自分の体で試す。
先日「自分の歯を自分で治す」という記事を書きました。
その次の日にまた同じ部位の歯が痛み出し、夜中に再び自分で麻酔して鏡を見ながら治療しました。
今度は残念ながら歯が破折してしまっていました。自分で前歯を抜歯したのですが、どうせ駄目になってしまった歯だし、今後はどうやっても自分で対処出来ないと悟りましたので、院長室から歯根破折の論文を持ってきて、破折歯を元に戻す手術を行ってみる事にしました(ダメ元で・・・苦笑)
自分で抜けた歯を丁寧に消毒して、出血している歯肉を止血、消毒して、とある材料を用いて丁寧に抜歯窩へ戻し、30分以上押し込む方向を間違えない様に圧迫していました。
出血も完全に止まり、違和感が少し残りますが、今まで感じていた歯が動く様な不快感は全くありません。抗生物質と痛み止めを飲み早めに就寝しました。
次の日にビクビクとしながら起床したのですが、まったく不快感がありませんし、抜けた歯も歯肉の中でびくともしません。もちろん排濃も出血も不快感も皆無です。
患者さんには何度も行っている処置ですが、いざ自分でその術式を試してみて、その材料の生体親和性の高さに感心し、論文の術式の正確さに驚きました。
自分の体を使って実験したのですから、今後は患者さんにも自信をもって勧める事が出来ます。
ただ、一度割れてしまった歯なので、今後何かの人工物への置換は必要かとは思いますが。
歯科の材料って本当に凄い。凄さは前から知っていたけど、これ程までに違和感が消失するものかと・・・。
嬉しい誤算。
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