朝の2分間気持ちも磨く
本日は、平成19年10月27日の日本経済新聞に掲載された記事からお伝えします。
きれいな歯もマナーのうち。だけど、朝から歯をゆっくり磨いている時間がない-。そんな時、2分間でしっかちろ磨けるのが電動歯ブラシです。以前は大ぶりで「持っていると疲れてしまう」」という製品が多かったが、小型スリム化し振動を抑えた新機種をメーカー各種が投入しています。
女性でも使いやすい製品が増え、舌も磨けるなど機能も充実。食欲の秋だからこそ、食後のケアにも気をつかってみてはいかがでしょうか。
家電量販店の電動歯ブラシ売り場には、「音波式」「超音波式」などの言葉がならびます。耳慣れない言葉ですが、違いはブラシの振動数で、それぞれ磨き心地がことなります。
1秒間に20~2万回振動するのを音波式、それ以上を超音波式と呼びます。20回にみたいないものは単に「電動」と称します。
「今、売れ筋の電動歯ブラシには音波式のものが多い」(ビッグカメラ有楽町家電コーナーの牧野さん)
調査会社の富士キメラ総研によりますと、2007年の国内の電動歯ブラシ市場は06年比2%増の500万本、金額ベースでは同一1%増の100億円のなると見込まれます。
ドラッグストアを中心に2000円以下の電池式電動歯ブラシブームが起きましたが、その後市場は縮小していました。ここに来て1万~2万程度の充電式電動歯ブラシが市場をひっぱり始めました。
市場拡大の背景はいくつかありますが、一つは購入層が広がっていることです。以前は歯周病や口臭を気にする中高年層が中心だったが、最近になって20代の若者の購入も増えてきたといいます。男女問わず、「白く美しくなりたい」という美白意識の高まりが肌だけでなく歯にまで広がってきているようです。
メタボリック症候群に関心が高まる中、「歯の健康が全身の疾患に与える影響の認知度が高まってきた」(フィリップスエレクトロニクスジャパン家電事業部のサイモン・セシャードリ氏)
消費者の健康意識の高まりを逃すまいと各社は軽くて小さい機種や、ブラシの種類を増やした製品を続々投入しています。
音波式を最初に始めたのはオランダ家電大手のフィリップスです。9月に投入した「ソニッケアー フレックスケア- 900シリーズ」は、高振動により空気と水が混ざる際に発生する泡を使って歯間部の汚れを落とす同社の特許技術を採用しております。
従来品から大幅に小型化し、振動も抑えながら、しっかり磨けるようにしたのが特徴です。「RS921」には除菌装置が付いており、衛生環境に気を配る人にお勧めです。
パナソニックは「ドルツリニア音波ブラシ〔イオン〕EW1045」で「イオン」効果をうたっています。電源を入れると100マイクロ(マイクロは百万分の一)アンペアの微弱電流が流れ、歯がプラスに帯電してマイナスイオンを引き寄せます。歯の汚れを電気分解して、剥がれやすくするといいます。「歯だけでなく、歯肉にも健康に」(ナショナルウェルネスアーケティング本部の槇原氏)とマッサージ用のシリコン製ブラシも付けました。
10月のモデル刷新に伴い、新たに舌掃除用ブラシを付けたのは、独自の回転式ブラシが人気の独ブラウンです。「オーラルB デンタルプライドデラックス」は歯だけでなく、口臭の原因となりやすい舌も磨けるようにしたもので、「口の臭いを抑えたいという要望に応えました」(同社)といいます。
オムロンヘルスケア(京都市)の「シュシュマイクロビブラート」シリーズは、「主婦の方などが気軽に始めやすいように」(国内営業本部の渡辺氏)と最上機種でも価格を1万円以下に抑えました。初めて電動歯ブラシを使う人向けです。
より振動数の多い超音波式で独自性を打ち出すのは、東レアイリーブ(東京。新宿)の「ウルティマ UT-610」。人の目では見えない速さで非常に細かく振動するため、普通の歯ブラシと同じ感覚で磨けばよいのです。電動歯ブラシの震えに抵抗がある人や歯ブラシの震えに抵抗がある人や歯周病の人などに向きそうです。
歯磨きといえば、まだまだ「手歯ブラシ」が主流ですが、慣れ親しんだ歯ブラシと、短い時間で歯を磨ける電動歯ブラシをうまく併用するにも手かもしれません。
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