クワイエット・プレイス・DAY1
7月の連休の初日。大雨の中、福島にある映画館で「クワイエット・プレイス・DAY1」を鑑賞してきました。
もともとこのクワイエット・プレイスはジョン・クラシンスキー監督が1作目を監督・出演し、主演に奥さんで女優でもあるエミリーブラントを迎えてのホラー映画だったのです。
しかし、優秀な設定と可能性のあるキャラクターが存在したためどんどんと続編が誕生して、今回が3作目となります。
この映画は宇宙からクリーチャーが突如飛来して、人を襲っていくという単純な話なのですが、そのクリーチャーは全く目が見えないのです(というか、眼が無いのです)。しかし、顔中が耳の様な構造で、どんな些細な音にでも反応し、その音の原因を破壊もしくは虐殺してしまうという性質があるのです。
そのため、例え近くにクリーチャーがいたとしても音さえ立てなければ安全なのです。
クワイエット・プレイス1と2は、音を出さずに生存出来るかというサバイバル的な感じだったのですが、今回の3作目はクリーチャーが地球に降り立った初日を描いているため、まだクリーチャーの目的や弱点が分からない状況なのです。
1、2作目とそれぞれ困難な状況(ノイズ)を生み出す要素が有りつつ、乗り越えていくのですが、3作目の今回もその要素が盛りだくさんです。とにかく音を立てたら即死なんですから。
まず主人公のサミラ(ルピタニャンゴ)は余命幾ばくも無いホスピスに入院中の女性。それと愛猫。水恐怖症(水に潜ることが出来ない)のエリック(ジョセフ・クイン)。
あまり身体をうまく動かせない女性と猫と水が苦手な男性。これだけで騒音無しでは移動出来ないのが容易に予想できます(後にクリーチャーは水の中には入ってこられないと判明します)。
この2人+猫の目的はセーフゾーンへと逃れる事ではなく、余命幾ばくも無いサミラの最後の願い(これはこの映画を観れば分かります。ネタばれになるので)をかなえる為の行動となるのです。
前作は最後の最後まで、全身に力が入った状態での鑑賞だったのですが、今回はよりよい終末への準備といった赴きが強く、とても心に響く作品になっているのです。前2作も傑作でしたが、今回の3作目も素晴らしいホラー映画に仕上がっています。
しかし、しかしですよ。この映画、全く評価されていないのです。前回の時も思ったけど、上映館が少ないし、上映本数も少なく、一番小さなスクリーンでの上映。しかも今回などパンフレットも無かったのです(もともと作らなかったみたい)。こんなことってある?
私はパンフレットを収集していて、映画鑑賞後に映画を思い出しつつパンフレットを読み込むのが何より好きなのに(涙)。館内もガランとして観客もかなり少なかったです。
こんなに良い映画なのにね。
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