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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
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2016年7月 5日 (火)

数字は嘘をつかない。

大学院時代に教授に口を酸っぱくして言われたことがあります。
それは、絶対に実験で出た数字を操作(勝手に変えてはいけない)という事です。
私の大学院時代に研修した実験というには、とっっても地味な研究でした。
それは、入れ歯のレジン(ピンクの部位のプレスティック)が製作途中にどの位歪みが出るのかを測定するものでした。
それまでに総義歯(全てがレジンで作製)では同じような研究があったのですが、局部義歯での歪みの研究はほとんど存在していなかったので、疑似模型にクラスプというバネを4箇所作製し、そのバネの位置が義歯製作途中にどの位、移動したり、変形したりしたかを計測するというのもでした。
ほぼ2年半の間、ずっと一人きりで模型を製作して計測し、レジンを填入して計測し、また壊して作り直して計測し、レジンを填入して計測し、また壊して・・・・・・・・・・・・・・・計測し・・・・・、という作業を黙々とこなして行きました。
良いデータが出たときは、心の平穏が訪れるのですが(笑)、良いデータが出ないときは、本当に地獄です。また教授に相談しに行くのです。
でも、言われることは分かっています。
「今回のデータは、一応、取っておいて、今度は計測の数を増やして、同じ条件で計測をやってみよう」と言うことです。絶対に数字を操作して適当にという甘やかしの言葉は出ませんでした。
良いデータが出ないと言うことは、何か原因があるということなのです。その「何か」を見つけさせようと教授はあえて私達大学院生に繰り返しの実験を命じていたのです。
しかし、その当時の私は、かなり腐っていた思い出があります。
教授に相談して、それを今の奥羽大学教授の関根教授が私の指導教官だったので、またご相談し、あらたな指示を頂きます。
何度やっても安定した値が出ない項目があったのですが、教授は「それは、それで、正しい数字なので、キチンとその旨を論文に書き、なぜ出なかったのか原因を考え、考察せよ」と指示を頂いた記憶があります。
文章も同じで、仕事で提出した文章を途中で変えてしまうこともきつく注意されました。私達で言えば『カルテ』に当たるのですが、初診で診た所見や感想は一度書いた物は決して消してはいけない(改ざん)しては行けない。もし、不注意で書き直す場合は、2本線で消して、消した内容が見える様にしなさいとのことでした。
また話しは数に戻りますが、昔、インド系イギリス人のサイモン・シン著の「フェルマーの最終定理」という本を読んで衝撃を受けた記憶があります。この本は何度も何度も読み返す私の大切な書籍の1冊なのですが、この本によれば、世の中の全ての事項は「数」に置き換えられるというのです。
音も感情も何もかも。
世の中は「数」に支配されているのだ。ということがはっきと証明されている本でもあるのです。
今回、私は何が言いたいかというと、こっそりと甘い物を食べたり、筋トレをサボったりすれば、体重という数字は嘘をつきませんし、要らない物をちょくちょくと購入していれば、貯金はいつの間にか減り、貯まっているつもりだと思っても貯まっていなかったという悲しい事になるよ。、と自分への自戒をこめた反省ブログでした(苦笑)。