口呼吸のリスク
きちんと歯を磨き、きちんとした生活を送っているのに、虫歯が多い方がいらっしゃいます。
すべての方がその理由に沿っているというわけでは無いのですが、40%位の確立で口呼吸を行っています。
呼吸は本来、鼻でするものです。鼻の粘膜はフィルターの働きがあり、細菌を取り除いたり、空気を加湿してくれます。
しかし、口で呼吸すると、唾液が減って口の中が乾き、虫歯になるリスクが高まるうえ、口臭も出やすくなってきます。思い当たる人は是非治しておきたいものです。
口呼吸の原因はさまざまです。よく見られるのは、次の4つ。
①鼻の奥、のどの突き当たりにある扁桃腺のひとつ、アデノイドが大きいなど、耳鼻家系の病気を持っている。この場合、寝ている間、いびきをかきやすいのも特徴
②口を閉じる筋肉(口輪筋)などが弱い
③舌が大きめで、しかも力が弱い
④上の前歯が出っ張るっているなどで、口が閉じられない
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①が疑わしい人は、耳鼻科で検査をして適切な治療を受けましょう。
④が極端な場合、歯列矯正が必要になります。今は、大人の矯正が盛んに行われている時代なので、思い切って矯正の専門家へ相談してみるのも良いかもしれません。
②③は、口輪筋や舌を鍛えるトレーニングを行うことで、多くの場合改善出来ます。舌を歯に押しつける癖があって、舌の縁に歯型が付きやすい人、あるいは、上下の前歯の間に舌を出す癖のある人にも、このトレーニングは有効です。
★舌先を強化するトレーニング
通常、安静時は舌が上顎(うわあご)の天井にくっついていて、舌先は口蓋すう壁(こうがいすうへき)と呼ばれる上顎の小さく突起した部分についているのが普通です。
しかし、子どもの頃の指しゃぶりなどが原因で、舌を歯と歯の間にはさんでものを飲み込んだり、舌を前方に突き出す癖のある人は、これが出来ていません。舌全体を持ち上げて、舌先を口蓋すう壁に当てる練習をしましょう。
アイスバーなどのスティックを口の前で立て、鏡を見ながら、それを舌先でクイッと押す練習を舌の力を強化するのに効果的です。
★口輪筋を強化するトレーニング
20cm程度のヒモをつけたボタンを唇と前歯の間にいれます。口を閉じてヒモを手前に引っ張り、ボタンが飛び出さないように唇の周りに力をいれます。このとき、顎の周りの部分が梅干し状に皺がよらないよう、おすまし顔で出来るようになることがたいせつです。鏡を見ながらやってみましょう。
参考文献 きれいな歯をつくる 大人のためのデンタルブック 倉治ななえ著 オーイズミ出版
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