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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
毎日のケアについてのアドバイスを載せていきます。
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2007年8月31日 (金)

おかしな夢

今日は、すこし歯科から離れて、私の夢の話。

最近、とても不思議な夢を見ます。

それも何日も。

どんな夢かといえば、「全く眠ることの出来ない苦しい夢」なのです。

妻に聞くと、ベットに入るや否や、熟睡しているようなのですが、

私が見ている夢は、「う~ん、全く眠れない。」と言う夢。

しかも、かなりリアルで、「眠れないから、せめて目だけでもつむっておこう」とか

夢の中で思っているのです。

朝も起床して、自分では全く眠れていないと思っているので、

「今日は寝不足で調子わるいな」と思っているのです。

しかし、午後になっても、仕事が終わっても全然疲れていないので、

そのときになって初めて「あ、夢だったのか」と気がつくのです。

どなたか、この夢の意味するところ、分かる方いますでしょうか?

変な意味だったらいやだな~~。

2007年8月30日 (木)

4歳の息子暴れ、虫歯治療すすまず

本日は、読売新聞8月26日分の-くらし、健康-の中に寄せられた質問を東京医科歯科大学小児歯科教授 高木裕三先生がお答えになっているものです。

4歳の息子が虫歯になり、歯科に通い始めましたが、泣いて大暴れするので、なかなか治療が進みません。歯肉が腫れ、神経まで痛んでいるので全身麻酔による早期の治療を進められていますが、心配です。(千葉 母)

A:高木 裕三教授

歯科治療が必要なのに、お子さんが暴れて治療が出来ない場合には、小児歯科専門医に一度相談されることをお勧めいたします。小児科医は次の4つから方法を選択いたします。

最初に方法は、お子さんに歯科治療のトレーニングを行って、十分慣れてから治療に入る物です。理想的に見えますが、治療を始めるまでに時間がかかり、このお子さんのように緊急を要する時にはかえって問題が起きてしまいます。

2番目は、体の抑制具を使って、事故を防止しながら治療を始める方法です。注射麻酔をしてから治療を行うので、痛みはないですが、当初は体が拘束される不快感や不安感から、泣き叫んでしまいます。しかし、多くのお子さんは、治療が進むと状況を理解して協力してくれるようになります。

3番目は、鎮痛剤を使って、意識がはっきりしない状況で治療する方法です。全身機能の管理が不可欠なので、歯科医と麻酔専門医との連携が必要になります。

最後は、ご質問の全身麻酔で歯科治療を行う方法です。全身麻酔は心臓や肺、肝臓への負担がかかるほか、事故のリスクを皆無にする事ができないので、他の方法では治療できないと考えられる場合に限って、選択するのが一般的です。

これらの方法から、小児歯科医がどれを選択するかは、年齢や治療の緊急度、心身の状態などで決めますが、ご両親の了解が不可欠です。小児歯科医専門医からよく説明を受け、方法を選択してください。

2007年8月29日 (水)

いままでありがとう。そしてお疲れさま

オープニングスタッフとしてしろくま歯科医院の基礎を築いてくれた、技工士の鈴木君が退職いたしました。170

彼とは、良い思い出しかありません。

開業当時、一緒に東京まで勉強会へ行ったり、安ホテルで夜中じゅう討論したり。

今後、彼はお父さんの後を継いで家業に専念するということなので、まじめな彼はどこにいこうと必ず成功すると思います。

がんばってほしいものです。

おつかれさまでした。

2007年8月28日 (火)

肉食礼讃

今年の夏は非常に暑い日が続いていますね。

みなさん如何お過ごしでしょうか?

お盆休み中の事のなのですが、行くところも無かったので、

本屋の中にある喫茶店で、長い時間すごしました。手持ちの小説に飽きたので、喫茶店を出て、雑誌を数冊購入し、また喫茶店に戻りまったりとした時間をすごしました。

その購入した雑誌のなかに、ENGINEという車の雑誌も含まれていました。

なぜか、車の雑誌なのに、お肉についての記述があり、またそれがおもしろかったので、今日は書いてみようと思います。

薬日本堂株式会社漢方スクール専任講師であり、国際薬膳師でもある赤松陽子さんのエッセイです。

肉食礼讃。

薬膳では、足のあるもの(動物)には力があり、人間の体にもパワーを付けると考えます。すべての源である気を増すのは、肉です。

代謝が悪い人、倦怠感がある人、根気がない人は、お肉を食べましょう。野菜だけでは力がつきません。

夏に良いお肉は、なんといっても豚肉です。すべての食物を(体が)「冷えるか」「温まるか」に分けて考える漢方では、豚肉は体を冷やす肉です。

たとえ、温めて食べても、食べた後には体の余分な熱がとれます。ですから沖縄などの暑い地方で豚を良く食べる習慣があるのは、その意味で道理にかなったことです。

また、豚肉には体の潤いを保つ効果があるという点でも、汗で体の水分が出ていきがちな夏に適しています。ただし、豚といっても「豚足」は例外で、体を温める効果があります。血液を補う効果や美肌効果があり、シワ予防にも効果的です。

豚肉以外の一般的な肉は、体を温めます。牛肉の良さは、食べるとおなかが強くなることです。細かく切って焼いたり煮たりした料理は消化がよく、少量で多くのパワーがもらえます。

羊は特に体を温める力が強い肉です。夏でもクーラーで体が冷えてしまうような人には、羊料理がお勧めです。

鶏は1年中、だれにとっても良い肉と言えるでしょう。やる気を増やしたり、疲れをとったり、血液を補う作用あり、体が強くなります。

元気がないときは「鶏!!」と覚えてください。ローストチキンのような塊の状態で食べるより、「バンバンジー」のように細かく切って調理したほうが体にいいですね。

正しい肉の食べ方

日本の肉食文化は西洋から入ってきたため、西洋式の肉の食べ方が広まっていますが、元来が穀物食の日本人は西洋人より腸が長く、胃も弱いので、本当は西洋式とは調理法を変える必要があります。

まず、肉は細かく切る事です。そうすると少し噛んだだけでも栄養が吸収できるので、おなかに優しく、体に体力が付きます。生肉は避け、火を通しましょう。

夏はあまり油を使わず、煮込みやスープで使うのが基本です。なぜならば夏は喉が渇くため冷たい水をたくさん飲みがちですが、そこで脂肪の多い肉を食べると体の中で油が水で冷やされて消化不良になりやすく、胃に負担となります。ですから、温かい煮込み料理やスープにして、油を冷やさないようにしながら栄養を吸収するのが良いのです。

それから、肉を食べる時には、大根を食べると消化が早くなります。韓国料理のユッケに大根が添えられるのは、その消化促進剤作用が体験的に知られているからでしょう。

肉料理はレタスサラダではなく、大根サラダと共に楽しみましょう。

2007年8月27日 (月)

新種類人猿化石

私は、基本的にどんな些細なことでも「歯」に関係していれば、このブログに書く!がポリシー。

先日、何気なく新聞をぱらぱらとめくっていると、ゴリラの歯の写真を発見。無条件でこのブログのネタに。

その新聞は、8月23日福島民報「新種 類人猿化石 アフリカで発見とある。169

内容は以下の通り。

人類とゴリラ分岐従来推定より昔か

ゴリラの先祖と見られる新種の類人猿の化石を、エチオピアにある約一千年前の地層から発見したと、諏訪元・東京大教授を中心とする日本とエチオピアの国際チームが二十三日付けの英科学誌ネイチャーに発表しました。

ゴリラの仲間と人類との分岐は従来、DNA分岐などに基づき古くとも八百年前と推定されています。それより古いゴリラ類の化石が出土したことで、チンパンジーなど類人猿と人類が最終的に枝分かれした時期も、従来推定よりも昔にさかのぼる可能性も出てきました。

チームは昨年、首都アディスアベバの東にあり、人類化石が多数出土しているアファール渓谷の斜面で、地表に露出した類人猿の犬歯1本を発見し、今年、数十メートル離れた地点で八本の臼歯を相次いで発見しました。

コンピュータ断層撮影なので、歯の象牙質の形状やエナメル質の厚さを分析。食物の茎のような繊維質を食べるのに適した特徴などがゴリラと共通だったことからゴリラの先祖と結論付け、地層名から「チュローラピテクス・アビシニクス」と名付けました。

人類と類人猿の進化は従来の推定によると、共通祖先からまずオランウータンが千四百万年まえに分岐。続いて八百万~六百万年前にゴリラが分かれ、六百万~五百万年前、最後にチンパンジーが人類と分かれたと考えられてきました。

今回の発見を受けて諏訪教授は「ゴリラとの分岐は千二百年前と考えるべきではないか」と指摘しています。

この新聞を読むと、遠い未来、我々の化石が発見されたとき、

「歯にはこんな金属が入っていました。また骨にはインプラントもはいっており、かなり文明の進んだ人間が生活していたと見られます」

なんて、かってに想像するのだろうか。その頃まで人類がいればよいのだけれど。

2007年8月26日 (日)

パニック障害4

昨日からの続きで、パニック障害に関連する病気です。

過呼吸症候群とは違う病気

突然、呼吸が苦しくなり、めまいや不安に陥る過呼吸症候群。一見パニック症候群とよく似ていますが、別の病気です。紛らわしくないのは、しばしばパニック障害の人にもみられる事です。

パニック障害との関連

過呼吸症候群は不安障害やパニック障害と重なる事がありますが、その自体、単独の病気です。

呼吸が早すぎたり、深すぎたりする過呼吸の状態が続くと、呼吸困難やめまい、耳鳴りなどの発作を起こします。一見パニック障害ににていますが、全く違う病気です。パニック障害が神経伝達物質のバランスが乱れた病気であるのに対して、過呼吸症候群は、ストレスがもたらす体(心身症)の病気なのです。

★パニック発作をエスカレートさせる

パニック発作が起こったときに、過呼吸症候群を併発している人はめずらしくありません。パニック障害の人は不安に対して過敏になっているので、過呼吸による息苦しさや不安がパニック発作を起こしやすく、さらには、パニック発作の症状をエスカレートさせてしまうおそれがあります。

★兆候があったら

全身をリラックスさせ、3秒間息を吐き、3秒間息を吸う。これを10回ずつ繰り返して1分経ったら、10秒間息を止める。これを1セットとして、症状が消えるまで繰り返す。

★息苦しいときは

紙袋や、お椀のような形にした手のひらで、口を鼻を多い、しばらく呼吸をする。自分の吐いた二酸化炭素を吸い込むので、血液中の酸素と二酸化炭素のバランスがよくなる。

☆こんな事に気づいたら過呼吸かも?

  • 安静時に呼吸数が多い(1分間に10~12回)
  • 呼吸するときに胸が広がりすぎるような気がする
  • 電話が鳴ったり、人の話を聞くとき、息を止めていることがある
  • あくびがよくでる

参考文献 パニック障害 心の不安はとり除ける 渡辺登著 講談社

2007年8月25日 (土)

パニック障害3

本日はパニック障害の3回目です。

パニック障害に関連する病気がいくつかあります。それを2日に渡ってお伝えいたします。

不安と恐怖はどうちがうのか?(内部からくる不安、外からくる恐怖)

もともと恐怖や不安は、危険から身を守るための防御反応です。恐怖や不安を感じるからこそ、注意深く対処することができ、また困難も乗り越えよという意欲もかき立てられます。

ちなみに「恐怖」と「不安」は厳密には違います。対象となる要因が外的なものなのか、内的なものなのかで分かれます。

不安障害という心の病になると、恐怖にたいして過敏になり、苦しいほどの不安を感じる様になります。不安は不安をよび、もともとパニック障害の人が、他の不安障害を併発することもめずらしくありません。

★恐怖症

①特定恐怖(特定の場所や物に対して、異常に恐怖心をもつ)

  • 高いところや嵐
  • 病気
  • 動物

②社会恐怖

人前に出るとあがってしまう「対人恐怖症」などのように、人前や公の場で恥じをかくことを恐怖に思い、避けるようになります。

③広場恐怖(逃げられない場所が怖い)

もし、パニックになったら人前で恥ずかしい思いをする場所、すぐに逃げられない場所、あるいは助けを求められない場所にいることに不安を感じる

★不安障害

①強迫生障害

何度も手を洗わないと気がすまない、鍵をかけたか何度も確認してしまう、といったある考えが頭から離れず、実行しないと不安になる状態です。

自分でも意味がないと分かっていてもなかなかやめることが出来ません。

②全般性不安障害

ある特定のものに対する不安ではなく、漠然とした不安が、6ヶ月以上続きます。

日常の出来事に対して、イライラして落ち着かず、緊張しています。肩こりやめまい、頭痛、動悸、不眠などの身体症状を伴うこともあります。

③パニック障害

④ストレス障害

大災害や交通事故、暴力、ビル火災など、心身に大きなショックを受けた後に、その出来事がよみがえり、起きた場所や人を避けようとします。

症状の持続期間が4週間までなら急性ストレス障害、それより長ければ外傷性ストレス障害(PTSD)と呼びます。

⑤パニック障害

明日へ続きます。

参考文献 パニック障害 心の不安はとり除ける 渡辺登著 講談社

2007年8月24日 (金)

がん治療前に口腔ケア

平成19年8月19日の福島民報サンデー健康からの抜粋です。

静岡がんセンター調査 がん治療前に口腔ケア-合併症減りQOL向上-

がんの放射線治療や科学療法が原因で、重い口内炎や出血、あごの骨の壊死などの合併症に悩ませれている患者は少なくありません。

こうした合併症は、がん治療前に虫歯や歯周病の治療など口腔ケアを徹底することで、四分の一に減らせることが、静岡県立静岡がんセンターの調査で判明。

同センターは、口腔ケアをがん治療の一環と位置付け、QOL(生活の質)向上に役立てています。

★化学療法の約40%

米国がん研究所(NCI)のデータでは、口内炎を中心とする口腔の合併症は、化学療法を受けた患者の約40%で発生しました。造血幹細胞移植を受けた白血病などの患者では80%、顔から顎、首にかけての頭頸部がんで口腔が含まれる部分に放射線治療をした患者は100%に達します。

静岡がんセンターの太田洋二郎歯科口腔外科部長は「放射線や抗ガン剤は正常な細胞も傷つけるので、口内炎や味覚障害などが起きます。唾液を出す細胞が障害されると唾液が減り、プラーク=歯垢=1mmg中に約1億個いる細菌が繁殖しやすくなって虫歯や歯周病が一気に進みます。」と説明します。

さらに、食欲がなくなり、体重が減少、体力も低下してきます。医師や看護師、薬剤師らがチームで取り組むがん治療の中で「口内トラブルは生存率に直接影響を与えないので、注目されてこなかったのです。食事がちゃんと出来るようになって、初めてがん治療に成功したと言えるのに」と太田部長。

★病室で治療も

口腔ケアの重要性を裏付けるのが、がんで切除した舌を腹や太ももの筋肉を使って再建する手術の後の合併症調査です。

太田部長は、同じ形成外科医が再建手術をした患者を事前の口腔ケアの有無で比較しました。他のがん専門病院で口腔ケアなしで手術を受けていた33人では21人(64%)に感染症や肺炎などの合併症が起きていたのに対し、静岡がんセンターで口腔ケア後に再建した56人では9人(16%)と1/4ですみました。

この結果もあり同センターでは、がん治療が決まった患者には歯と歯肉を精密に検査し、歯石除去や虫歯治療を実施、ブラッシングを指導しています。放射線をかけた後に抜歯すると、変性してスカスカになった顎の骨が細菌の温床となるため、抜歯も放射線治療前にすませます。

入院中は歯科医や歯科衛生士が病室まで出向き、治療やケアをすることもあります。

口内炎の予防法は無いため、①清潔保持②保湿③局所麻酔薬によるうがいなど痛みのコントロールで対処します。

また、患者が自分でケアできるようにと「口腔ケアセット」をサンスターと共同で考案。通常は歯科医院でしか販売しない歯ブラシ、デンタルリンスを患者の状態に合わせて3種類のセットにして、7月から売店で販売を始めました。

★地元歯科と連携

静岡がんセンターでは、太田部長ら常勤医2人と他科兼務の研修医5人で、月に約1000人の歯科診療に当たっています。しかし、退院後の患者まで手が回らず、患者からは「がんの治療中と申告したら歯科治療を断られた」、歯科医院からも「がんの治療内容の内容が分からないので不安」との声も寄せられました。

「がんセンターで完結しようとすると歯科治療難民を生み出す」(太田部長)として昨年夏から進めているのが、地域の歯科医との連携です。講習会を通じて県東部の歯科医の半数近くに連携歯科医となってもらい、同センター退院後の患者を50人以上紹介。口腔ケアを徹底するため、がん治療まえからの連携につなげたい考えです。

2007年8月23日 (木)

テーマパーク8020

歯科医師会が今度HPをリニューアルしました。

その名も「テーマパーク8020」

非常に良く出来ていて、私のブログなんかより遙かに内容が整理されていて、見やすい。

「お口のトラブルと治療」「病気予防とケア」「お口の仕組み」「お口の機能」「全身との関わり」「雑学 いろいろ」の6つのカテゴリーからなっています。

歯の事で悩んだら、一度ここで調べてみる事をおすすめいたします。

2007年8月22日 (水)

医療系学生の喫煙率

昨日のニュースにこのような記事が出ていました。

《喫煙》男女とも歯学部生が高率 医療系学生で 厚生省調査


 将来医療、保健の専門家を目指す学生の喫煙率を調べたところ、歯学部生は男性62%、女性35%で最も高く、患者の喫煙に関しても比較的寛容であることが、厚生労働省研究班の調査で分かった。また、女性に限定すると全学部で全国平均を上回っていた。喫煙は歯周病を発症、悪化させる危険因子としても知られる。主任研究者の林謙治・国立保健医療科学院次長は「将来患者を指導する立場として、学生のうちから喫煙の影響についてしっかり学ぶ必要がある」としている。
 研究班は昨年12月、保健医療分野の学部、学科を持つ大学のうち、協力を得られた医学部19校、歯学部8校、看護学部28校、栄養学部13校の学生を対象にアンケートを実施。各学部の4年生計6312人(医1590人、歯677人、看護2545人、栄養1500人)から回答を得た。
 喫煙率は歯学部が最も高く54%。次いで医学部36%(男性39%、女性23%)、看護学部32%(男性47%、女性30%)、栄養学部27%(男性40%、女性25%)。05年度の国民健康・栄養調査によると、20代の喫煙率は男性49%、女性19%で、歯学部は男女とも平均を上回っていた。
 喫煙者を対象に、ニコチン依存症の指標となる質問をしたところ、「起床後30分以内の喫煙」をすると答えた学生の割合は医58%、歯53%、看護29%、栄養24%。他の質問でも同様の傾向で、医歯学部生の喫煙者にニコチン依存症が多い可能性があるという。
 一方、自らの喫煙について「保健、医療を学ぶ学生の立場上喫煙してはならない」と答えた人は、医、歯、栄養の各学部で6割を超え、将来の専門家としての自覚は高かった。だが、患者の喫煙に関し「患者の自由意志にゆだねるべき」と回答したのは、栄養学部が16%と非常に厳しい態度を示したが、医、看護学部はそれぞれ32%、歯学部が47%だった。【大場あい】
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タバコが口腔内に与える影響について考えるとき、最も悪影響をもたらす事は周知の事実です。
「あなたはタバコによって歯周病が悪化しているので、少し控えましょう」と先生自身がタバコを吸っていては、あまり説得力がありませんし、そんな先生には患者さんも診てもらいたくはないでしょうね。

2007年8月21日 (火)

十一面観音のお顔

本日は、日本歯科医師会が発行している広報誌の中から、コラムをお伝えいたします。

以前もお伝えしたのですが、高野山大学教授である村上保壽さんのコラムです。

十一面観音のお顔008_b

仏様は、いつも慈悲に満ちた表情で微笑しておられます。飛鳥時代の仏像の微笑を「アルカイック(古拙)の微笑」と言うように、経典や時代によってその微笑の表現は異なりますが、とにかく微笑し慈悲を表現している仏像は、人の心をなごませ癒す力をもっています。

ところが、そんな仏像が口を開け、上下に並んだ歯を見せて、薄暗いお堂の中でろうそくの明かりに照らされて、こちらを静かに見ていたとしたらどうでしょうか。ありがたく癒される気持ちにはとてもなれないでしょうか。

それどころか、そのような表情で見つめている仏像を想像するだけでも、なにかぞっとする気持ちになりませんか。二牙の明王でも恐ろしいのに、気持ち悪いと言うか、怖いというか、とても手を合わせてお祈りをする気持ちにはなれません。

ところが、慈悲を代表する仏様でありながら、口を開けて歯を見せている仏像があるのです。どんな仏様だと思いますか?実はある菩薩像です。

菩薩という仏様は、あらゆる衆生、つまり人々や動物たちの苦しみを取り去り(抜き)、楽を与えることを約束しているのです。

その菩薩の中に、十一面観音という菩薩がいます。頭の上に十面(顔)を載せている仏様をご覧になったことがあると思います。

頭上の十面のうち九面は、正面や側面から見ることができますが、後部の一面は背後に回らないと見ることができません。

この一面を「大笑面」と呼んでいます。それも他の九面よりも大きな顔で、上下の歯を見せて、口を大きく開けて笑っています。

じっと見ていますとすこし怖い感じがしますが、自分で自分に苦しみ、悩み、迷っている我々の心の動きを笑い飛ばしているかのようです。

実は、このお顔こそがこの観音様の隠されたメッセージなのです。

写真は奈良国立博物館のHPより転用いたしました。

2007年8月20日 (月)

気になるけど治さない

本日は、福島民報8月12日のサンデー健康に記載されていた記事からです。

気になるけど治さない・・・低い歯並びへの意識

自分の歯並びに不満な人が多いのに、矯正治療を受けたことがある人ははわずかに10人に1人-。

日本臨床矯正歯科医会の調査で、まだまだ低い日本人の歯並びに対する意識が浮き彫りになりました。

「高額」「器具が目立つ」「子供が受ける治療」といった従来のイメージが治療へのハードルになっていることも伺われ、同歯科医会は「昔と比べ治療方は変わった。器具も進化して目立たなくなり、痛みも軽減されている。まず、矯正医に相談してほしい」と訴えています。

調査は7月中旬、全国の10~50代の男女500人ずつ計1000人にインターネットで実施しました。

「歯並びで第一印象が左右されるか」という質問に「思う」と答えた人は21%、「やや思う」は50%で、10人中7人が歯並びの重要性を感じていました。

一方で「自分の歯並びは良いと思うか」との問いに「思う」と答えた人は9%、「やや思う」は19%で、大半の人は自分の歯並びに満足していないことが分かりました。

しかし、歯並びについて歯科医に相談したことがある人は27%、矯正治療の経験がある人はわずか10%にとどまり、不満を抱えながらも行動が伴っていませんでした。

背景には、矯正治療に関する知識不足があるとみられます。透明で目立たない器具を知っている人は36%、器具の進化で痛みが少なくなっていること、歯肉が健康なら年齢にかかわらず、矯正治療を受けられることを知っている人はそれぞれ21%と17%で、いずれも認知度は低い結果になりました。

同歯科医会は、矯正歯科を専門とする開業医で組織され、現在の会員数は約460人。市民セミナーなど啓発活動に取り組んでいます。

2007年8月19日 (日)

ネタが無い日のネタ

毎日、ブログを更新していると、突然エアポケットに様にネタがつきる事があります。

私の様な不器用な人間は、毎日続けることが、やめない秘訣なので、何とか毎日更新します。

どうも、一度止まってしまうと、ずるずると更新ぜず、自分に良いわけを作って行くような感じがするのです。

私のダイエットの様に。

ですから、たまに今日の様な無意味なブログでお茶を濁す日も、そりゃありますわ。

2007年8月18日 (土)

りんちゃんからの手紙

お盆休みの前の話なのですが、患者さんのりんちゃんからまたお手紙をいただきました。

しろくま先生へ

わたしはいま2年生です。またよろしくね168 167

虫ばがいっーーーーぱいだよ

でもいま夏休みなんだー

あたしひやけしたんだよー

チョウラッキーじゃ!!

むしばなおしよろしく

かわいいりんちゃんからの手紙でした。

りんちゃんまたよろしくね。

2007年8月17日 (金)

子供の噛む力低下

ちょっと古い情報なのですが、福島民報7月8日付けの記事です。

子供の噛む力低下・・・虫歯は減少、生活習慣にも注意を

歯の健康に対して学校や家族の意識が高まり、子供の虫歯はこの20年で激減しました。

一方で食生活の変化などから、噛む力は低下し、歯肉炎なども増えています。学校ではブラッシング指導だけではなく、生活習慣を見直すことで歯の健康を守る活動も始まっています。

「サッカーのシュートや野球のバッティングの瞬間、選手は歯を食い縛ります。歯が丈夫でないとスポーツで良い成績を出せません。物をよく噛む事には、歯をきれいにする働きもあるので、しっかりと噛む習慣を付けましょう。」

「虫歯予防デー」の6月4日、東京都荒川区立ひぐらし小学校で行われた特別授業「カミカミスクール」。日本歯科大学東京短期大学(東京都千代田区)の福田教授は、子供たちに噛むことの大切さを訴えました。

福田教授らは、透明フィルムを使って全児童約380人にの噛む力や左右のバランスを測定。さらに色つきのガムを噛んでもらって自分の噛み具合の特徴を確認させると、子供たちは興味津々の様子で説明に聞き入っていました。

文部科学省の学校保険統計調査によりますと、虫歯(処置ずみを含む)のある小学生の割合は1986年に91.2%でしたが、2006年には67.8%にまで低下。12歳児一人あたりの永久歯の虫歯の本数も4.58本から1.71本に激減しました。

中央教育審議会の学校安全部会委員を務める日本学校医会の丸山進一郎専務理事は「虫歯予防に対する家庭や学校の意識が高まった事に加え、医療体制が充実したことも大きい」とその背景を指摘しています。

ひぐらし小学校では、これまで歯科検診や歯磨き指導を行って来ましたが、「カミカミスクール」後、3年生と5年生の2学年が7月下旬まで、虫歯菌を弱らせる効果があるとされるキシリトール配合のガムを毎日、給食後に2粒かみ、噛んだ回数などの記録を付ける活動を始めました。

2007年8月16日 (木)

今日から診療開始です

お盆休み明け、本日から診療開始いたします。

このブログは、お盆休み前にかいているのですが、現在、非常に大きな口内炎が舌の付け根に出来ているのです。

ストレスと休養が大事ですが、果たして本日、この口内炎は無くなっているのでしょうか?

無くなっていればよいのですが・・・・・・。

残暑が厳しいですが、またばりばりがんばりますので、よろしくお願いします。

しろくま歯科医院 院長

2007年8月15日 (水)

診療開始のお知らせ

明日からしろくま歯科医院を平常通り診療開始いたします。

まだまだ残暑が厳しいですが、よろしくお願いします。

しろくま歯科医院院長 猪狩

2007年8月14日 (火)

まぼろしのフェデラーty

最近、ベアの贈り物が多くて、ほくほくとしてしまう院長猪狩ですが、またまたもらっちゃいました。

ちょっと手に入りにくい限定のty(タイ)フェデラーモデル。165

フェデラーはもちろん現在テニスナンバーワンプレーヤーですが、彼の使用するラケットを発売する際に限定で発売されたものと聞いています。166

もちろん、東北では手にはいるはずもないので、完全にあきらめていたのですが、先週末に東京の友人「くず」が突然来院、私と面会する事もなく、疾風の様にこのベアをおいて去って行きました。

今度ごちそうします。ありがとう「くず(葛岡くんといいます)!」

2007年8月13日 (月)

やっと終わりました。

先週末に、母校同窓会福島支部の雄志で結成された勉強会の発表がやっと終わりました。

準備に結構時間がかかったので、無事終了出来たことにほっと一安心です。

内容が少し難しかったかなと反省しつつ、上司の先生には、「皆の診療のモチベーションの向上ときっかけを作ってくれた」とお褒めの言葉をいただきました。

次の発表までにはたぶん1年はあると思うので、今度は、じっくり勉強させていただきたいです。

2007年8月12日 (日)

恒常性(ホメオスターシス)について

私たちが生活をしていくのは、何を目指して生活をしているのか?

何を求めて生きているのか?を考えていくと今日の「恒常性(ホメオスターシス)」の答えが見つかります。

私たちが生きている目的は、「良い生活をおくりたい、家族が健康でありたい」と無意識に行動を起こしていると思います。

時には、家族のために無理をするときもあるでしょうし、良い生活のために、寝込まなければいけないこともあるかもしれません。

しかも、これらは無意識に行動しているはずです。

実は体の中の仕組みも全く同じです。

体の中には常に健康になろうとする「恒常性」が存在しています。

時には、過剰にアレルギーや花粉症のような症状もおこすときがあります。

我々医師や歯科医師は、体の恒常性に沿うように、治療を進めて行くのです。

あくまで、治療の成果は患者さんの恒常性にかかっているのです。

我々はそのお手伝いをするだけなのです。

2007年8月11日 (土)

女性の歯が危ない時期

本日は、宮田隆先生の「老けない人は歯がちがう」からお届けいたします。

出産。更年期は歯が危ない

女性の場合は、歯周病にかかりやすい時期として、「妊娠出産期」と「更年期」が上げられます。これは女性ホルモンが大きな要因です。

子供を産んで、歯がガタガタになってという話を聞きますが、確かに妊娠中や出産後に歯周病を発症する人は少なくありません。

妊娠中は、女性ホルモンが増えて、ホルモンバランスが大きく変わります。実はこの女性ホルモンは歯周病菌の活力源で、血中の女性ホルモンの増加は、口腔内の菌が増加するまたとないチャンスなのです。

つわりによる吐き気のために、歯ブラシを口に入れるのにも抵抗を覚える人もいます。それによって、歯のケアがおろそかになり、また、妊娠による歯の治療制限などもあり、妊娠・出産期は、歯にとって悪条件が重なりやすい時期ととらえる必要があります。

妊娠に歯周病があると、早産を誘発し、体重が2500gに満たない低出生体重児を生みやすくなります。

これは、歯周病の炎症によって発症するサイトカインという刺激伝達物質が、妊娠の子宮筋を収縮させて出産を促してしまうためで、早産や低出生体重児を生む確率は、通常の7倍にもおよびます。

早産は、赤ちゃんの虚弱体質、知能や運動能力などのあらゆる障害を引き起こすリスクを高めます。歯周病を治せば、早産の18%は未然に防ぐことが出来ると言われており、出来れば妊娠前に一度歯科で診断を受けて、歯肉の健康状態をチェックすべきです。お母さんが歯の健康をないがしろにすることは、生まれてくる赤ちゃんを危険にさらすことになるのです。

ホルモンが大きく変わる、もう一つの時期が「更年期」です。

女性ホルモンのひとつ、エストロゲンには骨を強化する働きがあります。

エストロゲンが急激に減少する更年期は、骨密度が低下して、歯を支えている歯槽骨にもダメージがおよぶとの説が有力になってきました。

さらに、更年期は自律神経失調症を起こしやすくなります。それにより体の免疫力が低下し、歯周病が進行しやすくなります。

もっと日常的な小さな周期では、月経も歯に影響を与えることがあります。月経前になると、女性ホルモンが増加するため、イライラや腹痛といった症状の他に、歯肉が腫れたり、出血しやすくなる人がいます。とくに月経前症候群(PMS)という月経前の体調不良がある人に多いようです。

参考文献 老けない人は歯がちがう 宮田隆著 草思社

2007年8月10日 (金)

トラックバックについて

もうだいぶ前から、トラックバックを止めています。

しかし、最近は歯科に関係のある優良なトラックバックの申し出が多くなり、喜んでおります。

まだ一部有害なものがありますが、今後は有害な物をわたしが取り除いて行きたいと

思います。

そのため、とラックバックを解禁したいと思います。

2007年8月 9日 (木)

新しい仲間が増えました。

北海道へ帰省していた患者さんが、旭山動物園で、白熊のおみやげをくれました。

シャープペンとマウスパッド、白熊のマグネット。

それにこの白熊のぬいぐるみ、それにチョコレート。164

続々としろくまの仲間が増えてきています。

うれしいですね。

ありがとうございます。

2007年8月 8日 (水)

なかなかまとまらない

今週末に母校のスタディグループの中で、私がかみ合わせについて、発表することになっているのです。

正直、いつもやっていることを言葉にするのはとても難しい作業。

患者さんの前だと、無意識に体が動くのに、なぜだろう。

性格的にインドアなのに、アウトドア的な行いは出来ないのだろうか。

社会適合性のなさをまたもや痛感。

苦手。

2007年8月 7日 (火)

顔の表情・しわについて5

昨日からの続きです。

正しく噛むことの重要性

年を取るにしたがって、口の周りの筋力は低下していきます。それを防ぐには普段から意識的によく噛むこと、そして適切なトレーニングがどうしても必要です。

ただし、これには「正しく噛む」という条件がつきます。間違った噛み方をしているとかえって筋力低下を助長することがあるからです。

噛む事に関係した顔の変化について見てみましょう。

①歯のある人と歯のない人とでは顔貌が変わる

歯のない人の顔は、歯のある人に比べて顔の下1/3が短くなっています。そのため、目が細くなる、頬にへこみが出来る、顔のしわが増える、鼻の下が内側にへこむ、口角の部分が垂れ下がる、下唇が前の方へ突き出る、顔の締まりがなくなるといったことが認められます。

②歯ぎしり

本人が意識せず行っている歯ぎしりの習慣で、歯がすり減ったり、あごの関節や顔面、頸部にその影響は大きく表れます。咀嚼、嚥下(えんか 飲み込むこと)、発音などに不具合が生じ、また無駄な筋肉の活動により咀嚼筋の肥厚など顔貌の変化がみられます。

③食習慣や咬合習慣や癖などによる顔貌の変化

食習慣や咬合習慣や癖などで、左右偏った筋肉を使っていると、使っている側の筋肉は緊張し、使わない側の筋肉がゆるんできます。咀嚼筋などのゆがみは、表情筋のバランスを悪くするので、頬のたるみ、鼻の横の深いしわなどが出来たりします。さらに、あごを引きあげる力も弱くなるので、口角が下がりお年寄りによく見られる表情になります。食事のとき意識しえみてください。左右どちらかに偏って食べ物を噛んでいることに気づく方も少なくないでしょう。

これから紹介する「フェイシャルトレーニング」を行う際にも、バランスよくトレーニングすることが大切です。そして、顔のどのような筋肉がどこと関係してどのように動くかを理解しながら進めていくと、さらなる効果が期待できます。

顔の筋肉を意識しましょう

具体的なトレーニング方法に踏み込んで行きましょう。顔の若さを保つトレーニング、「フェイシャルトレーニング」です。

先ほど、簡単に顔の各筋肉について紹介しましたが、今度はもう少し詳しく見ていきましょう。まずは口の周りの筋肉です。

・「口輪筋(こおりんきん)」・・・・口をぐるりと取り囲んでいる筋肉。口笛を吹いたりするときに  使われる。

・「頬筋」・・・・両頬の下にある大きくて薄い筋肉。吸い込む動きをするのに使われる。

・「オトガイ筋」・・・・あごの先にある大きくて薄い筋肉。あごの先のしわの原因に、この筋肉の衰えが関係

・「オトガイ三角筋」・・・・オトガイ筋に隣にある。この三角筋の筋肉が下あごを口まで引っ張っている。口角を下に引っ張る動きもする。【口角を上げる運動の時に使う筋肉】

・「笑筋」・・・・笑ったり口を横に広げたりするときに動く。【口角を上げる運動のときに使う筋肉】

・「大胸骨筋」「小胸骨筋」・・・・笑うときに動く筋肉。【口角を上げるときに使う筋肉】

・「上唇挙筋」・・・・上唇をあげる(前歯をむき出す)ときに機能する。上唇の周りから頬へつながっている。【唇の形を整える運動の時に使う筋肉】

・「下唇下制筋」・・・・下唇を下に引っ張る。【唇の形を整える運動の時に使う筋肉】

・「口角挙筋」・・・・ひきつった笑いの時に上唇を引っ張り上げる際に動く筋肉。【唇の形を整える運度の時に使う筋肉】

次はあごの筋肉です。

・「咬筋」「側頭筋」・・・・互いに連携。食べ物を咀嚼したりするときなど、力を入れて歯を閉じる時に一緒に動く。歯ぎしりをするときにも動く。

・「外側翼突筋」・・・口を開けたり、あごを左右に動かしたりという動きを支える。

・「内側翼突筋」・・・かみ砕いたり、歯をすりあわせたりという動きに使われる筋肉。

最後は首の筋肉です。

・「広頸筋」・・・・首に斜めのしわを作り、下あごを引き上げている。この筋肉を鍛えると、引き締めの効果があり、首のしわやたるみが解消する

・「胸鎖乳突筋」・・・・首を回転させたり、左右に動かしたりといった動きに使う筋肉

・「僧帽筋」・・・・首の後ろから肩にかけての筋肉。頭を動かす時に、胸鎖乳突筋と連携して動く筋肉

これ以外にも頭であるとか、目の回りであるとか、まだまだたくさんの筋肉が連動しあって動いています。これらの筋肉を意識して行くことにより、少しでも若々しい容貌を保つことが可能なのです。

5日間続いたシリーズも本日が最後です。

参考文献 不老は口から 斉藤一郎著 知恵の森文庫出版

2007年8月 6日 (月)

顔の表情・しわについて4

前日の続きです。

筋肉を鍛えて老け顔を防ぐ

こうした老化のサイン(昨日のブログ参照)が加齢と共に出てくる原因には、3つの要因が考えられます。

「筋肉の衰え」と「重力」と「遺伝」です。

この中でどうしても避けられないのは遺伝です。年齢よりも早く老け顔になりやすい遺伝的な体質というのはあります。

しかし、「筋肉の衰え」と「重力の作用」に2つの原因は、適切なケアをすれば避けられるものです。

いま見てきた老化のサインはすべて筋肉に関係しています。「老け顔」に最も直接的かつ強くっかわっているものは。「筋肉の衰え」なのです。だから、遺伝的要素をもつ人でも、筋肉が十分にあれば、老化のスピードをかなり遅らせることができます。

「顔が老けるのは筋力の低下が原因」。まずはこのことを強く認識していただきたいと思います。

欧米のある研究所では、80歳代の筋繊維数は、20歳代のおよそ4割しか残っていないと報告しています。しかしながら、最近の研究では、運動を繰り返すことで、加齢しても筋肉量や筋力を増大させることが出来ることがわかってきました。

顔の筋肉は、足や腹筋など他の体の筋肉に比べて小さいので、それぞれの筋肉を意識しやすく、また筋肉に対する脂肪の割合が少ないため、短時間で鍛える事ができます。

顔を若返らせるには自力更正で

皮膚科では、紫外線はしわやたるみの敵、完全な悪者とされています。お尻などは、紫外線を受けにくいので80歳を越えても、多くの人はしわやたるみがほとんど無く、すべすべのままです。それが顔になると、常に紫外線を浴びる運命にあるため、どうしても歳とともにエイジングが進んでしまいます。

南国の人々や山岳民族、狩猟民族などは、年齢以上にしわやたるみが多く、老けた印象になることがありますが、これは紫外線をたくさん浴びた結果だと考えられます。

紫外線は活性酵素であるフリーラジカルを発生させます。つまり、紫外線は老化の原因を作るのです。したがって、エイジングを遅らせる意味で紫外線の害からなるべく自分の身を遠ざける事が重要です。

皮膚の表面にフリーラジカルが発生するのを抑え、体の内部から栄養を与えて肌細胞を元気にしようという目的で、抗酸化作用をもつ成分を含んだ化粧品類やドリンク剤(飲料)などがいま、非常に人気を集めています。しかし、しわやたるみにそれが効果的だと積極的に肯定する気にはなれません。

しわやたるみの主たる原因は筋力の低下だからです。筋肉を鍛えることなくして、効果は表れません。筋肉を鍛えるには、トレーニングだけが有効なのです。

しわやたるみを取るために、マッサージなどもよく推奨されています。しかし、これもいまの理論から行けば、疑問符がつきます。いくら外側から筋肉をもみほぐしても、筋肉がつくわけではありません。マッサージを受けたその時だけは、しわやたるみが改善された気になっても、その場しのぎにすぎません。根本的な解決とはなり得ないのです。

筋肉のトレーニングを重ね、その上で行うのであれば、効果は見込めるかもひれませんが、しわやたるみ対策に、クリームやマッサージはあくまで補助手段なのです。化粧品やマッサージは、それだけではただの気休めにしかならない気がします。

明日へ続きます。

参考文献 不老は口から 斉藤一郎著 知恵の森文庫出版

2007年8月 5日 (日)

顔の表情・しわについて3

昨日の続きです。

顔に表れる老化のサイン

「老け顔」というのは、老化のサインそのものです。私たちが経験的に知っている口の周りに表れる老化のサインを以下にまとめてみましょう。

  1. 上唇にしわが出来てくる
  2. 唇が薄くなる
  3. フェイスラインがたるんでくる
  4. 鼻の横から口角(口の左右あたり)、あごにかけてしわが出来る
  5. 口角が下がってくる
  6. あごがたるみ、二重あごになる
  7. 首の皮膚に張りがなくなり、しわが出来る

筋肉がたるむと、その筋肉の上にある皮膚もたるんでしまいます。これを防ぐために、筋肉を来る事が大切です。しかし、顔の筋肉のうちで普段よく使われる筋繊維はたったの2割から3割にすぎません。

私たち人間は、脳についてもその機能の1割も使っていないとよく言われますが、同様のことが顔の筋肉でも起こっているのです。

あすへ続きます。

参考文献 不老は口から 斉藤一郎著 知恵の森文庫出版

2007年8月 4日 (土)

顔の表情・しわについて2

昨日の続きです。

「老け顔」はなぜ生まれるのか?

顔の筋肉に関する基本的知識をまずお話いたします。

人の首から上の部分には、57もの様々な筋肉がついています。これらの筋肉が共同作業することによって、顔が、喜怒哀楽の表情を作ったり、口で食べ物を咀嚼したりしているわけです。そして、昨日述べたように、これらの筋肉の7割が口の周りに集中しているのです。

顔には口輪筋(こうりんきん)、オトガイ筋、頬筋、咬筋などがあります。

咬筋は頬骨付近から、下あごのエラのあたりまでつながっている幅の広い筋肉で、「骨格筋」と呼ばれます。骨格筋というのは、骨にしっかりとくっついていている筋肉のことです。

この筋肉を動かすと大きな力が出るようになっています。中でも最も強い力が出せるのは上下の歯で噛むときの力(咬合力)で、これは体重と同じ大きさの力が発揮させるとされています。

骨格筋は咬筋だけで他の顔や頭部の筋肉は、「表情筋」と言われる筋肉です。表情筋は皮膚と骨、あるいは皮膚と皮膚にくっついています。大きな力は発揮できませんが、複雑で細やかな動きをすることで表情の微妙な変化を司っている筋肉です。

この表情筋がキリッと引き締まっていれば若々しい顔でいられます。年をとって、しわやたるみが出来るのは、皮膚の下で皮膚を支えている表情筋が衰えていくからです。

表情筋を衰えさせないためには、トレーニングで鍛えることが大切です。そのとき咬筋を動かす事によって、表情筋がよく動くように促す事も必要です。

噛むために使われている顔の筋肉の中で咬筋を動かせば、他の筋肉も刺激されるのです。

義歯を装着すると、「老け顔」になるスピードが速くなることが知られています。これは、噛む力が著しく弱くなってしまうからです。しっかりかまないでいると咬筋が弱まるので、その影響で表情筋のバランスが悪くなり、その結果、頬にたるみができ、鼻の横には深い縦じわができ・・・・・と老け顔になっていくのです。

さらに噛まないことで、あごを引き上げる力も弱くなるため、唇の両端が下がって、口をへの字に結んだような形になってしまいます。

参考文献 不老は口から 斉藤一郎著 知恵の森文庫出版

2007年8月 3日 (金)

顔の表情・しわについて1

今回から何回かに分けて、鶴見歯科大学教授の斉藤一郎先生の「不老は口から」からお届けいたします。

「口」を鍛えてしわもたるみも改善できる

顔の筋肉は口に集中している

口の機能が低下すると、顔立ちの若々しさが奪われていくことを、ドライマウスを例にとって見ましょう。

ドライマウスは唾液の分泌量が低下する病気です。ドライマウスの患者さんには、食事をするのもおっくうと訴える方が多くいらっしゃいます。唾液が少ないため、ものを噛む動作を避けるようになってしまうのです。

噛みごたえのある食べ物が苦手ですから、毎日の食事も、そばやうどんの様な麺類を、ほとんど噛まずにただ流し込むだけですましている方も多いようです。

本来、唾液の分泌は噛むことで促されるのですが、噛むことを嫌うためにますます唾液量が低下する、という悪循環に陥ります。

噛む回数が減ると、どういう事が起きるでしょうか。

一番顕著なのは、筋力の低下です。この筋力の低下こそが、しわやたるみが増えるいわゆる「老人顔」の原因となるのです。しわやたるみが増えれば、顔から若々しさは失われてしまいます。

それではどうすれば顔の若々しさを保てるのでしょう。その方法について取り上げていきましょう。

年齢が50歳でも、誰が見ても若く見える人もいればずいぶん老けて見える人がいます。その印象を決めるのは顔です。もっといえば、「しわ」や「たるみ」です。

たとえば、口の横に深い縦じわがあるだけで、かなり老けた印象を持たれてしまいます。

顔の筋肉の約70%は口の周りに集中しています。従って、口の周りの筋肉を適切な方法で鍛えることによって、しわやたるみのない、いつまでも若い容貌を保つことが可能になります。

筋肉は使われなければ萎縮してしまいます。これは年齢に関係ありません。10代、20代の人でも使わなければ筋肉は劇的に落ちてしまいます。

スポーツに激しく打ち込んでいた人が運動をやめた途端。「筋肉は脂肪にかわった」と苦笑いした経験をお持ちの方もいると思います。

いつまでも筋肉を若い状態で保ち続けるには、日々のトレーニングが必要です。顔の筋肉も同じです。トレーニングして動かしていなければ筋肉は落ちて、待っているのは年齢以上に見えてしまう老け顔という事になります。

明日へ続きます。

参考文献 不老は口から 斉藤一郎著 知恵の森文庫出版

2007年8月 2日 (木)

乳歯のケガ

本日は、月星先生の「知っててよかった 歯のけが 口のけが」からお届けいたします。

〈乳歯のケガ〉

乳歯のケガも永久歯のケガと同様にすぐに歯医者さんへ行き検査を受けます。

しかし、乳歯のケガは歯医者さんでは放置あるいは抜歯することが多いかもしれません。なぜなら治療によって大切な永久歯を傷つけるおそれがあるからです。乳歯の下には大切な永久歯が育っています。

乳歯のケガで最も多いのは歯の変色です。少し打っただけで、数ヶ月後に歯の色が暗く変わります。乳歯の変色は一般的には治療を行う必要はありません。

しかし、歯肉が腫れてきたら、神経の治療が必要になります。その他に、乳歯でも、破折や脱臼がありますが状況により治療を行う場合と、歯を抜いてしまう場合があります。

〈乳歯のケガによる永久歯の様々な変形(問題)〉

乳歯はやがて永久歯に生えかわります。すなわち乳歯のすぐ下には永久歯がつくられつつあります。

もし、乳歯が外力によって動くと下の永久歯にさまざまな影響をおよぼすことがあります。

たとえば、歯の一部が傷ついたり、歯冠が折れ曲がったり、歯の根っこが曲がったり、成長が止まったりします。

このような永久歯の変形は乳歯の変形は乳歯がケガをした瞬間に決まってしまい、助ける方法はありません。

しかし、乳歯が抜け落ち、変形した永久歯が生えてきた時に、治療できる場合もあります。

〈予防と再発防止〉

どんな病気もケガも起きる前に予防できればそれに越したことはありません。歯のケガは一見予防とは無縁のように思われますが、いくつかの注意点をあげることが出来ます。

歯のケガは子供の遊びが活発化する時期に一気に増えます。まず歩き始めの時期では、親の注意が必要です。転落、転倒、くわえ歩き、はしゃぎなど、出来るだけ顔を打たないように注意しましょう。

スポーツの最中に歯のケガが起こる事は多いと思います。本人の顔面に対する保護意識が大切です。また、出来ればマウスガードの着用を勧めます。

選手同士の接触が多いスポーツクラブ活動ではマウスガードの着用の重要性を強調したいと思います。

歯並びが悪い場合、飛び出している歯ほど歯のケガを被る確率が高くなります。従って、歯並びを矯正により改善することも歯のケガの予防に繋がるかもしれません。

けんかや事故などは骨折を含めた、より大きな歯のケガをもたらします。冷静な日常生活を送りながら、歯のケガを出来るだけ少なくしたいものです。

参考文献 知っててよかった! 歯のけが 口のけが 月星光博著 クインテッセンス出版

2007年8月 1日 (水)

いびきが虫歯や歯周病を・・・

本日は、波田野先生の著書「歯から始まる怖い病気」の中からお届けいたします。

いびきが虫歯や歯周病を増やす

中高年男性で、朝、のどが渇いて目が覚めるという方がよくいます。

病院で唾液の検査をしてみると、唾液の量は十分に出ているという結果です。糖尿病を疑ってみたけれど、そうではない。

しかし、朝になると唾液が少なく、口が渇くという症状を訴える。こうした症状は肥満傾向の中高年男性に多いのです。

この場合は、睡眠時無呼吸症候群によるドライマウスが疑われます。

就寝前にアルコールを飲んだり、疲労が激しい、肥満しているという場合は、眠った時に舌が喉の奥の方へ落ちていき気道がしまるので、いびきをかく。

時には、呼吸も妨げられてしまい、酸素不足で目を覚ますので、しっかりとした睡眠が取れなくなります。

気道が詰まるので、出来るだけ空気を取り入れようと、寝ている間に無意識に口を開けてしまうので、唾液が蒸発してしまう。こうして、朝になると口が渇いてしまう。

唾液が減少すると、当然口の中の抗菌バクテリアや清浄作用が阻害されるので虫歯が進行したり、歯周病が悪化してしまう。これにタバコが加わったら、最悪であります。喫煙は血管を収縮させるので、余計に口の中が乾いてくるのです。

こうしたドライマウスを改善するには、専門外来で唾液を分泌する薬を処方してもらうほかに、口専門の保湿剤や保湿ジェルを使う方法もあります。

加えて、顔の筋肉を意識的に動かす事も必要です。口角をあげて笑顔を作ったり、出来るだけ顔の表情筋を動かして、しゃべってみると言うのも効果的です。無表情で誰とも話をしないというのでは、唾液は減少したままになってしまいます。

食事の時にも、ゆっくりと30回以上よく噛むこと。咀嚼筋が十分にはたらく事で、唾液腺も刺激されます。その際にどちらか片方で噛むのではなく、右で5回噛んだら、左でも5回噛むという具合に、満遍なく両方の咀嚼筋と歯を使うことがポイントです。

現代は、口の中にとって、決していい環境とはいえないのです。しかし、ダメだからといって何の対策もとらないのでは余計に症状が悪化します。

家族や気の合う友達と楽しい食卓を囲み、ゆっくりと食事をすることも歯を守るには大切なことかもしれません。

参考文献 歯から始まる怖い病気 波田野尚樹著 祥伝社