暗闇の蝶とラストターゲット
私の住んでいる郡山では、芸術性の高い映画はあまり上映されないのです。
おそらく、収益が上がらないのがその理由だと思います。以前に娘とスーパー戦隊シリーズの映画(子供向け)のものを見に行ったのですが、とても多くの家族連れが来館していました。まさにドル箱って感じ。
別にそのことを非難している訳ではなくて、それはそれで仕方が無いと思います。私が郡山で映画館を経営するとすれば、たぶん同じことをするとおもうから。
そのため、観たい映画はほとんど、DVD(ブルーレイ)か、東京の映画館で鑑賞することになるのです。
最近で観たいなと思っていた映画に『ラストターゲット』という映画がありました。ジョージクルーに主演のアクションサスペンス。
いろいろな映画評のページではそれほど評判が高くなく、期待度は今ひとつという感じでした。東京でもそれほど多くの映画館では上映されていなくて、映画評と映画館数は比例しているのだなと思っていました。
まあ、実際に観るのは、何年か経って、気が向いたらDVDで。。。。。と思っていました。
ところが、東京での研修が終了し、時間が空いたので有楽町で買い物でもしようかと、駅のホームを歩いていたら、ホームから見えるビックカメラの入り口に、この映画の看板が見えました。
時間もあったし、上映期間がもうすぐ終わるとのこと。しかも映画上映があと10後という好条件。これは観るしかないということで観てきました。
この映画、前評判が非常に芳しくないとは先ほど書きましたが、私は全くの逆でした。映画をそれほど観ていないということもあるとは思いますが、私は今年一番の映画でした。とてもすばらしかった。
この映画、会話が少なく、ストーリーの説明もほとんど無い。黙々と、しかし淡々と映画は進んでいきます。ジョージのいつものチャーミングな笑顔も封印。映画の説明がないので、映画の進行について行けなくなりがち。集中力がとてもいる映画です。
映画の内容は、割愛しますが、見終わった後に、これはたぶんDVDかブルーレイを購入するなと思いました。これは間違いなく男の映画です。
説明の少ない映画だったということと、もう少し深く、この映画の世界を知りたいと思い、後日、この映画の原作本『暗闇の蝶』も購入し、熟読しました。
海外小説は、もともとその国の言葉で書かれています。微妙な言葉の言い回しを完璧に翻訳するというのは難しいです。
でも、そのことを理解しつつ、丁寧に読み進めていくと、難解なパズルを解いていくようでとても趣があって、大変楽しい。
この小説もイタリヤの言葉と英語が入り交じっているので、読むのにとても時間がかかりました。
本の後半にいくと、だんだんと読むことが楽しくなり、時間を忘れて読み込みました。やはり、小説の世界の方が奥が深かったです。このラストターゲットは、この『暗闇の蝶』の世界の設定を借りた別の映画なのだなと確認。映画のストーリーも良いし、本のストーリーもなお良し。
読書の時間がかなりかかってしまったのですが、とても楽しめた1週間でした。
満足。
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