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2008年4月 4日 (金)

歯科金属アレルギーで何が起こる?1

本日は、吉川涼一先生の著書「金属アレルギーと歯科治療」よりお届けいたします。

歯科金属アレルギーで、何が起こる?

歯に詰めた金属によって起こってくる「歯科金属アレルギー」とは、いったいどんなものなのかを簡単に説明しましょう。

まず第一にお伝えしておきたいのは、むやみに怖がらないでください、ということです。歯に金属を詰めている人のすべてに、金属アレルギーが発生するわけではありません。

そばやタマゴを食べるとアレルギー反応を起こす人は少なくありませんが、大多数の人にとっては、いくら食べても問題を起こさないし、むしろ非常に素晴らしい栄養食品です。

これと同じで、歯科金属も、ほとんどの人にとっては安全なものなんです。

ただし、口の中が荒れやすい、慢性的なアレルギー性疾患がある、いくら調べても原因不明の体調不良が良くならないというような場合には、後述するようなパッチテストをうけてみるといいでしょう。

ではどういう場合に金属アレルギー(歯科金属によって引き起こされる疾患)かもしれないと考えれば良いのでしょうか。

注意したいのは、歯科金属アレルギーというのは、口の中だけに症状が現れるわけではない、ということです。むしろ、口の中以外に症状が現れる事の方が10倍も多いのです。それがやっかいなところでもあります。

私たち日常の感覚では、「金属は水に溶けない」と思われるはずです。しかし、分子レベルでみれば、金属は「イオン」という形で水の中に溶けていきます。歯に詰めた金属はいつも唾液にさらされていますから、イオン化して唾液に溶け、腸管から吸収されて血液中に入り、全身を巡っていきます。そこまでは、事実です。

それが、後述するような体の免疫システムに引っかかって、何かの拍子にアレルギー反応を起こしたり、原因不明の症状に結びついたりすることがあるかもしれない、というわけです。

したがって当然、現れてくる症状は、口の中に限りません。

医学的に歯に詰めた金属が疾患を引き起こすということは、まだ明らかにされてはいませんが、口の中をメタルフリー(詰めた金属をすべて取り去って非金属のものに替えること)にすると改善するなどの症例から、極めて疑わしいと考えられている症状や疾患がいくつかあります。以下、個々の疾患について、症例とともに紹介していきます。

明日へ続きます。

参考文献 金属アレルギーと歯科治療 吉川良一著 現代書林

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