三志会総会と井上先生との再会。
昨日の続きです。
大学講座の同窓会でもあるPOC三志会の参加です。総会では会長の藤関先生が8年続いた会長職を今期をもって優待するという発表がありました。
藤関先生はインプラントや義歯でも多くの業績やセミナーを抱えているので、同窓会以外でもとてもお世話になっているのです。とてもフレンドリーで普段ならとても話す事の出来ない偉い先生との橋渡しもして頂いて、本当に感謝しかありません。お疲れ様でした。
さて、無事、総会も終了し、今度は歯科界では「時の人」でもある井上敬介先生の講演です。
井上先生とは大学院時代の同級生で、沢山一緒に勉強し、そして遊んだ仲です。もう完全に歯科では距離を離されてしまいましたが、今でもとても仲良しなのです。
井上先生は今回、「 21世紀の歯科医療への転換 : 補綴から予防歯科、そして母乳育児支援への進化」と題して講演を行いました。
その講演はとても素晴らしいものでした。
その内容をざっくり簡単に説明します。
近年、新型コロナウイルス感染症は世界中で感染パンデミックを発生させました。しかし、世界中のひとびとが罹患している疾患としては噛み合わせ不全の患者さんの方がコロナ感染よりもはるかに多いのです。しかし、だれも噛み合わせの危険性に付いて警笛を鳴らす医療人がいないのです。
そして噛み合わせパンデミックが発生しているなか、その原因をひもとけば出産後の乳児から噛み合わせの原因が始まっているというものでした。
こうして、文章にすればとても恐ろしく感じますが、その難解な原因を井上先生のユーモアと会話センスで我々百戦錬磨の歯科医師達を唸らせていくのです。それは見事の一言でした。
乳児の噛み合わせの原因は気道の狭さにあり、その気道の狭さは舌小帯の短さと口呼吸という身近な疾患から始まっているということを理路整然と説明されました。
この考え方は、気道から噛み合わせに上がっていく井上先生の考えと顎関節から噛み合わせへと下がっていく私の考えと基本的にはゴールが似ているので、非常に親近感がわき、私の臨床にも取り入れる事が可能さと感じました。とても有意義な講演会でした。
その後、懇親会が開催され、皆の近況を聞くことができ、活力を十分に貰う事が出来ました。
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