アカデミー賞ノミネート作品を味わう。
4月の始めに奥さんとアカデミー賞7部門を受賞した「オッペンハイマー」を鑑賞してきました。
木曜日も休診日に奥さんと朝一で福島へ観に行きました。3時間という長め映画なので直前にトイレに行って、あえて飲み物を買わずに映画を見始めました。
この映画、なかなか大変な映画でした(苦笑)。
これからこの映画を鑑賞する為には事前に「ロバート・オッペンハイマー」の事を調べてから鑑賞すれば良かったと思いました。クリストファーノーラン監督なので、モリモリに期待してしまったのですが、長編のドキュメンタリーを3時間の映画にギュウギュウに押し込んだ様な感じでした。
映画は3パートに分かれているのです。物理学者時代編、マンハッタン計画編、赤狩り編です。
とにかく体力と集中力のいる映画なのです。我々日本人には原爆投下という辛い過去があるのですが、今回の映画には映像では一切映し出される事は無く、悲惨な日本の状況をオッペンハイマーの心理的トラウマへ置換させるという手法をとっているのです。
観賞中は、とにかく映画のストーリーについていくのが精一杯で、鑑賞後に自分の色々と調べて、ジワジワを良さが分かるという映画でした。この映画は、観賞が本当に大変です。十分に体調を整えて、気合いを入れて観に行ってください。あのスケールと緻密な構成はやはりアカデミー賞とるわなって感じです。
アカデミー作品賞はオッペンハイマーが受賞しましたが、作品賞にノミネートされた映画をこのGWが始まって直ぐにもう一本観賞してきました。
オッペンハイマーが有名俳優を多数キャストに迎え、無尽蔵な予算の中で作った壮大な映画なのにたいし、この映画は3人の日本では無名の俳優(失礼w)で、台詞もあまり無く、いかにも低予算といった「PAST LIVES」。
この映画、私はこれから最大の賛辞をこのブログで書きますが、何しろ上映期間が短すぎる!!
福島で上映が始まったのは4月26日(私が観賞してきた日は29日)で、上映終了は5月2日。つまり本日なのです(もしこのブログを読んで映画が観たくなったら、直ぐに福島で観てきて!!今日までだから!!)。
今年観賞した映画では「PERFECT DAYS」を越える映画は無いと思っていたけど、「PAST LIVES」が軽々と同率首位に並んでしまいました(笑)。
この映画を簡単に説明すると韓国語で「イニョン」・・・日本語にすると「縁」のような感じが一番しっくりくるかも。
舞台の中心はニューヨークなのですが、この「イニョン(縁)」がスタートするのが韓国。
12歳。泣き虫の少女ナヨンとクラスメイトのヘソン。二人は将来口には出さないけど結婚すると思っている。しかし、ナヨンの親の仕事の都合でカナダへ移住して離ればなれになってしまう
24歳。ニューヨークで仕事をしていたノラ(元のナヨン)が偶然SNSでヘソンが自分を探していることを知り、連絡を取り、二人はビデオチャットで会話を交わすようになる。しかし、ノラの気持ちと野心が再び二人を引き離ししてしまう。
36歳。ノラはニューヨークで結婚し、グリーンカードを取得し、夢を実現させていた。ヘソンはノラの結婚を知りながらも、ノラへの気持ちが諦めきれずニューヨークへ向かい再会する・・・・。
みたいな流れ。
若すぎたために近寄れなかった二人が、歳を重ねた事により近づけない事情を知る。
上映期間が短かった事もあるのですが、映画館はかなり混んでいました。映画中、すすり泣く声がちらほらと。ご多分に漏れず、私も泣きました。本当に良い映画でした。
オッペンハイマーは自宅で観賞すると長すぎて挫折するので、是非映画館で。PAST LIVESは一人で部屋で観賞するのもありかな。
とにかくPAST LIVESは良い映画でした。
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