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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
毎日のケアについてのアドバイスを載せていきます。
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当院では、心停止の救命措置に必要なAED(自動体外式除細動器)を設置しております。

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2009年3月31日 (火)

残念!

昨年の夏に、しろくま歯科医院に奥羽大学の高田訓先生と講師の先生を招いて、偶発症に関する研修会を開いたのは、以前ここでもご紹介しました。

その後、全く予定が合わず、伸び伸びになっていたのですが、4月になんとか目処がついて、開催の運びとなりました。

高田先生も快諾して頂いて、後は前回参加して頂いた先生方の出席の数をそろえるところまで準備は出来ていました。

しかし、参加予定の先生は、私を含めて2名。他の先生は全てキャンセル。もっとも4月はとてもお忙しいのは理解できますので、やむを得なかったのだと思います。

また、いつか企画できればとおもっています。

奥羽大学の高田教授すいませんでしたdespair

2009年3月30日 (月)

インプラント塾

毎月第三水曜日の午後7時から東京の品川で行われているノーベルガイドプランニング教室に参加しています。

今年に入って3回目なのです。

ノーベルガイドというインプラントのシュミレーションソフトを使い、患者さんのCTデータ上でインプラントの模擬手術の見本を見せてもらったり、各歯科医院での実際の患者さんの治療の相談などを、日本中から集まった先生達で議論する場です。

毎回、多くの難症例を皆で議論したり、新しいテクニックを教わったり、講師先生(三好先生)の難症例だった症例を皆で議論したりします。

今回も非常に有意義な時間を過ごせました。今回参加の先生は、全て東京の先生だったため、皆、仕事帰りに参加していましたが、私だけ福島よりの参加のため、三好先生が終了の時間を気にしていたのが、非常に申し訳なく思いました。

この研修会は夜7時から行われるので、どうしても終了は10時近くになります。その時間帯は既に新幹線は無くなっていますから、必ず宿泊することになります。毎月何度も東京や地方に出ていますので、全く気にならなくなりました。定宿といわれるホテルもいくつかあります。これが良い気分転換になっているので、来月もまた参加したいと思っています。

2009年3月29日 (日)

今日は宇都宮!!

今日は、宇都宮でインプラントの縫合の研修会があります。

宇都宮なので、車で行こうかと思っております。

このブログが出ることはもう出発していると思います。

今日はどのようなことが学べるか非常に楽しみです。

では、行ってきます。

帰りは、餃子を買ってかえろうかな~

2009年3月28日 (土)

変えられないこと

今日、本田直之さんの本の中に、「変えられないものに執着しない」ということがかいてありました。

例えば、急ぎの用事でタクシーに乗ったのに、渋滞に巻き込まれたり。これは自分の力ではどうしようもなくて、怒鳴ったりクラクションを鳴らしても、なんの解決にもならない。で、あればその時間を利用して本や勉強をすればよいと、その本には一例がのっていました。

これは、本当に毎日、よくあることです。

私の場合、患者さんがある日急に来院しなくなり、しばらくして再来院。その時、歯の状況がかなり悪化していたとしても、「なんで、こなかったのですか」と怒ってみたところで、むし歯が治る分けでもない。

私は、そういう時は、冷静になって、初めから診療計画を立て直します。

その方が、精神衛生上良いですし、前向きになれますから。

なんて事を考えてしまうのは、春が近づいてきて、気持ちがよくなってきたからでしょうか。

2009年3月27日 (金)

予防歯科時代に取り残された人々

本日は、中平宏先生の著書『50歳からの歯から若返る生き方』よりお届けいたします。

◇予防歯科時代に取り残された人々

かつては現在のような「予防歯科」の概念が無かったため、患者さんと歯科医との関わりは方といえば、むし歯などのトラブルが起きてから歯科医院に足を運び、削ったりかぶせたりの治療を受けた後は、また不具合を感じない限り通院しない、というスタイルが一般的でした。

しかし、現在では常にすこやかな口元でいることこそが大事だと考えられるようになってきました。自宅での歯磨きなどのセルフケアはもちろん、かかりつけの歯科医院(ホームディンティスト)をもって、定期的に歯のメンテナンスを受ける人もすこしづつではありますが、増えてきています。

歯科医院でのメインテナンスの一つに、PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)というものがあります。これは専用の器具を使って、歯に付着したプラークや歯と歯肉の間に出来た歯周ポケットなどを徹底的にクリーニングし、特殊なペーストで歯面を研磨して、最後には歯質を強化するフッ素を塗布するという、いわば“歯のエステ”のようなプロフェッショナルケアです。

PMCTのほかにも、採取した唾液から菌の量を調べて、むし歯になるリスクと歯を守る力を診る「唾液検査」や、歯科衛生士による歯磨き指導など、口の中をすこやかに保つための取り組みが、今の歯科医院では取り入れられています。

こうした動きの背景には、歯の健康が心身の健康と深く結びついているという考えがあります。きちんと噛めて、おいしく食べられる歯は、生きる根本である食生活を充実させててくれます。そして、口臭や滑舌を気にすることなく会話が出来ることは、人とコニュニケーションをとるうえでも大切です。

何より、見た目が美しくなければ、自信がついて、笑顔あふれる毎日を過ごせるようになるでしょう。「笑顔で美しい口元」は、今や生活の質、すなわちQOL(生活の質)を高め、人生を化輝かせるためのパーツと受けとめられているのです。もちろん、そういった風潮が出てきたのは、人々の暮らしが豊になり、社会全体に、物質的・精神的な余裕が出てきたからともいえます。

一方、現在のように予防歯科の概念が浸透していない世代は、同じようにはいきません。とりわけ、今の50代、60代が子供の時は、ちょうど欧米型の食文化が入ってきた時期でした。それまでの、ご飯中心に豆腐や根菜、漬け物などのおかずをそろえた伝統的な日本のスタイルから、ハンバーグやオムライス、スパゲティ、パンといった軟らかいメニューが食卓に並ぶようになったのです。

これらの洋食は、わかりやすい味と食べやすさで万人に好まれがちですが、反面、あまり噛まなくても飲み込めてしまうため、咀嚼回数が少なくなり、それによって唾液の分泌量も減少してしまいます。

唾液は、口の中の細菌を退治するうえでは、とても大切な働きをするものです。唾液が少なくなると、結果として、むし歯や歯周病といった問題が発生しやすくなるのです。ともすれば、問題を抱えやすい欧米型の食生活と歯のメインテナンス不足、この二つの事情が重なることで、ますます歯を悪くした方も少なくはないでしょう。

幼い頃からの習慣は、大人になってからもなかなか変えられないものです。たとえ先に述べた昨今の風潮を知識として知っていたとしても、これまで過ごしてきた環境から作られた考え方や生活のスタイルに、すぐに取り入れるのは難しいかもしれません。

いうなれば、50代、60代以上の方たちは、「予防歯科時代に取り残されてしまった人々」ともいえるのです。

参考文献 50歳からの「歯から若返る生き方」 中平宏著 幻冬舎

2009年3月26日 (木)

初めての体験

自宅の本棚が、もう一杯になって、廊下にまで本が積み上がっていたので、休日を使いその本を整理しようと思い、もう多分読まない本、もう一度読み返す本に分けました。

自宅の廊下の壁はすべて本棚になっているので、全てを整理することは、すこし難しいのでイブの本棚だけの仕分けをしました。

その読まない本と思われたの数、約110冊。表層も非常にきれいなものばかりなので、捨てるのはもったいないと思い、近くのブックオフへ売ってみることにしました。

ブックオフへは、大きな段ボール2箱分の本を抱えていきました。荷物が多いので、本屋のカウンターへと行き、「本をこれから運んでもよろしいでしょうか?」と伺ったところ、荷台をもって車まで一緒に付いてきてくれ、本を運んでもらいました。なんて親切なのでしょう。

カウンターで受け付けを済ませ、「10分ほどお時間いただけますか?」ということだったので、その間、店内を物色することにしました。

私は、世間知らずとお怒りを受けるかもしれませんが、店内を見渡してとても驚いてしまいました。多くの古本がとてもコンディションの良い状態で揃っているのです。しかも雑誌まで。

私の自宅には、まだまだコンディションがよい本が多くあるので、今後は捨てるのではなく、他の方に読んでもらえるように、本の寿命をすこしでも延ばせるように、ここに本を売りにこようかと思っています。

本は、希望を大きく越える値段で引き取ってもらえました。また、既に絶版となっている長年探し続けていた本が格安で置いてあり、とても嬉しくなりました。だって、ヤフーなどでは、何万円の値が付いている本が1200円で売っていたのですから。

本屋の帰りは売却したお金で、家族で食事をしました。

とても良い日でした。

2009年3月25日 (水)

本日、午後休診になります。

本日午後は、品川にて研修会があるため、臨時休診になります。

ご迷惑をおかけいたします。

なお、27日(金)は通常通り診療いたします。

しろくま歯科医院 院長 猪狩弓彦

2009年3月24日 (火)

対人関係は三者のバランスから~認知的均衡理論~

本日は、デンタルトリビューン紙 2009年3月号より、群馬大学非常勤講師の高橋美保先生のコラムよりお届けいたします。

◇好きな人の好むものを好きになる

「先生の腕はよいが、医院の建物が古すぎて居心地が悪い」、「歯科衛生士(DH)さんは優しくて信頼できるが、院長先生が無愛想で苦手だ」など、患者にとって歯科はいつも完璧に満足できるところとは限らない。

しかし、「院長先生が苦手だったので行きたくなかったが、信頼できる衛生士さんが院長を尊敬しているということが分かり、通い続けることにした」などと、態度が変化することもある。

このように、認知する2つの対象間にずれがあるとき、人は態度を変えることでずれをなくそうとする傾向があります。認知のズレや矛盾は心理的な不安を招きやすいからだ。「衛生士さんは好きだが院長先生が苦手」という状態は心地よいものではない。そうした不安を減らそうと、意識的・無意識的に態度変化が起こる。

バランスをとるため、好・悪が変化

心理学ではこうした態度変化を説明するモデルとして「認知的均衡(バランス)理論」がある。P(自分)-O(他者)-X(対象)という三者関係を扱うので「P-O-Xモデル」とも呼ばれている。

P-O、O-X、P-Xに対して、それぞれ好き-嫌い、信頼-不信といった心情関係を、肯定的な関係なら「+」、否定的なら「-」と符号化する。この三者関係が均衡状態か否か、不均衡な場合はどこの関係に態度変化が起こるかを予測、説明するモデルである。

この3つの符号の積が「+」になる状況はPにとって安定した均衡関係となり、態度変化は起こらない。すべての関係が「+」であるに越したことはないが、例えば「患者(P)は衛生士(O)を信頼している(+)が、院長先生(X)は苦手である(-)うえに、院長先生と衛生士の信頼関係が出来ていない」という場合も該当する。

ただし、後者の場合、衛生士が転院してしまえば、患者も転院してしまうことが予想出来る。

◇患者さんの来院行動を促進するために

さて、冒頭の例に3つの符号の積が「-」になるのは、不均衡な関係といえます。不均衡な関係は不安定な状況であり、患者(P)の態度変化が起こりやすくなる。考えうる態度変化は①院長先生を怖いと思わなくなる②衛生士を信頼しなくなる-の2つが予想される。この理論では、PとOのい二者間計がもともと「+」の場合、その関係は変化しにくいと考えるためである。

また、P-O-Xのうち二者関係が明確になり、新しく好意的な均衡関係がつくられることがある。例えば、通院中のサッカー少年(P)が、院長先生(O)もサッカー(X)のファンであることを知ったとする。すると、それまでなんとも思っていなかった院長先生に親しみが沸いて通院も楽しくなり、受診に積極的になることが予想される。

均衡した対人関係は安定的で長続きする。患者やスタッフ同士の良い関係と持続させたいと思うとき、こうした身の回りの三者関係をチェックしてみるのもうよいかもしれない。

2009年3月23日 (月)

むし歯はすべて充填すべきか?

本日は、丸橋賢先生の著書『歯で守る健康家族』よりお届けいたします。

◇むし歯はすべて充填すべきか?

むし歯によって生じた欠損部(穴)をアマルガム、レジン(プラスチック)、鋳造してつくった金属インレーなどで埋め、歯の形態、機能を修復する治療を充填といいます。

むし歯(学術的には齲蝕、カリエスと呼ぶ)は、口腔内の細菌が産生する酸が、硬い歯質を溶かしてつくられること、そしてむし歯の進行度によって、C1~C4で表します。もう一度整理してみましょう。

C1・・・エナメル質に限局したむし歯

C2・・・象牙質まで進行したむし歯

C3・・・歯髄まで達したむし歯(神経を取ってその後、根管治療が必要になる)

C4・・・C3を治療せずに放置すると歯冠部は崩壊し、歯根しか残らない状態(抜歯になるケースが多い)

充填がもっとも多くなされるのはC2で、C1に対して私は充填を行いません。最近、子供のむし歯が減少し、逆に歯科医院が増加した影響か、C1でも充填してしまうケースが増えているようです。一度充填されると、そこからまたむし歯が再発しやすくなるので、必要のないむし歯の充填は行わない方がよいでしょう。

臼歯部咬合面(咬む面)の、溝のエナメル質が着色している程度のむし歯であれば、正しいブラッシングと正しい食生活で進行が止まったり、再石灰化して自然に治ったりするからです。

◇誰でも分かる良い充填、悪い充填

次ぎに各充填方法についての基礎知識と、良い例と悪い例の見分け方のポイントをお話いたします。アマルガム充填、レジン充填、インレーと充填方法は違っても、正しい治療か否かを見分ける共通のチェックポイントは次の通りです。

1.歯と充填物の継ぎ目に隙間や段差がないか

肉眼で確認出来るものはもちろん駄目。とがったまま爪楊枝のもので継ぎ目を探り、ひっかかりがあれば駄目。隙間が50ミクロン程度でむし歯が再発する。

2.きれいに研磨してあるか

研磨が悪いと、食べかすがつきやすく、再発しやすい

3.咬合調整が正しく行われているか

咬合の確かめ方は難しいので、とりあえず、咬みにくい、高い、咬むと滑る、物が噛み切れないなどの状態があれば駄目。

4.むし歯が完全に除去されているか

これがもっとも大切だが、充填物の上からは見えない。むし歯を充填物の上からは見えない。むし歯を完全に除去しないと中でむし歯が再発する。

参考文献 歯で守る健康家族 丸橋賢著 現代書館

2009年3月22日 (日)

省エネ

先日、従業員用のお手洗いの電球が突然切れました。

私は日中に気が付き、その時点では外も明るかったので特に問題がなかったのですが、夕方に気づきました。

唯一の電球がつかないと、扉を閉めると真っ暗。。。。

手元すらも見えませんwobbly

このままではお手洗いが使えないので、スタッフもそわそわ。。。

電球を買いに行っている間に、院長が懐中電灯を持ってきて、事なきをえました。

電球1個の明かりでも無いと困る・・・・。電気の大切さを感じたのでした。

ただ、電気の使いすぎも考えなければならないですよね。

ちなみに、従業員用お手洗いには、省エネ対策として、以前からこんなメッセージを貼っています。

苦にせず、気に留めて省エネを実践できるように、しろくまにからめてみました。2009_0318_115352p1000951_3

2009年3月21日 (土)

丸山さん、ありがとうございました。

3年とちょっとの間、毎週(途中、何度か休みましたが・・・)、私の体の健康管理をしてくれていたルネサンスの丸山さんが山形へ転勤のため、最後のトレーニングを終了しました。

自分でもよく3年も続いたと思います。それは、ひとえに丸山さんの人柄のなせるわざだとおもっています。

丸山さんには体の調子を本当によく見てもらいました。最後のトレーニングでは、今後のトレーニングの指導とアドバイスを頂きました。

今までは、体調が悪くなると(特に腰や膝)、丸山さんに調整して頂いたのですが、今後は自分で体調を管理して行かなければなりません。しかし、いままでの指導を参考に自分なりに頑張って見ようと思っています。

丸山さんはしばらくの間、月1くらいで郡山のルネサンスに来るといいますし、歯の治療でも通っていただけるということなので、すぐにお別れというわけではないのですが、最後のトレーニングの日の帰りの車の中では、なぜか、泣けてきました。多分花粉症のせいでしょう。

今までありがとうございました。

2009年3月20日 (金)

オキシトシン

本日は、AERA with Baby 08年春号よりお届けいたします。

◇出産に関わるホルモン「オキシトシン」が記憶力をアップさせる?

近年、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の松井秀樹教授たちが行っているオキシトシンの研究が注目を集めています。

オキシトシンとは、妊娠、出産ととても関わり合いの深いホルモン。出産前は、子宮の収縮を刺激して陣痛を促す働きがあり、出産後は母乳の分泌を促したり、気持ちを鎮め、行動を落ち着かせる効果があると知られています。

松井教授のグループはこのオキシトシンに反応する受容体を、記憶・学習を司るいわゆる脳の一部、海馬に発見。授乳中の母マウスと、妊娠経験のないマウスをえさを置いた迷路に入れて、記憶とオキシトシンとの関係を調べました。

授乳中のマウスが間違える回数は妊娠していないマウスの約6割。3日後には同じ実験を行ったところ、やはり授乳中のマウスが間違える回数は妊娠していないマウスの約7割と少なく、授乳中のマウスの方が高い記憶力をもつと分かったのです。

そこで、授乳中のマウスに投薬し、オキシトシンが作用しないようにしたところ、間違える回数は、妊娠していないマウスと同レベルにまで上昇。

こうして授乳により分泌されるオキシトシンが記憶力を増す効果を持つと証明されました。つまり、授乳する母親の記憶力がアップする可能性もあるといえます。アンケートでも産後、「忘れっぽくなった」というお母さんが多いですが、それは脳のせいではなく、育児による体力の消耗が原因かもしれません。

オキシトシンが記憶力に影響するというメカニズムが明らかになったのはこれが初めて。最近ではオキシトシンの坑不安、坑ストレス作用にも注目した実験が進行中です。

2009年3月19日 (木)

本格的な花粉症デビューです。

先週末は、土曜日を早めに切り上げて、東京へ仕事の打ち合わせへ出かけました。

打ち合わせじたいは非常に有意義でした。しかし、なぜか体調が思わしくなく、次の日に開かれたマグネットインプラントの講習会は辞退させて頂きました。

体調が悪いのは、家族中が風邪を引いていて、私も例外なく風邪で、その上、本格的な花粉症に見舞われていて、頭はグラグラするし、目はぐしゅぐしゅ、鼻は鼻水が止まらず、マスクや大きめの眼鏡で対応しているのですが、なかなか防ぎ切れません。

普段は院内から出ることはないので、空気清浄機と加湿器でがっちりガードしているので平気なのですが、外出するときはもう駄目です。

花粉症歴がすごく短いので、どう対処してよいかわかりません。

でも、変な話しですが、そんな花粉症の生活をちょっと楽しんで取り組んでいます。何せ先が全く読めないのでどんな状態になるのかすこし楽しみなのです。つらいけど。

2009年3月18日 (水)

遅刻何分まで許せる?

本日は、日本経済新聞 平成21年3月14日分のPLIS1(プラスワン)よりお届けいたします。

◇遅刻、何分まで許せる?

待ち合わせの際に、相手の遅刻を何分までなら許せるだろうか?インターネット調査会社のヤフー・バリュー・インサイトを通じて聞いた(二月下旬実施、有効回答率数千)ところ、プライベートな約束の場合は三割の人が「二十分以上三十分未満」でも許せると答えました。

プライベートな待ち合わせの場合はおおらかに構える人が多いようで、「三十分以上」でも許すという人が十五%いました。一方、自分が遅刻した場合は何分までなら許されると思うと訪ねると「十分未満」で、意識の上では自分に厳しかったようです。

時間厳守のための道具として、インターネットを使ったルート検索が一般化している様子。事前に乗り換え案内や地図を検索しているかを聞いたところ「必ず検索する」「検索することがおおい」が合わせて約八割でした。

携帯電話の普及により、遅刻しそうな場合に一報を入れやすくなったことで、相手をイライラさせることが減ったようです。もっとも“便利さ”ゆえに怒りを増幅させることもあるので要注意です。

「携帯電話を使った遅刻の事前連絡で許せない態度」を聞いたところ「悪びれない」「誤らない」「約束の時間が過ぎてから連絡してくる」といった軽い態度がやり玉に。「携帯があるからと、約束にルーズになる人がおおい」(五十代男性)という指摘もありました。

◇「何分後に着く」を伝えて

仕事関係も含めた待ち合わせの際の注意点について、企業のマナー研修などを手掛けるウィズ・リミテッド(東京都港区)日本代表の西出博子さんにアドバイスしてもらいました。

調査では仕事上のアポイントに関して「必ず五分以上前に着く」「早く着いても、十分以上早く面会を求めるのは好ましくない」と答えた人がともに九割を越えました。いずれも基本的なマナーですが「大きな企業だとエレベーターをまったり、受付に時間がかかったりすることがある」と西出さん。「約束の時間ちょうどに担当者に面会出来るよう、こうした時間も計算にいれておくように」

遅刻の理由として「寝坊しました」と言うのは、ビジネスの場では失礼にあたるとも。時には正直な説明よりも「電車が遅れたといった交通機関に関する理由を挙げた方が無難」。スムーズに仕事に入ることが出来るからです。

「体調が悪かった」と明かすのも、相手に自分のイメージを考えるとマイナスです。電話で遅刻することを伝える際は、あれこれ言い訳するより「まずお詫びをし、何分遅れそうだ、何分後に着く、という結論から伝えることを優先するように」ということです。

ホームパーティーに招かれた場合、相手の家に「ちょっと遅れて訪問する」「ちょっと早めに訪問する」と答えた人がともに約四割でしが、どちらが正解か。招いた側の準備を考えると「正式なマナーとしては、数分遅れて到着すべきだ」そうです。

もっとも、レストランの予約に関しては、高級店であればあるほど時間厳守がマナー。「遅くなるなら連絡を入れるのは当然だが、店側の予約も考慮すると十五分が限界ではないか」と話します。男性と女性の待ち合わせでは「出来る限り男性が先に到着するのがよい」

2009年3月17日 (火)

カラーバス効果

本田直之さんの本を読んでいて、非常に共感できることがたくさん書いてあるので、著書は必ず読むようにしています。

昨日も『レバレッジ・リーディング』読み返していました。久しぶりに読み返したのですが、さすがに何度読んでも新しい発見があります。その中で、ちょっと歯科にも関係あるかもしれないとおもったことがあったので、すこし紹介します。以下に本田さんの全文です。

カラーバス効果とは?

読み始める前にこの本から何を得たいかをイメージしておけば、たとえとばし読みをしていても、大事なところに差し掛かったとき、何か引っかかる感じがします。

この感じをたとえていうと、電話帳とか時刻表から必要な情報を探し出すような感じです。もしも、電話帳や時刻表を目的も持たずに読んでいたら、どうなるでしょう。おそらく丸一日かかっても読み終わらないし、読むこと自体がものすごい苦行に違いありません。

しかし、目的があると、自分の持っている課題や目的と照らし合わせて、役に立つことを要領よく拾うことができます。なぜこんな事が可能なのでしょうか。

それは、加藤昌治さんの『考具』(阪急コミュニケーションズ)の中に出てくる「カラーバス効果」説で説明できます。カラーバス効果とは、次のようなものです。

たとえば朝、家を出る前に「今日一日で、赤い色のものを何個見つけられるかな?」と思う。すると街に出たとたん、世の中はこんなに赤があふれていたのかと驚くほど、ポストや赤い文字の看板、赤い花など、赤い色のものが目に飛び込んでくるのです。もちろん、一晩で急に赤いものが増えた訳ではありません。ただ、意識しているとそれが目につくと言うわけです。ちなみにカラーバスのバスとはBATHのことで、「色を浴びる」という意味だそうです。

私も、こんなことがありました。以前、ボルボのステーションワゴンを買ったときの話しです。妻とドライブしていると、彼女が対向車線を眺めながら、「なんだか最近、妙にボルボが増えたと思わない?」といいます。しかし、特にボルボが販売台数を延ばしたという話しは聞きません。つまり、妻はボルボに乗るようになったとたん、街を走っているボルボが目に入るようになったのです。これがカラーバス効果です。

こんな話しを聞いたことがあります。私の患者さんで、「歯が痛いと、なぜか、歯医者の看板ばかりが目に付くようになるのです」とのこと。これも一種のカラーバス効果なのでしょう。

私は、治療の際に、常に噛み合わせを気にしながら診療しているのですが、逆に全くかみ合わせに問題のない患者さんを見分けるコツを身につけることが出来ました。これは、しめたもので、噛み合わせ意外の原因だけを探し出せば、自ずと診断が見つけやすいのです。

毎日、何かに注目して生きていこうということなのかもしれませんね。

2009年3月16日 (月)

医療相談窓口の苦悩

先日、院長の代理で保健所主催の歯科診療所医療安全講習会に出席してきました。

会場に着いてびっくり。40~50代の男性の歯科医師ばかりで雰囲気にやや圧倒されました。

メインの内容は、医療広告ガイドラインについて。歯科医院の看板には法律で記載できる内容が厳密に決められているのをご存じでしょうか?例えば、「矯正歯科」「小児歯科」といった表記は可能ですが、「インプラント科」はダメなんです。また、病人が元気になるイラストもダメなんだそうです。(これはどこかにありそうな気もしますが)また、「県内NO,1の人気歯科医院!!」や「日本一のゴットハンド!!」などの、表記もNGです。ちなみに、法規制の対象となるのは、看板やダイレクトメールなどで、インターネットのホームページは今のところその対象外だそうです。

第二部は、立ち入り検査の結果と、医療相談窓口に寄せられる相談事例についてでした。ここでマイクをもったのが保健所の相談窓口の方だったのですが、しゃべるしゃべる。

私はこの時初めてその存在を知ったのですが、保健所に「医療相談窓口」があるのをご存知でしょうか?保健所のホームページを確認したら、「医療に関する相談ならどなたでも相談できます」となっていますが、主としているのが、診療内容に関する相談を受け付けているようです。

その担当者曰く、メインのはずの診療内容に関する相談が少なく、大半を占めているのが「医療機関に問い合わせればすぐに解決する問題」だそうで・・・。たとえば、「今日処方された薬が強いようだが、飲んでも大丈夫か?」「診療代が、高額だがなぜか?」と・・・。(保健所の相談員の「医療機関に問い合わせてよ!」という心の声が聞こえてきそうです)

担当者の方が、「歯科医師の方々に失礼ですが、先生がもう一言加えて詳しく説明していただければ患者さんが疑問を抱かずに済んだと思われるケースもありますので、よろしくお願いします!!」と熱く話していました。

その後、相談の実例が紹介されたのですが、その後は会場から笑いがおきていました。

記憶の範囲で書いているのと、(機密情報ではないと思うのですが)差し支えないようにぼやかして書いてますので厳密には実際と異なります、ご了承ください・・・

ケース1

相談者:鍼灸院(?)に行ったら、リスがいました。

保健所:施設に問い合わせたところ、存在を認める。指導をしたら、

「かわいいのに・・・」

と一言返ってきた。

ケース2

市内某大学に息子を通わせている他の地方に住む親御さんからの相談。(専門用語が出たので、親御さんは医療関係者らしき)

相談者:息子におできができた。どうして郡山市に大きな公立病院がないのか。安心して息子を病院に行かせることができない。郡山は大丈夫か???

保健所:大丈夫です!!郡山市は他の地域に比べて私立の病院が先導して医療が充実した恵まれた地域です。

相談者:保健所らしい答えだね。

ケース3

相談者(医療従事者):患者さんの足を切断したのですが、その足はどのように処理すればよいでしょうか

保健所:医療廃棄物として処理する方法があります。しかし、足の大きさでは専用容器にそのままでは入らないと思いますので・・・・

お気を付け下さい。

エピソードとして話を聞く分にはおもしろいのですが、こういった相談を受けている相談員の方の苦悩が伝わってきました。電話での相談だと、回答するために少し時間を頂いて調べたのにその後電話がかかってこないことや、相談に回答したけどその後解決したのかどうかはわからないことも多いようです。(悶々としそうですね・・・)

保健所の方はもっと堅い方ばかりかと勝手にイメージしていたのですが、この方は結構トークセンスのある方でした。そして、相談者に対する答えが的確ですごい!!半ば的外れのような相談にも、的確に答えを出していくのはさすがだと思いました。

2009年3月15日 (日)

歯肉出血や腫れ

本日は、花田先生、井田先生、野邑先生の著書『むし歯・歯周病』よりお届けいたします。

◇痛くもかゆくもないのに、歯の根元では歯周病がはじまっています。

歯周病は、歯を支えている骨、歯槽骨が溶けてしまう病気です。痛くもかゆくもないので、気づきにくいのが厄介なところです。

「歯ブラシで磨くと血が出る」、「歯肉が腫れている」程度のところできずくと治療も比較的簡単ですので、ちょっとおかしいなと思ったら、迷わず歯科医に行きましょう。

歯周病の治療もむし歯の治療と同じように、検査からはじまります。

まず、歯周ポケットの検査(ポケットプロービング)をします。歯周ポケットとは、歯と歯肉の間のすきまです。ここが歯周病の発生場所です。歯と歯肉がぴたっとついていれば、ポケットは出来ないのですが、もともと1mmぐらいの歯肉溝というすきまがあります。これが、歯周病のために30代半ばぐらいから徐々に深くなって、歯と歯肉の間に隙間が開いてくるのです。

3mm以上の隙間が出来ると、炎症が起き、出血します。歯周病が始まっています。

ポケットの検査ですが、中の歯垢をきれいに取り除き、歯肉の腫れがおさまってから、細い針のような器具を歯と歯肉のすきまに差し込み、歯周ポケットの深さを測り、出血のあるなしなど歯肉の状態を調べます。

それともう一つ重要なのは、X線検査です。歯を支える骨に変化がないか調べます。歯周病が歯の根元で進むと、歯を支えている歯槽骨が、自分にも害が加わることを恐れ、退却していくと思ってください。

この歯槽骨が減っていっていないかを調べるのが、X線の検査です。

参考文献 むし歯・歯周病~もう歯で悩まない~ 花田信弘 井田亮 野邑浩美 共著 小学館

2009年3月14日 (土)

抜歯を宣告するときの辛さ

口腔外科の腫瘍を扱う先生以外は、あまり歯科と死という関係は結びつきにくいと思います。

では、歯科で、『死』というと、もしかしたら抜歯がかもしれません。

今日も一つ辛い抜歯の宣告をしなければなりませんでした。

その患者さんは、大変お仕事が忙しく、治療が途中で受けられなくなってしまい、半年ぶりに来院されました。しかし、歯の状況がかなり悪くなっており、保存不可能と判断し、抜歯となってしまいました。

抜歯を選択する時、どの歯科医師もそうだと思うのですが、私は自分がとても駄目な歯科医師になった気がして、とても気分が落ち込みます。

入れ歯、ブリッジ、インプラントなど欠損部を補う技術が発達しても、自分の歯に勝るものはありません。普段からのお手入れをしっかりとして、一生自分の歯で過ごしたいものです。

2009年3月13日 (金)

スウェーデン・・水銀利用の全面禁止

本日はデンタルトリビューン紙 2009年3月号よりお届けいたします。

(スウェーデン、米国)スウェーデン政府は、環境汚染防止のため6月1日から国内の水銀使用を全面的に禁止することを1月15日に発表しました。

この措置は歯科用アマルガムも対象になるといいます。一方で米国歯科医師会(ADA)はこの発表を受けて、「このような禁止措置は米国では必要ない」との声明を1月16日に発表しました。

◇スウェーデンでは環境への影響を、米国では経済的損失を重視

スウェーデン政府は「水銀は分解不能な物質であり、環境汚染のみならず脳やメンタルヘルスにも影響する。今回の措置により、環境および人体を水銀汚染から保護することが可能となる」と発表しました。

今回の規制について「相対的に有害廃棄物の総量が少ないスウェーデンだけでなく、EUに加盟しているヨーロッパ諸国全体として検討すべき解決法でもある」とコメントしました。

一方で、スウェーデン政府の発表を受けたADAは「米国の歯科医院では標準処理装置で約80%のアマルガム廃棄物を回収している。スウェーデンの全面的禁止措置は米国には適合しない」との声明を出しました。

Public Health Reportsでは、米国でアマルガムの使用が禁止された場合、歯科医療費が1年で82億ドル(約7.400億円)上昇するとの試算が紹介されています。

また、米国では100万人以上の患者が歯科用アマルガムなしでは、歯を喪失するとしている。

2009年3月12日 (木)

中傷する人々の心理

本日は、平成21年3月9日付けの日本経済新聞よりお届けいたします。

私は、毎日ブログという情報を発信しています。また、HPを通じて医院の情報なども広く公開しています。しかし、それらは全てが良い方向へとつながっているわけではありません。

本日は、この記事を全文そのまま掲載したいと思います。

◇発現欲 満たせぬ現実社会

インターネットの掲示板やブログに個人攻撃の文面が書き込まれるケースが多発している。中傷と言わざるを得ないものもあり、その攻撃性は日常生活でも会話と比べて、より厳しい。ネット上では人間の心は変わってしまうものなのか。

お笑いタレントのブログに「殺人犯」などと事実無根の中傷を書き込んだとして、男女十数名を名誉毀損容疑で警視庁が摘発する方針を固めた事件は記憶に新しい。

地道な社会活動をしている個人にも犯罪には至らないが、しつこい嫌がらせの書き込みが集中することがある。

◇相談1万件越え

例えば、産婦人科のある女性医師のブログには「女性は家庭にいるべきだ」というような内容の書き込みが同じ人物から何回も繰り返された。

一般に女性のブログには卑猥な言葉を書き込んでくるケースが目立つ。他に「おもしろくなかった」というような捨てぜりふをあえて書いて過ぎ去るケース例もある。

警察庁によると、都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口に寄せられた名誉毀損や中傷に関する相談は2008年に一万件を突破し、04年の3倍に膨らんだ。

こうしたことが頻発する要因は何だろうか。「人はなぜ悪口を言うのか?」の著がある立教大学の斉藤勇教授(心理学)は第一の要因に「普段の生活で意見や不満を表に出しにくくなった社会」をあげる。

「空気を読む」という言葉があるように、近年の職場や学校の人間関係では雰囲気を壊すゆような発現、他人と異なる意見などは「はっきりと言い出せない状況にある」。

居酒屋で不満を言い合って憂さを晴らす機会も減った。「仲間同士の信頼感も薄い。付き合いは浅く、酒場でも愚痴など言わず、きれいに飲むといった風潮だ」と斉藤教授。

この結果、漠然とした不満や発現欲が心の中に溜まる。インターネットはその「はけ口」として格好の道具。「自宅のパソコンをたたけば自由に書ける。制止する人もいない。家の中では言いたい放題という弁慶の攻撃性がネットにもろに現れる」と見る。

攻撃的な書き込みで多いのが断罪型。正義の立場から悪を懲らしめるパターンだ。だが、十分に事実を検証したかとなると、不確かなことも。しかも断罪は強い組織に向かうより弱い個人に向きやすい。

「〈悪口〉という文化」を著した静岡文化芸術大学の山本幸司教授(日本中世史)は、「余裕のない正義感」と最近の傾向を危惧する。ネットの書き込みなど人々の反応が「ヒステリックというか、許容度が恐ろしく低い」と語る。

何か問題となる行為や事件があった場合、まず当時者の動機や内面を詳しく知りたくなるのが旧来型の反応。そして「その人のことを知れば知るほど、問題の白黒をつけるのが難しくなることがある。意外に普通の人間だとわかって、場合によっては許すことさえある」と山本教授。

ところが現代は、いとも簡単に白黒をつける人が多い。他人を理解しようとする意欲や、人間行動への想像力が乏しくなっている証ではないかという。「悪口も昔はもっと陽性だった」とも。

過激な書き込みが、より過激な表現を呼ぶ形でネットが「悪口競争」の場になりやすい点を指摘するのは「ブログ炎上」の著者、ゼロスタートコミュニケーションズ(東京都目黒区)の伊地晋一専務だ。「うわさや悪口などは会社でも以前からあった。ただ昔と異なるのはネット上では悪口が記録され、人々に伝わって増幅されること。悪口がより大きく見える」と特徴を語る。さらに「ユーザーは自分の個性をアピールするため、他人の書き込みより、もっと過激に書こうとする。行き過ぎると『死ね』といった脅迫になってしまう」。

◇小さな世界を意識

玉石混交の情報が飛び交うネット社会。きちんとした情報戦力を持たないと、「石の情報」に振り回されかねない。心理学の斉藤教授は次のように結んだ。「昔から小さな世界に住んできたのが人間。だからネット上で自分への同調者が二人か三人いればもう多数派になった気分で強きになる。自分の判断は社会的に認められたと勘違いしやすい。その弱点をわきまえてネットとつき合う必要がある」(編集委員 須貝道雄) 

2009年3月11日 (水)

歯科用実体顕微鏡とCTスキャン

世の中が不景気のど真ん中を進行しているさなか、歯科用の器具、材料を高騰を極めています。

そろそろ、しろくま歯科医院も技工用の大型機械を導入予定なのですが、これも大きな設備投資になるのですが、費用対効果を考えると、どうしても導入しなければならないものです。

昨年も多くの設備投資をしました。それらの設備は大きな効果をもたらしているので、嬉しい投資ではあったのですが、今後必ず導入しなければならないものを考えてみました。

多分、この2つです。

歯科用実体顕微鏡 6.000.000円以上

CTスキャン 20.000.000円以上

・・・・・・・・sweat02

なんでこんなに高価なのか。

しかし、このどちらも購入している先生が大勢いて、しかもその先生達は、とてもよく勉強されていて、どんどん業績を上げています。

私はどんなに頑張ってもこれらを10年以内に購入出来るとは思えません。

10年後には、体力が無くなって、もう不要のものかもしれません。

今必要なのに。

しかし、必ず購入すると心に誓い、患者さんのために必死で頑張りたいとおもいます。

2009年3月10日 (火)

 減量の力                                          

本日は、川田造志先生の著書『HEALTH HACKS!』よりお届けいたします。

◇減量の力

ガンが死因ナンバー1の日本人にとって肥満が本当に怖いのは、肥満が糖尿病や高血圧、心臓病などの原因になるだけでなく、強力なガンの誘発因子にもなるからです。

肥満は、すでに食道ガン、膵ガン、腎ガン、乳ガン、大腸ガン、子宮体ガンなどの確実な危険因子に認定されています。肝臓ガンや胆嚢ガン、膵臓ガン、悪性リンパ腫などの原因となるkとも、おそらく確実と考えられています。

では、どうして肥満がガンの原因になるのでしょうか?

それは、〈エピジェネティクス〉というメカニズムが大きく関わっているとされています。エピジェネティクスというのは、生まれた後のさまざまな原因によって遺伝子の発現が変化する現象で、遺伝子の周りに起こるいろいろな化学変化によってもたらされます。

エピジェネティクスは、私たちの体の形成にたいへん重要な働きをしています。体を構成している六十兆個の細胞は、みな同じ遺伝子をもっているのに、それらがさまざまな臓器組織を作り出すのは、全遺伝子のうちで作動する遺伝子の組み合わせが、エピジェネティクスによって細胞ごとに変化するのです。

このエピジェネティクス、生まれたあとの性格や行動までも形成することがわかってきています。

たとえば、母ネズミが子ネズミの背中をなめてあげるのは、愛情表現のひとつです。(人間でいえば、わが子を抱きしめてなでるようなものでしょうか)が、この愛情表現を受けずに育ったネズミは、新しく出会ったものに恐怖心を抱いたり、餌をうまく食べられなかったりします。

これは、生後のごく僅かな期間(一週間)に、背中をなめられなかったために遺伝子のエピジェネティクスが起こらなくなることが原因です。

また、低体重で出生した子どもがその後の人生で肥満になりやすいのも、お腹の中にいる間にエピジェネティクスが起こって、少ないエネルギー消費量で生き残れるように〈倹約遺伝子〉が作動して、エネルギー消費量が低下する(つまり燃費が良くなる)ためと考えられています。

このように、私たちの生活の中にとても大きな影響を及ぼしているエピジェネティクスは、なんと肥満になることによっても起こります。その結果、ガン遺伝子が作動することになるのです。

一方で、カロリー制限をしてもやはりエピジェネティクスは起こり、その結果、ガン遺伝子の発現が抑えられることもわかっています。

また、減量の際には、カロリー制限に有酸素運動を組み合わせるといっそう効果的ですが、運動にもガンを抑える効果があることが分かっています。

大腸ガンは、いまや日本人の死因のおもなものの一つとなっていますが、運動はこの大腸ガンを確実に予防する強力な因子です。さらに、乳ガンの予防効果があることもほぼ確実とされていますので、女性の強い味方ともいえます。

そして、これらの運動のガン予防も、やはりエピジェネティクスによると考えられているのです。

異常のように、体重の増減はエピジェネティクスを誘導して私たちの人生を左右することが化学的に証明されています。

ですので、食事と運動をうまく組み合わせた減量で、体にとってよいエピジェネティクスを誘導し、ガンを防いで、未来を好転させましょう。

参考文献  『HEALTH HACKS!』 川田造志著  ディスカバー

2009年3月 9日 (月)

実は・・・

先週をもって、しろくま歯科医院で働いてもらっていた中山先生が退職いたしました。

じっくりと歯科の勉強がしたいということで、母校の奥羽大学へ戻られました。

当初は、中山先生の予約分の患者さんが多くいて、対応が大変でしたが、精神的な面は非常に楽でした。

昔、映画監督の伊丹十三という方がいらっしゃいました。彼の映画の撮影スタイルは、とにかくどのような些細な事柄にも関わるということだったということです。よく言えば完璧主義。悪く言えば、人任せに出来ない。そのため、映画に関わるスタッフはとても大変だったと映画の雑誌に書いてありました。

実は、私も同じです。全ての事に責任を負いたいと思ってしまうのです。どんな些細な事でも自分の歯科医院の事は自分で責任を持ちたいので、ついスタッフには口うるさくなってしまいがちです。

もしかしたら、中山先生はそんな私がうざったかったのかもしれないですねwink

正直、中山先生がいない院内はとても寂しいですが、私自身の精神的状況は極めて良好です。だって、自分自身の仕事だけに専念出来ますから。

多分、しばらくは他の先生を雇わないで、一人でやっていこうと思います。

2009年3月 8日 (日)

他者を見る目、自分を見る目(バイアス)

本日は、デンタルトリビューン紙2009年2月号の中から、群馬大学非常勤講師 高橋美保先生のコラム『歯科のココロ 患者のココロ』よりお届けいたします。

◇人の行動の理由はどこにある

たびたび遅刻してくる同僚を、「あの人は時間にルーズだから」と思うことはないだろうか。私たちは他者の「行動」の理由を、その人の「性格」として判断しがちである。

ところがその同僚が、毎朝子どもを保育園に送り届けてから出勤しているとしったらどうだろう。時間にルーズというより、「小さい子どもがいるからだ」と考え直すだろうか。

一般に人の行動の原因を考えるとき、その人自身の資質や性格に基づくもの(内的要因)、または、その人自身以外の周囲の状況に基づくもの(外的要因)に理由づけて(=帰属して)いる。冒頭の例では、「時間にルーズだから」と考えるのが内的要因への帰属であり、「小さな子どものため」と考えるのが外的要因への帰属である。

◇他者の行動は「性格のせい」?

しかし、実は私たちは他者の行動の原因を必要以上に内的要因に帰属しやすいことが心理学の多くの実験で示されている。これを社会心理学では「基本的帰属のエラー」と呼ぶ。

たとえば、他者の書いたエッセイを読み、その人の本当の態度を推測するという実験がある。大学生を被験者とし、ある政治家をどの程度支持しているかを推測させた。

このとき、被験者を2群に分け、一方には「書き手は賛成(反対)意見を強制的に書かされた」と知らせた。

しかし、強制的に書かせたという状況(=外的要因)は考慮されず、「賛成(反対)意見を書いたのは、その政治家を支持している(していない)からだろう」と、書き手の態度(=内的要因)に帰属されたのである。

つまり、遅刻しがちな同僚に小さな子どもがいると知っていても、「時間にルーズな人だから」と、思ってしまう可能性が高いということだ。

◇「見えるものの違い」が強力に

一方で、私たちは、自分自信の行動については外的要因を大きく見積もる傾向がある。友人がテニスの試合で負けたときには、「実力がないから」と内的に帰属するのに対して、自分が負けた場合は、「不利なコートだった」などと失敗の理由を外的要因に求めようとする。このように同一の出来事であっても、自分のことは外的要因に帰属し、他者のことは内的要因に帰属しようとする傾向を「行為者ー観察者帰属差(バイアス)」と呼ぶ。

自分が行為者である場合と観察者である場合となぜ帰属の偏りが起こるのか。いくつか説明が試みられている。他者を観察する場合は行動そのものが目立って状況などの要因はああまり目に留まらず、自分が行為者の場合は自分自身よりも周囲の状況の方が目立って知覚されるため、という説明が代表的である。つまり、判断するときの「視点」が鍵となるようだ。

しかし、紹介した実験のように、出来事に関する情報を十分に持っていたとしても、客観的・合理的な判断をするのは難しいようである。自らの判断の偏りも減らしたい時には、行動からその人の性格を無意識に判断していないかを常に意識すること、自分が相手の立場ならどう考えるか想像すること、そして、せめて「人の判断には常にこうした偏りがつきもの」と認識しておくことなどを心がけたい。

2009年3月 7日 (土)

すべては自己責任

子どもの頃から、いつも失敗ばかりで、絶えず自分が嫌になって、子どものくせにも生意気に自暴自棄になってばかりいました。

その癖は大人になっても変わらずに、相も変わらず失敗ばかりです。

私も少しは大人になったのか、失敗の原因が少しずつ分かってきた気がします。

それに気が付いたのは、自分が責任のある立場に立ったとき。

自分が歯科医院を開業してからでした。いずれにしても、かなり遅い独り立ちです。

どのようなことに気が付いたかというと、『他人まかせの人生は必ず失敗する』ということです。

まずは、言い訳から入りますが、私は開業当時、忙しさに任せて、全ての事柄を放棄してしまっていた気がします。

業者まかせ、従業員まかせ、家族まかせ・・・・。

自分は、『俺がいちばん忙しい、俺が一番大変だ』と勝手に思い、納得していたのです。

しかし、人まかせにしていると、必ずツケが本人にまわってきます。

開業してしばらくは、こうした失敗が続き、自分自身が蒔いた問題を自分自身で刈り取らなければなりませんでした。

ここ何年かは、全ての事柄で自分自身も必ず、確認し、行動してきたのでめっきり少なくなりましたが、たまに過去の「人まかせ」のツケがまわってきます。

今後は、全て自己責任で、全ての行動に責任をもって行かなければならないと、日々考えています。

2009年3月 6日 (金)

くしゃみは鼻に、なぜ

本日は、松矢篤三先生、古郷幹彦先生の著書『のどちんこの話し』よりお届けいたします。

◇くしゃみは鼻に、なぜ

若い女性の「クシャン」というちいさな「くしゃみ(嚔)」はいかいも可愛いのですが、むさ苦しい男がばかでかい「くしゃみ」の後で、「クソー」とか「オラー」とか無理に声を出しているのは誠に下品な仕草で、国際的にもひんしゅくを買うと思うのですが、いかがでしょうか。

「くしゃみ」とは鼻粘膜の刺激が脳幹の「くしゃみ」の中枢に働いて呼気が勢いよく排出される反射行為です。鼻粘膜の刺激以外にも、光刺激などで「くしゃみ」を催すことがありますが、一般に「くしゃみ」は鼻腔内の異物を排出させる反射運動です。人前で不意に「くしゃみ」が出てあわてて口や鼻を押さえることがありますが、出る前にこの反射を抑えることも出来ます。また、途中で出なくなって、スッキリしない思いが残るようなこともあるでしょう。

気持ちの良い「くしゃみ」は、一度あるいは二~三度短く息を吸った後、口を開き一気に「ハークション」となります。この時、肺から出た空気は鼻のみならず、口にも分かれて出ることが多いのです。したがって恥ずかしいことに、「くしゃみ」と同時に鼻水が出ることもあれば、たんまで飛んで出ることもあります。

咳は呼気が鼻から出ないのに、なぜ「くしゃみ」は鼻と口に振り分けられて出るのか。しかも十分に意識をしないうちに、鼻中心の「くしゃみ」と、多分に口に振り分けたような「くしゃみ」にすみ分けられることが出来ているのはなぜなのか。こんな疑問をもったこおてゃないでしょうか。次のような面白い仕掛けがあります。

鼻腔内の異物を排出させるために、「くしゃみ」では咽頭から鼻腔に至る呼気のスピードが当然早くなければなりません。呼気の通過する通路、すなわち気道で呼気に抵抗を与えているのは、声門と鼻咽腔です。そこで、声門と鼻咽腔が同時に開大する必要があります。

声門を広げる役目をするのは咽頭の後筋という筋肉ですが、この筋肉が働いているときは、この筋肉から脳幹への情報によって脳幹は、「のどちんこ」(軟口蓋)を下垂させ鼻腔への通路(鼻咽腔)を拡大するようにという命令が軟口蓋の運動核に伝えられ、鼻咽腔も閉鎖しない状態が保たれるようになっています。

これによって、「くしゃみ」では肺からの呼気が勢いよく鼻腔を通過することができるのです。

ところで、軟口蓋の下垂時に軟口蓋と咽頭蓋が重なり合って、口への通路が遮断されている動物では「くしゃみ」も呼気はすべて鼻にでることになります。しかし、人では軟口蓋が下垂している状態でも咽頭蓋との間には空隙があり、この部を舌の奥を使って完全に閉鎖しないと「くしゃみ」は口にも呼気が出ることになるのです。

「くしゃみ」の鼻と口への振り分けは舌の位置によるそうです。鼻に「こより」をいれて実感してみてはいかがでしょうか。

参考文献 のどちんこの話し  松矢篤三 古郷幹彦 著 医歯薬出版 

2009年3月 5日 (木)

自己管理も仕事のうち

ここ最近、しろくま歯科医院は災難続きです。

事の始まりは、助手の一人が、「おたふく風邪」にかかってしまい約1週間休養をとらざろう得ませんでした。おたふく風邪は、感染症なので、他の従業員や子どもの患者さんに感染する訳には参りません。

それと時期を同じくして、技工士のチーフが指の怪我から感染してしまい、何日か病院へ通わなければなりませんでした。

そして、現在は、他の助手の一人が怪我による休養をとっています。

そういう私も、先週末の研修会では、体調を大幅に崩し、研修会2日目を欠席する羽目になってしまいました。いわきの渡辺先生、研修会の先生方には大変ご迷惑をおかけいたしました。

こんな生活を送っているようでは、患者さんに一番ご迷惑をおかけしてしまうので、今後は、体調管理も仕事の一つと割り切って、生活していこうと思っています。

2009年3月 4日 (水)

口呼吸の弊害

本日は、西原克成先生の著書 『歯はヒトの魂である』よりお届けいたします。

◇「よい歯コンクール」1等賞だった女子高生

最近、関東のある県下で小学6年生の時に「よい歯コンクール」で1等賞になった方が、アトピーだらけで赤ら顔の女子大生となって、私の診療所に出っ歯と叢生(ごちゃごちゃの歯並び)と開口(奥歯が噛み合っても前歯が上下噛み合わず、いかの天ぷらがころもしか噛み切れない状態)で受診しました。

大学病院を受診したら手術で治す他、治療法はないと言われたそうです。よい歯コンクールでは、虫歯が無いばかりではなく、歯ならびも左右対称で、上下ともきれいに並び、歯列弓も日本人の標準として上下顎とも放物線を描かなければなりません。噛み合わせも上顎の歯列がきれいに下顎を覆うのが理想です。この女子大生は、12歳時に理想的な歯並びで歯の病気も全くなかったのに、18歳で大学に入学した時には、虫歯が無いだけで、歯型ががたがたになったうえに開口で、おまけに顔が真っ赤なアトピーになってしまい、背骨も歪んでいました。

一体なにが原因でしょうか?これは中学に入って行った部活動のバスケットボールが原因です。

この女子大生は小学六年生までは実に健やかに育ったのですが、中学の部活で、口呼吸、片咬み、悪い寝相の三つの癖がついてしまったのです。テニスやバスケット等たいていのスポーツでは、常に左をむいている姿勢が多いため、ねじれ顔となります。

彼女はそれまでの正しい鼻呼吸の習慣が、でたらめなスポーツ指導によって口呼吸に変わり、同時に過度な運動による過労で寝相も悪くなり、うつ伏せ寝か横向き寝のために睡眠中に口呼吸が常習化したのです。横向きかうつ伏せ寝では下側になった鼻腔が鬱血してふさがって口呼吸になります。口で呼吸が出来るのは哺乳類では1歳以後の人類だけです。これは600万年前に言葉を習得したための人体の最大の欠点です。歯型が駄目になる原因のもっともたるものが、以外に思われるかもしれませんが、この口呼吸なのです。

参考文献 歯はヒトの魂である 西原克成著 青灯社

2009年3月 3日 (火)

ディズニーランドに行きました

院長の学術的なブログの合間を楽しみにしていらっしゃる方すみませんsweat01Dscf0744

今日は、先日、スタッフでディズニーランドに行ったご報告です。

平日の空いているのを狙って木曜休診日に行ってきました。(しかし、実際行ってみると大学生くらいの人が多く、結構混み合っていました)

天気はあいにくの曇り空、時々小雨がちらついて、楽しみにしている屋外のパレードやショーが開催されるか心配でしたが、最後まで何とかもちました。

ディズニー好きの技工士池田さんの案内により、あまり待たずにスムーズにアトラクションに乗れ、おいしい食事をとることができました。さすが池田さん。

そして、夜のショーの指定観覧席の抽選に参加したら、ほぼ正面の前から3列目に当選しました。すごい!!代表で抽選に参加した助手の新田さん、幸運の女神です!!笑

途中、2人が早めに帰宅することになり、残り4名で夜のショーを見たのですが、さすが3列目は、俳優さんの表情も見れ、迫力満点で、夢の世界に浸ることができました。一同大感動heart04

ところで、どうしてミッキーの指は4本なのか、ご存じですか?

受付大木「あflairミッキーは鳥だからかも!!」

皆「・・・・?」

受付大木「あ、いや、ねずみでしたね・・・・」

ネズミは指が4本なのでしょうか・・・謎は解けません。

2009年3月 2日 (月)

食を通じた心の発達

本日は、巷野悟郎先生、向井美恵先生、今村榮一先生監修の『乳幼児の食行動と食支援』よりお届けいたします。

◇食を通して発達する心

子どもの心は、人とのやりとりを通して発達します。このやりとりのなかで重要な関わりの一つが食べること、食事です。一方、食べ方や食事場面での周りの人との交流の持ち方は、子どもの心の発達を反映しています。すなわち、食べることと心の発達は相互に関連しあっているのです。ところで食を通じて心のどのような所が発達するのでしょうか。いくつかあげると、愛情関係の発達、対人関係・社会性の発達、自我の発達、身体感覚の発達、感情発達、味覚・味わいの発達、食べ物との関係の持ち方、が考えられます。

もちろん、これらの発達は相互に重なっているところがあります。以下に乳幼児期から毎日の生活のなかで繰り返されている食べることや、食事のときの家族とのやりとりがどのように心の発達に関係しているのかについて述べ、心の発達の観点から食べることの意義を再確認します。

~食と心の発達~

◇愛情関係の発達

愛情関係とは、アタッチメント〔乳幼児期に形成される愛情関係(情緒的な深い結びつきのこと)〕を形成している人との間に愛情を感じること、そして相手に対して愛情を抱くことです。

アタッチメント理論を提唱したボウルビィは、アタッチメントの形成に食べることは関係ないとしました。しかし、一方では生物学的にみて、アタッチメントを形成することが、危険な動物や環境から身を守り、生命を維持するための食事を供給され、生き残るのに重要な役割を担っていることにも触れています。

また、彼はアタッチメントを形成するためのアタッチメント行動のなかに、乳房に吸い付くことを含めています。従って、食べることは、愛情関係の発達に決して軽視できないものと考えます。

①子どもと親の関係

乳児が母親に対してアタッチメントを形成するのは、生後半年を過ぎたころです。そのころになると、乳児は母親の不在に悲しみ、母親に出会えることに喜びをもつとともに、にこやかな表情で母親への愛情を表現します。それ以前の乳児は、母親からの愛情を受けて、母親の腕に抱かれて安心して哺乳しているのですが、このとき母親から愛情をもらっていることも、乳房が母親のものでもあることも認識できていないかもしれません。

3ヶ月くらいになると、乳児は母親の顔が分かるようになるとともに、哺乳中に乳房や母親の顔に触るなどして、乳房が母親のものであることを理解するようになります。この時期には、母親に心を寄せて、アタッチメント行動m活発化してくるので、乳児は、母親からの愛情を感じることと、母親に対する愛情を抱きしめることの両方が可能になると考えられます。

その後、6,7ヶ月ころに、乳児に対する母親の愛情と母親に対する乳児の愛情が明確になるのですが、その以前の3,4ヶ月ころから、食べ物をもらうことと母親の愛情との関係が認識されつつあるといえます。

なお、この3,4ヶ月の時期に、子どもの空腹を見極め、タイミング良く授乳する母親の感受性は、アタッチメントの形成にとても重要です。

その後、授乳は母親が食事をつくって食べさせることに移っていきますが、安心できる場所で、親が愛情を込めてつくった食事を、親と一緒に食べることが、子どもの愛情関係を発達させ、子どもの安心感を育てることになるのです。

このような、食べることと愛情関係の発達、食べることと愛情の確認は、子どもが成長しても続きます。例えば、親が子どもに与える食べ物の多少は、親の愛情の多少に関係すると考えられるので、子ども達は、食べ物の多さを競うのです。

②食事環境が愛情関係に与える影響~「弧食」の影響~

愛情を込めずに食べ物を与えることは、食を通じてなされる愛情関係の発達、安心感の形成の発達を妨げます。また、一人で食べさせる弧食も、一緒に食べることを通じて成される愛情関係の発達を妨げます。

足立(1983)は、夕食を一人で食べる子どもが小学5年生で約9%いるとともに、一人で食べている子どもの多くが食事を「つまらない」と感じていることを報告しました。また子ども達は、一人で食べている食事場面に絵を描いた際に、寂しさを表現していました。

足立ら(2000)はさらに、17年後にも小学校5,6年生を対象に調査を行っています。この調査では、夕食を一人で食べる子どもが約9%から約7%へとやや減少しているものの、その一方で、「ひとりで食べている時が一番楽しい」とする子どもが、朝食で約15.5%、夕食では8.2%いることが明らかにされました。このような子ども達は、愛情と食べることの関係を感じていないのかもしれません。

この弧食という状況は、親のやむを得ない事情によって生じてる場合と、親の子どもに対する愛情の不足によって生じている場合があるのかもしれませんが、弧食の多い中学生は、家族と食事をする機会が多い子どもに比べ、イライラする、気が散る、大声を出したい、不安になる、などの症状を感じることが多いことが確認されています。(小西、黒川、2001)

この報告を参考にすると、おそらく、一人で食べている小学生は、中学生よりもさらに心理的に満たされない思いが強く、より精神的に不安定であることが予想されます。

参考文献 乳幼児の食行動と食支援 巷野悟郎、向井美恵、今村榮一監修 医歯薬出版 

2009年3月 1日 (日)

色覚とコミュニケーション

本日は、日本経済新聞に平成19年12月9日号に掲載された『サイエンス』の欄よりお届けいたします。

◇色覚とコミュニケーション

ヒトやサルは哺乳類では例外的に色覚が発達しています。イヌやウマが赤と青の二つの色覚センサーしか持たないのに対し、ヒトやサルは緑を加えた三原色の世界で生きています。森で果実を見つけるのに有利だからというのが定説ですが、「仲間の顔色をうかがうため」とする新説が登場しました。

脊椎動物が色を識別するようになった始まりは、「カンブリア記(およそ五億五千年前)。魚類が生まれたこと」と河村正二・東京大学准教授は見ます。

そのころ、地球にあった巨大な大陸が分裂し浅瀬が出来ました。浅瀬の水中は光が差し込み、きらきらゆらめく。そこで生き抜くには明暗だけでなく、色の違いも見分けた方が有利だったと考えられ、魚たちは優れた色覚を発達させました。

多くの魚は四つの色覚センサーで世界を見ます。赤青緑に加えて紫外線。ゼブラフィッシュなど熱帯魚の中には八種類のセンサーを発達させた魚もいます。

魚の色覚の四色型は爬虫類や鳥類にも受け継がれています。ヘビや小鳥が鮮やかな皮膚や羽を持つのは視覚の発達と関係あると考えられます。カエルなど両生類についてはまだよく分かっていません。

ところが、同じ能力を受け継いだはずの哺乳類は四種のセンサーのうち二つを失いました。哺乳類の誕生直後にやってきたのは恐竜全盛期。恐竜から身を隠すため長らく夜行性の生活を続けた結果、色を細かく見分ける必要がなくなったらしいのです。

多くが二色型である哺乳類にあって、なぜかヒトを含めたサルの仲間だけがセンサーを一つ回復して三色型になりました。これが「木漏れ日で暮らすことに関係するのは間違いない」と河村准教授は話します。

ちらちらとする不安定な光環境は浅瀬と似ているわけです。

しかし、三色型の色覚のどこが有利なのかという点は実ははっきりしていないといいます。定説とされるのは「果実説」。緑の中で熟した赤い実を見つけるのに有利と考えます。また、「若葉説」は栄養価の高い若葉を見つけるのに三色型が役立つともいわれます。どちらも採色の優位が三色型誕生の原動力とみます。

そこで河村准教授らは中米コスタリカでオマキザルとクモザルの群れをカナダなどのチームと協力して調べました。

これらのサルは同じ種内に二色型と三色型が混じって存在します。観察を通じてどちらが採食に有利なのかを検証出来ると考えました。サルがどちらのタイプであるかは排泄物のDNA(デオキシリボ核酸)分析でわかるので、個体ごとに食事の様子を追跡するという手間のかかる観察を協力して行いました。

結果は予想外。三色型を有利だとするデータは得られなかったのです。そればかりか昆虫を食べるには二色型の方が有利らしいということが示唆されました。二色型の方が明暗をとらえるのは鋭敏なため「保護色でカムフラージュした昆虫を見つけやすいと考えらえられる」(河村准教授)。定説に一石を投じた形になりました。

論争にまったく別の立場からボールを投げ込んだのが、米カリフォルニア工科大学のマーク・チェンギジ教授、下條伸輔教授らです。「仲間の顔色を知るコミュニケーションのために進化した」と主張します。

怒ったり悲しんだりすると顔色が変わります。血液の量や血中の酸素量が変化する。ヒトの色覚がどんな波長の光を鋭敏にキャッチするかを調べると、顔色の変化を読みとるのに非常に適していることが分かった。「偶然とは思えない」と下條教授。

また様々なサルの顔面の皮膚の露出度と色覚の発達を見比べると、毛が少なく皮膚がよく見える種類ほど、三色型の色覚を発達させています。

群れで生活し社会性が強い霊長類の仲間では、顔がコミュニケーションの道具となっていることは良く知られています。チンパンジーなどは怒りや悲しみなど情動を豊かな表情で表します。生まれたばかりの人間の赤ん坊は母親の表情に敏感です。

「顔色仮説」は顔色と色覚の関係にまで顔のコミュニケーション機能を発達を広げて考えるものといえます。

「霊長類の色覚発達は最初は採食のためだったのかもしれないが、発達した色覚がコミュニケーションに役立つということでさらに進化、維持されてきた」と下條教授。

現状では、結果からみた傍証しかなく決定打とはいえません。しかし、周囲の顔色をうかがいながら生きているヒトにとっては妙に納得のいく説ではないでしょうか。

編集委員 滝純一 編・著