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2009年10月11日 (日)

乳歯のうちに治しておきたい噛み合わせ2

本日は、昨日に引き続き、『口腔の育成をはかる~こんな問題に出会ったら   生活者とともに考える解決法~』(佐々木洋先生ほか編)の中から、嘉ノ海龍三先生の著作分よりお届けいたします。

◇こんな習慣は要注意

噛み合わせに関しては、以下の習慣に注意しましょう。

①頬杖をつく:顎の成長期に、頭の重みを顎骨の特定の部位で長時間にわたって支えることが続けば、それに応じた骨の変形が起こってもおかしくありません。頬杖の付き方にも個人差があり、手をあてがう部位によって、加えられる力は異なり、変形も異なります。歯列の狭窄や顎の偏位として表れる場合があります。

②睡眠時の横臥歯性:うつ伏せだと、頭を左右どちらか一方向に傾けて眠るしかなく、枕の当て方によっては、一日8時間、頭の重みが顎骨の一方の側面にかかることになり、変形が起こると考えられます。

以上のような習慣が長期間続けば、軽度の変形に留まらず、顔面の非対称や顎関節に影響を及ぼすこともありますので、注意が必要です。

◇よりよい咬合をめざして

不正咬合の原因が明らかで、それをあらかじめ取り除けるのなら、本来の意味での予防は可能です。

しかし、吸指癖による開咬などの場合以外では、不正咬合の原因というのは特定出来ることが少なく、多くの場合、種々の要因が関与していると推定できるに留まります。

そのため、不良習癖の除去などに加えて、初期の異常が新たな異常を招いたり増悪することを防ぐための、早期の治療が大切であると考えられます。

乳歯歯列の治療は比較的短時間で、単純な装置で行うことができます。乳歯列期においては以下の点が大切です。

①う蝕の発生を抑制し、健全な乳歯列と乳歯咬合を育成する

②咬合に悪影響を及ぼす習癖を除去する

③反対咬合や臼歯部交叉咬合など、咬合干渉がある場合、早期に取り除く。

骨格的にバランスがとれ、上下顎の歯がしっかり咬合して、はじめてよく噛んだり、力を入れてくいしばることが出来ます。

つまり、しっかりと咀嚼筋、口腔周囲筋を使うことが出来ます。このようにしっかり機能させることが口腔環境を整え、よりよい発達を促す効果をもたらしてくれるでしょう。

参考文献 口腔の育成をはかる~こんな問題に出会ったら   生活者とともに考える解決法 佐々木洋先生ほか編の中から、嘉ノ海龍三先生の著作分 医歯薬出版

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