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2009年9月 7日 (月)

丈夫で健康な赤ちゃんを産むために

本日は、医歯薬出版からの『ライフステージでわかる歯と口の健康ガイド』より菅野直之先生の執筆分よりお届けいたします。

~丈夫で健康な赤ちゃんを産むために~

◇プラークと全身の病気

口の中を手入れしないと、プラークと呼ばれる細菌やその細菌が出したものの塊が増えてきて、歯周病になることはよく知られています。しかしこのプラークや歯周病が全身にも悪影響をもたらすことは、あまり知られていません。

プラークの中の細菌は、毒素を出すことで歯肉を腫れさせたり、歯を支えている顎の骨を溶かすだけでなく、腫れた歯肉から菌が体の中に入り込んだり、炎症を引き起こす物質を出すことにより、全身にもさまざまな影響をおよぼします。

◇口の病気が赤ちゃんに

現在、このプラークや歯周病は、中・高年期の糖尿病、動脈硬化、膵臓癌、肺炎の原因になることがわかっています。また、女性では、お腹の中の赤ちゃんに悪影響をもたらす事も知られています。

妊娠すると、つわりの影響や生活習慣の変化から口の中の手入れが思うように出来なくなり、プラークが増えて歯周病が進みやすくなります。

しかし、このプラークや歯周病をそのままにしておくと、腫れた歯肉が作り出す炎症を起こす物質が、子宮収縮の引き金になると考えられています。その結果、歯周病の妊婦さんは健康な歯肉をもつ妊婦さんに比べ、早産・低体重児出産が多いこともわかっています。

早産・低体重児出産では、生まれた赤ちゃんにさまざまな問題が起こる可能生が高く、大人になってからも生活習慣病になりやすいことが知られています。

早産・低体重児出産の原因として、これまでは人種、年齢、喫煙、経済状態、栄養状態、生殖器感染が考えられてきましたが、近年、歯周病もそのひとつであることが明らかになってきました。

◇健康な赤ちゃんを産むためには

歯周病は予防や治療が可能です。歯周病をもつ妊婦さんも、安定期の早い段階で歯周病の治療を受ければ、早産・低体重児出産の割合は減少することが報告されています。日頃から歯肉の健康に気をつけ、妊娠がわかったら歯科医院で早めに口の中の検診を受けてください。

歯周病をもつ妊婦さんの治療は、歯磨き指導や歯石を取る簡単な処置が中心です。安定期で全身状態に問題がなければほぼ安全に治療ができます。歯周病だけではなくむし歯の治療なども安定期であれば可能です。

口の中に不安を抱えている人は、ぜひかかりつけの歯科医院で相談してください。口の中の健康に気を配ることは、ご自身だけではなく、生まれてくる赤ちゃんの健康にもつながります。

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