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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
毎日のケアについてのアドバイスを載せていきます。
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2023年11月20日 (月)

この季節の歯科治療の考え方

以前にこの話題をブログに載せて、結構な数のご批判を頂いてしまったのですが(苦笑)、自分の考えにブレは無いのでもう一度書こうかなって思います。

医科と歯科の一番の違いはその治療目的の性質にあります。

医科の場合は最悪「死」を意識する場合がありますが、歯科ではあまり「死」を意識する事は少ないです(口腔癌や舌がん等の危険の高い疾患はありますがまれです)。

では、歯科では何が低下するといえば、「生活の質の低下」が見られます。

例えば整形外科で外傷性の複雑骨折の手術をした場合、かなりの割合で神経の麻痺の症状が見受けられます(間違っていたらすいません)。しかし、その麻痺を非難する患者さんは少ないと思います。もしかしたら足を切断するかもしれなかったのに、麻痺だけで済んだとなると聞いた事があります。

しかし、歯科で麻痺等が起きたら大問題です。なぜなら口腔とは感覚器官だからです。しゃべるときに唇の感覚が無いと発音に問題が出るし、舌の動きが悪くなれば咀嚼が出来ませんし、何より精神的に落ち込んでしまうでしょう。

そういった事から歯科では患者さんの生活の質を重んじて診療をしていかないといけないのです。

例えば、治療をしないといけない「歯」があるとします。

季節が4月や6月なら躊躇無く治療の選択をします。

しかし、これが11月や12月の師走ではどうでしょうか?

もちろん、歯が痛い場合や、治療しないと大変な事になる場合は治療を選択しますが、あえて治療を先延ばしにするという事もあり得ます(これは当院での話です)。

お正月の家族団らんの際に美味しく食事がしたい時に、治療中の歯があればかなり辛いかもしれません。

痛みが無くて、今のところは普通の生活出来るという患者さん限定になりますが、そういう場合は年越し後に、生活が落ち着いて治療が出来る時期が来てからでも遅くないと思います。

何度も言いますが、これは歯の治療を医療機関に薦められたけど、患者さんの感覚に「痛みや違和感」が無い場合は先伸ばしにしたり、「治療をするか再相談」も視野にいれても良いかも知れないということです。

まあ、賛否両論ありますが、当院ではあまり無理はしないでねってスタンスです。

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2023年11月14日 (火)

迷いが無くなってきた治療方

話しやすい雰囲気を自ら努力して作っているので、患者さんからは良く質問されます。そんな時に自分の中で確固たる診療の基準が無いと患者さんによって治療説明が変わってきてしまうので辻褄が合わなくなってしまうのです(汗)。

私の診療の基準は噛み合わせ(特に顎関節を中心に考える)にしています。

(若い頃は色々と考え込んでしまい、説明が二転三転して患者さんを混乱させてしまっていたのです)

だから最近の私の考え方は非常にシンプルで迷いがなくなってきました。ただ私の治療方法は私だけが出来るというわけでは無くて、誰にでも出来るシンプルなやり方です。

きちんとデータを取り、そのデータに沿って治療を淡々とガイドラインに沿って行っているだけです。

この治療の利点はデータを元に行っているので、上手く治療結果で出ない場合は患者さんに断って、少し治療の工程を戻って見直す事が出来る事です。このやり方を確立してからはあまり治療では悩まなくなりました。

もちろん、患者さんの口腔内の状況によっては保健治療では難しい場合もあるし、通常の治療期間よりも長くなってしまう事が出てきますから、そこは患者さんと話し合い、治療期間や治療方法、治療費等々を詳しく詰めて行くことで解決出来ています。

ただ、私にも難しいという場合があって、それは患者さんがご高齢で話し合いが出来ない場合(認知症等々)は難しいです(苦笑)。

また、自分の治療方法が確立してからは、他の先生との治療での交流等にストレスが感じられるようになってきました。特に自分と同じ分野の噛み合わせの先生とはあまり詳しくディスカッションしなくなりました(同じ理論の先生とは別です。理論的な展開をする先生のお話は非常に面白く、自分も知識の吸収が出来る事があるので、研修会等に参加して見たくなったりしますが)。

一番頭が痛いのは、経験だけで理論が無く「私にしかこの噛み合わせが出来ない」って公言している先生の「異次元理論」は近づかない様にしています(笑)。

(データも顎関節との関係を無視した噛み合わせ理論なんて危険過ぎます)

そういう事を聞きに行っている歯科関係者も苦手です(苦笑)。その信者の先生や技工士さん達には申し訳ないのですが、話を聞いても迷ってしまうばかりでメリットが無いので、最近は少し距離を取っています(どうやら私の方が変わり者の歯科医って思われているみたい)。

というか、私が距離を取られているのか!!

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2023年11月 8日 (水)

噛み合わせの治療とは。

医科には沢山の科(内科、外科、小児科、整形外科、眼科等々)があるのですが、歯科は一般歯科、歯科口腔外科、小児歯科、矯正科ぐらいしか聞き覚えがないと思います。

しかし、実際の歯科も医科に負けない位、細かい区分枠があります。歯科大学病院が沢山の階で診療が必要なのはその為です。

ですから、歯科の治療を患者さんが望む場合、大学病院の様な治療の縦横の関係がしっかりした環境で望むのなら別ですが、歯科を開業医で治療を望む場合は、事前にその先生が何を治療の主軸に置いているかを調べてからの方が、治療が効率的に進みます。

歯科の開業医を大まかにいえば、歯周病をメインに置いている予防系、噛み合わせや顎関節をメインに置いている機能系、義歯やインプラントをメインに置いている欠損補綴系、抜歯や小手術をこなす事が出来る手術系に分けられると思います。

当院は、基本的にすべてが出来るハイブリッド型なのですが、私が基本的な主軸においているのは噛み合わせと顎関節の治療です。

顎関節の治療を行っていて感じた事なのですが、大抵の患者さんは開口運動(一般的にしゃべる位に口を開ける)は問題なく行えるのですが、滑走運動(ハンバーガーを食べるみたいに大きな口をあける)が出来ない患者さんが多いです。しかし、しゃべる位には口が開くし、それで不便が無いために、自分が「顎関節症」になっている事に気がつかないのです。

人間の顎関節は両耳の直ぐ前に位置しています。そのため左右にあるのです。その顎関節の主要パーツでもある下顎頭は下顎骨の後方先端に着いている関節です。その下顎頭がある下顎骨には歯が生えています。

ですから、歯の生え方が左右バラバラだと、顎関節の左右の位置もバラバラと言うことになります。

左だけ動くけど、右はあまり動かないというのは、「歯の噛み合わせが悪いので左右の顎関節の状態も悪い」という事になるのです。

これは現実生活の中に置き換えると、噛み合わせが非対称ということになりますから、凄く負荷が大きい歯と負荷がまったく無い歯に分けられます。負荷の大きい歯は歯周病にもなりますし、知覚過敏にもなるし、虫歯にもなるし、最悪歯が割れたりします。

こういった事を注視して治療を行うのが『噛み合わせ歯科医」です。

そのため、初診で来た患者さんの歯に掛かっている負荷を少し楽にしてあげると、途端に痛みが無くなったりもします。不思議ですよね。

だから、歯が痛くなったらすべて歯の虫歯や歯の神経のせいにせずに、まずは口の中の噛み合わせや顎関節の機能が十分に機能しているかを調べてみる

2023年6月 6日 (火)

矯正の材料が足りない!!

最近の私の治療の中心は顎関節症となっているのです。

その顎関節症の治療は主に矯正治療を行いながら行うのです。左右の顎関節の状態が同じになるように噛み合わせを揃えていくのです。

その矯正治療では勿論材料が必要なのです。私が使っている矯正のワイヤーはゴムメタルという材料なのです。

しかしこのガムメタルが全く手に入らないのです。

今のところ少し診療室に在庫があるのです対応出来ているのです良いのですが、ありがたい事に新しい矯正を開始するスピードの方が勝っているので、どんどんと在庫が減っているのです。

大体ガムメタルを注文して半年くらいでようやく1〜2個入荷するという具合。

嬉しい悲鳴なのですが、この材料がないと仕事にならないので焦りが半端ないです。

もう毎月発注するしかないですね、対策としては。

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2022年11月 8日 (火)

コンデュロイグラフ(キャディアックス)の追求・・スタッフ編

昨日のブログで、顎関節部の波形(コンデュロイグラフ)の勉強が楽しくて仕方がないって話を書いたのですが、先日とても嬉しい事がありました。

仕事が終わった後に、ふと第二手術室(当院で一番大きい診療室)でスタッフが集まって、コンデュロイグラフ(キャディアックス)の勉強会を自主的にしていました。

何度も書きますが、顎関節部の動きを読み取る事が出来たら、噛み合わせの理解を一気に加速する事が出来るのです。その一番の近道は、徹底的に繰り返し繰り返し勉強して、患者さんの口腔内や顎関節を調べ尽くすしかないのです。

私一人が出来ても駄目です。それをサポートしてくれるスタッフも私に着いてきてくれないと。

仕事が終わって疲れてきるのに、本当にありがとう。

これからもよろしくね。

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2022年6月15日 (水)

奥が深い親知らず抜歯。

ほぼ毎日のように親知らず抜歯の手術があります。

埋伏抜歯といって「骨の中に埋まっている親知らず」を抜歯する事が多いです。

骨に埋伏している親知らずの抜歯にはCT(断層撮影X線)が必須です。

神経の位置と親知らずの位置関係を確認しながら歯肉の切開のデザインと骨除去の部位を確認しながら行います。

CTの画像診断をしっかり行えば、手術時間がかなり短縮出来ます。

親知らずが埋まっているであろう部位に切開とピエゾ(骨を除去するための超音波切削器具)を用いて親知らずを露呈していきます。

親知らずが肉眼で確認出来るくらいまで切開出来れば後は、親知らずの萌出方向と角度を頭にいれて、ドリルで切断後、ヘーベルという機材で親知らずを引き抜くだけです。

先日の事ですが、親知らずの抜歯に大変手こずってしまったのです。

親知らずの抜歯は、脳内シミュレーションが非常に大切です。親知らずの歯冠がこの位置に見えるから歯根はこっちの方向へ伸びている、みたいなシミュレーションを行いヘーベルで抜歯を行うのですが、その手こずった親知らずは歯冠の形が奇形で歯根の方向がまったく予想出来なかったのです。

CTで方向を確認しているはずなのに、そちらの方向へ歯根がないのです。

そのため抜歯のために力を入れても、入れる方向が違うのかびくともしません。

結局、予定よりも大幅に骨を除去し、親知らずの全体像を見えるようにして抜歯しました。

歯冠が奇形だったので、自分が咬合面(いわゆる歯の食べ物を噛む面)と思っていた部位が咬合面ではなかったのです。

またこんなこともありました。

親知らずの抜歯の90%以上が終了しかけていて、本来なら抜けてきてもおかしくない状況なのに抜けてこない。

そこで、歯冠の右に力をかけていたのを、左側に少しかけた時に、「スルっ」と抜けてきたのです。

今まで沢山の親知らずを抜歯してきましたが、まだまだ知らないこと、勉強になることがあります。

どんな仕事でもそうだと思いますが、私の抜歯の技術もまだまだ伸びしろがありそうです。

(写真は10代の上顎埋伏親知らず。歯根未完成歯)

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2021年11月 4日 (木)

CEREC

近年の歯科用金属の高騰の煽りを受けて、重い腰を上げねばならないと、打開策(金属に変わるモノ)を求めて宇都宮のプチ勉強会(といっても、業者とのマンツーマンだったけど)へ参加して来ました。

この器具は「セレック」といって口腔内スキャナーとレジンやセラミックのブロック体をその場で削り出して「歯」を作成するというもの(基本一日で作成出来るといううたい文句)。

もう既に多くの歯科医院で導入されている器具ではありますが、当院では技工士さんが3人も常駐しているので、要らないと思ったいたのです。

しかし、歯科の時代の波に取り残されるのも恐怖を感じていたのも事実なので、今後はかなり前向きに検討していきたいと思っています。

当院は技工士さんがいますので、平均的に歯科医師だけ常駐の場合のセットでは無くて、技工士さんが使用出来るグレードの機材を導入しなければ行けないのでかなりの割高(かるく超高級車が買えるくらい)なので慎重に金融機関その他の関係者さんと相談しないといけません。

それにしても凄い性能だし、院内の診療システムも変更しないといけません。

問題が山積みです。

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2021年10月17日 (日)

無理強いはしません。

承認なしに、人の体に傷を付けることを「傷害罪」といいます。

医療機関も「その必要があったから」という大義名分はありますが、患者さんの承認・同意なしに治療を開始する事はありません。少なくとも当院は。

治療にはタイミングがあります。

そのタイミングとは、患者さんの口腔内や全身状態の状況(今行うと、バランスが崩れるとか体調的な問題とか)を見極めて治療の提案をします。

例えば、成長段階のお子様には「矯正治療の開始」を待って貰うとか、急いで開始するとか。

逆に高齢者の患者さんの場合、内科的疾患の状況如何では専門性の高い病院へ紹介するとか、体調が安定している「今」に治療を集中して行うとか。

先日、まさに今がそのタイミングという状況で「抜歯」を提案しました。

当初は承諾を頂いたので、予約をお取りして準備を進めていました。

しかし、抜歯当日「抜きたくない」と言われました。その歯は既に破折していて歯肉の内側が排濃が出ている状態でした。患者さんの体調を鑑みれば今が抜歯時期だったのですが。

私は基本的に患者さんが「やりたくない」といった場合は無理強いはしません。

但し、今やらないと危険と判断した場合はべつです(歯科でも年に何回かそういった症状があります)。。

その患者さんにも、その歯の状況を説明したのですが「抜きたくない」の一点張りだったので、仕方が無いですが抜歯処置は中止となりました。

その後に腫れて痛みが出る可能性があるので、心配なのですが。

タイミングがズレてしまい、病院へ紹介しなければならない可能性が高いので、今から準備して行いと・・・・ですね。

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2021年9月15日 (水)

一気にすべて交換。

昨日の話の続きでは無いですが、診療においても細かい箇所が見えづらくなって来ていたのです。

しかし、診療に関しては「目」だけのせいでは無かったのです。

開業いらい、ずっと歯科用ミラーのヘッド部分(鏡になっている丸い箇所)を交換もせずにつかっていたのです。

だから、鏡の箇所に傷がついたり、曇ったりしたりして見えずらくなっていたのです。

そこで、思い切って全てのミラーを交換しました。

だいたい5〜60本くらいかな(自分で思っているよりも少なかった)。

それと掴みづらいピンセットも全て破棄して新しいピンセットと交換しました。

やはり新しい歯科用ミラーは曇りもせず良く見える。

よくもこんなに見えずらいミラーで診療していたなと自己反省。

今後は3年事に新しいミラーへと交換する事にしました。見えずらいミラーだけ交換すると、どれが新しくてどれが古いのか分からなくなるので、一気に毎回交換する事にします。

細かい事ですが、これで少しは診療の精度が上がるはずです。

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2021年8月13日 (金)

共通点。

私の一番好きな場所は「自分の部屋」です(苦笑)。

診療でも口の中という細かい場所で精密な仕事をしていますが、プライベートでも模型制作という細かい作業を繰り返しています。

模型制作が出来る理想の部屋造りは今も模索中なのですが、現在はかなり作業しやすい場所になっています。

模型作りは曲線で出来上がってるプラスチックの部品に微妙な力を加えて筋彫りといって彫刻を加えたり、ヤスリで削ったりを繰り返します。曲線のプラスチックなので、力の入れ方を間違えると滑ってしまい手を怪我したり、プラスチックの部品を壊してしまったりしますので、微妙な力を入れて丁寧に作業する必要があります。

歯より柔らかいプラスチック部品を壊さないように、しかもブレない様にきっちりと固定してながらの作業になりますので、体全体では力をいれますが、指先だけは力を入れずにフェザータッチで作業しますので、本当に難しいです。

この作業で学んだことは、物を彫ったり切ったりする作業に力を入れすぎてしまうと上手く削れないのですが、力を抜いて作業すると刃物の先を変形させる事なく対象物を切っていくので良く切れると言うことです。切りたい時こそ力を抜くということです。

これが歯科の仕事に多いに役立っています。

歯はエナメル質という硬い部位と象牙質という柔らかい部位があるのですが、虫歯の治療は、この境目の作業が多いのです。硬いエナメル質を削ろうと力をいれて切削してしまうと柔らかい象牙質に大きなダメージが加わります。この際に、力を抜いて切削器具の能力を100%発揮させる様に力を抜いてゆっくり丁寧に削っていくと痛みも少なく目的の虫歯や根管内の汚物を除去しやすくなります。

模型作成も歯科治療も細かい作業を力を抜いて根気強く丁寧にがコツです。

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2021年8月 5日 (木)

50歳代の退化。

先月末に3日ほど臨時休診を致しました。

その際はご迷惑をお掛け致しました。

3日、まったく歯科の世界からはねれているだけなのですが、治療を開始した朝から午前中までの半日は、全く腕や指が動かなくて難儀しました。

たった3日仕事から離れていただけなのに・・・。

これを教訓にすると、あまり仕事から長期離脱はしない方が無難です。

長期離脱する時は、子供や後継者が出来た時か、引退する時ですね。

50歳代の脳の退化っぷりには冷や汗ものです。

まいったね。

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2021年7月16日 (金)

無計画治療。

開業期間が15年を超えると、色々と変化を感じる事が多いです。

開業当時は30代だったのに、今は50代だから、昔から比べたら歯科の技術や診断能力は段違いで今の私の方が良い歯科医師だと思います。

開業当時は治せなかった疾患も、今では普通に治す事が出来ます。おごりは大敵なのですが、何分比較が昔の自分なので、今回は大丈夫でしょう(笑)。

昔の私は、技術のスキルを多く勉強していました。例えば、歯の抜き方、インプラントの手術の仕方、歯の根の治し方、歯周外科の術式、歯の削り方等々です。しかし、手術の仕方が上手くなっても何にもならないというのは、歳を重ねるとよく分かってきます。

問題は、「出来る(歯科の技術)」では不十分で、患者さんの口腔内の状態を見極める診断力と、どんな状態でその技術を活用するか。。。。の判断が重要だと思うのです。

だから、昔の私もそうでしたが、インプラントは出来るけど、やって良い状態なのか、やっては駄目なのか、歯を抜歯すべきか、保存すべきか等々の判断が曖昧で下手。

勢いに乗っている若手の歯科医師と私の違いは、自分の技術に《 ブレーキ 》を掛けられるか、若手が知識不足で手が出ない症例を、内科的知識と患者さんの生活環境を見極めて処置という《 アクセル 》が踏めるかだと思います。

先日、車の免許を返納してしまった高齢者の患者さんがいるのです。車が無いので、遠方の私の歯科医院にへ来られないということで、近場の若手の先生の歯科医院を受診したそうです。

そこでは、患者さんが診て貰いたい入れ歯には手をつかず、手を付けなくてもよい状態の良い歯が折れているとの診断(実際はまったく折れてはいませんでした)で、神経の処置を始めてしまったのです。

実際は、折れてもいない健康な歯の神経を抜く行為ですから、患者さんにとっては悪夢でしかありません。しかも、その高齢の患者さんが内科的疾患があると分かった時から麻酔等の身体に負担のかかる薬剤の投与は止めてしまったというのです。

毎回、麻酔無しで神経の存在する歯を削って(麻酔なしで神経を抜こうとしていたので、痛いに決まっている)いたのだから、患者さんとしてはたまったものではありません。

その若手の先生は、とにかく自分のスキルを上げたかったのかなと思います。患者さんの利益よりも自分の経験を積む方を優先してしまったのでしょう。患者さんは入れ歯を診て貰いたかったのに、関係のない、痛みの無い歯に難癖を付けて新しい技術を、その患者さんを使った試してみたかったのでしょう。

しかし、患者さんに内科的疾患があると、処置後に気がついてしまい、削ってしまった後に、削った責任が取れない行動を起こしてしまった。

患者さんとしては堪った物では無いと思います。望んでいた治療は受けられす、今まで何の問題も無い歯を削られ、しかもその歯を治療出来ず、痛みだけを与えてしまった。これでは、歯科の信頼性は地に落ちますし、不信感しか募らないでしょう。

その若手の先生は、今後こうした苦い経験を積んで成長していくでしょうけど、今回は順番がバラバラでした。

まず、その先生は「歯を削る」が一番で、患者さんの内科的疾患や主訴をないがしろにして、無計画で欲望のままに治療を始めてしまったのが敗因です。

まず、患者さんの状態を見て、治療計画を立ててあげるべきでした。患者さんの生活環境や内科的疾患がある場合は、「本当はやった方が良い治療」もあえて行わないという選択も必要だと思います。なぜなら歯科は外科に分類されますので処置によっては口腔内のバランスが崩れてしまうからです。

若手の先生は、その患者さんに麻酔を掛けないで神経を抜くという処置をしようとしていましたが、もっと内科の知識や全身疾患を勉強されて、ある程度は麻酔を掛けても大丈夫と言うことを学んだ方が良いと思います。体に優しい麻酔薬もあるのですから。

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2021年7月 8日 (木)

シークエンシャル咬合入門書。

今の私の咬合(噛み合わせ)の基礎となっているシークエンシャル咬合の理念を習得している時は、本当に大変でした(苦笑)。

それなりに咬合には自信があったのですが、まるで新しい言葉を習っている時の様にちんぷんかんぷん(苦笑)でした。それでも、これしか自分には無いと言い聞かせてとにかく石に齧り付いても物にしたくて頑張りました。

勉強を開始して、1年半くらい経過してからようやく、理解し始めて、そこからはどんどん知識以外にスキル(技術)の練習を開始しました。今でも技術は褒めらたものではありませんが、その拙い知識でも多くの患者さんを救う事が出来ました。

世の中の歯科界には数多な咬合理論がありますが、私には一番しっくりとくるのは、このシークエンシャル咬合だと自負しております。

今、もう一度基礎からやり直そうと思いまして、勉強し直しております。理解は出来ますが、まだまだ難しい理論でやりがいを感じております。

一人で、診療以外の時間で勉強していると、どうしても行きずまりを感じてしまい沼にはまってしまうのです。そんな時に、この理論を勉強しようと思ったときに購入した初心者向けの入門書の様な本があったなと思い出し、再度読み返してみようと思ったのです。

当時は、難しくて苦戦した内容も、現在は患者さんに実践している内容なので、スポンジが水を吸収する様に頭に入ってきます。

基礎的な内容ですが、実際に行動に移した後の再読は、面白いくらい理解できます。

入門書など馬鹿にしないで今後も一度勉強の内容を振り返りたい時には入門書などにも戻っているのも良いと感じた勉強方法でした。

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2021年6月18日 (金)

学生さんの治療。

現在、衛生士学校の学生さんが当院へ実習へ来ている事は以前のこのブログでも書いた通りです。

私が実習生にお願いしている事が幾つかあります。

一つ目は、患者さんが来院する医療機関なので、とにかく清潔に使用する事。

二つ目は、恥ずかしがらず何でも質問する事(こんな事を聞いたら怒られるとかは考えずに)。

三つ目は、休まず、提出物はしっかり記入する事です。

上記の三つを守っていれば、とりあえず私は怒ったりしません(苦笑)。

最初はなかなか質問してくれなかったのですが、私の方から「質問ない?」としつこく聞くことによって、学生さんも遠慮無く質問してくるようになりました。

ある程度学術的な質問が落ち着いてくると、患者さんの治療の質問に移ってきます。

あの患者さんは、なぜあの治療方を選択したのか???あの治療法の目的は?あの治療で使っていた器具の使い道は?根の治療のやり方や薬の選択は?噛み合わせ治療の考え方?他の歯科医院では行っている治療をなぜ当院は行っていないのか?などなど重箱の隅をつつくような細かい質問がどんどん出てきます。

学生さんも治療に興味を持ってくると、自分の口の状態を質問してくるようになります。

なら、一度X線を撮影してみればという流れになり、そこから「私ならこういう治療をするかも」「歯科は年齢や時期が大事なので、今の年齢ならこの治療をするかも?」といった個々の説明に入って行くのがいつものパターンです。

当然、その流れで行くと、私の治療をお願いしますって事になります(笑)。

私がお願いされる事が多いのが、親知らずの抜歯と咬合治療です。

今回も2人の学生さんの治療計画を本人達と考えて、治療を行いました。

なかなか楽しい時間です(笑)。

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2021年6月 3日 (木)

努力の先にあるもの(叱られ覚悟ブログ)。

子供の頃に一度母親に、「お前は必ず2回失敗する子だね」とため息をつかれた事があります。

実を言えば、それを母親に言われた時に、「マズイ、親には分かっていたんだ」って恥ずかしい思いをした事があります。実は自分でも分かっていたのです。2回失敗癖の事は。

私は子供の頃、危機感をあまり持たずにのんびり育ってしまったので、友人との競争(スポーツや勉強など)には全く興味が無く、負けず嫌いの反対の「負けても気にしない」という駄目な性格でした(苦笑)。

だから、なにをやっても長続きしないし(飽き性)、反省も無し。

本当に親からしたら、心配の塊みたいな子供でした。

そのため、何事にも本気で取り組まなかったので、1回目は知識不足や、やる気の無さで失敗。2回目はおめでたい性格だったので、「まさか、2回は失敗しないでしょう?」と人生を楽観視して、反省と復習をせずに失敗してしまう・・・・こういうことを繰り替してばかりいました。

大学を2回留年した時も同じ気持ちでした。ただ、大学は親から離れて一人暮らしだったため、頼れる人はいないし、友人は先に歯科医師になっているし、後輩は先輩になっているしで、精神的にかなり落ち込んだし、反省もしました。

そこから、同じ境遇の友人(苦笑)と相談して、気持ちを入れ替える事にしました。

こんな生き方をしていると人生詰んでしまうと思ったから。

これが良かったです。今考えると。

どんな風に考えたかと言えば、「とにかく失敗しないように頑張る。もし失敗してしまったなら、自分の物になるまで練習したり、勉強する」という風な感じ。

これで、2回失敗癖が減りました。2回失敗してしまったとしても実りの多い経験になりました(以前は経験にすら成らなかったです。反省が無かったので)。

前置きが長くなってしまいましたが、何が言いたいかと言えば、毎日行っている失敗しないための努力は、全て生活する為に行っている努力だということです(人生を詰まない為)。ゲスな言い方をすれば、その努力は必ず「稼ぎ」に繋がっていなければならないといけないと考えています。

《 稼ぎがあれば、精神的に余裕が出るし、スタッフを幸せに出来るし、最新の機材や新しい技術を研鑽しやすくなり、患者さんに貢献できます 》

稼ぎに繋がらない「努力」は、「趣味」だと思っています(趣味は何度失敗しても良いし、それも楽しいし)。

医者や歯科医師は、スキルや知識を向上させないと行けない職種です。人の体に触れる職業で責任が伴いますので。

だから、人体の構造(我々は口腔や顔面の解剖)を熟知していないといけないし、スキル(技術)も向上させないと行けません。一度スキルを身につけようと決心したなら、何度も何度も何度も何度も練習して練習して練習を繰り返す必要があります。

そうして身につけたスキルは、自分自身の体に定着して、医療を施す事が出来る様ようになり、脳が瞬時に術野に反応し、勝手に指先が動く様になります。ここまで出来て初めて医療です。

だから、一つの技術を身につけたら、おいそれと次の技術には行けません。深掘りして自分のものにしないと。

ジャンボジェット機の免許は、飛行機の機種ごとにあると聞いています。免許以外の飛行機は飛ばせられないと聞いています。慣れないと多くの乗客の命を危険にさらすので。

現在は歯科医師過剰時代と言われています。

多くの歯科医師は貧困に喘いでいます。しかし、残酷な言い方をすれば、貧困に喘いでいる歯科医師が不真面目という訳ではないのです。彼らは実に多くの研修会や学会に真面目に何度も何度も通っています(同じ研修会に2回も3回も通っている強者もいます)。しかし、それが稼ぎに繋がっていない。

だから、通っている研修会は趣味なのかもしれません。勉強会に出席している友人に会いたいとか親睦を深めたいとか。

多分、これを読んで不快に思っている先生も多いかと思います。しかし、これが現実です。

私は不謹慎だとお叱りを受けるかもしれません。

ストレス過多のこの世の中、口腔の疾患は溢れています。患者さんが減っている訳では無いと思います。

研鑽を積んで、それが実りに繋がっている先生は、良い努力を続けているのでそれを継続するべきですが、全く患者さんに恵まれない先生は、努力のベクトルを自分に向け過ぎですので、患者さんへ向けるべきだと思います。

上から目線では無く、患者さん目線で。患者さんの分かる言葉で説明し、安心を提供する。それが医療。

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2021年5月21日 (金)

知覚過敏。

もっとも厄介な治療の一つが「知覚過敏処置」だと思っています。

知覚過敏が起きるメカニズムは、歯表面の象牙細管といわれる神経に通じている小孔が露出してしまう事により起きる症状です。

その神経に通じる小孔に冷たい液体や空気が入り込むと、「冷たいものがしみる」という現象が起きます。

治療が厄介といいましたが、治療が難しいという訳ではありません。

その生じた小孔を埋めてしまえば良いのです。その埋める材料は、知覚過敏用の薬剤を染みこませても良いし、CRといわれるプラスチックで塞いでしまっても構いません。また究極的な治療として、しみるという知覚を発している神経を殺してしまう(神経を取る処置)を行う事でも解決します。

しかし、上記の処置は、色々と問題があります。

それは、象牙細管という小孔が露出してしまった原因を解明せずに処置(小孔を埋めても)をしても、直ぐに取れてしまうことです。

冷静に考えてもらえば分かるのですが、自分の硬組織でも剥がれてしまう様な原因が存在する口腔内で、材料の素材が持つわけ無いのです(いくら強力な材料であっても)。

象牙質は、エナメル質と歯肉によって覆われています。すなわち、エナメル質の欠けや脱落、歯肉の退縮が原因で、象牙細管が露出しています。だからエナメル質の欠けや脱落の原因(多くは巨大な力が歯にかかっている事が原因)と、歯肉退縮の原因(歯周病や力がかかっている)を解明して、露出した原因を除去してからでないと、本当の治療にはならないのです。

神経を取ってしまうという治療もあると説明しましたが、もともと知覚過敏は起こるほどの問題を抱えている歯の神経を取ってしまって、耐久力を奪ってしまうと、一時的には良いと思いますが、歯の寿命は恐ろしく短縮されます。

こういった治療は、地道に歯周病の治療と咬合力(噛む力)のコントロールと地道にやっていくしか無いのです。

しかし、この治療は患者さんに受け入れて貰える事が少なく(そりゃ、結果に即効性が無いので・・・)、大変苦労します。。

直ぐに神経をとって、被せものをすれば解決してしまうという選択をすれば良いと思われがちですが、それを繰り返すと、10年後には悲惨が口腔内となってしまうでしょう。

出来るだけ、削らず、原因の解明と対処を地道にやるしか無いのです。

理解を得られない治療なのですが、患者さんのためです(歯の寿命と口腔の健康を考えると)。

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写真は( ライオン歯科衛生研究所さま より )

2021年5月 3日 (月)

CT撮影。

衛生士実習で勉強に来ている学生さんが、当院で親知らずの抜歯を希望しましたので、先日撮影しました。

「人の体にメスを入れる」という行為は、非常に危険が伴う行為なのです。

そのため、CTスキャン等で、神経や骨の状況、齲蝕の有無、親知らずの植立方向等をしっかりと見極め、診査診断を行って、始めて部位の切開デザイン、手術プランを立案します。

ただ、親知らず周辺の骨等の状況は、簡単に変化するものでは無いですから、大きな事故や大きな手術等の特殊な事情が無い限り、何度もCT撮影を行う事はありません(親知らずの抜歯に関しては)。

ですので、当院では大きな手術(インプラント、親知らず抜歯、腫瘍の切除)がある場合は、必ずCT撮影を行う様にしています。

安全のために。

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2021年4月17日 (土)

分析の季節。

新生活が始まる4月だからか分からないのですが、顎機能の検査および矯正希望の患者さんがとても多いです。

やはり長年の口の違和感をコロナのマスクの生活のうちに、解決しておきたいという真理の現れなのでしょうか?

毎日、毎晩、資料作成と分析に追われております(笑)。

楽しく、贅沢な時間です。

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2021年4月 7日 (水)

歯が痛いのです。

歯が痛いのです。ここ2ヶ月くらい。

私は常日頃、患者さんの歯痛の悩みを受け止め、アドバイスや治療を施しています。

もちろん、治療を行うのは最終手段。基本的には痛む理由を患者さんに説明して、再発しないように、治療費が掛からないような生活をアドバイスする事の方が圧倒的に多いです。

全ての患者さんの痛みを「歯を削って埋める」「歯の神経を抜く」を繰り返していれば、私の体は持ちませんし、患者さんからの信頼を失ってしまうでしょう。

本当に治療しなければいけない歯牙は、生活環境を改善しても痛みが取れない場合と齲窩が象牙質や神経(歯の深い所まで)にまで達してしまった場合のみなのです。

歯が痛む場合の大きな原因は、歯に長時間負荷が掛かっている時です(私はそう考えます)。

「硬い歯」と「硬い歯」が硬い食物を挟んで、万力の様に日々砕いているのですから、噛みどころが悪かったり、歯と歯が長時間食いしばっていたら、歯を支える歯根膜というスプリングが歪みの伸びきって痛みを発します。

しかし、体は生き物なので、工業製品の様に一度壊れてしまったら交換するまで直らない機械では無く、壊れた原因を取りのぞき、改善してあげれば元に戻りやすいです。

で、私の歯が痛い原因ですが、自分が歯医者なので良く原因が分かっています。

ここのところ、難しい手術や細かい矯正治療などが続いたせいで、治療中は食いしばって治療しているのです。

私は細かい治療をする時は、息を止めて、歯を食いしばり、集中して行います。

特に右の上顎小臼歯に強く当たっている事が多いと自覚しています。

まさに、その歯が夜にシクシクと痛みます。

土曜から日曜日の診療が無い日は、歯の痛みが「ピタッ」と収まるのです。

夜中などはマウスピースなどを装着して歯を守れるのですが、診療中はマウスピースをして治療は出来ないのです。途中で説明しないと行けないし、コロナの関係上、患者さんの前でマスクを付けたり外したりも出来ないので。

しかし、自分の歯がシクシクと痛みながらの、患者さんの歯の痛みを改善しているというのは、何だか皮肉なものです。

長期の休みが欲しいこの頃です。

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2021年4月 6日 (火)

下を向いていた日。

先月初めの頃の事です。

その日は、午前中に矯正の患者さんのブラケットという器具を歯に付ける治療がありました。矯正におけるブラケット装着は、矯正治療の中でも1,2を争う大事な行程。

このブラケットの装着のズレがあれると、歯の移動に大きく誤差が生じやすいので、とても緊張します。

歯にしっかりと強度を持たせてえ接着しないと、矯正中の脱落の原因ともなりますので、注意が必要です。だから、ブラケット装着の前日は緊張でソワソワしてしまうのです。処置中は終始下を向いて口腔内を診て作業を行いました。

その日の午後の前半も矯正の治療でした。勿論、集中して口腔内を凝視しながらの作業でした。

午後の後半戦は、親知らず抜歯2連発。矯正やら親知らず抜歯以外の時間は根の治療や虫歯の治療が続きました。

その日は説明をする治療が少なかったので、ずっと治療していたという感想でした。

全ての診療が終了して、自宅に戻ったときに、1日下を向いて治療していたせいか、首が痛くて、吐き気をずっと催していました(食事中の方すいません)。

基本的に診療が続くと、腰が痛くなるのが普通なのですが、この日は首が痛くなってしまいました。

ヤレヤレ。

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2021年3月27日 (土)

嘔吐反射が激しい患者さん用の画期的な治療法が開発されないかな。

聞いた話ですが、私の祖父が私の母に「もう、どんな患者さんが来院しても対応出来る」と言っていたそうです。

多分、祖父がそんなこと言っていたのは60歳くらいの事かと想像するのです。

私も早く祖父の様に、「どんな患者さんでも大丈夫」と言ってみたいです。

私が一番自分の治療で、無力感(敗北感)を感じるかと言えば、「嘔吐反射が激しい患者さん」です。

基本的に治療さえ出来れば、大抵の(大学病院の様に入院を必要とする治療は無理ですが)症例には対応出来る様になってきました。

しかし、嘔吐反射だけは駄目です。無力感で一杯になります。

最近連続で嘔吐反射が激しい患者さんが初診で来院したのですが、全く治療が出来ませんでした。

今の歯科のテクノロジーの発展は凄いです。しかし、それは口腔内に触れることが出来る患者さん限定なのです。

嘔吐反射が酷く、治療が出来ずに苦しんでいる患者さんが大勢いるのです。

(治療は出来るけど、嘔吐反射で歯の型を採る事が出来ない患者さんは、局所麻酔を併用して治療を行います。口に器具を近づけることも出来ない酷い嘔吐反射の患者さんの事です。)

偉い方、どうか、一般開業医でも楽に嘔吐反射の治療が出来る画期的な治療方を考えて下さい。

(デジタルで歯の型が取れるようになって来てますが、口の中に器具を入れることが出来ない患者さんを救いたいのです)

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2021年3月18日 (木)

1〜3月の高校生歯科事情。

私がいる郡山は、高校生まで医療費が無料なのです。

これは非常に医療従事者にとっても市民の方にとっても大変ありがたい制度です。

何より、自分の子供の健康を気兼ねなく病院に相談出来ますから。

この制度は、高校生卒業までなのですが、毎年1月ころから、高校3年生が「卒業までに歯の治療を終わらせたい」といってかなり押しかけてきます(苦笑)。

当院で多いのは、「親知らず」を卒業までに全部抜きたいという依頼がとても多いのです(親知らずはお4本あり、4本ある人も1本も無い人もいます)。

私は親知らずの抜歯は、診療の中では大好きな部類で、しかも抜歯時間が早くて上手いと自負しています。

だから、親知らず抜歯の依頼があるのは嬉しい事なのですが、抜歯は体に負担のかかる診療の一つなので、1本親知らずを抜歯してから次の親知らずを抜歯するまでには計画的には行かない場合があるということがネックなのです。

一応計画的に抜歯計画を立てても、「腫れが引かなくて、今日は抜歯出来ない」とか「急に出かける用事が出来たので抜歯は中止したい」という急用が入ってしまうと延期するしかありません。これはしょうが無い事なので、なにも気にする必要はありません。

しかし、高校生の卒業は、その時を治療をまってはくれません(苦笑)。

卒業してしまった次の日からは、普通に診療費が発生してしまいます。

そういった事情から、1月から3月終盤まで、当院では水平埋伏値智歯(横に生えている親知らず)抜歯の手術が2〜3件、多いときは4件くらい入ります。

この手術の他にも新患や矯正、歯科治療が続々と入りますので、鬼の忙しさとなります。

もう診療が終わる頃には、ふらふらになってしまいます(苦笑)。

兄弟、姉妹が以前当院で親知らずを抜歯した経験のあるご家族だと、余裕をもって1年以上まえから親知らずの抜歯を計画的に行ってくれるので大変助かります。

ただ、このブログが出る頃には、既に予約の関係上、当院で卒業までに親知らずを抜歯するのは不可能です。

ごめんなさい。

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2021年3月 4日 (木)

治療を受ける際にはこれだけは知っておいて欲しいです。

開業も20年近くなってくると、色々と痛い目にも遭ってきています(苦笑)。

だから、開業10年を超えるころから、患者さんには本当の事を告知する様になってきました。

まあ、開業医レベルの歯科の告知は「死」につながる事なんて皆無ですから、せいぜい酷くても「抜歯」や「入れ歯宣言」くらいなものです。

しかし中には。入れ歯ですら入れられない程、口腔内の状況が悪化してしまっている患者さんもいらっしゃいます😩。

患者さんへ説明する時を段階を追って説明していくと、

ケース1

患者:「この歯を治せますか」

私:「大丈夫です、あまり削らなくても治療出来ると思います」

ケース2

患者:「この歯は抜かないでも大丈夫でしょうか」

 私:「歯の保存は難しいです。抜歯するしかないです」

患者:「抜歯した後は、どうなりますか」 

私:「両隣の歯が健全なので、ブリッジ、インプラント、義歯、どの様な選択でも大丈夫です。

 「ただ、両隣の歯の神経が既に治療済みで削った既往があるので、ブリッジが良いかもしれません」

別のパターン「ただ、両隣の歯が虫歯の無い健全な歯なので、削らない選択、インプラントや入れ歯がよいかもしれません」

患者:「入れ歯は嫌で、保険での治療が望みなのでブリッジでの治療を望みます」

私:「了解しました」

ケース3

患者:「痛みが酷くて、治療したいのですが、抜歯はしたくないのです。なにか方法はありますか?」

私:「なんとか、根の治療を行って、保存を頑張ってみましょう。ただ、抜歯になる可能性もあります」

別のパターン1

私:「残念ながらこの歯は既に支えの骨が消失・吸収してしまっているため、保存が難しいです。抜歯しか治療の選択はないと思います」

患者:「その場合、保険ではどのような治療になりますか」

私:「抜歯後は両隣の歯が存在しますので、ブリッジか入れ歯の治療となります。ただ、残っている歯の状態もあまり良くないので、ブリッジですと長期的に持たないかもしれません」

患者「入れ歯は嫌なので、長期間持たなくてもブリッジでお願いします」

別のパターン2

私:「残念ながらこの歯は既に支えの骨が消失・吸収してしまっているため、保存が難しいです。抜歯しか治療の選択はないと思います」

患者:「その場合、保険ではどのような治療になりますか」

私:「抜歯後は前後の歯が残っていないので入れ歯での対応になります」

患者「入れ歯は嫌なので、なんとか残せませんか?」

私:「ちょっと腫れと痛みと動揺が出ていますので、保存は難しいと思います。」

患者:「なんとか、なりませんでしょうか」

私:「入れ歯が難しい場合は、保険外のインプラントの治療の選択しかないと思います。ただ、抜歯に至った経緯を考えますと、口腔内の状況が悪いので、全顎的な治療が必要になるかと思います。」

上記の様な会話が毎日毎日歯科医院の中で繰り広げられます。

歯科医師は出来るだけ歯を保存してあげたいという気持ちを持って診療に望んでいます。

ただ最初に書いた様に、歯科では死亡になる症例というのは大変少ないので、患者さん自身が「まあ、痛くなったら歯医者に行こう」という気分でしかない方が非常に多いのです。

それと、歯科の落とし穴として、歯科の治療は「時間が掛かる」ということです。

短時間で治療がすむと思っている患者さんが非常に多いです。

10年虫歯や悪い状態を放置して、口腔内が完全に変形を起こしている状態を1ヶ月で治ると思っているのです。

たまに「時間が掛かりすぎだ、何回通院させれば気が済むんだ、金儲けの為か!」と怒り出す患者さんもいますが、そういった自己中心的なメンタル構造が、口腔内も痛くなったら歯医者で短時間で治せばいいかと短絡的に考えてしまうと思います。

先日も、「もう歯のクリーニングも終わったし、直ぐに新しい歯が入ると思った」と悲しんでいる患者さんがいました。しかし、人間の顎関節に無理なく変形した口腔内を治すにはあと何年かかかりますと説明したら愕然としていました。

何度も書きますが、歯科の治療は時間が掛かります。

メンテナンスの事を考えれば、一生の問題です。

手遅れになる前に定期的なメンテナンスを。

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2021年2月28日 (日)

成長を実感する時。

次の日の診療の中に、悩んでいる診療があると、結構悩んだり、落ち込んだり。

多分、殆どの医療系のDRなら経験があると思うのですが、いかがでしょうか?

夜中に院長室にこもり、文献を調べたり、ネットで調べたり、資料を整理したり。

こんな時には、患者さんの何百枚もある診療写真と文献を穴があくほど見比べます(笑)。

で、眠くなる前にノートに明日行う予定の治療の計画を整理して書き込みます。

多分、診療の成長は、こういった一人の治療の考察を行っている時に起きていると信じていて、悩んだ数だけ伸びていると思っています。

今も、かなり悩んでいる矯正の患者さんがいまして、診療日が近づいてくると、ソワソワしながら患者さんの歯の石膏模型を見たり、診療写真を見たりしながら対策を考えています。

先日、とても悩んでいる矯正の患者さんがいるのです。

しかも時間(期日)の制限があって、それまでに何とかしたいと思っているのです。

何冊も文献を持ち出しては、読み込みました。で、次の日の結局診療の決め手は、私の矯正の師匠でもある西山先生のデータでした。やはり悩んだときは基本に戻るのが一番です。

次の日に、前日決定した診断を実行して、本当に上手くいきました。

結果が出るのはまだ先ですが、少なくとも悪い結果にはならないと実感しています。

また少し成長したかな(笑)

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2021年2月12日 (金)

楽しみな治療

元々、整理整頓が大好きなのです。机の上をかたづけるのも大好きだし、自分の部屋をかたづけるのも大好きなのです。

最近は、資料の整理や分析といった頭の中の整理も大好きになって来ました。

多分、治療のスキルが上がったため、患者さんの分析が終了し、イメージした治療がその通り出来る様になってきたのが原因かなと思います。

そのため、分析の作業も楽しいです。顎機能を検査するキャディアックスも徐々に治療にフィードバック出来る様になってきたし。

何より楽しいのが、患者さんが開口障害(口が開けずらい、口を開けると痛い)といった症状が消えるように治癒出来るようになったのが、なにより、嬉しいです。

まだまだ勉強して、さらにスキルアップしたいです。

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2021年1月 3日 (日)

毎年難しい年末の診療。

またまた去年の話です。

毎年思うのですが、年末の診療はとても難しいのです。患者さんが年内までに終了したいと思う気持ちが高ぶりますが、診療側は、年末年始の診療休診期間に痛みや重大な事故が起こらない様に調節しなければ行けないのです。

そのため、大型の外科的処置(インプラント手術や親知らず、大きな腫瘍の切除)といった処置後に痛みが持続しそうな治療は極力控えるようになるのです。

しかし、年末の急患は、すべて歯肉が腫れていたり、抜歯が必要な処置だったり、本当に肝が冷える恐ろしい症状ばかり(苦笑)。これが年末で無ければ、腰を落ち着けてじっくりと手術を行うのですが、なにせ年末。痛みが出ても、次に診る事が出来ないのです。

この記事を書いているのは、実はまだ年末であと何日か診療日が残っているのですが、何事もなく終わって欲しいと願うばかり。

あ〜神様!!

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2020年11月11日 (水)

ソニックテクノという歯科用カメラ。

この診療用カメラが壊れてしまいました。これは私が矯正を始める時に購入したカメラなのです。

矯正を始めるに当たって、指導者から「このカメラを買いなさい」と指定されて購入したものなのです。

当時、結構購入するのが大変で、どうしてこんなに高級なカメラで無ければ行けないのかと疑問に思ったけど、勿体ないからガシガシと使い込むこと6年。

途中、使いすぎで壊滅的な故障になるも、予備機と修理で何とか乗り切りました。

最初は値段の高さに仰天したけど、今では納得の値段で、この位の性能なら仕方が無いと思い、購入するのに全くのためらいは無くなりました。

多分新しいカメラを追加購入する事になると思いますが、出来るなら修理でもう一度復活して欲しいです。

しかし、カメラの開発速度(特にレンズ)は、昨今のYoutube人気も相俟って恐ろしく早く、すぐに部品は絶版になって新しい物に取って代わる様になってしまいます(つまり、古いレンズの部品はすぐにメーカー欠品になるということ)。

今回ばかりはもう修理難しいかな。

ちなみに私が歯医者になって始めて購入した「メディカルニッコール」という恐ろしく高性能な医者用のレンズは、今では天文学的値段になって、今もマニアには人気のものなのですが、今でもこっそりと大切に保管しています。

カメラ愛好者としては、大切な宝物。

とにかく、仕事でも私生活でもカメラに触れていれば幸せなのです。だから、カメラの故障はとても胸が痛みます。

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2020年9月 9日 (水)

新型コロナウィルス感染症対応従事者慰労金交付事業完了!!

福島県(全国で実施 都道府県で対応)が交付する医療従事者に向けた慰労金の交付を完了しました。

県より支給された交付金を、本人による給付金の確認の後、受領した証として、住所と捺印を頂き完了です。

当院は、スタッフに今回の慰労金の手続きを行って貰い、大変助かりました。

8月の末に給料明細と一緒に慰労金を渡すことが出来ました。

本当に医療機関はスタッフがいないと全く仕事が出来ないので、今回の慰労金の政府の決定には本当に有り難かったです。

また、一層地域住民の方々の為になるように頑張りたいと思います。

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2020年8月21日 (金)

質より量、,,,今は。

この模型は来月までに屈曲しないと行けない矯正用の模型なのです。

毎日、毎日ワイヤーを屈曲していると、面白い物でだんだんとコツも掴めてくるし、屈曲するスピードも上がってきます。

と、同時に疑問もわき上がってきて、自然と清書を片手に調べが始まり、知識と理解が深まってきました。

やはり、私の場合、まず、「質より量」で、ガンガン鬼レンして体に馴染んでから質を追い求めた方が自分に合っている様に思います。

ただ、矯正に関しては、まだまだ「数」が足りなくて、もっともっと症例をこなしたいと思っています。

もっと自在に矯正を扱えるようになったら、インプラントや補綴(被せもの)との診療のコラボがもっとスムーズに行える様な気がするのです。

考えるだけでワクワクします。

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2020年8月15日 (土)

これも勉強のうち

矯正を本格的に開始して6年くらいなのですが、日々勉強と修行です。

基本的に患者さんに装着するワイヤーってそんなに何度も交換するものでは無いのです(経費も掛かるし)。

しかし、私は、「今は修行期間」と割り切ってどんどん矯正のワイヤーの曲げ治しを行っています。

先日も試行錯誤(何度の熟考して考えたワイヤーの屈曲)して曲げたワイヤーが1ヶ月程度でポッキリと破折してしまいました。

しかし、理想の歯の移動をしてくれたのですが、何らかの無理がワイヤーに掛かっていたのかもしれません。折れた状況と口腔内の状況を詳細に記憶して次に生かそうと思います。

患者さん相手の治療で、こんな事をいっては不謹慎なのですが、「矯正」という治療は、パズルみたいで本当に面白いです。

矯正の移動の力学の本を買い込み、勉強している時が本当に幸せ。

矯正は歯をきれいに動かすだけでは絶対に駄目で、顎関節に無理のないように噛み合わせを考慮した歯の移動が絶対条件。

だから、顎機能検査のキャディアックスやセファロ分析、歯ぎしりを検査するブラックスチェッカー、詳細な口腔内写真、変化に応じた歯列模型をしっかりと採得して、患者さん一人一人の治療計画、診断が不可欠です。

なんだか、歯の治療をしているよりは、戦略を練ったスパイ小説みたいでとても面白いです。

とても大変ですけどね。

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2020年7月17日 (金)

3代目。

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昨日のブログで健診初めにヘッドライトの電池が切れたという話をしました。

実は、私以前の健診の際も健診中にヘッドライトの電池が切れてしまった事があり、非常に困った事が有ったのです。

それ以来、ヘッドライトの電池を前日に交換したとしても、健診の朝には新しい電池に交換する習慣を身につけたのです。

ですから、健診当日もキチンと新しい電池に交換してきたのです。

だから、健診の初めに電池が切れた事で、使っている電池の寿命がきたのだと思ったのです。

そのため、健診終了後に電池のスペアも兼ねて健診している郡山東高校の駐車場に停めてある車の中から岩瀨歯科商会の齋藤君にLINEで電池の注文をした位です。

で、直ぐに自宅に戻ってヘッドライトの電池を新しい物に交換してテストしてみると、「あれっ💦!?」

ライトが点灯しないのです。新しい電池に替えたのに。

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何度も何度も点検したのですが、結論は、電池では無くて、ヘッドライトが故障してしまったのです。

まあ、壊れるのも無理はないです。

毎日、毎日手荒く使っているので。

色々とヘッドライトや拡大鏡を試したのですが、この拡大鏡が一番私は使いやすい。

軽いし、ヘッドライト(拡大鏡付き)の中では安いし。

そのため、ないと仕事が出来ません。

だから、常にスペアを一つ常備していたのです。

スペアが無いと思うとゾッとします(冷汗)。

もうこのヘッドライトも3代目です。今度は丁寧に使います。

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大体1年とちょっとしか持たないのです。今度は2年は持たせたい(切実)