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しろくま先生のブログ
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2008年4月18日 (金)

歯なくして幸福なし

本日は、西川義昌先生の著書からお届けいたします。西川先生は個人的にもよく教えていただいている大変立派な先生です。

先生から教えていただいた治療方法で多くの患者さんを救うことが出来ています。

◇歯なくして幸福なし

健康な人がふだん健康のありがたさを感じないように、痛みも何もないときに歯に心を配る人は多くないでしょう。だから、歯科医院がいつも繁盛しているのですが、ふつうのまじめな歯科医はしばしば残念に思っています。

歯は、だれでも知っているように、非常に硬い組織です。その硬さの秘密は歯の表面を覆っているエナメル質にあります。エナメル質の硬さは鉄にまさり、水晶(石英)と同じくらい。そのため、歯を削るのに使用する歯科医の道具「ダイヤモンドバー」には、その名のとおりダイヤモンドの粉がバーの表面に吹き付けられています。

歯がこのように硬いのは、歯がそれだけ重要な役目を負っていることの証拠です。じょうぶで長持ちしなければならないからこそ、歯は硬く出来ているのです。また、歯が硬いのは、硬いものを食べるからだともいえるでしょう。やわらかいものしか食べないのだったら、硬い歯は必要ないと想像されます。

野生動物を見ると、歯がそれぞれ動物の食生活に適した構造をしていることがわかります。ライオンやトラなどの肉食動物は、獲物に食らいつき肉を切り裂く犬歯が発達し、臼歯は肉を噛みちぎるように鋭利にとがっています。反対に、草や葉っぱを食べる馬やウサギなどの粗食動物は、草をかみ切る門歯が発達し、臼歯は草をすりつぶすために文字通り臼のようになっています。

では、人間の歯はどうなっているのかといえば、肉食動物と草食動物の両方の特徴をほどほどの備えているといえるといえます。これは人間が雑食ゆえなのでしょう。肉も草も食べられるように、人間の歯は進化してきたといえます。

そして、これらすべての動物の歯は硬いことで共通しています。歯が硬くなければ肉をかみ切ることが出来ず、葉っぱや果実をかみつぶすことが出来ません。

野生動物にとって、歯を痛めたりなくしたりすることは、そのまま死につながります。だから歯はとてもじょうぶで、ちょっとやそっとのことで欠けたり折れたりすることはありません。

人間の場合は、歯がなくなったからといって、すぐにどうのこうのいうことはありません。歯がなくてもやわらかい食事で栄養は十分とれますし、入れ歯という人工臓器もあります。

しかし、歯が悪くなれば、食生活がそれまでち変わってしまうことはいなめません。いくら好物でも、硬いものは食べられなくなります。

食べるという行為は、人間にとって単に栄養をとるということ以外に、生活の上での楽しみでもあります。生きる喜びの一つといっても言い過ぎではないでしょう。それが、歯を悪くすることで奪われてしまいかねないのです。

1999年(平成11年)に実施された厚生省(当時)の『歯科疾患実態調査』によれば、70~74歳の高齢者で、一人が平均してもっている歯の数は13本以下という実態があります。ふつう人間の歯(永久歯)は全部で32本なので、半分以下になってしまうわけです。そして10年後の80~84歳では、残っている歯の数は一人あたりわずか7.4本です。しかも、80歳以上の高齢者のうち、実に半数近くが歯を全喪失してしまっています。これでは、食事を楽しみ、心豊かな老後を送ることができるはずがないではありませんか。

歯のありがたさは、失ってみて初めて気づきます。入れ歯の高齢者はきっと全員がそおっしゃるでしょう。だから、若い人やまだ歯がたくさん残っている人に、歯についての理解を深め、歯を喪失する主たる原因である虫歯や歯周病を知り、健康な歯の維持に努めてもらいたいのです。

参考文献 知っておきたい歯と口の健康学 西川義昌著 山海堂

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