意外にスルーされている治療。
私が学生の頃の外科の講義では、抜歯に関して特別なプログラムが組まれていました(今のカリキュラムは分からないので不明です)。
講義の時間と実習の時間をこれでもかと十分に取って勉強しました。
抜歯に関しては、卒業後の講座に残った後も徹底的にしごかれました。インプラントや義歯を入れる際に抜歯後の骨の状態を良質に保つには抜歯時にしっかりと毒素を含んだ肉芽を除去しないといけません。
手術中はこの肉芽を触ってしまっては大量出血が起きてしまうのではと考え、あえて抜歯窩(歯の根の入っていた穴)の中の肉芽を取らずにしておく先生がかなり多いのです。
骨の中に毒素を含んだ肉芽を残したまま治癒していくので、健康的な骨にならないのです。
そのため、インプラント等の手術をした際に、原因不明の感染が起こってしまう確率が上がってしまうのです。
それと、抜歯の際に破折した歯の根を置き去りにしてしまうケースも増えていて、これも感染源になってしまうので注意が必要です。
しっかりとした画像診断と解剖の知識があれば肉芽の除去など恐るるに足らずなので、しっかりと除去して貰いたいです。




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