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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
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2006年11月30日 (木)

歯はつるつるですか?

歯科診療では、鏡を使うとすぐに治療した歯を確認することが出来るので、見た目の美しさも要求されます。

それと共に、口の中は皮膚ではなく、粘膜という特殊な膜によって覆われているため、とても敏感です。文献によれば髪の毛1本分歯が高いだけでも違和感を生じるほどです。

そのため、治療でもっとも気を遣うのは、治療後の歯の仕上げです。なめらかに、しっとりと口の中に違和感なく馴染むように仕上げなければなりません。

歯の表面を綺麗に仕上げれば、その歯の表面は滑り台のようにつるつるとして、プラークという細菌の固まりも付着しにくくなります。

今日は、昨日削除してしまったブログの内容を書く予定が、すっかり話が別の方へそれてしまいました。よほど私とその話は縁がないとみえる。

2006年11月29日 (水)

またやってしまった。

本当に涙がとまりません。

先ほど1時間かけて書いたブログが、突然パソコンのHDがダウンしてしまい無くなってしまいました。

この様な事態は慣れているはずなのに、ショックで同じ物を書く気力がありません。

またいつか立ち直ったら書きます。

今日はこんな感じ。

2006年11月28日 (火)

自己反省

もうすぐ12月ですね。

本当に時間が経つのが早いです。

毎日生活していく中で、心に決めていることがあります。

それは、「出来るだけ、怒らない」「なるだけ穏やかに過ごす」「なるべく、自力で解決」の3つです。

最初の言葉は、開業する際に先輩から教えてもらった事です。出来るだけ怒らないと言うのは、なかなか難しいです。

“出来るだけ”というのは、「たまには怒ってもいいよ」って事にしています。

少し精神医学的に考えてみます。三国志を例にとると、世間一般の人々は、物語の成り立ちから、「劉備の蜀」が正義と考えて、「曹操の魏」を悪と考えがちですが、曹操側からみれば、蜀の劉備の方が悪に決まっています。そのため、私が怒る原因となった人や従業員の立場で考える様にして、私も出来るだけ平静を保つように心がけ、深呼吸することにしています。

最近は、あまりないのですが、従業員が勘違いをして、手技が違ったり、なかなか悪い癖が抜けない時は、患者さんのいないところで注意してあげることにしています。

上記の事を毎日我慢強く続けていれば、自然と「穏やかに過ごす」事もできると思っています。

昨日は、仕事の関係で仙台へ行っていたのですが、その帰りの駅のホームで、明らかに勉強会帰りの歯科医師会の先生を見かけた時は、正直、心穏やかにはなれません。とてもあせります。その先生は、毎回週末の夜の新幹線のホームで見かけます。別の勉強会へ行っているのは明かですが、何を勉強しているのだろう・・・・・。とても穏やかにはなれません。心が狭い証拠ですね(笑)。その先生は私の事は全く気が付いていないようですが。

最後の「なるべく自力で解決」というのは、私の欠点は依存体質らしく、面倒くさい事は人まかせという悪い癖があります。今までに何度も大きなミスをしてきましたが、その原因を考えてみると、必ず人に頼ってしまって、自分の考えや力が及ばないと所でミスが出てしまうことが多かった(もちろん、自分の怠慢のせいででたミスが一番多いのですが)ので、出来るだけ、自分で行動を起こすように心がけています。

今日、なんでこんなブログかといえば、自分自身が最近駄目人間になっている気がしてしかたがないので、自分で自分を振り返りたかったからでした。

少しスッキリしたかな?

2006年11月27日 (月)

よく噛むメニューレシピ1

今年のある歯科のイベントで衛生士さんがお客さんへと配っていたものです。よく噛むメニューだそうです。

私の家ではまだ試して見ていませんが、皆さんは是非チャレンジしてみてください。

桜エビのミルクおやき

★材料(4人分)

  • 桜エビ(干し)8g
  • タマネギ1個
  • ピーマン1個
  • 牛乳1/2カップ
  • 水1/2カップ
  • 小麦粉1カップ
  • 昆布茶小さじ1/2
  • 塩小さじ1/3
  • ミックスチーズ40g
  • サラダ油

☆作り方

  1. タマネギは薄切りにします。ピーマンは3センチ長さの千切りにしてポールに入れます。
  2. 桜エビ・小麦粉・昆布茶・塩をまぜ、牛乳と水を加えて混ぜ合わせる
  3. フライパンに油をなじませ、チーズをまんべんなくしいて溶かし、1と2を混ぜ合わせた具を流しいれて中火で4~5分焼く。

是非おためしください

2006年11月26日 (日)

子供の歯が多い時、少ない時。

歯の生える時期は個人差があります。

多くの赤ちゃんは、生後6~8ヵ月頃になるとはじめての歯が生えてきますが、歯の生えてくる時期には個人差があります。

また、歯の生える時期が早いから、体の発達や発育が良いということはありませんし、遅いから他の発達や知能が劣っているわけでもありません。その子なりの成長のしかたです。あまり神経質にならないようにしましょう。

乳歯は3歳頃に20本すべてが生えそろい、その後12歳ぐらいまでに永久歯28本に生え替わりますが、いずれも、半年~1年くらいは幅があります。

乳歯の数が多いか少ないかは、3歳を過ぎれば、見て分かりますが、永久歯の数が心配な時は,5歳ぐらいになったら、歯科で口の中のレントゲンを撮り、永久歯の状態を調べてもらうと良いかもしれません。

検査の結果、永久歯の数が少ないと分かった時は、処置を歯科医と相談します。もともと出来上がらない歯を先天性欠如歯といいますが、永久歯では足りなくなる場所がだいたい決まっているので、成長に合わせて対策を考えて行きます。

歯の数が少ないために噛み合わせや歯並びが悪くなりなどの恐れがあるときは、補隙c装置(ほげきそうち)を入れたり、歯列矯正を行うケースもあります。

なお、「親しらず」と言われる一番奥の第三大臼歯は、17歳~21歳頃生えてきますが、もともと少ない人も少なくありません。全部あっても位置が悪く、炎症などの原因になる場合は抜歯することもあります。

歯の数が多い時にも早めに医師に相談をしましょう。

歯の数が多いのを過剰歯といいます。乳歯で起こることは少なく、一見して分かるのであまり問題になりませんが、噛みあわせがずれるようなら抜歯することもあります。

永久歯では、上の前歯によくみられます。本来の永久歯の間に割り込むように生えてくることが多いのです。乳歯は正常でも、たまたま撮影したレントゲンで発見されることもしばしばです。

本来の永久歯より早く生えてくるので(5歳ころ)、先に乳歯を抜いて過剰歯を生えさせます。本来の永久歯が生えてくるころ、過剰歯を誘導します。困るのは、逆性といって上に埋まっている過剰歯です。5~8歳までの間に抜歯する必要があります。

参考文献 こどもの歯をじょうぶにするQ&A64 羽田宣裕著 小学館

2006年11月25日 (土)

ストレスとホルモンの関係は?

本日も「唾液は語る 山口昌樹 高井規安 共著 工業調査会」より、トピックをお届けいたします。

ストレスとホルモンの関係は?

ストレスという言葉はすでに広く知られに日常的に広く使われていますが、もともとは力によって物体に生じる歪(ひずみ)を意味する工学系の専門用語であったのを、1935年にH.Selyeが「生体が外界から刺激を加えられた時に生体に生じる反応」を示す言葉として初めて使いました。

私たちは、ストレスを感じると体の状態を一定に保とうとする「恒常性(ホメオスタシス)」が除々に破れ、生体リズムが乱れてそれが疲労となって現れます。

適度な休養をとれば疲労は無くなりますが、疲労が蓄積するとそれが徐々に病気に進行する過労状態になり、過労死や突然死といった悲劇を引き起こしてしまうこともあります。

“karoshi”は不名誉なことに今は国際語です。また、最近は科学技術の発展により肉体的疲労よりも精神的な疲労が目に付く様になり、コンピュータに適応しすぎて対人関係に支障をきたしたり、逆にコンピュータをうまく使いこなせず不安や時には恐怖まで感じる「テクノストレス」という言葉も生まれています。

ストレスという言葉が生まれてから半世紀以上が経過し、人がストレスを感じてそれに反応する過程にはカテコールアミン(ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンの総称)やコルチゾールといったホルモンが関与していることが明かにされてきました。

たとえば、片思いの異性に道でばったり出会ったとします。その「異性の姿」という視覚から刺激は脳へ伝わり、脳の下部にある視床下部という部分にその情報が伝えられます。

次に、視床下部は交感神経を刺激し、そこに蓄えられていたアドレナリンというホルモンが血液中に分泌されます。すると、ノルアドレナリンの作用として血管が収縮して血圧が上昇し、またアドレナリンの作用として心拍数も上昇し、副作用としてめまいや呼吸困難が起こることもあります。

ドキドキして息も詰まり、挨拶をするのも苦しかった思春期のあなたがそこに見えませんか?

このように、ストレス、生体リズム、ホルモンは密接に関わり合っていることを理解していただけたでしょうか。しかし、本来ストレスは全くない方が良い物ではなく、H.Selye自身も「程良いストレスは人生のスパイスである」と言っています。

話は変わりますが、恐怖や不安と言った“負”のストレスも「頑張って乗り越えよう」という良い刺激となっていることを付け加えて起きます。

2006年11月24日 (金)

体内時計

私は、割と時間には正確な方です。というか、かなりせっかちなので、時間よりも大幅に早く行動してしまう事が多いです。

こんな事がありました。

私は大学時代に体育会系のテニス部に所属していました。もちろん体育会系ですから、合宿などもあります。

合宿に付きものと言えば、「朝練」です。早朝6時に起床。6時半から練習開始というのが毎日のパターンでした。下級生は6時半までには練習の準備をしなければならないのです。コート整備にネット張り。ボールの準備と部旗をネットに貼り付ける。だいたい15分もすれば準備が出来てしまうので、下級生はだいたい6時10頃コートに集まり始めます。

下級生を我々は大学のシステムから「進学」と読んでいました。医学を学び始める3年生以降を「学部」と呼ぶのです。

2年生のトップは「進学キャプテン」と呼ばれ、進学キャプテンから朝練の準備の指示が出るのです。

私が「学部」になってから、合宿に参加しなくなるまで、私はいつも「進学」が練習コートに現れる前に、コートにいました。寝坊するかもと思うと、なかなかぐっすり眠れないのです。

「また、先輩いるよ~」といつも後輩にいやがられていました。

で、なぜこの様な事が起きるのかを解明するトピックを見つけました。

「唾液は語る 山口昌樹 高井規安 共著 工業調査会」より、「体内時計」のトピックスです。それをご紹介いたします。

体内時計

重要な用事、例えば入学試験や海外旅行、遠足がある日の朝、目覚ましが鳴るよりも早く目が覚めてしまった経験はありませんか?

また、ジェット旅客機で長い時間移動すると、時差ぼけといって体調がスッキリしないことがありますよね。

人に限らず地球上の生物の多くは、地球の自転によって朝と夜を迎え、24時間周期で生活を営んでいます。

その結果、生物の長い歴史の中でこの24時間周期で生活を営んでいます。その結果、生物の長い歴史の中でこの24時間という一区切りを「生体リズム」として体温調整やモルモンの分泌、心拍などの体の体内調節を行うようになりました。

この24時間周期の生体リズムは、“circa”=約と、“dian”=1日の二つの言葉を合成して「サーカディアンリズム」と呼ばれています。

人のサーカディアンリズムは正確には25時間です。昔から時間感覚がずれるのは厄介なので、日付変更線は当時の科学技術の中心であったイギリスから出来るだけ遠くへおいやられ、日本とハワイの間に設定されてしまいました。

でもそのおかげで名実ともに日本は世界で最も早く日の出を迎える国の1つとなり、その名の通り「日の本(もと)」であります。

また、女性の月経は生体リズムの代表的なものの1つで、約28日周期でやってきます。機械的な時間もなしに、人体はどのようにして時間の流れを知るのでしょうか?

その不思議を考えたとき、女性の月経周期はホルモンによる内分泌系の働きにより調節させていることが大きなヒントになります。

生体のリズムを調節するために、人間も体内に時計を持っていると考えられており、「体内時計」には、「振り子時計」のように自己振動を繰り返すものと、「砂時計」のように時間を計るものの2つのタイプがあるといわれています。サーカディアンリズムを制御する体内時計は「振り子時計」タイプであり、脳の視床下部というホルモンの内分泌機構を制御している器官んいあることが明らかにされています。

しかし、「砂時計」タイプについてはまだまだ分からないことが多いようです。

1999年、『ネイチャー』誌にドイツのJan Bornらによって発表された論文では、午前9時まで寝るつもりでいた何人かの被験者を3時間ほど早く起こすなどの実験により、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)という物資が「目覚め因子」であることを突き止めたと報告しています。ある時期に起きようと思うと、その予定時刻の1時間前にこのホルモンの血中濃度が大きく上昇したそうです。

あすは、ストレスとホルモンについてです。

2006年11月23日 (木)

歯科医師過剰時代

昨日の社会ニュースにこんなニュースが出ていました。

以下全文です。

歯科医増えすぎると質低下?…厚労省「抑制」提言

 歯科医師の資質向上などを話し合う厚生労働省の検討会(座長=斎藤毅・日本大学名誉教授)は21日、2025年には歯科医師が必要数を約1万1000人上回るという推計をもとに、国家試験の合格基準の引き上げなどで、歯科医師数を抑制する必要があるとの見解を示した。

 総人口が減少するにもかかわらず、歯科医師数は毎年1500人のペースで増加しており、検討会は「歯科医師1人当たりの患者数が減少することで、質の低下を引き起こす」と指摘。その上で、国家試験合格者や、歯学部の定員の削減などについて、早急に検討するよう提言している。 (読売新聞)

医師不足のこの時代に、歯科医師だけが過剰に多いと厚生省が言っているのも仕方がないかもしれません。

しかし、これには訳があると思うのです。

これはあくまで私の考えなのですが、よくよく調べてみると、医師も不足しているわけではないようなのです。だいぶ前に新聞等でよんだのですが、医師は過疎地や辛い小児科や訴訟問題が多い産婦人科を避ける傾向があり、テレビドラマの影響等で、過疎地を避け、都心で勤務を希望する医師が多いのが原因だと書いてありました。また、医師の勤務形態もこの問題に影響しています。

医師の場合は、一人の医師が医療を行うのは難しい科が多く、チームプレーで行う場合が多く、病院の様な大きい場所に集まる傾向があります。また開業するにしても開業時に設置する機材も高価なものが多いため、開業する医師は限られてきてしまいます。

しかし、歯科の場合、診療は基本的に一人で行います。大きなオペの場合は別ですが、それは例外だと思います。

そのため、歯科医師の場合は、病院勤務という診療形態が非常に少なく、歯科医師=開業という図式が成り立ってしまうのです。

結果として、歯科医師1人に付き、歯科医院1つということになり、歯科医院が多くなってしまう現状になっていると予想できます。

厚生省の検討委員会は「歯科医師1人当たりの患者数が減少することで、質の低下を引き起こす」と指摘しています。しかし、私の所属していたスタディーグループでは、出来るだけ1日の患者さんの来院数を抑えて質の高い診療を行う様に言われたことがあります。

私も患者さんの来院数が上がれば、一定の歯科医療のレベルは上がるとは思いますが、患者さんの来院数が減少したことにより、診療の質のレベルが下がるとは思っていません。もし、そのような理由で歯科医療の質が下がってしまうのなら、その歯科医師の怠慢か努力不足です。そのような所は自然淘汰されていくと思います。また厚生省もなぜこの様な怠慢な医師が出てきてしまうのか、歯科医師のせいにする前に、厚生省の歯科いじめをまずやめるべきでしょう。

2006年11月22日 (水)

アジア系アメリカ人の喫煙による癌の死亡率

今日のトピックは、Dental Tribune紙からです。

カリフォルニア在住の韓国、中国、日本、ベトナム系アメリカ人男性は、カリフォルニア在住の南アジア系女性と比べ、癌による死亡率が3倍だそうです。さらに、、この南アジア系女性の癌による死亡率は世界中で最も低いとされています。

UCDavis癌センター(米カリフォルニア州サクラメント)の研究者らが行った新たな研究によると、癌による死亡率において、性別による格差や、アジア太平洋諸島といった民族グループでの格差は、タバコの喫煙量から説明できます。つまり、もし、喫煙経験がなければ、アジア系や太平洋諸島系のアメリカ人は他の民訴グループとほとんど変わりなく、非常に低い死亡率を示すであろうことが示唆されています。

同センター公衆衛生学分野の助教授であり、喫煙関連疾患の免疫学分野の第一人者でもあるBruce N .Leistikow博士は、「アジア系アメリカ人と太平洋諸島系の人々では、肺癌と同様に、肺以外の癌による死亡率も喫煙量と非常に密接に関連している。もし、すべてのアジア系や太平洋諸島系のアメリカ人が、カリフォルニア在住南アジア系女性と同程度の喫煙量だとしたら、癌による死亡率も同様に低くなることが我々の研究から言えるだろう」と述べました。

カリフォルニア在住南アジア系女性の癌による死亡率は、年間58人/10万人で、米国全体だと193.5人/10万人となります。

同センターの研究員らは、アジア系や太平洋諸島系アメリカ人の喫煙量と肺以外の癌の死亡率の関連性を初めて、医学誌に発表しました。

米国全体の63%に当たるカリフォルニア、ハワイ、イリノイ、ニュージャージー、ニューヨーク州の各地に在住するアジア系や太平洋諸島系アメリカ人においても、この関連性は当てはまっていました。

1980年から2002年の間に、数回に渡り死亡率の研究を行いました。

「収入、食生活、喫煙量、米国在住歴、心理社会的ストレス、その他の要因に関して研究対象となった民族で根本的な相違点が見られたにもかかわらず、性別、アジア太平洋諸島の民族グループ、住居している州、年齢において、その関連性は当てはまった」と同博士は述べました。

同博士は、この新たな研究により、アジア系や太平洋諸島系アメリカ人について以下の3つの結論を導き出しました。

喫煙量に応じて、性別あるいは民族による癌の死亡率に大きな格差が生じます。喫煙は、女性の癌による全死亡率の3分の1以上の原因となり、男性の死亡率に多く関わっています。喫煙は、肺癌による死亡以上に肺以外の癌による死亡を引き起こします。

「これらの結論を踏まえ、アジア系や太平洋諸島系アメリカ人、そしておそらく他の米国人にたいして喫煙をコントロールするには、今以上の喫煙運動や、資金さらに研究が必要となる」と同博士はのべました。

同博士の研究グループの初期の研究によると、アフリカ系アメリカ人男性に対して、喫煙量と肺以外の癌による死亡率はすべての癌の死亡率から年齢調整した肺癌による死亡率を引いて計算されます。

同博士の研究グループの最近の研究によると、カリフォルニア在住の韓国系アメリカ人男性が、研究対象とされたアジア系や太平洋諸島系のアメリカ人の中で、喫煙に関連しった癌による死亡率が71%と最も高いことが分かりました。

カリフォルニア在住南アジア系アメリカ人女性は、喫煙に起因した癌による死亡率が0%と最も低く、南アジア系アメリカ人には、インド、パキスタン、バングラディッシュ、スリランカ出身の人たちが含まれています。

研究者らは、3つの民族で特に気がかりな傾向に気づきました。それは、カリフォルニア在住アジア系アメリカ人女性は、1988年から2001年までの間に肺癌の死亡率が2倍に増加しているのに対し、フィリピン系や韓国系女性は年4%から5%の増加にとどまっていることです。

「研究結果から、肺以外の癌の死亡率は、今後もこの傾向が続くことが予想されます。たばこ税、逆宣伝、喫煙禁止、言語のうえでも文化の適切な喫煙予防メッセージ、禁煙プログラムといった喫煙予防メッセージ、禁煙プログラムといった喫煙予防政策を強化することで、多くの生命をたすけることができる」とは同博士はのべました。

2006年11月21日 (火)

体力と疲れの関係は?

先日、諸事情で1日で長野と福島を往復しました。距離にして1000キロ。

妻と私で交替しながらの運転だったのですが、一言でいって、「疲労困憊」という感じです。

もう体は若くは無いので、ドライブでの無理は禁物だなと肝に銘じたところでした。

そんなところにこんなニュースが出ていました。

以下全文です。

関東と中国地方の往復約2500キロを2日半足らずで運転させたとして、茨城県警交通指導課などは20日、道交法違反(過労運転下命)の疑いで、運送会社「北関東運輸」(栃木県大田原市)社長石塚安民容疑者(55)=同市前田=ら2人を逮捕した。
 運転手の男(24)は5月、茨城県常陸大宮市で居眠り運転をして乗用車2台と衝突、6人を死傷させる事故を起こし、業務上過失致死傷罪で懲役2年8月の実刑が確定している。
 調べによると、石塚容疑者らは、この運転手が過労で正常に運転できない恐れがあると認識しながら、5月26日午前1時から28日午前10時までの間に、大田原市から岡山県新見市などに積み荷を配送するよう指示し、約2500キロを運転させた疑い。
 

この様な業務を毎日こなしていれば、危険この上ないと思います。

私も、一度自動車事故の現場へ行ったことがありますが、それはそれは悲惨です。車の事故は他人を巻き込む恐れもあります。

年末に向け、運転する機会も増えると思いますが、くれぐれも気をつけてください。

2006年11月20日 (月)

お騒がせいたしました。元気です。

先週、私の大切な人が鬼籍へとうつりました。

最後まで、迷惑のかけっぱなしでしたけれども、

どうか安らかにお眠り下さい。

明日からまたブログを元気に始めたいと思います。

2006年11月17日 (金)

すっかり寒くなってきました。

最近、朝布団から出るのが辛い時期になってきました。

皆さんはどの様にお過ごしでしょうか?

家庭の事情で、何日かブログの更新が出来ないかもしれません。

出来るだけ、更新はするつもりですが・・・・。

ご迷惑をおかけいたします。

2006年11月16日 (木)

治りが早い・・・。

毎週、トレーニングにジムへ通っているのですが、いつもトレーニングする時はドキドキなのです。

「今日は、どんなしごき(トレーニング)になるのだろう・・・。」って。

終わる頃は気分良く、「よーし、来週も頑張るぞ!!」ってなるのですが。

今回は、トレーナーとの形勢が逆転しているのです。

なんと、そのトレーナーが我が歯科医院を受診したからです。

彼の悩みは、歯の噛み合わせ。バーベル等の重みを持つ時、力む時に噛み合わせがずれるそうなのです。

噛み合わせの相談で来院されました。

トレーナーの顔を見ると、「今日はどんな事をされるのだろう・・・」って情けない顔をしているのです。「まな板の鯉」状態です。いつも私がしているような感じです。うふふ(笑)。

そこで、彼の口腔内写真とエックス線写真を撮影し、噛み合わせのチェックを行いました。

原因は3つありました。まず、左上の「親しらず」が上顎の歯並びをかなりの圧迫していること。その圧迫により、親しらずの1つ前の歯が挺出(伸びていること)していて、早期接触をおこしていること。その早期接触が長期に渡って続いていたため、顎関節症になっていることでした。

まず、一番の原因の親しらずの抜歯を行わなければなりません。初診の時、いきなり親不知の抜歯をするのは、患者さんにとってはとてもストレスになります。

本当に申し訳ない気持ちで、そのことを伝えました。

親不知の抜歯はすんなりと行うことができました。

次の日に、親不知の消毒に再来院してもらいました。

そこで、傷口をみたのですが、とてもびっくりしました。傷口がすっかり治っているのです。

日頃から、アミノ酸のグルタミンやプロテインを飲んでいるせいか、筋肉系の回復は早いのかもしれません。

それにしてもびっくりです。常に運動している方は体の回復も早いのでしょうか?

このブログを書いている3時間後にまたトレーニングがあります。

今度は私が「まな板の鯉」になる番です。とほほ。

2006年11月15日 (水)

何とか、ゲットしました

妻が、数あるHP上から「しろくまカレンダー」をゲットしてくれました。

ご心配をおかけしました。

来年は駄目かもしれない・・・・。

毎年、年末に近づく急に焦りだしてしまいます。_615

たぶん、他にもこんな気分になる方はたくさんいると思うのですが、師走に近ずくにつれ月日の経つのが本当に早い気がするのです。

また、来年に向けて色々と準備もしなければなりません。

その1つがカレンダー集め。それも「白熊カレンダー」の物です。

開業してからずっとカレンダーは白熊の物を使ってきました。

これを楽しみにしている患者さんもいるくらいなので、当然気合いが入ります。

毎年時間を見つけて、あちこちからカレンダーを探しに行くのです。

今年は、先ほどの勉強会の帰りにカレンダー探しをすることにしました。

しかし、今年は全く見つからないのです。どこを探しても。

横浜の大型ブックセンターで1つ見つけましたが、後は全く駄目でした。

まだ、11月も始まったばかりですのでまだあきらめていませんが、もしかすると来年はカレンダーがないかもしれません。

でも、頑張ってまだ探してみます。

2006年11月14日 (火)

未来予想図

先週の日曜日に勉強会へと参加してきました。今日はそのときの話。

昔なら、車で東京まで出かけていったけど、最近はめっきり疲れてしまって新幹線に頼りきってしまっています。

早朝にでかければ、勉強会の時間までにはきちんと到着しているので、本当に便利。

しかし、最近の勉強会当日、朝6時には新幹線のホームにいなければならず到着してからの集中力が午前中しか持たなくなってしまいがち。少し寝不足なのです。

今回は、午後の事も考え、奥さんに無理いって、前日から東京へ入りました。

診療が終わってからの東京いりなので、東京(今回は上野でした)に着いたのは11時過ぎ。それからあまり期待せずに駅前の方へ食事に出かけました。

やはり東京は違います。田舎者丸出しで書きますが、夜中まで人がたくさんいて、少しびっくり。何年か前までこの環境で生活していたのに、もうすっかり忘れてしまいました。この環境を。

私の地域は8時過ぎると外を歩いている人はほとんどいなく、外灯も暗めなので本当にひっそりしてしまいます。

食事をする場所も、当たり前ですがたくさんあり、店内には多くのお客さんが未だに食事をしていました。

体力的な面を見ると、東北の人間より、東京の人間は明らかに夜型で、明らかに体力があるのだなと感心。それで日本の経済を引っ張っているのだから本当にすごい。

期待せずに入った店の期待しなかったパスタがめちゃくちゃ旨くて、横で必死に美女をくどく中年のことなど眼中になく、ガツガツと胃にパスタを送り込み、満足しながらホテルに向かいました。

今回宿泊しているホテルは、勉強会会場の近所なので、朝余裕をもって起きることが出来ました。朝食はホテルにあるレストランで食べました。会場が本当に近くなので、時間ぎりぎりまでくつろいでいました。このレストランは道沿いにテラスがあり、そこから道行く人々をながめることが出来るのです。

と、そこに知っている顔を発見。同窓のMが疲れた顔で歩いて来るではありませんか。

窓際から「おーい、M!、俺だよー!」

全く気が付かない様子。1メートル目の前にいるのに、とてももどかしいです。

急いでレストランを出て、Mに追いつきました。

「どこへ行くの?」

「お、猪狩、お前こそどこへ行くんだよ。」

「俺、今日は○×○×の勉強会なんだよね、場所は、ここ」

「お~、マジかよ~。俺も同じビル。勉強会は別だけど。」

Mは拡大鏡といって歯を巨大に拡大して見る顕微鏡の勉強会のようでした。

その同じ勉強会のビルは歯科材料を扱っている会社のビルなので、週末にはいつも勉強会が開かれているようなのです。

「お互い、頑張ろう!」とかけ声を掛け合い分かれました。

同級だった彼がわざわざ名古屋から東京まで出て来て勉強している姿をみてとても刺激になりました。私も頑張らねば。

それで、今回私が勉強したのは、歯肉の勉強でした。歯磨きのしすぎ、生活の乱れにより歯肉には多くの悪刺激が加わり、状態を悪化させていくのです。

勉強会でならった術式は、まだまだ研鑽を積まねばならないとは思うのですが、知識をしっかり頭に入れ、患者さんにアドバイスをすることは出来そうです。将来起こりうる歯肉の状態を予想して患者さんに説明し、少しでも手術などという侵襲をしなくても済むように。

2006年11月13日 (月)

坪田先生のアンチエイジング法

先日、坪田先生のアンチエイジング10箇条について書きました。

今回、坪田先生のアンチエイジングに対するインタビューが有りましたので、それをご紹介いたします。

-昨今、アンチエイジング医学が話題となっていますが、どんな医学なのでしょうか?

坪田

アンチエイジング医学とは、エイジング=加齢、老化に対抗する医学で、近年、主に米国などで研究や診療の取り組みが盛んになってきました。

化学と医学の進歩により、老化のメカニズムが次第に分かってきました。それと同時に、老化を遅らせるアプローチや若返らせる為の医学技術も登場してきたことで、従来の病気を治すための医療のみならず、健康な人が若さを実現するための医療が登場して来たわけです。

以前から病気にならないようにするための予防医学という分野はありましたが、アンチエイジング医学はそれをもっとアグレッシブにしたようなもの。病気にならないようにすることはもちろんですが、それだけではなく、若い頃の体力や健康を維持していこうという、さらに一歩踏み込んだ医学といえます。

老化も病気のひとつと考えて加齢そのものに介入していこうという考え方です。ですから、まだ研究段階でエビデンスのないもの、つまり実証されていない考え方やアプローチも有りますので、我々医療従事者としては慎重に対応しなければいけない部分もあります。

-具体的には、どんな医学的アプローチや治療法があるのでしょうか?

坪田

いろいろ方法があります。例えば、活性酵素がさまざまな病気の原因や老化の原因になると考えられていますので、食物や抗酸化栄養素をたくさん摂取することもあおのひとつです。

100歳以上の健康長寿の方に太っている人はいません。またカロリーリストラクションといって、カロリーを6~7割に制限すると寿命が延びることが虫や動物の実験で分かってきました。肥満を防止するためにも食べ過ぎは良くないです。昔から言われるように腹八分目、七分目が良いということでしょうか。

もちろん運動も大切です。また、寝ている間に成長ホルモンが分泌されるので、しっかりと睡眠をとることも若さと健康に重要と考えられています。

また、ストレスは万病の元。先の健康長寿の方々には楽天的でくよくよしない人が多い。笑いで免疫力が上がることも実証されていますから、ストレスを上手にコントロールして笑顔で暮らせる環境を作ることも大事です。

無理しないでへらへら仕事をしていた方がいい(笑)。不愉快なことがあったとしても、怒ったり、不機嫌になったら「自分の寿命が縮まって損しちゃうから、やーめた」とすぐに忘れたほうがいい。

-日常生活でアンチエイジングを実践できる方法はまだありそうですね。

坪田

簡単に実践できる方法として「水をしっかり飲む」というのがあります。これは寿命との実証はないけれど、リスクもないし、理論として正しいと思っているので、私は実践しています。

また、体調が良くなった、などの体感も大切です。一般的に汗や尿として排泄される水分は1日に1.1~1.5リットルと言われています。できれば、それよりも多く摂取して、体内の余分なものを積極的に排出したいという考えから、自分の体重の30分の1、体重60キロの人なら2リットル程度、1日に摂取することを推奨しています。これは、喉が渇いたから飲む、というのでは摂取できません。計画的に配分して、きちんと摂取していく習慣をつけることが大事です。

私自身が今一番気をつけている事は、実は「血糖コントロール」。私は運動もしていて、BMI値は理想の22。太っていないし、腹筋もしっかり割れている。なのに、糖尿病予備軍ということがわかりました。糖耐能が悪いタイプで食後に血糖値が上がってしまうのです。これはものすごくショックでした。

それから何を食べると血糖値が急激に上がるか、ということを、測定器を買って自分で調べました。すると今ダイエットなどで話題のGI値(ブドウ糖を100とした場合の血糖上昇率)は確かに正しいことは分かりました。それで、炭水化物を控えたり、ランチから夕食までに時間が空くときは、ナッツなどをつまんで血糖値が急激に下がったりしないように心がけています。

日本人は欧米人に比べて、私のように糖耐能の悪い人が多い傾向があるので、これはとても大事なことだと思います。空腹時血糖値の検査ではわからないので、40歳を過ぎたら、食後30分、1時間の血糖値をきちんと調べることをおすすめいたします。

食の重要性は今後医療においてもっと見直されてくると思います。安全性から機能まで。私たちの体は食品によって作り出されているわけですから。

-坪田先生は研究だけでなくご自身もアンチエイジングを実践されていますが、若返った実感はありますか?

坪田

アンチエイジングを実践しなかった場合と比べられないので、若返ったかどうかは分からないけれど、疲れにくくなった、風邪を引かなくなった、というのはあります。

あと、毎年、アイバンクのチャリティーマラソンで中谷さんと一緒に、皇居を1周してタイムを競っているのですが、毎年タイムは自己ベストを更新しています。この数字は若返ったといえるかも(笑)。

体調が良くなることはもちろんだけど、それと同時に、なんか楽しい感じがしています(笑い)。

以前から私はポジティブシンキングを大切にしていたけれど、それが日常の食事とか、運動とか、時間の使い方とか、いろいろなことが「アンチエイジング」というキーワードで統合されて、よりクリアに、明確な方向をもってパワーを増した感覚があります。

それから、私の両親にもアンチエイジングを薦めて、元気になってくれたことが嬉しい。アンチエイジング医学に出会う前は、父親は遺産相続の話をしたり「もう株は塩漬けだ」なんていっていたのが、また株を始めたり、家をリフォームしたり、おしゃれをして旅行に出かけたりするようになった。なんか親孝行できた気持ち。親が元気になってくれるのはとても嬉しいことです。

私は、大学時代に坪田先生に眼科の授業を受けていました。彼は当時わたしの大学の眼科の教授だったのです。とても気さくでまったく悩みがないような感じをうけていました。

しかし、自分の体の管理はしっかりと本格的に行っているのには、本当にびっくりです。あの自信は自分の体に対する自信からきているのかもしれませんね。アンチエイジング良いかもしれません。

2006年11月12日 (日)

世界の歯医者さん事情

今日は、世界の歯医者さん事情をお伝えします。

今回のテキストは「たすけて!歯医者さん enter brain出版」です。

アメリカ合衆国 

医療費が高額なうえに、「虫歯がある」=だらしない、もしくは治療費が払えない下級階層と見なされるため口腔衛生への意識が高く、虫歯治療、歯科矯正、歯の定期検診だけでなく、審美歯科や美容歯科などを利用する人も多いようです。

ペルー

南米の中では、比較的充実している方で、大都市には日本で研修を受けた日経の歯科医もいるそうです。インプラントや義歯の技術はあまり期待できず、虫歯も数回の治療で治すのではなく、すぐに義歯にしてしまうケースが多いようです。

中国

中国では歯科医は「口腔科医師」といい、約90%が政府機関に雇用され、残りは民間企業と契約している歯科医師なので、開業医はいません。都市部とそれ以外の地域での技術差が激しく、歯科医師数も人口5000~1万人に1人ほどです。

韓国

虫歯予防に力を入れていて、水道水へのフッ素添加なども実施されています。歯科医師数は人口1万人に対して4人(日本の約半数)とやや少なく、韓国で今最も人気のある職業は歯科医で、歯科医になりたい学生が急増だそうです。

シンガポール

虫歯予防として、飲料水中に0.6ppmのフッ素を含有させているため、約20年間で虫歯の数は日本の約3分の1ほどまでに激減しました。歯科医には手先が器用な中国系の人が多いと言われているのも特徴です。

オーストラリア

子どもの頃からフッ素塗布や、定期検診を受ける人も多く、ほとんどの地域で水道水のフッ素化が実施されているため、虫歯になる人が少数です。口腔衛生の高さと治療費の高さが、多くの人を虫歯予防に積極的にさせているのです。

フランス

アパートの一室で、歯科医師1人に歯科衛生士1人といった小さな医院がほとんど。治療費は公立病院でも日本よりも高額ですが、治療は1~2時間かけて集中的に行うのが一般的なため、通院回数が少なくて済むそうです。

フィンランド

かつては虫歯大国でしたが、フッ素の積極的利用と、キシリトールを含む正しい食習慣やブラッシングの指導が実を結び、現在は虫歯予防の先進国に。17歳未満は地方自治体の保険センターで無料の歯科検診を受ける事が出来ます。

参考文献 たすけて!歯医者さん 三丁目なんでも調査団 enter brain社

2006年11月11日 (土)

休養中です・・・・。

開業当時から、待合室にて頑張ってくれている白熊くんが、今少し休養中です。_614

この白熊くんは、子どもに抱きしめられたり、振り回されたり、泣きながら抱きしめられたりと大活躍。

しかし、最近損傷がひどくなってしまったのと、少し汚れがついてしまったために、すこしお休みを頂いております。

元気になったらまた帰ってきます。とは本人談。

待っていますよ。

2006年11月10日 (金)

体と頭の体操

近頃、パソコンに向かう仕事がとても多くて、日に日に背中の張りがひどくなり、仕事を終えた夜には立ち上がるのも面倒なほどになってきていました。

この状態は、明らかに次の日に影響するのです。どうしたらよいか、手をこまねいていました。

そこで、いつもの様にトレーナーに相談しました。そうしたところ、背中のストレッチとそれに伴う筋肉トレーニングも教えて頂きました。

確かに調子は良くなって来ました。その教えを請うた日は、まだ時間が有ったので、ジムに残り、ジョギングと筋トレを続けました。頭の上から足の先に至るまで、しっとりと心地よい疲れがでました。

次の日、背中の張りはすっかり消えていました。この時気が付いたのです。

私が顎関節の治療の時も、行っているマッサージなのですが、悪い方の関節ばかりをリハビリするのではなく、良い対になっているほうの顎関節も同じくリハビリを行うのです。

相対的に相乗効果で両顎関節ともバランスが取れてきて、痛みが取れてきます。

今回の背中の張りも、そこの張りに筋肉の負担が掛かっているので、同じく、他の部位もしっかり運動し、疲れさせてあげて、全身の疲れを均等にすれば良いのだなと。

それから、ジムには足蹴く通う様になりました。疲れさせて、疲れを取るなんて画期的です。

スイカに塩をかけて甘みを引き出すみたいです(笑)。

話は変わりますが、先日部屋の掃除をしていた時の事です。

昔作りつけのプラモデルを発見。

暇を見つけては、夜寝る前にまた作り始めました。

どうせ作るならと思い、きちんと工具を持ち出し、丁寧に少しずつ作っています。

これが、とても効果的。

なにに効果的かと言うと、頭がスッキリするのです。

仕事で細かいことをしているのにもかかわらず、夜中にまた細かいことをするのにです。

これは、明らかに使っている脳の場所が違うなと実感できています。

気が付くと寝不足になりそうです。

脳も体と同じで、使っていないところもたまに使ってリフレッシュするのが効果的なのかもしれません。

2006年11月 9日 (木)

デンタルフロス

皆さん、「デンタルフロス」って知っていますか?

歯と歯の間に挟まった食物残差を取り除く、糸の事です。ワックスコーティングがしてあったり、ハーブの香りがしたりと、最近多くの商品が発売されています。

年を取り、私も必ず食事の後は、使っています。今日はそんなお話。

Dental Tribune紙からのレポートです。

舌と歯のブラッシングに加え、1日2回フロッシングを行うと、2週間で歯肉出血が38%減少することが、双生児を対象とした研究で明らかになりました。

フロッシングを行わなかった群では、歯肉出血部は約4%増加しました。

研究グループは、12歳~21歳の双生児51組を対象に、一重盲検ランダム化比較試験を実施しました。

対象を、手動による歯と舌のブラッシングを1日2回行う群(TB群)と、これらのブラッシングに加えてフロッシングを併せて行った群(TB+FL群)の2群に分けて、研究開始前後に歯肉出血および口臭を調査しました。

なお、双生児を対象とし、食生活や健康、生活習慣などの環境因子をほぼ同一とし、症例群(TB+FL群)と対象群(TB群)をマッチングさせました。

その結果、TB+FL群では2週間で歯肉出血部が38%減少し、ブリーディングスコア約42%減少しました。

一方、TB群では、歯肉出血部は4%増加しました。口臭に関しては両群の実施前後の改善に著しい有意差を認めたが、両群間に有意差は認められなかった。

研究グループの一人で、ニューヨーク大学(米ニューヨーク州)歯学部齲蝕学総合診療部のWaiter A Bretz博士は、「歯肉出血と口臭は、口腔衛生不良を示す初発症候であり、歯周疾患に繋がる可能性がある。歯周疾患や齲蝕を予防するには、自宅で徹底的に口腔ケアを行い、定期検診を受けることが肝心であります。」と述べています。

2006年11月 8日 (水)

歯の妖精

先日、抜けた乳歯の話をしたばかりですが、今日も乳歯の話です。

抜けた歯は、上の歯は軒の下へ、下の歯は屋根に向かって投げるという昔ながらの風習がありますが、それは、新しい歯は古い歯の方向へ伸びると言われているからなんですって。

これは日本独自のものと思いきや、実はアジア各国でも見られる風習なのです。さらに世界中を見渡すと、さまざまな風習があります。なかでもチリとコスタリカはユニークで、なんと乳歯をイヤリングにして身につけておくそうです。

またアメリカやカナダ、イギリスなどでは抜けた歯を枕の下に入れておくと、“歯の妖精”がやってきてコインと交換してくれるという言い伝えがあるとか。

とってもユニークなかわいい風習ですね。

参考文献 HAPPY SMILE 歯っぴいスマイル 日本歯科医師会

2006年11月 7日 (火)

風邪を引きました。

今年は大丈夫だと思ったのです。

毎年、風邪には真っ先に引く方なので、周りの人たちが風邪で倒れていく中、平気だったので。

昨日朝から調子を崩し、今はもうぐたぐたです。

何とか、頑張ります。

2006年11月 6日 (月)

最多飲酒量群は食事の質が最悪

今日は、Dental tribune紙からのトピックです。

米国立アルコール乱用・アルコール依存研究所(NIAAA)と米農務省(USDA)の共同研究によると、不健康な飲酒パターンと不健康な食生活は関連するということです。

NIAAA疫学・予防研究部の疫学者Rosalind A,Breslow博士らは、研究結果をAmericani journal of Epidenmiology(2006;163:359~366)に発表しました。

最小飲酒量群で最良の食事

何らかの種類のアルコールを飲む米国人の食事の質を検討した結果、飲食回数に関わらず、最多飲食量群は食事の質が最も悪く、最小飲酒量群は最も良質の食事をしていました。

NIAAAのTing-Kai 所長は、この所見をきわめて有用とし、「飲食パターンと他の健康行動面との関係について、我々の理解を深めるもの」と述べている。

筆頭研究者のBreslow博士は、これまでの研究から適度の飲酒が心血管疾患リスクや死亡リスクに関連することが示されていると指摘。

しかし、健康的な食事も同じアウトカムに関連していることから、食事もこれらリスク低下の一因になっている可能性があります。

同博士は「飲酒量と食事の質の関連を明らかにすることは、アルコールと心血管系アウトカムの研究に食事がどの程度影響するかを決める重要なステップであります」と説明しました。

そのため、米国民の飲酒パターンと食事の質の関係を探る研究を行った。今回の研究ではそうした関係の原因は特定していない点に注意しておく必要があります。

同博士らは、国民保健栄養調査の参加者3、000例以上から収集したデータを分析。国民保健栄養調査は米疾患管理センター(CDC)により米国民の代表サンプルを対象に実施されている現在進行中の横断的調査で、そのデータには飲酒量のほか、米農務省が作成し食事の全体的な質の指数として広く使用されている健康的食事指数(HEI)スコアなどが含まれています。

野菜、果物、穀物、肉、牛乳、さらに総脂肪、コレステロール、ナトリウムなどの摂取量に関して、USDA推奨の食事にどの程度従っているかを測定します。

平均1日飲酒量で有意差認めず

総飲酒量(ワイン、ビール、蒸留酒の合計消費量)は、1回に飲む量(飲酒量)、1日に何回飲むか(飲酒回数)、平均1日飲酒量(飲酒量×飲酒回数)の3変数より特性が表されました。

その結果、飲酒量が増加するにつれ、HEI(健康的食事指数)スコアは低下し、飲酒回数が増加するにつれ、同スコアは向上しました。

食事の質は最多量・最小回数飲酒群で最も悪く、最小量・より頻回飲酒群で最も良かったのです。また、平均1日飲酒量が最多群と最小群の間でHEI(健康的食事指数)スコアに有意差は認められなかったことから、飲酒と健康アウトカムの関係に関する研究では今後、平均1日飲酒量よりもむしろ量と回数で測定した飲酒パターンを検討するべきことが示唆されました。

Breslow博士は「今回の研究では、食事がより健康的になると、飲酒パターンよりも健康になりました。この点で、女性は1日1杯、男性は1日2杯(米国人にための食事ガイドライン第6版における推奨飲酒量)を越えて飲まないことが大切であります。このガイドラインは連邦政府による化学的根拠に基づいた勧告で、栄養と運動を通じて健康を増進し、慢性疾患リスクを減少させようとするものです」と述べています。

上記の話は、あくまで、米国人を対象としているので、日本人の我々にはすべてが宛はなるものではないのですが、参考にはなると思います。

2006年11月 5日 (日)

家族とはなんだろう。

昨日の11月3日(文化の日)は、朝から一日充実させようと、以前から決めていました。

なぜなら、かなりストレスが溜まっているのなと、自分自身で感じていたからです。

日々の生活のストレスでは無く、仕事以外の雑用が多すぎて、それがストレスになっていたのです。

今週で、そのストレスに解放される予定だったので。

私のストレス解消は映画と読書です。妻もそれが分かっているので、おのずと映画と本屋へ行くことになりました。

午前中は、またすこしだけ仕事をして、午後1番で家を飛び出しました。

当初は、今日から始まる「デスノート」を見ようと思っていたのですが、さすが初日というだけあって長蛇の列。寒いし、並ぶのが嫌だったので、あっさり却下。

映画館で、他の映画の時間を調べました。「巨大なスクリーンで映画を見られれば何でもいいや」と半ば、やけ気味でした。時間的に、「ワールド・トレード・センター」が見られそうです。

時間まで、まだ余裕があったので、すぐに本屋へ向かいました。

本屋では、筒井康隆の読んでいない本を発見。また、絶版だと思っていた雑誌のバックナンバーをも発見。結局その日は目に付いた読みたい6冊の本を購入。(お小遣いはほとんど本で消えていく感じ。)

そろそろ、「ワールド・トレード・センター」が始まる時間だったので、映画館へ。

この映画は、9・11のテロで直接被害にあったその場所の映画です。

あまり本国アメリカでは人気が無い様子。まだアメリカ人が見るには早いそうです。心の整理が付いていないというか・・・。

私はその時何をしていたかというと、今でもはっきりと思い出すことができます。

バーミアンというファミレスで食事をし、恥ずかしい話ですが、ゲームセンターでゲームをしていました。

帰りにコンビニに寄り、買い物をしている時、そのニュースをしりました。始めは小型のセスナか何かがビルに激突した程度かと思いました。

家に帰り、ニュースで久米宏さんが真剣な顔で事実を淡々と告げているのを見た時、これはテロだなと思ったものです。

映画を見る前に、我々は事実をしっているので、私は事実ではなく、フィクションとして見ようと決めていました。

鑑賞した感想は、とても一言では言い表せません。何事もなく始まった1日が、他人の思惑のせいで、大きく人生を狂わされ、また当人以外の人々をも大きく狂わせていく。

自分の家族が巻き込まれた可能性のある人々は、泣き叫び、この世の地獄を訴える。しかし、ひとたび自分の家族の安全が確保されると、とたんに冷静になり、他人事の様に慰め始める。この小さなカオス的状況が世界中で起きたかと思うと、本当に切なく、涙がこぼれました。

実は、私はアメリカに短期で勉強に行ったことがあるのですが、その帰り、「グランド・ゼロ」と呼ばれるその現場へも足を運びました。そこはだいぶ整理されていましたが、とても大きなショックを味わいました。

あれほどの街を短期間で跡形も無くたたきつぶす大きな力が一瞬で起きたのですから、あの中で生きていたというのは、未だに信じられません。奇跡としか言えません。

ただ、彼らが息も絶え絶えの中、生きる希望をつないだのは、家族との記憶であったり、家族との未来を夢見る願いだったのです。

そのなかで、瓦礫に体が挟まった状態で、マクローリンがヒメノへ向かっていう言葉が印象的です。

「お前が死んだら、俺も死ぬ。-いいな?-俺も-死んでしまう」

「じゃあ、死なないように」

「頑張ろう」

生と死は本当に気持ちが切れた時点で、あきらめた時点で終わりなのかもしれません。

映画が終わって、食事をし、家に帰ると、「泣きながら生きて」という番組が放送されていました。

番組の内容をかいつまんで、少し説明します。

この番組は、中国での悪い生活から、希望を見つけるために日本へ借金をしながら語学留学を決意し、日本の地へ旅だった男とその家族の話。

しかし、日本が用意した場所は北海道の僻地。

彼は、働きながら勉強し、借金を返済し、日本語を身につけ、日本の大学へ行くという夢を持っていたが、この場所では、働く場所すらない。

彼は泣く泣く自分の夢を断念し、娘の医者になるという夢を実現するため、東京へ出て、不法滞在者となり、借金や娘の学費の為に、3つの仕事を掛け持ちして働き始める。

不法滞在者にため、中国へ戻れば、二度と日本の地を踏むことが出来ない。

このため、故郷へは戻らず、家族の為に日本から送金を続ける日々。

念願かない、娘がニューヨークの医学部へ合格をはたす。東京経由でニューヨークへ行くことに。トランジットを利用して東京でお父さんと再会を果たすが、実に8年ぶり。お互いに照れとうれしさで本音が出せないが、娘は父が自分の為に多大なる犠牲を払っていることを目の当たりにする。

一方、中国に残された母は、ひとりぼっちになってしまって、寂しさと悲しみで、耐えられなくなるが、家族の為、娘の為にと節約しながら頑張って生きていく。親子3人がバラバラの国で生活しなければならないのです。

母は娘に会おうと、何度もアメリカにビザの申請を行うが、幾度となく却下になり、12回目の申請でやっと許可が下りる。

母も娘のニューヨークへ行く途中で、父のいる東京でトランジットを利用し、13年ぶりの再会。

その時母は言います。

「正直、父を疑った事もありました。しかし、今日、本当の事が分かりました。彼は本当に私たちの為に頑張ってくれた事を」

周りの人たちは、父に、もう娘の念願が叶ったから、中国へ帰ればいいのではと言われ続けますが、その後も2年間も仕事をし、送金を続けました。

それから2年後、ようやく父は日本を後にして中国へもどります。

こんな内容でした。

私は早くに父を亡くしました。この番組をみて、母が同じような苦労をしていたのかと想像した時、涙が止まらなくなりました。

どうして、頑張って生きていこうと努力している者が辛い目に遭わなければいけないのだろうと悩みます。

しかし、映画でもテレビでも今回見たなかで、達成したものだけしか出せない笑顔があったというのは確かです。

最近は、簡単に死を選ぶ人間が多すぎる様な気がいたします。決して一人だけで生きている訳ではないということをよく考えて、人生を選択して欲しいと思います。

今日は笑って泣いて、充実した1日でした。

2006年11月 4日 (土)

ティースバンク

歯科医師会会員には、毎月「日歯広報」という機関誌が送られてくるのですが、その中に、将来的に期待がもてる記事が載っていたのでご紹介いたします。

この記事の出所は、もとは「歯のためのマンスリーマガジン」という歯ブラシメーカー(株)シケン発行のメールマガジンらしいです。

その内容というのは、なんと、ティースバンクがあるそうなのです。

もともと抜けてしまった乳歯は屋根裏や軒下に投げ捨てた記憶があります。これは下の歯は屋根裏、上の歯なら軒下に捨てることが最も一般的だそうです。

驚いたことに、大人になってからもこの習慣を続けていらっしゃる方もいるとか。

この習慣に待ったをかけるシステムが誕生したというのです。「歯の銀行」。英語ではティースバンク。

乳歯はともかく、永久歯が抜けた場合、それを保存、再利用する画期的な方式です。虫歯や歯周病などで歯を失うと、最終的には入れ歯のお世話にならなければなりません。

以下、その紹介文前文です。

人工的な入れ歯より、自分自身の歯を使いたいと思うのは当たり前です。

大学の研究グループが始めたこのシステムは、1999年に始められ、親しらずなどで抜いた歯を冷凍保存し、加工して再利用するものだそうです。

歯肉と歯の間には、歯根膜という薄い膜があります。この膜は、噛む力を感じたり、歯の痛みを感知するセンサー的役割を果たすそうですか、ティースバンクの技術的ポイントは、この歯根膜を冷凍保存するところにあるということ。抜歯の際などに、歯根膜が傷ついても、膜を培養して修復することが可能なのです。

たとえば、あなたが親しらずを抜歯したとしましょう。その歯を屋根上や軒下に捨てないでください。ペンダントに加工して使うというのも感心しません。

「歯の銀行」に預金ならぬ預歯をしておくことが賢明です。

保存された歯は、成形加工する事により前歯や奥歯として再利用出来るのです。

通常の入れ歯では、歯根膜がありません。従ってセンサー機能もなく、食べ物を噛んでも十分な歯ごたえが感じとれないのです。

また、入れ歯では噛む力の調整が難しい上、歯周病にともなう痛みの感知が遅れてしまいます。

システムの利用費と共に、歯の成形費や治療費は、ケースバイケースで、別途加算されるということですから、歯は痛まなくとも頭の痛いところではありますが。

                  ・

                  ・

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現実問題として、現在のところ、費用設備の事を考えれば、インプラント(人工歯根)の方が、システムされていて良いかもしれません。失敗しにくいですし、昔の様に目玉が飛び出るほど高くはないですから。

しかし、このシステムの目の付け所が非常に良いです。実際歯根膜がある部位には、たとえ骨が無くなっても、また骨の再生が見込まれます。歯根膜を再生して移植するということは、将来的にもっとシステマチックされた時、大いに威力を発揮するのではないでしょうか。

この「ティースバンク」は大いに感心があるので、私も個人的に調べてみたいと思います。

ここが実際の会社のHPです。

2006年11月 3日 (金)

スラムダンクと遠藤周作(インプラント講習3)

一昨日の続きです。

そろそろ勉強会も終盤になってきました。終了予定が4時。患者さんの診察・診療が始まったのは3時15分頃。

「いや~、時間が押してきましたね~。私は、始まる時間はルーズですが、終わる時間はきっちり守りますよ、ハハハハハ~。」

何とも豪快で、楽しい先生です。こっちまでわくわくしてきます。

そして、終わった時間は4時5分。

「5分オーバーしてしまいました。すいません。」

普通の勉強会などは、30分から1時間くらい遅れるのが当たり前です。

遠方から駆けつけるほうとしては大変ありがたいのです。うれしかったです。

自分の車に乗り、帰りを急ぐことにしました。

実は、帰り道というのは、とにかく楽しい。

勉強会が終わったという充実感もあるし、その街の風景や名物料理等を味わうのも帰り道なのです。

しかし、今回は事情が違いました。

来た道と同じ道を走っているのに、見える風景が全く違う物のように感じる。

たぶん、道が混んでいて、細い道が入り組んでいること、帰りは時間的な制約がないので、よそ見をする余裕があるからだとはおもうのですが、それにしても全く違うのです。

車の種類も、少し改造してある車(暴走族?)が多くて、すこし怖いし、道も渋滞しています。

案の定、道に迷いました。福島方向へ向かわなければいけないのに、宇都宮方向へ向かっていたのです。

もう、帰りを楽しむ余裕なんてありません。一刻も早く高速道路を探さなくては。こんな時は、本当にナビ付きの車がうらやましいです。

何とか、1時間以上もよけいに走って、高速道路を発見しました。気分的には砂漠でオアシスを見つけた気分。もうげっそりです。

高速を走りながら、安心感と疲れで、眠たくなってきました。そこで、何か歌を歌って行こうと思いました。

いつも高速で大声で歌うのは、B`zの歌が多いです。

いつもの用に、B`zをi-podの中から選曲しました。なぜ、B`zかというと、それには訳があるのです。

私が大学院の時代、一番下っ端だった私は、よく私の車でかい出しに行かされました。

その時、いつも一緒に行ってもらったのが中山先輩でした。

中山先輩は男の私が言うのも何なのですが、とても男前でした。しかも、とても律儀で、冗談を真面目な顔で言うのです。

「おい、猪狩、このペヤングソース焼きそば旨いな~。この魚肉ソーセージとの組み合わせは最高だ。誰か、こんな旨い飯を作ってくれる嫁さんいないかな~」

とか、

学食でラーメンを待っている時、「ここのラーメン旨いな~。特に、硬いラーメンは、最高だ。(作っているおばちゃんに向かって)おばちゃん、ここに並んでいる人みんなのラーメンみんなゆで時間10秒で作ってやって。旨いから」

「はいよ~。」おばちゃんも、本当に10秒しかゆでないのです。

「猪狩、本当に旨いな~。なんで旨いって言わないんだ!!」

「・・・・・・・。(硬すぎて旨くないから)」

いつもこんな調子なのです。

その中山先輩と買い出しへ行くと、私の車にB`zのCDが無いことに怒り出しました。

「猪狩、日本人ならB`zだろ。なぜ、聞かないんだ!!今から買いに行く。」

本当に大学の今必要な物を買わずにB`zのCDを買いにいったのです。

その後、B`zのCDを聞きながらご機嫌な中山さんは、「猪狩、何で歌わないんだ!ほら歌え!」

「だって、今買った来たばかりで歌えませんよ。」

「なら、大声を張り上げろ!」

それ以来、私の車にはB`zを入れておくのが必須になり、自然と大声で歌いながら買い出しに行く事になったんです。それ以来、ずっとB`zのファンです。

だって、日本人なんだから、あたりまえでしょ。

そんなこんなで、B`zを歌っていても、次第に疲れが体を包み込んできて、眠さが急激に襲ってきました。

それと、同時に空腹にも気が付き、ここはパーキングに入ろうと思いました。

なかなか、休憩出来る大型のパーキングが無く、30分以上走りました。もういつ眠ってもおかしくない状況です。

やっとの事で、パーキングに入ることが出来ました。ここで少し休憩をしようと思いました。

すこし外気にふれ、歩いたら、眠気は少し収まりました。そしたら空腹に襲われ、何か食べなければと思ったのですが、あまり、本格的に食べてしまうとまた眠気に襲われる恐れがあるため、ポテトチップスを食べながらコーヒーを飲むことにしました。

ポテトチップスを食べながら、手持ちぶさたになり、最近、ふと漫画の「スラムダンク」が読みたくなり、バックに入れていることを思い出しました。

最近何気なく「スラムダンク」を購入したのです。

読んでいるうちに、とても感動的な気分になり、思わず涙が出てきました。

「えっ!」

自分でもびっくりです。人前で本を読みながら泣いたのは、学生時代、東京へ向かう総武線のなかで遠藤周作の「彼の生き方」を読んで以来です。

人生2回目。本で泣いたのは。

「パパ、おじちゃんがポテトチップス食べながら、泣いてるよ~」

近くで子どもがしきりに不思議な顔でのぞき込んできます。

そりゃ不思議な光景だと思います。36歳のオヤジがポテチほおばってスラムダンク読みながら泣いているのですから。

それから、勇気が湧いてきて(完全に気分はスラムダンクの桜木です)、勢いよく、眠気も吹っ飛ばし、家路につきました。

2006年11月 2日 (木)

ブログ1周年!!

皆様の声援のおかげで、今日でブログを書き始めてから1年が経ちました。

365日、毎日頑張って更新してきましたが、途中危ない日や、かなりいい加減な日も多くありました。

これからも、頑張って更新していきますので、よろしくお願いします。

写真はいつもブログを書いている院長室です。_613

2006年11月 1日 (水)

強靱な精神力と動物園(インプラント講習2)

昨日の続きです。

国道4号線をどんどんすすむと、本当なら国道10号線にぶつかるはずです。しかし、行っても、行っても国道10号線が出てきません。

原因は分かっていました。私が焦っているからです。余裕がある時は周りの景色を楽しみながら運転するのですが、時間的な余裕が失われているため、気持ちが急いでいたのだと思います。

案の定、しばらく行くと、「烏山方面」という標識が出てきました。ほっと一安心。その時の時間が9時10分。標識によれば烏山まで22キロ。微妙です。

しかし、目的地まで、この道をまっすぐ行けば、「近道を探そうかな?」という自分の気持ちに惑わされなければ、たぶん目的にはたどり着けると思います。たぶん。

県道はなだらかなカーブの多い山道。安心感と天気の良さで、少し浮き浮きしてきました。標識には「烏山市街地」まで7キロと出ています。渋滞もないし、たぶん大丈夫だと思います。

烏山市街地は前回訪れた時に散歩しながら覚えたので、市街地の中は自信がありました。

そうこう行っている間に、だんだん、民家等が多くなってきました。いつの間にか標識も「烏山市街地まで」が無くなっています。

も、もしかしてここはもう烏山?すっと焦りがでてきました。だって見たことのない景色なのです。少し車を道路の脇にとめて、地図を確認しました。

「ここは、どこなのだろう?来たことがあるような気もするし。でも全くこの景色は見覚えがない・・・。」と思って道を聞こうと横をみたら、

「おはようございま~す」

見覚えのある担当の方が笑顔で笑っています。

「え・・・・?」

な、なんとそこは会場の真横に横付けして地図を見ていたのです。前回来た方向と逆の方から車で来たために、全く方向感覚が無くなっていたのです。

時間をみたら、9時30分。あんなに焦っていたのに、また1番乗りでした。

今日の実習は豚の顎骨を使って、実際にインプラントを骨に打ち込むというものです。_612

多くの勉強会に参加してきましたが、豚の顎骨というのは、非常に人間の顎骨と類似しているとのこと。ただ、当たり前ですが、筋肉の付き方や歯の構造は全く違いますし、多少筋肉の付着具合が人間のものより、シンプルな感じがします。

しかし、豚の骨はとても硬くて、インプラントのフィクスチャーと呼ばれるチタン性のネジを打ち込んでいくのが難しいのです。そこがまた良いらしいです。骨が硬い方が難易度が高いし、硬い場合の対処法も一緒に勉強出来るからです。

教えてくれる先生も、親切に教えてくれます。今日の予定は午前中は豚の顎骨を使っての実習。午後は実習と、実際に患者さんの口の中でのインプラントの型をとる見学が組まれています。

しかし、教えてくださる先生はなんて、いい人なのでしょう。経験でしか得ることの出来ないノウハウを、笑いながら笑顔で何でも教えてくれる。

普通は、「ここからは、またアドバンスコースで教えます。」とか、「経験を積めば分かります」とかごまかされてしまうことが多いのです。

私が思うに、たぶん先生は本当に自分に自信があるのだなと思います。逆に怖いです。

「何でも教えてあげます。でも、すべてを教えても、あなたは私と同じようには出来ませんよ。出来るものならやってごらん。」っていわれているように気がして。本当に強い人は、人に秘密を作らないし、常に穏やかなんだなと考えます。先生は強靱な精神力をお持ちなのでしょう。

しかし、お言葉に甘えて、どんどん質問しました。

前回もらったテキストで、今回行う内容は分かっていましたので、予習をしておいたのです。経験から、勉強会は復讐に当てた方が効率が良いのです。知識だけでも頭に入れておくと、実際に実習で手を動かす時に、分からなかった謎が解けて、それでも分からない時は、その時質問出来るからです。

しかし、先生は、笑いながらどんどん的確に質問に答えてくれました。

「これは、かなわないね~」と私。

だいぶひねった意地悪な質問をしたのですが、全く歯が立ちませんでした。

お昼になったので、皆で、最近の近況を話しながら楽しくおしゃべりを楽しみました。

そしたら何と先生はまだ独身だというではないですか。しきりに「先生、結婚したの~」と聞いてくるわけだ。そっちの方は私が教えても・・・・・やっぱりそっちの方も教えられない(泣)。

その時、名札に「ペンギン歯科」と書かれた先生を発見しました。思わず声をかけてしまいました。

「先生は、なぜ、その名前を付けたのですか?ペンギンが好きなのですか?」

いつも自分がされている質問を、自分がするというのは、少し変な気もしますが。

「あ~、これはなんでも良かったのですよ。みんなに覚えてもらいやすい名前の方がいいからね~」と、私と全く同じ意見。

なるほど。考える事は同じなのだな~。なっとく。今日の勉強会はしろくまとペンギンと豚の骨が参加している訳か。動物園みたいだな。

この勉強会のすごい所は、その内容のボリュームと低価格というところです。普通豚の顎骨を使った勉強会は1回が高いところで20万円、安くても5万円以上という事が普通です。しかし、この勉強会は一人2つの豚の顎骨をつけて、ほとんどただの様な安さ。

インプラントメーカーの自信と信念を感じる勉強会です。本当に大満足です。

しかし、勉強会も午後になってくると少し疲れが出てきました。

明後日に続きます。