり、歯周病専門医である宮田隆博士の「老けない人は歯がちがう 草思社」からお送りいたします。

日本人は歯が弱い

私は大学での研究や国際医療活動を通じて、いろんな国の人の歯を診てきました。その中で一ついえるのは比較的日本人は歯が弱いということです。

硬い肉を咀嚼してきた欧米人や黒人の歯がしっかりしているのはある程度、想像がつくところですが、同じ黄色人種である中国人と比較してみても、日本人よりよっぽどしっかりとした歯を持っています。

現代の日本人の歯は全体的にこじんまりしていて、あごも小さい傾向にあります。エナメル質が薄く、歯肉も薄い・・・・・・各国での診療活動を通じて、そんな実感があります。

江戸末期や明治初期の日本人の写真を見ると、あごが張ってしっかりした口元をしています。歯も現代人より、はるかに頑丈にみえます。この百数十年で、なぜそんなに大きく変化したのでしょうか。

それは、やわらかい食べ物が多い食生活の影響がまず考えられます。咀嚼回数の少なさは、あごの発達を遅らせ、歯の成長や噛み合わせにも影響をおよぼします。

また、咀嚼が少ないと唾液も十分に分泌されないため、歯に歯垢(プラーク)が付きやすくなります。

日本人の歯の脆弱さは、統計にもはっきりと現れています。

1994年の上海市の調査では、30代前半の虫歯経験者数の平均はわずか2本以下。一方、日本をみると、93年の大阪府の調査では、30代前半の虫歯経験歯数の平均は14本にもおよんでいます。

こうした統計は、歯科医院の数や歯科検診の有無、衛生観念、食生活などの要素が複雑に絡んだうえでの結果ですが、その要因の一つに、日本人の歯の脆弱さ、虫歯へのなりやすさも含まれると思われます。

歯の質は、食生活の変化や公衆衛生などの社会的要素にも大きく左右されます。かつての日本人の歯が今よりもっと丈夫だったのは、漬け物や豆類、干物など硬い物を多く食べていたということ、甘い物がなかなか食べられなかったことなどの食環境とも深く関係しています。

もちろん、中国にしてもこの先、急速な近代化からくる食生活の変化、一人っ子政策からくる子供の過保護などで歯質がかわっていく可能性はあります。

もっとも、日本人の虫歯は、歯みがき指導の徹底、意識の向上でかなり減少してきており、小中学生の虫歯数は大幅に低下しています。

対照的に際だって来ているのが、歯周疾患の深刻さです。

ところが、全体の歯科の傾向としては、ホワイトニングや審美矯正といった外をつくろう方向ばかりに強い関心が集まり、肝心の歯の健康、歯肉の健康が置き去られている傾向があるように思えます。

予防医学では、体質を知ることが病気や体の不調を未然に防ぐ大きな手がかりとなります。一人でも多くの日本人が、自分の歯質や現状を理解し、健全な歯を保とうとする意識を持つことが今、必要なのです。

参考文献 歯周病でからだがサビつく! 老けない人は歯がちがう 宮田隆著 草思社

2007年4月 3日 (火)

哺乳から始まる赤ちゃんの食生活

赤ちゃんの食事は母乳や粉ミルクから始まりますが、口の中が発達すつにつれてだんだんと大人と同じものを食べられる様になってきます。今日は、そこの所を見てみましょう。

食べるための機能は哺乳によって発達します。

哺乳の時、赤ちゃんは舌や頬の筋肉を一生懸命使っています。この運動が基本となって、顎や舌を上手に動かして離乳食を食べられるようになります。

舌と上顎とで乳首を固定し、舌のうねりでミルクを絞り出します。

哺乳タイムがふれあいタイム

食事の一番のポイントは、食を楽しむ事です。赤ちゃんの世話はなにかと忙しいものですが、哺乳時間はゆったりと心のふれあいを深める時間にしてあげてください。

哺乳の量は、一時的に減ることがあります。

3ヶ月頃になると哺乳の量が一時的に減ることがあります。これはお腹がいっぱいになったという感覚がわかるようになったためです。

それまでは、疲れるまで飲んでいたので、少し飲み過ぎの状態だったのでしょう。また徐々に増えて来ますから心配はいりません。

ミルクで寝かしつける習慣は止めましょう。

離乳食が始まってからも寝る前にミルクを与えていると、上の前歯を中心に虫歯が広がりがちです。眠っている間は唾液の分泌量が少ないため、特に虫歯になりやすいのです。やむを得ず寝る前にミルクを与えた場合は、ガーゼなどで歯をふいてから寝かせてください。

離乳は子供の成長に合わせて始めましょう。

赤ちゃんの顎や首まわりの筋肉はだんだん成長し、離乳食を食べる準備が出来てきます。周囲のお子さんや育児雑誌の体験記などについて比較してしまって早め早めにはじめがちな離乳食ですが、あせらず、赤ちゃんの様子を見て始めましょう。

離乳開始の目安

  • 首がすわる
  • 周囲の人が食べている様子に感心をしめす
  • 口をもぐもぐ動かす
  • 食べているものに手をのばしてくる

まず、ミルク以外の味やスプーンに慣れさせましょう。

離乳食を始める準備として、水で薄めた果汁や薄いスプーンで挙げてみましょう。味ならしのためにとほ乳瓶で果汁を方もいらっしゃいますが、糖分の取りすぎや虫歯つながりがちですからお奨めできません。

ほ乳瓶で甘いジュースを飲む習慣を付けるのはよくありません。

参考文献 よい歯を育てる食生活 佐々木龍二監修 昭和大学小児成育歯科学教室 著 わかば出版

2007年4月 2日 (月)

虫歯とチョコレートの関係

今日は、加藤大幸先生の著書「究極の歯科治療」からコラムをお届けいたします。

虫歯とチョコレート

チョコレートのルーツは、メキシコのアステカ王朝。

当時は、カカオ豆100粒と奴隷一人が交換されていたというほどの貴重品で、万能薬としても使われていました。カカオをすりつぶした飲み物を貴族達が愛飲していたのです。

チョコレートは、よく、虫歯の原因といわれます。虫歯の原因菌が、たっぷり入った砂糖を餌に歯垢のもとになる粘々した物質と酸(乳酸)に変えるためです。その酸によって歯が溶かされて虫歯になるのです。

しかし、日本大学の福島和雄教授は「原料であるカカオ豆には、虫歯菌の働きを抑える成分が含まれている」と述べています。

福島教授は、カカオ豆から作るカカオマスの抽出成分に、虫歯菌の一つであるソブリヌス菌が歯に付着して歯垢をつくる働きなどを抑える作用があることを実験で確認し、「カカオポリフェノールに虫歯を防ぐ作用がある」と報告しています。

チョコレートの食べ過ぎで、ニキビが出来るという説もあります。

ニキビは通常、皮膚腺から出た脂が毛穴につまり、そこに細菌が繁殖して出来る炎症です。東京医科大学の坪井良治教授は「チョコレートとニキビは無関係。因果関係を示すデータはない」と指摘しています。

チョコレートは栄養価が高いので、子供が食べ過ぎると鼻血を出す原因になるともいわれています。

しかし、国立国際医療センターの弓削忠医師によると、「子供は指で鼻の中の毛細血管を傷つけて出血するケースが多く、チョコレートとは直接関係ない」そうです。

菓子メーカーなどで作る日本チョコレート・ココア協会(北里一郎会長)は「戦後の貧しい時代に、子供が親にチョコレートをねだらない様にするために考え出せれたのでは」と話しています。

この様に悪役とされてきたチョコレートですが、お菓子として砂糖を使っている事に変りはありませんから、食後の歯磨きは怠らない様にしてください。

私もチョコレートのおもしろい話を知っています。

終戦直後に日本の子供に米兵がチョコレートを渡していたのには訳があります。チョコレートは、栄養価が高く携帯性に優れているので兵隊の携帯食になっていました。しかし、甘くすると、すぐに食べてしまうので、あえて甘くないまずいチョコレートにしていたそうなのです。

終戦で、食べる必要のないまずいチョコレートは、こうして日本の子供に渡されたのでした。

参考文献 究極の歯科治療 加藤大幸著 現代書林

2007年4月 1日 (日)

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毎日、私の稚拙なブログを読んでいただきありがとうございました。

何日か休んでしまったこともありましたが、ほぼ日刊で続けることが出来ましたのは、皆様の励ましがあったからです。

本当にありがとうございました。

実は、最近、このブログを続ける事が体力的に厳しくなってきて、今日をもってひとまずブログを休止することにしました。

またリフレッシュして帰ってきたいと思います。

今までありがとうございました。

しろくま歯科医院は今後も通常通り診療を続けます

なんていうのは冗談で、これからもバリバリ日刊で頑張ります。今日はエイプリルフールなのでなにとぞお許しを(笑)。