顔の表情・しわについて1
今回から何回かに分けて、鶴見歯科大学教授の斉藤一郎先生の「不老は口から」からお届けいたします。
「口」を鍛えてしわもたるみも改善できる
顔の筋肉は口に集中している
口の機能が低下すると、顔立ちの若々しさが奪われていくことを、ドライマウスを例にとって見ましょう。
ドライマウスは唾液の分泌量が低下する病気です。ドライマウスの患者さんには、食事をするのもおっくうと訴える方が多くいらっしゃいます。唾液が少ないため、ものを噛む動作を避けるようになってしまうのです。
噛みごたえのある食べ物が苦手ですから、毎日の食事も、そばやうどんの様な麺類を、ほとんど噛まずにただ流し込むだけですましている方も多いようです。
本来、唾液の分泌は噛むことで促されるのですが、噛むことを嫌うためにますます唾液量が低下する、という悪循環に陥ります。
噛む回数が減ると、どういう事が起きるでしょうか。
一番顕著なのは、筋力の低下です。この筋力の低下こそが、しわやたるみが増えるいわゆる「老人顔」の原因となるのです。しわやたるみが増えれば、顔から若々しさは失われてしまいます。
それではどうすれば顔の若々しさを保てるのでしょう。その方法について取り上げていきましょう。
年齢が50歳でも、誰が見ても若く見える人もいればずいぶん老けて見える人がいます。その印象を決めるのは顔です。もっといえば、「しわ」や「たるみ」です。
たとえば、口の横に深い縦じわがあるだけで、かなり老けた印象を持たれてしまいます。
顔の筋肉の約70%は口の周りに集中しています。従って、口の周りの筋肉を適切な方法で鍛えることによって、しわやたるみのない、いつまでも若い容貌を保つことが可能になります。
筋肉は使われなければ萎縮してしまいます。これは年齢に関係ありません。10代、20代の人でも使わなければ筋肉は劇的に落ちてしまいます。
スポーツに激しく打ち込んでいた人が運動をやめた途端。「筋肉は脂肪にかわった」と苦笑いした経験をお持ちの方もいると思います。
いつまでも筋肉を若い状態で保ち続けるには、日々のトレーニングが必要です。顔の筋肉も同じです。トレーニングして動かしていなければ筋肉は落ちて、待っているのは年齢以上に見えてしまう老け顔という事になります。
明日へ続きます。
参考文献 不老は口から 斉藤一郎著 知恵の森文庫出版
顏の筋肉がほとんど口の周りとは あらためて
認識です。興味深いです。
そうですねガンバッテ下さい!