本日は臨時休業いたします。
本日は、長時間かかるインプラントの手術が予定されていますので、臨時休業とさせていただきます。
ご迷惑をおかけいたします。
明日からは通常通り診療いたします。
しろくま歯科医院
院長 猪狩弓彦
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« 2009年10月 | メイン | 2009年12月 » 2009年11月30日 (月)本日は臨時休業いたします。本日は、長時間かかるインプラントの手術が予定されていますので、臨時休業とさせていただきます。 ご迷惑をおかけいたします。 明日からは通常通り診療いたします。 しろくま歯科医院 院長 猪狩弓彦 2009年11月29日 (日)唾液の働き(口呼吸)2本日も、昨日に引き続き、坂本貴史先生の著書『歯と口の悩みを解決する本』よりお届けいたします。 ◇唾液を分泌を低下させる口呼吸 口呼吸をしていると、唾液の分泌が低下してしまいます。ふつうは無意識のうちに鼻で空気を吸って、鼻から吐きますが、最近は口から空気を吸って吐く人が増えてきました。口呼吸をしていても自分では気づかない場合が多いので注意が必要です。 ◇ここがポイント ・いつも鼻がつまっている人 ・いつも口を開けている人 ・唇や喉が渇きやすい人 ・歯ぐきの色が悪い人 ・虫歯のある人 口呼吸をしている人には、このような特徴が多いようです。とくに、前歯の表面の一部が白い人や口臭が生臭い人は口呼吸の疑いがあります。 口呼吸が歯にとって危険な理由は、虫歯や歯周病になりやすくなってしまうからです。その理由は唾液に関係してきます。前にお話した通り、口の中の酸性度がpH5.5~5.7以下になると、歯の表面に当たるエナメル質のすぐ下からカルシウムやリンが溶け出します。 この状態を脱灰といいますが、しばらくすると、今度は唾液の力がは働いて酸を中和し(緩衝作用)、きれいに洗い流す(浄化作用)などをして歯垢の酸性度を中性にします。すると、次に唾液に含まれるカルシウムなどのミネラルが歯に沈着し、さきほど脱灰した部分が修復されます。この状態を再石灰化と呼びます。 つまり、口の中では食事のたびに虫歯ができはじめたり治ったりしているのです。しかし、口呼吸をしていると、唾液が分泌されてもすぐに乾いてしまうため、再石灰化もできず、細菌の活動も抑制しきれず、虫歯や歯周病を進行させてしまうことになります。 口呼吸をしている人には、さらに次のような特徴があります。 ・自然に口が半開きになってしまう。 ・前歯が飛び出していたり、歯にすき間が多い ・上下の歯のかみ合わせが逆になっている(受け口) ・いつも片側の歯で噛む癖がある。咬み合わせも悪い ・下唇が上唇より分厚い ・唇がカサカサに乾燥する ・朝起きると、喉がヒリヒリ痛い 前に記した特徴と合わせ、このような徴候があれば口呼吸を行っている可能性が十分にあります。 人間以外の哺乳類動物の場合は、鼻呼吸が普通です。人間の場合は口で呼吸をするので、扁桃腺炎やかぜなどの呼吸器の病気にかかりやすく、最近の子供にぜんそくが多いのも、口呼吸の影響ではないかという説もあります。 元・東京大学医学部口腔外科の西はあら克成博士による口呼吸を治すトレーニングを簡単に紹介しておきますが、もっと詳しく知りたい方は『呼吸健康法』(法研)をお読みください。 最も簡単なトレーニングは、シュガーレスのガムを噛むことです。この場合、口を閉じて噛むこと。近くにいる人にクチャクチャと音が聞こえるような噛み方はいけません。 これを毎日、1~2時間続けると、二週間くらいで効果が表れます。 また、口を閉じて噛むので、顔面表情筋の力がアップし、開きっぱなしだった唇が、少しずつ閉じやすくなってきます。そのほかには、かみ癖でないほうの側でリズミカルに噛むと、顔のひずみも少しずつ改善されて行きます。 口呼吸では、次のような原因で唾液の分泌が少なくなることがわかっています。 ・あまり噛まずに食事をする ・鎮痛薬、血圧降下剤、利尿剤、向精神薬などを使用しているとき ・脱水症状を起こしたとき ・頭部の癌治療に放射線療法を用いた場合 ・自己免疫疾患やHIV感染など 参考文献 歯と口の悩みを解決する本 坂本貴史著 法研 2009年11月28日 (土)唾液の働き1本日は、2回に渡り、坂本貴史先生の著書『歯と口の悩みを解決する本』よりお届けいたします。 ◇唾液の効用 唾液の中に含まれるアミラーゼは、血液中の血糖値の上昇を速め、食べ過ぎを防いでくれます。さらに、リゾチーム、ラクトフェリンなどは、口の中で細菌が増殖するのを防ぎ、ペルオキシダーゼはたばこのヤニや牛肉の焦げなどの発がん性物質の発がん毒性を抑えるといわれています。 ◇ダイエットだけではない唾液の効用 唾液は肥満やがんの予防をするだけではありません。口や歯が健康でいられるためにさらに重要な役割を果たしています。 ①食べ物のかすを洗い流す浄化作用がある。 ②pHを一定に保ち、細菌の繁殖を抑えるpH緩衝作用がある。 ③歯の表面に皮膜を作り、虫歯を防ぐ保護作用がある。 ④抗菌作用がある。 などがそれです。ですから、唾液の分泌が少なくなると、虫歯や歯周病にかかりやすくなってしまうのです。 ②のpHとは酸性度をはかる単位の事で、ピー・エイチ、またはペーハーと言います。普通蒸留水はpH7で、この値が「中性」です。これよりもpHが小さければ「酸性」、大きければ「アルカリ性」です。 ちなみに、pH5.6以下の雨を酸性雨といいますが、歯もpH5.5~5.7以下になるとカルシウムやリンが溶け出し、虫歯になってしまいます。 自律神経に支配されている唾液腺は、リラックスした状態で食事をすると、副交感神経が優位に働き、さらさらとした唾液を多く分泌します。 ところが反対に、イライラしたり、どきどきしたり、感情に起伏があると、交感神経が働き、ネバネバになり量も少なくなります。そのため、緊張すると食事ものどを通らなくなるのです。 唾液の量が多いほど、サラサラしているほど、今述べたいろいろな作用を発揮する力が高まります。まだまだ体を守る判断力を持たない赤ちゃんがだらだらとよだれを垂らしているのは、唾液にこんなすばらしい力があるからなのです。 明日へ続きます。 参考文献 歯と口の悩みを解決する本 坂本貴史著 法研 2009年11月27日 (金)口の中が電池になっている本日は、福岡博史先生の著書『歯と口を治せば、不調は治る!』よりお届けいたします。 ◇口の中が電池になっている 口の中に電流が発生することをご存じでしょうか? これは事実です。口腔内に2種類以上の金属が存在している場合に、唾液を介在して起こる化学反応なのです。 唾液は、97%の水と、ナトリウムかカリウム、カルシウムなどの無機質、ムチンなどの有機物で組成されています。 この唾液が電解質溶液となって、2種類の金属のうち、イオン化しやすい金属が溶け出し、腐食が起こるのです。溶け出した金属はマイナスに帯電するので、他の金属との間に電位差が生じるため、口腔内に微電流が流れるというわけです。 また、こうした腐食には、金属が原因のほかにも、口腔内バクテリアによる「微生物腐食」などもあります。もちろんどれも非常に小さい反応で、本人は、感じることはありません。こうしたさまざまな腐食によって溶け出した金属が、体内に取り込まれます。 その多くは体外に排出されますが、その量が多かったりその期間が長かったりすれば、その一部が残留して、体の中でさまざまな悪さをすることになるのです。 ◇金属が及ぼす悪影響と対策 有害金属がからだに及ぼす影響として知られるものには、金属アレルギー、リウマチ、アルツハイマー、自閉症などがあると言われています。 金属アレルギーは、湿疹、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎、口唇炎、舌炎などがあげられます。いずれも対象の金属がイオン化することでアレルゲンとなります。 たとえば、青果店やスーパーに多いのですが、レタスをさわると強度の皮膚炎を起こすレタスアレルギーの方がいます。ところが、彼らがレタスを食べてもなにもおこりません。なぜなら、レタスに含まれるアレルゲンは元素(それ以上分解すると、ものの性質を失う単位)ではないので、消化液で分解されると別の炭化水素などになり、もはやアレルゲンではなくなってしまうのです。 ところが、金属は元素ですから、アレルギーを起こしやすいイオン化が起こったものが口腔粘膜に吸収されていったん体内に入ってしまうと、しっかりとアレルギーを引き起こしてしまうのです。 このように因果関係がはっきりしている金属アレルギーに比べて、リウマチなどの他の疾患は、原因不明のものが多く、かつ難治性のもの、治療が困難なものが多いことにお気づきのはずです。それでも、有害金属が原因の一つとして充分に考えられるという意味では多くの信頼できるデータができあがっているのです。 歯科金属のアマルガムが、有害金属の筆頭としてあげられたのには、水銀という明らかに体によくない金属が含まれているからでした。 確かに水銀は、水銀中毒という言葉があるように、いったん体内に入ると、タンパク質と結合して、血液に乗って体中を巡ります。それがやがて脳に到達して中枢神経に蓄積されていくことで、知覚障害・運動障害をなどを引き起こします。急激に蓄積された場合は、脳が萎縮することもあります。 もちろんこれは、長年かつ臨界点を超えたという結果ではありますが、だからこそ、「気がつかぬうちに進み、気がついたときには遅い」という、歯周病に似た特徴を持ち、歯周病以上に恐ろしい状況が起こりえるわけです。 水銀だけでなくこうした金属は、本来地球上のあちこちに存在するものですから、衣食住の環境そのものに点在し、口、皮膚などからも知らない間に入りこんでいるものです。だからこそ、わかっているものは極力取り除き、早い段階で排除していく必要があるでしょう。 現在、自分の体にどのような有害金属(に代表される有害物質)がたまっているかは、髪や爪を採取して、取り込まれている金属の種類や量を分析することが可能です。また歯科領域でも、口腔内の電圧を測る機械で、部分的に高い歯=異常を示している歯を示している歯を調べることも出来ます。 そういう意味において、歯科材料からの有害金属の侵入は、他の要因(衣食住からの侵入)にくらべて判断しやすく、なおかつ、害を及ぼしているものが特定できれば、すぐにそれを排除して安全なものに詰め替えればいいいのですから、自分のからだのリスク管理として、口腔ケア=オーラルエコは、かなり安易でかつ効果の高いものだということがわかっていただけると思います。 ただし、「昔詰めた金属は危険だから、すぐにとってもらいましょう」ということではありません。たとえば飲料物や化粧品などから金属を取り込んでいる可能性もあります。同じ金属でも、溶け出す量や影響を及ぼす量は人によって違うからです。ここでも免疫力の違いが大きく関わってくるのです。 参考文献 歯と口を治せば、不調は治る!福岡博史著 主婦と生活社 2009年11月26日 (木)マウスピースによる治療本日は、吉野敏明先生の著書 『再生治療で歯並びを治す』よりお届けいたします。 ◇咬み合わせ治療の第一段階はマウスピースによる診断 Amazon.co.jpの和書で検索すると「かみあわせ」で三十九件、「咬み合わせ」で七件、「噛み合わせ」で三十九件、「矯正」でなんと一一一八件もヒットします。 その多くが咬み合わせと全身の関係は隠れたベストセラーのようです。ところが、「マウスピース」で検索すると、歯科治療間連の書籍では一件で、しかもマウスピースを用いた矯正治療の方法のようです。 歯科治療の特殊性は「削って治す」ことであり、またこの「削る」という行為は不可逆性の行為、すなわち元には戻せない行為です。古代人は歯がなくなると死んでしまいました。現在の野生動物もそうです。 現代人は詰めたり被せたり、最近ではインプラントをしたりして歯の欠損を補えるとはいえ、それが健康な自分の歯に勝ることは決してありません。歯は生きた臓器ですから、削らない方が絶対にいいのです。 ところが、咬み合わせや顎関節を治療するためには、上の歯と下の歯の接触の仕方や方法を変えなければなりません。しかも、顎関節の治療によって、日々上下の関係は変化しますから、咬み合わせもどんどん変化します。そのたびに歯を削っていてはたまりません。 ですから、マウスピースを装着し、このマウスピースを削って、あるいは足して、咬み合わせである咬合を治療し、結果として最小限の歯の削合を行えば、倫理的んひも抵当化されるわけです。 さらに大事なことがあります。このマウスピースは作っておしまいではなく、マウスピースからあらゆる情報が得られるのです。これを用いてさまざまな「診断」をしていきます。 すべての医療において、診断は治療には先行する最も大事な行為ですが、歯科治療の場合は特に、先ほど述べた「不可逆的」があるため、生命に直接関係ないとはいえ診断は非常に重要な行為です。この点を軽視した現在の国民健康保険制度は残念なことです。 ◇マウスピースでこんなことがわかる ①上下の顎の咬み合わせが上下左右前後の三次元的に適正かどうかの診断 ②その咬み合わせが、顎関節や咀嚼筋、そして全身骨格と調和しているかどうかの診断 ③歯ぎしりや食いしばりなど、いわゆる食事以外の顎運動があるかないか、またその強さ、動く方向、左右差があるかないかの診断 ④①~③を診断し、そしてマウスピース上で正しい咬み合わせになるように治療したとき、歯を削ったり矯正したり、あるいは手術をする必要があるかどうかの診断 ⑤突発性難聴、耳鳴り、めまい、手足のしびれ、顔面麻痺などの疾患が現在の咬み合わせと関係あるかないか、関係があった場合はどの程度治療できるかの診断 ⑥短期的、あるいは恒常的な精神状態や精神疾患が現在の咬み合わせを関連しているかどうか、関連している場合はその症状が低減できるかどうかの診断 ⑦ストレスなどのセルフチェックは客観的なチェックの応用 ⑧その他 などがあります。これの診断はマウスピースを装着してすぐにわかるものではありません。 まず生活習慣、生活状況、咀嚼習慣、睡眠時の姿勢、歯科治療歴やどのように咬み合わせが発育形成されてきたかなどを患者様からの問診で、十分に情報を得ます。必要な場合は患者さんのご家族やパートナーなどにもご本人が自覚されていないこと(睡眠時の歯ぎしりなど)について問診しますし、子供の時の写真などを持ってきてもらい、どのように顎間面系が発育してきたかを推察します。 場合によっては、睡眠時の姿勢を診断するため、カメラをお貸しして、夜間ご家族に撮影してもらったり、睡眠時間の呼吸状況を耳鼻科で調べてもらったりします。 その上で、顎関節のレントゲン、頭蓋骨のレントゲン、咀しゃく筋や頭頸部の筋肉と関節の接触、姿勢の写真撮影、上下の顎の模型の作成、もちろん歯のレントゲンなども撮影します。 この時点で、咬み合わせの治療が必要であるかないか(咬み合わせに関係がないことがわかることもあります)、もしある場合はこれらすべての状況を確認し、何が咬み合わせ不良の原因であるかの事項を調べ、いくつ問題があるか、そしてその問題の順位づけをし、さらに各々の程度がどのくらいであるかを予測します。 そしてそれらをマウスピースを装着することで明確化していきます。マウスピースを装着することで、診断と原因除去を同時に行っていくのです。 ですから、マウスピース装着後は、数日~一週ごとに来院していただき、その都度変化亜した咬み合わせに対してマウスピースの調整をします。調整はマウスピースを削ることもあれば、材料を足すこともあります。ですから、マウスピースは厚くなったり薄くなったり形が変わったりします。 参考文献 再生治療で歯並びを治す 吉野敏明著 ディスカバー携書 2009年11月25日 (水)哺乳動物の歯の決め手本日は、西原克成先生の著書『歯はヒトの魂である~歯医者の知らない根本治療~』よりお届けいたします。 ◇よく噛める歯が哺乳動物の決め手 歯には、食べる時にかじり取ったり、引き裂いたり、砕いてすりつぶしたりするほかに、ことばを話たり詩や歌を読む時、舌と口唇と頬粘膜と共同して音を作りだす働きもあります。 さらに食物や唾液を嚥下(飲み込む)する時に必要な、口唇・舌ととに陰圧を作るための密閉の働きがあります。 食べることは、生命を維持するうえで、呼吸と並んで最も大切なことです。 ヒトは雑食動物です。哺乳動物のうち最も精密に切断磨砕(トリボスフェニックス=切り裂きとすり潰し)型の臼歯を持つヒトは、よく噛ま(咀嚼)ないと充分に消化・吸収されません。 脊椎動物の定義は「骨性の脊柱をもつ脊索動物で、特徴器官が腸管呼吸の鰓と肺」です。そして哺乳動物とは「長ずると咀嚼を行うことになる吸啜のシステムを持って生まれてくる脊椎動物」ですから、咀嚼を行う歯が哺乳動物の決め手となる器官です。 そのうえ、咀嚼器官を動かすすべての筋肉が呼吸の内臓鰓腸筋肉に由来します。酸素を吸収しながら咀嚼し、咀嚼しながら呼吸するのです。 哺乳動物の極端に発達している内臓頭蓋の顎・口腔・顔面の筋群は、舌の含めてすべて、大半の時間を食べることに費やして、顎を動かして、咀嚼しないと十分な外呼吸が行われません。 咀嚼を充分にするだけで心臓が生き生きしてきます。咀嚼とともに行う外呼吸が不十分がと心臓もぐったりとして、当然ミトコンドリアで行われる細胞呼吸(内呼吸)も不十分となります。 従って、役にたつ歯は、よく噛めなければなりません。顎に植わっている歯には歯根膜という繊維関節があり、頭蓋骨も縫合によって繊維関節で結合している。 咀嚼時も呼吸時もこれらの繊維関節が反復的に波動運動をする時、この顎と頭蓋骨は、歯があれば生涯にわたって繊維関節部で骨髄造血を行っています。 外呼吸と内呼吸の仲立ちをするのが心臓脈管系と骨髄造血系ですから、咀嚼がうまくいかないと急速に体力が衰えるのです。 頭蓋骨以外で生涯にわたって骨髄造血を行うのは、腰骨の腸骨(頭の顎に相当する)と手や足の関節骨・肋骨等の関節骨です。 顎は上顎が固定されていて、下顎がよく動くようになっています。上顎の歯列弓の歯全体でもちをつく時の臼の役割をして下顎の歯列弓の歯全体で杵の役割をしています。上顎の骨の植わっている歯列と下顎の歯列を組み合わせように、下顎骨を頭の骨(側頭骨)に耳孔の前で結んでいるのが顎関節です。 美しくないゆがんだ歯列弓は、生体力学の力の偏りでできますから、当然顎の型と顎関節の型にも変形が及びます。そうするとよく噛めなくなるので役に立ちにくい歯になります。 役に立たない歯というのがあるのでしょうか。歯列から外に出た八重歯、いつまでも顎の骨に埋まったままの歯(歯列が狭まって充分に萌出出来ない歯)、斜めに生えている親知らず(智歯)、歯周病でぐらぐらになった歯や腐って根だけになった歯は、そのままでは何も役にはたちません。さらにかみ合わせが駄目になった歯列はあまりよく噛むことが出来ず、かみ合わせの不調で役に立つ歯とはいえなくなります。 参考文献 歯はヒトの魂である~歯医者の知らない根本治療~ 西原克成著 青灯社 2009年11月24日 (火)見つけ次第厳しく対応させていただきます。しろくま歯科医院 院長の猪狩です。 本院の裏に新しく駐車場が出来きて、早4ヶ月がたとうとしています。 当院は、多くの患者さん、および業者さんが出入りします。 そのため、多くの方が駐車場を利用しています。 ところが、このことに便乗して、当院の駐車場を横切り、道路として使用している方が何人かいます。 防犯上好ましくありませんので、即刻おやめください。 また、犬の糞が駐車場内に落ちていることがあります。 これも衛生上好ましくないので、やめてください。 実は、これらの人は把握しています。防犯カメラにしっかりと写っています。 警察に相談したのですが、現行犯のみに対応との事です。 本当はこのようなことはしたくないのですが、 小さなお子さんやお年寄りもご利用になりますので、なにとぞご協力お願いします。 2009年11月23日 (月)COOLだそうです。MIXIの中のとある日記の中から、「MY 形容詞診断」というものを見つけました。 私の形容詞は「COOL」だそうです。 なにかと、文句がでそうですが、 ほんとかなと思ったら、皆さんもやってみてください。 2009年11月22日 (日)麻疹(はしか)絵本日は、デンタルトリビューン紙2009年11月号の中の『歴歯散策』をお届けいたします。写真も同文より添付しました。 ◇20年余の周期で流行した麻疹(はしか) 新型インフルエンザの猛威が巷間で話題になっている。人類の病気との戦いは、感染症との戦いの歴史とも言える。 江戸時代の人々を苦しめた病の一つに、はやり病(感染症)がある。赤痢、コレラ、梅毒が代表的であり、疱瘡(天然痘)は毎年のように流行し、治っても顔にあばたが残った。 一方、麻疹(はしか)は一度かかれば2度目はかかりずらり病気であるが、子供だけでなく、大人にも容赦なく襲いかかった。口腔内の初発症状としてコプリック斑はことに有名で、発病2~3日後、あるいは、発疹出現の2~3日前に麻疹患者の80~90%に見られる口腔粘膜の臼歯部に生じる帯青白色の斑点である。 麻疹は江戸時代に10~30年余の周期で流行しており、慶長12(1607)年、元和2(1616)年、慶安2(1649)年、元禄3(1690)年、宝永5(1708)年、享保15(1730)年、宝暦13(1763)年、安永5(1776)年、天明2(1782)年、文久2(1862)年に流行shした。 なかでも天保7年の大流行は6月半ばから始まり、7月には「麻疹患者がいない家はほとんどない」と言われたほどであった。 ◇多様な情報が掲載されたはしか絵 麻疹が流行したときには護符として、あるいは世俗画として、多くの「はしか絵」が浮世絵師によって描かれた。はしか絵には迷信やまじないのもの、診察の図に加え、養生の伝として慶安2年の大流行以来、文久2年の大流行の時は年次を記載したものまで大量に刷られた。 なかには今日の疫学に類似した記述も見られ、数多くの種類がある。特に、病を抑えつける意味から東向きの馬屋にある馬のかいば桶を顔にかぶる風習が行われた。浅草寺のかいば桶は効果があったという(写真の左側) 当時、麻疹は陽毒によると考えられていたので、この陽毒を除く治療法として飲食物の取り方について書かれたものがある。「食してよろしきもの」に黒豆、大豆、インゲン豆、昆布、くず、みぞなどが挙げられている。 多くのはしか絵が、養成の心得として「食べて悪しきもの」と「食べてよろしき物」を記しているが、内容はいずれも絵によって異なり、食養の難しさを物語っている(写真左) また、「忌むべきこと」に房事、灸治、入浴、そばなどが挙げられ、遊郭、風呂屋、酒屋、そば屋、床屋や芝居小屋がガラガラになったというから、はしか絵がいかに江戸市民に浸透していたかが伺える。 麻疹はかつて克服された感染症であったが、最近、若年層での流行が問題視されている。新型インフルエンザも特効薬がなく、予防が最重要と考えられ、食養学から抵抗力をつけることも肝要と言える。 形を変えて人類に警告を発してきたのは「はやり病」は、人類の叡智がためされているのかもしれない。 テキスト:日本歯科医史学理事 日本大学松戸歯学部教授 渋谷鉱先生 2009年11月21日 (土)寿命と歯槽膿漏2昨日の続きです。本日も野田先生の著書よりご紹介いたします。 ◇寿命と歯槽膿漏 日本では、戦後の1950年代にはじめて歯周病学講座が開設されました。たった50年の歴史しかありません。 なぜ、このように歴史が浅いのかというと、その理由は必要がなかったからです。今日でこそ日本人は長生きですが、かつての日本人は短命でした。 織田信長は「人生五十年」と謡いましたが長生きしたほうで、十六世紀当時の平均寿命は二十歳にも満たないものでした。その後、江戸時代では三十歳から四十歳、明治に入っても四十歳のままでした。 たしかな統計がある1921年~1925年当時の男性平均寿命が42.1歳、女性が43.2歳でした。これは、細菌などの感染による幼児の死亡率が高く、また、結核などの不治の病があったためです。 そして、人生50年と人々が意識したのは戦後のことで、終戦直後の1947年でした。男性の平均寿命が50.56歳、女性が53.96歳となりました。 つまり、近年までの人生は五十歳であったということは、歯槽膿漏の末期で歯が抜け落ちる前に、人生そのものが終わっていたのです。 歯科医院で痛い目にあう前に、天寿を全う出来たわけです。ですから、歯槽膿漏の研究は必要なかったわけです。 ところがその後、医学が急速に進み、1959年に平均寿命は68歳となりました。また、日本老年医学会は65歳以上を老人と定義して、老人医療に取り組み始めました。 2001年の調査では男性の平均寿命が78.07歳、女性が84.93歳となり、人間の寿命が歯の寿命をはるかに超えてしまいました。そして2002年には、男性の平均寿命が78歳、女性が85歳まで伸び世界一の長寿国となりました。 その結果、歯槽膿漏を治さなければならない、という問題がクローズアップされました。 歯の多くは歯槽膿漏で抜け落ちます。歯をなんとか持たせたい、一生自分の歯で暮らしたいとい要求に応えなければなりません。 ですから、年を取ると歯茎がさがり、歯に食べものが挟まってしょうがない、と考えるのはまってください。加齢でも歯茎は下がりますが、多くの場合、歯槽膿漏で歯茎が下がるのです。 また、ご自身の歯茎の色をみてみましょう。健康な歯茎はピンク色で、歯にしっかり密着していますが、歯肉の歯との境目が赤く腫れている場合は要注意です。これは初期の段階では、歯肉炎と呼ばれますが、歯槽膿漏の可能性もあります。 さらに、これが進行すると血や膿が出て口臭が発生します。これは、明らかに歯槽膿漏です。ちなみに、歯周病は、歯科医のあいだでは3Sと呼ばれています。 3Sとは、だれでもかかる(social)、症状のない(silent)、自己管理出来る(self-controllable)の三つの英語の頭文字から命名されました。 ですから、痛みや歯がぐらつき出す前に、このような症状が気になり出したら、すぐに歯科医に診てもらうべきです。歯槽膿漏(歯周病)は単に抜け落ちるという問題にとどまりません。 歯槽膿漏は、心筋梗塞、脳梗塞などの心血管疾患も起こします。 参考文献 歯周病で死ぬのはイヤだ! 著者 野田隆夫 野田雅代 光人社 2009年11月20日 (金)寿命と歯槽膿漏1本日と明日の2回に分けて、野田先生の著書『歯周病で死ぬのはイヤだ!』よりお届けいたします。 ◇寿命と歯槽膿漏 歯槽膿漏にかかった患者さんは、助けを求めて歯科医の元を訪れます。ぐらつきだした歯を治したい、以前と同じように物が噛めるようになりたいという希望をもって、歯科医院を訪ねます。 はたして、その実態はどうでしょう。多くの場合、ぐらついた歯を抜きます。と診断されるのではないでしょうか。また、歯を抜いた後に歯茎から血や膿が出なくなり、気持ちよくなったでしょう、といわれるのではないでしょうか。これは、今まで行われてきた歯槽膿漏に対する現実的な問題解決方法であることは確かなことなのです。 というのは、歯槽膿漏の原因は細菌説が有力ながら、進行して末期になると決定的な治療法や特効薬がありません。ですから歯槽膿漏の初期段階での治療には自信がありますが、末期では延命がせいぜい、というのが歯科医の本年です。つまり、歯を抜く以外に方法がないわけではないわけで、悲しいかな、これが現状であるわけです。 ですから歯科医は、早い段階で治療に来てくだされば治るのに、もっといえば、早い段階いで来てほしいと願っています。 とはいうものの、歯槽膿漏は初期から中期までは、自覚症状がありません。したがってそのような方は、歯槽膿漏の治療ではなく、虫歯の治療を希望して歯科医院を訪れます。 そこで、善意のある歯科医は虫歯を治した後に、歯槽膿漏も治療します。するとどうでしょう。それは気になっていない歯でした。と患者さんのつれない言葉。 ときには、痛みもなにもないのにいじられた、お金儲け主義じゃないか、と勘ぐられたりします。 歯槽膿漏の治療を希望してきた患者さんでも、この一本はあきらめてください、末期の歯槽膿漏は治すのが難しですから、これ以上の歯が同じ末路をたどらないようにしましょう、と説明すると怪訝な顔をします。 たとえこの歯がなくなっても、それ以外の歯が今のままでなら文句ないでしょう、と説くと、そんな話は信じられないと言いたげです。 このような経験をした歯医者は、症状が出るまで放っておこうと考えるのも無理ありませんし、また患者さんが望まないことを出来ないのが医療というものです。 なぜ、このような事がおこるのでしょうか。それはおそらく歯科医は歯槽膿漏を治せるのは初期から中期であると考えているのに対して、患者さんは歯槽膿漏の末期になって、はじめて何とかしてほしいと考えるからでしょう。 こう考えると、やはり患者さんが歯槽膿漏の正しい知識を持たなければ、歯槽膿漏の治療は成り立たないkとも事実です。 それでも、賢明な読者のみなさんは、これだけ科学が進歩した現代で歯槽膿漏が治らないはずがないという疑問を持たれるのではないでしょうか。 確かに考えるのは無理もありません。しかし、歯槽膿漏の研究は、意外と歴史が浅いのです。 明日へ続きます。 参考文献 歯周病で死ぬのはイヤだ! 著者 野田隆夫 野田雅代 光人社 2009年11月19日 (木)JHエンドシステムの研修を終えて今月の14・15日の両日に平井順先生の考案された『JHエンドシステム』の研修会に参加してきました。 このJHエンドシステムとは、歯の根の治療の方法なのですが、この研修会には2年越しの思いが詰まっていました。 どういう事かと言えば、この研修会をしったのは、インプラントの研修後の懇親会にて同席した千葉県の久我先生からのお薦めでした。 『インプラントを研修して研鑽を積むのはとても大事なことだけれども、もっと基本的な根の治療にも一流にならないと、抜歯ばかりをして、インプラントばかりを進めるバランスの悪い歯医者になってしまう』 との言葉を受けて研修を受けてみようと思ったのです。 私は、根の治療に関しては、何度か研修を受け、清書を参考に独自の治療をしていました。自分の治療には満足していましたが、年に何回か再発をしてしまうのが悩みでした。 そこで、この研修を開催しているメーカーに問い合わせをしてみたのですが、すでに予約で埋まっていて、キャンセル待ちの状態だというのです。ほかの日にちが1件だけ開いていたのですが、その日は別の研修が私自身に入っており、ついにその年には研修を受けることが出来ませんでした。 翌年も同じようなことがあり、ついに今年、研修を受けることが出来ました。 このJHエンドシステムは東京の錦糸町のシロクスというメーカーの4階で行われました。総武線沿線にあるのすが、私は長いこと千葉県に住んでいましたので、この総武線にはなれていました。ただ、錦糸町に降りたのは初めてでした。前日の夜に東京に着いて、朝は初めての場所なので、すこし早めにホテルを出たのですが、40分も前に会場に着いてしまい、一番乗りでした。 研修は2日間行われました。初日は一日講義です。 この講義がとてもよかったのです。歯の根の研修なので、神経を抜く話を多くするのかと思えば、できるだけ神経は抜かず、ほかの原因を探ってみてから、根にしか問題がない場合だけ、やむを得ず神経を抜くというスタンスでした。 まず、かみ合わせを疑ってみて、それでも駄目なら神経を診ましょうとうのです。すごくうれしくなってしまいました。非常に自分のスタンスに似ているからです。ただ、これには裏話があって、夜、懇親会で、かみ合わせの質問を私がしたところ、私の考えとは全く違っていて、少し険悪な感じになってしまいました(笑)。 しかし、それは患者さんをよくしようという目的は一緒なので、結果がよければそれでよしと言うことで落ち着きました。 二日目は一日中実習でした。上顎第1大臼歯の口蓋根の細い細い根を一日かけて、治療する実習でした。実際に治療する時はおそらく10分くらいなものでしょう。 それを一日かけてやるわけですから、自分の欠点や見逃していたところ、注意すべき点などが多く見つかり、しかもこのJHエンドシステムのよい点を認識することが出来ました。 このシステムは、一つ一つ、確認しながら次に進んでいくので、失敗するということが少ないシステムです。というか、失敗のしようがないのです。失敗したとすれば、自分のスキルが足りないということです。 このシステムをすぐにしろくま歯科に移植することは難しいと思うので、来年のはじめを目指して、抜去歯牙を持ちてしっかりと練習しようとおもっています。 写真は平井先生と疲れ切った私。著書にサインもしてもらいました。 かなりのミーハーです 2009年11月18日 (水)東京デンタルショーでの出会い先日のこのブログで、東京デンタルショーへ行ったことはすでに述べました。 実は、そのとき、大学の友人に逢うことが出来ました。 東京デンタルショーへ行った日、私はスタディグループの研修会に参加していました。同じ日に大学の同窓会も同時に開けれていたのです。 しかし、研修会の方が先に約束をしていたので、そちらを優先してしまったのです。 そのため、実は、同窓の先生方には非常に申し訳なく思っていたのです。 そんな中、同窓会の会長を務める大岡君が同窓会終了後にデンタルショーに来ていたのです。 あまりの偶然、あまりのうれしさに、会場内で大声で叫んでしまいました。 「お~い、大岡く~ん」 たぶん、かなり迷惑だったのだろうと思います。 大岡君は、とてもきれいな彼女を連れていました。 私が近づいて行くと、す~っと彼女は大岡君から離れて行きました。 怪しい男がすごい勢いで近づいて行くのですから当たり前ですよね。 その後、メールアドレスの交換をして分かれましたが、まさか友人に逢うとは思いませんでした。 うれしい誤算でした(笑)。 大岡君、同窓会出られなくて、ごめんね。 帰り際に、同窓会の東北支部の支部長を任命されました。 思わぬ誤算(汗)。 2009年11月17日 (火)読書が趣味のための悩み今から10年以上前は、私の鞄の中はいつもパンパンに膨れていました。手帳に携帯電話に参考書に読みかけの本が約10冊近く。重さとしては10キロ近くあったと思います。 まだ若かった私は、いくら重くても平気だったのです。むしろ、重い鞄を自慢にさえ思っていました。 ところが最近は、全く駄目です。重いものを持ちたくない。できるだけコンパクトに、軽量にしたい。 研修に出かけるときは、どうしても生活必需品の着替えやその他のもの、パソコンや実習道具などが加わるため、どうしても鞄は2個、総重量は軽く10キロは超えます。 もう40歳目前の私は、鞄のショルダーが肩に食い込んで、筋肉が悲鳴をあげます。 そのため、どうしても鞄の重量をすくなくする努力をします。どうしても減らせないものばかりなので、趣味の本などを小型化(文庫)していくことを考えます。 でも、そのとき読んでいる本がハードカバーで、しかも続きが読みたくて、うずうずしてしまうときは、重くても持って行くことになります。 宿泊する時は、たいてい金曜の夜か土曜の夜に自宅を出るので、だいたい1週間で本を2冊読んでいるとすると、何とかペース配分を考えて、金曜には文庫本(小型)のものにできるようにしているのですが、今週はミスってしまいハードカバーになりそうです。 重いなぁ・・・・。
2009年11月16日 (月)3日間続いたセミナー&講演会&症例発表会今月はじめに私が所属するスタディグループ『デンタルコンセプト21』の例会、研修会、特別セミナーと3日間連続で公聴してきました。 今回の目玉はフランスのフランクレノア先生とJ、Pガルデラ先生のインプラント界の巨匠が来日し、3日間に渡り講演するということです。 しかし実際はかなりハードな内容でした。3日間連続で集中し続けるというのはこんなにもつらく大変なことだとは思いもしませんでした。 しかし、そこは同じ志をもったもの通しが集まり、情報交換や近況を話し合うのはとても楽しいことでした。 初日が終わり、私と高原先生、いわきの渡辺先生の福島組は品川のホテルにて食事をともにし、その日の整理と日々の診療についての熱い、熱い議論を繰り返しました。いつもは飲まない私ですが、あまりの楽しさについ、飲み過ぎました。 2日目は会場を前日の品川から神田へと場所を移して、今度は400人規模の大型の会場にてセミナー形式で行われました。前日は会員の症例発表がメインでしたが、今回はノーベルバイオケア社のメンターによるセミナーです。とても的を得た解説で、メモをする私たちにも力が入るのがわかりました。 昼休みにはまた福島組と昼食をともにしたのですが、セミナーで語っていた器具について、どうしても確認したくなり、ちょうど同時期に開催されている『東京デンタルショー』へいってみたいと提案してみました。 渡辺先生にも賛同していただき、セミナーの途中で抜け出して、東京デンタルショーへと向かいました。 セミナーにて、機材の重要性は認識していますから、いつもの伝デンタルショーとは重みが違います。目的のものを見つけては、鋭い質問を投げかけ続けました。しかし、やはり値段が高いものばかりなので、なかなか決断はできません。 渡辺先生とも笑いあったのですが、こうも毎年高額な機材を購入していては、機材を買うために研修をして、お金を稼いでいるみたいです。まったく先は見えません。でも、患者さんのためにお金を使う事は悪いことではないとの結論に達しました(笑)。 最終日は、月曜日にフランスのフランクレノア先生とJ,Pガルデラ先生のスペシャルセミナーが開催されました。定員が限定の30人。何とか滑り込んで申し込むことができました。月曜日なので、診療を休んでまで・・・・という思いがあったのですが、体が震えるほどよいセミナーでした。 最後には我々のボスの中村社綱先生と診療方針のことで口論があったのですが、中村先生は世界的にみてもすばらしい先生なのに、その先生に意見するフランスの先生がたもすばらしいし、その意見を聞いても、なお勉強する意欲が沸いてきたと言い切る中村先生も器がでかいと思い、このスタディグループの将来性が明るく見えました。 帰りはもうへとへとになりながらも、新幹線の中で、今回の研修の事をまとめてみました。 結論はとても有意義な3日間でした。疲れたけど。 2009年11月15日 (日)男性も健康志向くっきり本日は日本経済新聞2009年11月10日分よりお届けいたします。 ◇喫煙率最低36% 肥満5年ぶり減 たばこもやめて、ダイエットも-。厚生労働省が9日打ち出した2008年の「国民健康・栄養調査」で、人々の健康志向がくっきり浮き上がった。成人の喫煙率は21.8%と健康増進法が施行された6年前より約6ポイント低下。たばこ増税論議の影響などもあり、今後も“たばこ離れ”は進みそう。ここ数年進み続けていた男性の肥満傾向にも改善の兆しがみられた。 喫煙率を性別で見ると、男性は36.8%で前年よりも2.6ポイント低下した。03年との比較では10ポイント低下し、調査を開始した1986年以降で最も低くなった。 一日に一箱強(21本以上)吸う人は4人に一人。同省は「職場で分煙が進んだりオフィス街での路上喫煙が禁止され、喫煙場所が少なくなった」としている。 年代別では40代(51.9%)が最も多く、唯一半数超に。20代は40%を超えるものの、6年前より15ポイント近く低下し、若者のたばこ離れが進んでいる様子がうかがえる。 女性は9.1%で前年比1.9ポイントの低下。ここ数年、微増減を繰り返して男性ほど著名な禁煙傾向は見られなかったが、03年以降では初めて10%を下回った。 喫煙による健康影響の知識では「肺がんのリスクが高まる」ことを87.5%、「妊娠に悪影響」を83.5%が認識。喫煙者の半数超が禁煙を試みたい経験があった。 一方、メタボリック症候群対策などを意識してか、肥満の割合にも変化が表れた。身長と体重から算出される指数で「肥満」と判断される割合は男性で28.6%と前年(30.4%)を下回った。男性の肥満は04年以降増え続けていたが、5年ぶりに減少に転じた。女性は20.6%で前年とほぼ同時だった。 同省は「食生活の改善や定期的な運動を心がけている人が増えている」とみている。 調査は昨年11月に実施。喫煙率は8171人、肥満は6713人を無作為に選んだ。 ◇街・駅 喫煙場所減る 路上喫煙への罰金、駅での全面禁煙などとたばこを取り巻く状況は厳しくなる一方だ。 歩きたばこを禁止する条例は、東京都千代田区が2002年にいち早く導入、名古屋や大阪市、福岡市など30以上の自治体に広がった。 近年は禁煙の「対象エリア」も急速に拡大。神奈川県では今年3月、屋内での喫煙を制限する全国初の「受動喫煙防止条例」が成立し、飲食店や宿泊施設に加え学校などの公共施設が規制対象となった。 民間でも私鉄各社に続き、JR東日本が今年4月、首都圏の主要圏の主要駅でホームを全面禁煙に。オフィスでの禁煙・分煙化も進み、「自宅の外でたばこを吸える場所」は確実に減少してきている。 こうした動きに拍車をかけそなのが、新政権のもとで浮上したたばこへの増税論議。仮に欧米並の一箱500円以上になれば、これを機に禁煙に踏み切る人は少なくないとみられる。 禁煙治療に詳しい大阪府立健康科学センターの中村正和健康生活推進部長は「タスポ導入やたばこ増税の論議のほか、タクシー車内などの禁煙化が背景にある」と指摘。 学校内の禁煙化にうより教員ら大人が禁煙する機械が減り、「未成年の喫煙者が減ったことも若者の喫煙率低下に影響している」とみている。 2009年11月14日 (土)今日は歯内療法の研修会に来ています。臨時休診のお知らせ本日は、研修会参加のため、臨時休診といたします。 ご迷惑をおかけいたします。 16日(月)より通常通り診療いたします。 しろくま歯科医院 猪狩弓彦 2009年11月13日 (金)しまいコム★2009年11月12日 (木)『孫正義 世界20億人覇権の野望』を読んでその本を読むきっかけは、東京へ研修会へ出かける際に購入した雑誌『PHP BUSINESS THE21』に書いてあったこの一文です。 《犬が父親の白戸家が登場するソフトバンクのテレビCM を手がけた電通マンで、請われてソフトバンクに移った栗坂達郎氏が孫氏にゴルフを指南される場面だ。孫氏がいう。 「栗原さんみたいに、のんべんだらりとやっていたら、一生うまくならないよ。明確に目標を立てて、それに収斂していく。それも十回、二十回じゃ駄目だ。何百回、何千回と繰り返していく、そうすれば、必ず上達するんだ。強い意志をもってやらないと駄目だ」 孫氏はゴルフを始めて間もないころ、「誰のフォームがいちばんきれいか」と回りから聞き出し、プロゴルファーのビデオを毎晩就寝前に見続け、共通項を見つけ出した。そして、一年目でスコア九十台、二年目で八十台、三年目で七十台の目標を決め、達成する。 ある冬、ラウンドが終わった後、大嫌いな水風呂に浸かる孫氏の姿があった。その日、「八十以上叩いたら、水風呂に浸かって反省する」と決めたとおり、「(失敗を)二度と繰り返さないため」、冷たさに耐えつつ、一ホールづつ頭の中で反省していたのだった。》 この文を新幹線の中で読んで、私はいてもたってもいられなくなり、その場でパソコンを開け、amazonへと注文しました。 研修から戻ると、予定通り、本が届いていたので、夢中で読みました。私は歯科医師なので患者さんの利益を考えるのが一番の目標なのですが、同時に従業員の生活を守る経営者でもあります。孫さんの生き方、目標のとらえ方のこの本を読んでいると、次々とアイディアがわいてきました。 異業種の本を読むと、必ず気付かされることが多々あります。この本もその一冊でした。 人生に野望をお持ちの方は是非一読を。 2009年11月11日 (水)犬はなぜ『イー』と言えないのか?本日は、松矢篤三先生、古郷幹彦先生の共著である『のどちんこの話』よりお届けいたします。 ◇犬はなぜ「イー」と言えないのか 犬の鳴き声をよく聞いていると、「ワン」「ウー」「キャン」などの音には人の用いる母音に近い音が含まれています。しかし、その音は、「ウ」「オ」「ア」に近い音のみで、「イ」「エ」に近い音は含まれていません。 人の子供なら生まれて一年もたたないうちに他種類の音声を獲得し、その中にはすでに「イ」とか「エ」といった音素が含まれているのに、犬ではどんなに賢くても「イー」と鳴くことができないのはなぜでしょう。 母音(アイウエオなど)は、声帯での音が声道(咽頭音、口腔、鼻腔)を通過する際に音響敵な修飾を受けて作られるもので、「声道の形」が母音の音韻形成に最も寄与しています。 声道の形を変化させているのは、軟口蓋・舌・口唇・歯・下顎などですが、鼻音化母音(後出)以外の母音では、軟口蓋の挙上により鼻咽腔は閉鎖されますので、咽頭腔と口腔の形態のみがそれぞれ母音の音韻の特徴(ホルマント)を決定していると言えます。 人も犬も「口のひらき」と「舌の移動」で、口腔の形態を変化させることができますが、人は舌根の前後運動で口腔の形態のみならず、咽頭腔の形態も変化させることができるのです。 ところで、「アー」「オー」の特徴を与える声道の形は、「大きな口腔と小さな咽頭腔」で、「イー」「エー」の特徴を与える声道の形は、狭い口腔と広く長い咽頭腔です。 人類は直立歩行によって咽頭が広く長くなったことは以前述べましたが、同時に四足歩行の動物では平らである舌の後1/3が人では垂直に折れ曲がり、咽頭腔に面する部分が生まれ(人の舌根部)ました。 この舌根部の前後運動が咽頭腔の形態をも変化させることができるので、「イー」「エー」の発音が可能となったのです。 ちなみに、犬は二本足でチンチンしても「イー」「エー」は言えないので念のため申し申し添えます。 参考文献 のどちんこの話 松矢篤三・古郷幹彦共著 医歯薬出版 2009年11月10日 (火)小児虐待の早期発見に本日はデンタルトリビューン氏2009年11月号よりお届けいたします。 ◇小児虐待の早期発見に~小児歯科への大きな期待~ (英国)小児歯科医は小児虐待を見つけるキーパーソンの一人と考えられており、英国において子供の歯科治療放棄(デンタル・ネグレクト)に関する政策書が作成された。 Warwick大学、Sheffield大学およびLeeds大学歯科研究所による共著であり、このような政策書は欧州初とのことである。 ◇デンタル・ネグレクトを見逃すな 児童虐待は大きく分けて、①子供に危害を加える虐待(身体的虐待、性的虐待、心理的虐待)②生活上必要な配慮を怠るネグレクト-の2つがある。 これまでに虐待を受けている子供はそうでない子供に比べ、歯科疾患の未治療率が高いことを示す調査結果が得られている。デンタル・ネグレクトは口腔衛生を損ない、子供の健康に甚大な影響をもたらす可能性があり、激しい痛みや睡眠不足、さらには体重の減少や身体発育の遅れまで引き起こす危険性がある。 Warwick大学小児科准教授のPeter D .Sidebotham氏らは、「デンタル・ネグレクトの徴候が、より広範なネグレクトや児童虐待の危険信号を意味する可能性がある」と指摘し、「小児歯科医は子供を治療する際に、そいった徴候を見逃さないよう注意して観察してほしい」と述べた。 ◇対応は困難、児童保護の専門家へ 同政策書では、デンタルネグレクトが疑われる子供を評価する際に考慮すべき要因として、う蝕の評価や保護者の観察、治療癧の確認、診療における児童の反応など、多数列挙。また、歯科医療チームとしてそれらにどのように対応するべきかについて教示している。すべての歯科医療関係者は定期的に児童保護研修を受けるように呼びかけており、虐待やネグレクトの徴候の見分け方、そして、児童虐待の懸念がある場合の具体的な対応法に関する研修が必須であるとしている。 一方で、児童保護研修を受けている歯科医師は多いが、実際に児童虐待が行われるケースに対して、研修で学んだことを実践するのは困難だということが報告されている。 このため、もしも児童虐待が少しでも疑われるケースに遭遇した場合は、児童保護の経験がある他の医療従事者にアドバイスを求めることや、児童保護サービスに委任することが推奨されている。 2009年11月 9日 (月)windows7が発売されましたね。先月、ついに新しいウィンドウズのOSのウィンドウズ7が発売されましたね。 一つ前のOSのVISTAがあまりにも不評で、ウィンドウズの顧客をAPPLE社のマックにかなりとられてしまったとの報道もありました。 私も一台VISTA搭載のパソコンを持っていますが、ほとんど使ったことがありません。 受付の中のパソコンとしてあるだけです。 今回のOSであるウィンドウズ7は、VISTAの欠点である動作の遅さを改善しているということと、パソコン自体のメモリやHDの容量が少なくてもOKらしく、XPからのバージョンアップも可能だということ。かなり食指が動くOSであることは間違いなさそうです。 そこで、私も一大決心をしました。いま使っているメインのPCの買い換えをしようと。今のメインのパソコンはXPなのですが、すでに3回修理に出し、あちこち不具合が出ているのです。 少しばかり痛い出費ですが、致し方ありません。 そこで、9月あたりからインターネット上で物色をしていました。そしてついにお好みのパソコンを発見。早速インターネット上で申し込みを行いました。 そこで購入したパソコンは・・・・・・やはりXPでした。 私は、大学院時代からXPばかり使っていたので、やはり信頼が置けるOSはこれしかないと思っているのです。しかし、VISTAが終了するのに、その前のOSが未だに発売しているなんて、驚きでした。しかも、安い。 パソコン自体がかなり安いので、メモリやHDなど主力エンジンとなる場所はかなり贅沢にセットアップできました。 さくさく動くXPが購入できて、かなり満足です。 でも、これが最後だろうな。大事に使います。 2009年11月 8日 (日)恐竜頭骨に噛み跡Yahoo!ジャパンのニュースに『恐竜の頭骨に噛み跡』という記事が載りました。 本日は、それをお届けいたします。 白亜紀末期ごろ(6500万年前ごろ)に主に北米大陸に生息した当時最大級の肉食恐竜、ティラノサウルス・レックスは、若い時に縄張りなどをめぐって同種同士でけんかすることがあったようだ。 米ノーザン・イリノイ大などの研究チームが2日までに、米モンタナ州で発見された頭骨化石に、相手にかまれた跡とみられる穴を見つけ、国際的な堆積(たいせき)地質学会の学会誌に発表した。 頭骨化石は11~12歳で死んだ個体のもので、2001年に細かく割れた状態で見つかった。時間をかけてつなぎ合わせたところ、上あごの左側に、右側にはない穴があることが判明。コンピューター断層撮影装置(CT)でも調べた結果、同年代のレックスの歯形と合う穴が4カ所確認された。致命傷ではなく、治癒したとみられる。 争った相手が兄弟姉妹だったか、競合するライバルだったかは不明だが、こうした化石が見つかるのは珍しい。現代では、ワニのクロコダイル類で、若い個体同士がかみ合うことがあるという。 2009年11月 7日 (土)臨時休診のお知らせ本日から9日まで、東京にて所属しているインプラントスタディグループ『デンタルコンセプト21』の総会および研修会に参加するために臨時休診といたします。 10日より通常通り診療をいたします。 ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いします。 しろくま歯科医院 院長 猪狩弓彦 2009年11月 6日 (金)脳の活性化、メタボ予防本日は、福島民報新聞 平成21年11月1日分の『健康』掲載分よりお届けいたします。 ◇脳を活性化、メタボ予防~咀嚼の効用解明進む~ よく噛むことは健康のためによいという。メタボリック症候群の予防や認知症対策に効果があるという研究結果もでるなど、「咀嚼」の効用の解析は進みつつある。 研究者は「よく噛むことは手間もお金もかからない健康法だ」と指摘している。 東京大学医学部の百瀬敏光准教授らのグループは、咀嚼によって脳に起こる変化を調べるために、四十歳以下の十二人にガムを噛んでもらい、脳の血流を陽電子断層撮影(PET)で分析しました。 するとガムをかみ続けている間、顔面などの運動と感覚を司る大脳の「運度感覚領」などで、血流量が8~28%増えていることがわかった。血流量の増加は脳の神経細胞を刺激し、脳の活性化につながるという。 神奈川大学の小野実教授は、高齢者にガムを噛んでもらい、磁気共鳴画像装置(MRI)で脳を観察。その結果、大脳の右側にある「前頭前野」が活性化していることがわかった。 前頭前野は、思想や計画立案、学習など最も知的で論理的な行為を司っていることから、咀嚼は高齢者の記憶や認知機能の維持と向上に役立っているという。 また、東京歯科大学などのグループの研究では、よく噛んで食べると、少ない量で満腹感が得られるため、メタボリック症候群の予防に効果があることがわかった。 日本チューイングガム協会は、こうした研究結果を紹介したDVD「咀嚼科学で解明する健康法」を制作。同協会は「インターネットで五人を調査したところ、ほぼ全員が『噛むことは健康によい』と回答しており、その認識は高まっている」としている。 2009年11月 5日 (木)THIS IS IT昨日の日記に書いた研修の次の日は結婚記念日だったので、妻と東京で待ち合わせをしていました。 ただ、妻との待ち合わせまでに時間にゆとりがあるので、マイケルジャクソンの『THIS IS IT』を見に行くことにしました。実は、この映画は妻に事前にインターネットで予約をしてもらっていて、すんなり席に着くことができました。 この日は、まだ10月29日だったので、『THIS IS IT』が公開してまだ2日目で、朝一番の上映時間を選んだので、平日だというのに、とても多くのお客さんがいらしていました。 私のマイケル好きはもう20年以上です。大学生の頃はかなり傾倒していました。コンサートにも4回ほどいきましたし、グッズもかなりの量をもっていました。その後も細々とファンは続けていました。発売される本やDVD、CDはなからずチェックしていましたし、音楽も常に聞いていました。 今回のこの映画を見始めたとたん、涙が止まりませんでした。隣に座った同世代と思われる女性の方も、同じく涙をぬぐっていました。 何気ないマイケルのコンサートのリハーサル風景なのですが、その姿はとても元気で、生き生きとしています。とても死んでしまったなんて信じられません。 しかも、自分のコンサートをよくしようとと必死に考えている姿がうつしだせれています。バンドメンバーやダンサー、舞台監督、証明監督などに細かく指示を出していきます。 いつもマイケル裁判などで見える弱々しいマイケルではなく、私が20年前から知っている力強いマイケルそのものでした。とても健康に見えました。 それが死んでしまうなんて。 映画の中には、マイケルの往年のヒットソングが続々登場します。『Wanna Be Statin Somethi』、『JAM』『Human Nature』『Smooth Criminal』・・・・・。 終盤の方で、『Thriller』の3D映画の撮影場面が出てきたり、『Billi Jean』ではリハーサルの中であのムーンウォークを披露します。まだ若い周りのダンサーは、初めてみる生のマイケルのムーンウォークに興奮している状況が見て取れます。もちろん、私もかなりの興奮状態です。隣の女性も体を揺すっていました(笑)。 でも、最後はマイケルの悲願でもあった、『Heal The World』に行き着きます。 本当に残念で仕方がありませんでした。でも途中で考え方を変えることにしました。マイケルはまだ死んではおらず、永遠に引退してしまったと考えることにしました。その方が私の中で自然です。そうですよね、井上先生(笑)。 映画を見た後は、妻と合流し、ささやかに結婚記念の食事にいきました。いま2人目の子供がおなかの中にいるので、無理はできませんが、とてもよい結婚記念日になりました。 むろん、最後にはCDショップにて『THIS IS IT』のCDを購入しました。 疲れたけど、思い出の一日になりました。 2009年11月 4日 (水)宿題先月の最終週の水曜日に、インプラントのノーベルガイド教室に行ってきました。 この研修は、各先生がご自分の症例を持ち寄り、講師の先生方と一緒に症例検討会をするというのが趣旨の研修会です。 その研修会では、先月から『宿題』が出されていたようなのです。それも郵送で。 私は、この研修会には年間登録しているのですが、なぜか、私の所にはその『宿題』が届かなかったのです。 今回はすこし早めに会場入りしていましたので、宿題の存在をしることができました。ところが、参加された先生方がだれも宿題をしてこなかったため、急遽、私に『先生、すぐにこの宿題をやってください』と言われました。 ノーベルガイドといわれるインプラントシュミレーションパソコンなのですが、このパソコンは患者さんのインプラントの診断に毎日使っているパソコンなので、お手のものです。急いでさくさくと宿題をやりました。 その後を私の『宿題』生け贄に、参加者全員で、私の設計について討論していただきました。 ものすごく自分の欠点がわかり、とても得した気分になりました。今回はラッキーでした。 その後、ショートインプラントという、出来るだけ大きな手術をしなければいけなかった症例を短いインプラントを用いて、出来るだけ患者さんに負担をかけないようにする術式のコツを教えていただきました。 研修終了後は、講師の先生達と一緒にお食事に誘われ、楽しいひとときを過ごしました。講師の三好先生がその後も熱心に指導してくれて、本当に有意義な1日になりました。 帰りの電車がなくなってしまいましたが、何とかホテルにたどり着くことができました。 明日は、私の休日の過ごし方を書きます。 2009年11月 3日 (火)花粉症治療~食パンでエキス吸収~本日は、日本経済新聞2009年10月27日分の社会面に出たいた記事よりお届けいたします。 ◇口腔粘膜で摂取~都が効果確認~ 東京都は26日、食パンに含ませた花粉エキスを口の粘膜から吸収する舌下減感作療法を花粉症患者142人に実施した結果、約7割で症状が消えたり、軽減したり、重い副作用は1例も無かったと発表した。 減感作療法はアレルゲンと呼ばれる原因物質を徐々に体内に取り込み、症状の緩和を期待する治療法。 花粉症で実用化されているのは花粉エキスを薄めて皮下注射する方法だ。 都は「今回のような患者の規模で舌下減感作療法の有効性と安全性が確認されたのは初めてではないか。患者の負担が少ない治療法として早期の実用化を期待したい」としている。 都と共同研究した日本医科大学が29日から秋田市で開催される日本アレルギー学会秋季学術大会で発表する。 都福祉保険局によると、都内在住か在勤の20歳以上の花粉症患者から協力者を募り、皮下注射用の花粉エキスを食パンに含ませ、舌の下に2分間置いて吐き出させる方法を試した。 投与は2006年から2年間。当初は毎日投与し、残り1年間前後は2週間に1回のペースだった。患者の7割が症状が消失したか軽減し、副作用も鼻や目のかゆみなと軽い症状にとどまったという。 2009年11月 2日 (月)むし歯や歯周病がなかった先住民本日は、西原克成先生の著書 『歯はヒトの魂である~歯医者の知らない根本治療~』よりお届けいたします。 ◇むし歯や歯周病のなかった先住民 歯の病気には、以前は国民病とも文明病とも呼ばれたむし歯と歯槽膿漏(歯周病)があります。 どうして文明病かと言うと、昔の原始人や類人猿、今から100年前頃のアフリカやオーストラリアの先住民やその頃のエスキモーに、ほとんどむし歯や歯槽膿漏が無かったからです。 そしてまもなくこれらの人々の間に文明が浸透して、生で食べていた食生活が激変し、食物を蒸したり煮たり焼いたりして食べるようになっただけで、一気に文明国の人々よりも歯が駄目になってしまったのです。 これは文明化して加熱食品を食べるようになったのに、歯磨きという高度化した文明の習慣が伴わなかったためです。 加熱食品とは、熱によって食品が消化され、軟らかくなり、栄養が細菌にも消化・吸収されやすくなるために、細菌が歯の表面にべっとりとへばりつき、雪のように食べる度にすこしづつ積もって歯垢が出来るからです。 ことに澱粉や蔗糖を含むものを食べて、ストレプトコッカス・ミュータンスという細菌が口の中にはびこると、むし歯が出来る。雪のようにへばりついた歯垢に唾液のカルシウムが沈着すると、これが石灰化して黒くなって硬くなります。これが歯石で、歯茎の所にぐるりと黒くへばりつくと、細菌の巣になるので歯茎が炎症を起こす。これが歯肉炎です。 さらに進んで、歯の根の表面に歯石が少しづつ触手を伸ばして歯肉炎に入り込んでくると、歯茎に膿が貯まって漏れ出す。それでこの歯周病を歯槽膿漏と呼んでいたのです。 むし歯や歯周病が進むとしばしば歯科で歯を抜かれてしまいます。歯を抜かれると歯がなくなってしまう。これを「歯の欠損症」といいます。 歯がないだけでは病気の気がしませんが、じつはこれもれっきとした病気です。そしてこの歯の欠損症の治療がいわゆる入れ歯です。 今次世界大戦のアメリカ軍では、歯が7本以上ない人は、ないままに軍務につくことは出来ませんでした。国家がすべて14金の入れ歯(金属床義歯)を作ってから戦闘に参加させたのです。食べるということはいざとなるとそれほどにも人間の生活に重要なことなのです。 米海軍も陸軍もこの入れ歯に14金を使うのを止めて、コバルトクロム合金の義歯に変えたのは朝鮮戦争が終わってだいぶ経った1965年頃です。日本では、今も昔も健康保険では、金属床の義歯は出来ません。安価なレジン床(プラスチック)の義歯しか作ることが出来ません。 参考文献 歯はヒトの魂である~歯医者の知らない根本治療~ 青灯社 |
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