リスク・リスク・リスク
先日の週末に仙台の勉強会へ参加してきました。
今回のテーマは「リスクに応じた歯周病のオーダーメイド治療」というものです。
私が常日頃、歯科の決定的な病気の原因は何かと考えるに、「無理な力(ちから)と細菌」では無いのかと思うのです。
無理な力とは、噛み合わせが悪いのに、無理に噛んでいたり、就寝時の歯ぎしりなどがそれに当たると思います。
細菌といのは、もちろん歯周病菌の事です。
今回の勉強会の趣旨は、この歯周病(歯の周りの病気)の治療に関してでした。
例えば、虫歯の場合は、虫歯を削って、削った分を材料で埋めたり、型を取って金属を入れたりと、ある程度、治療の流れや治療後の姿を想像できるのですが、原因が細菌やその他多くの不正愁訴がある歯周病は、歯医者だけの努力だけではどうすることも出来ない事が分かっています。
今回は、この歯周病にはどのようなリスクによって病状が悪化しているのかを詳細に勉強してきました。
今回の勉強会において使用した資料は、アメリカのものを多く使ったため日本の状況では、少しなじめない物が多くありますが、それらを削除してしまうと、意味が分からなくなる場合があるので、すべて出してみます。また表中に出てくるオッズ比というのは、健康な人に比べてどのくらいリスクが高いかを表します。
歯周病のリスクファクター
煙草の常用者 オッズ比 2.9~6.2
P.g(細菌の1種)の存在 オッズ比 2.4
P.i(細菌の1種)の存在 オッズ比 1.9
3年間歯科受診歴なし オッズ比 16.8
教育 オッズ比 オッズ比 0.65
年齢(35~44) オッズ比 1.72
軽度喫煙者 オッズ比 2.05
糖尿病 オッズ比 2.32
中等度喫煙者 オッズ比 2.77
年齢(45~54) オッズ比 3.01
年齢(54~64) オッズ比 4.14
重度喫煙者 オッズ比 4.75
年齢(65~) オッズ比 9.01
こうしてみると、しっかり歯を磨いているだけでも、歯周病になるリスクは生活の中に幾らでもあることになります。
しっかりとした管理が今後は必要だと言うことになります。この講習を受講して管理する我々もしかりとした患者さん教育と管理を要求されると認識しました。
加齢は仕方のない事ですが、生活習慣病だとおもいました。 遺伝もあるのでしようか?