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2009年10月 8日 (木)

ほ乳瓶が止められません

本日は、田村文誉先生の著書『上手に食べるために 2』よりお届けいたします。

◇どうしたらいいでしょう?

Q:5歳ですが、まだほ乳瓶から水分を飲ませています。コップからではうまく飲めずに泣き出してしまいます。どうすればよいでしょう。

A:ほ乳瓶を使っている時の赤ちゃんの口の動きは、おっぱいを飲むときの『吸啜(きゅうてつ)』という動きです。つまり、顎をあけたまま舌を前後に動かし、乳首を口の奥まで引き込み、舌の動きで絞り出すようにして飲み込みます。

これは「乳児嚥下(えんげ)」という飲み方です。

赤ちゃんのころはこの飲み方で良いのですが、食べ物を食べるには、徐々に「成人嚥下」という飲み方に変わっていかなくてはなりません。いつまでもほ乳瓶を使っていると、この乳児嚥下を卒業しにくくなりますし、食べ物を食べることにも影響が出てしまいます。

そうはいっても、なかなかうまくいかないですよね。いきなりほ乳瓶をやめてしまって水分の摂取量が減ってしまっては大変です。経管栄養チューブや胃瘻などによって水分量が確保出来る場合は良いのですが、すべてを経口摂取しているならば、まずは水分量の確保を最優先に考えます。

つまり、ほ乳瓶をやめられないなら、当面はほ乳瓶からの水分摂取は続け。平行してスプーンやコップから水分を飲む練習を始めていきましょう。また、ストローは、コップから飲めるようになってから始めましょう。

ほ乳瓶を使っているうちは、ストローのような長い物をくわえさせると、乳児嚥下を誘発してしまうことがよくあるからです。

参考文献  上手に食べるために 2  田村文誉著 医歯薬出版

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