歯周病は食生活の間違いが主因3
昨日の続きです。
④歯周病にならない食事
来院する患者さんで、歯周病が進行している人と、歯周病になっていない人の食生活を調べ、分析してみました。すると、両者には明らかな違いが認められました。
歯周病に全くなっていない人々の食事を分析して、厚生労働省が定めた栄養所要量と比較すると、カロリー、ビタミン、ミネラル、食物繊維が十二分に摂られていたのです。
歯周病にならない人の食生活には次のような共通点があります。
(歯周病にならない人の食事の特徴)
- 主食を白米としない。玄米、3分づき米などの未精製白米、未製粉パンなどを食べている。
- 野菜、特に緑黄色野菜を毎食の様に食べている。
- 小魚、海藻をよく食べている。
- 大豆、ごまなどの種実豆類が多い。
- 肉や油の多いものは控えめ
- 甘いもの(砂糖)をあまり食べない
未精白穀物、野菜、海藻、小魚などにはミネラル、ビタミン、食物繊維が豊富に含まれます。半面、脂肪やタンパク質の量は適度で、カロリーオーバーにもなりません。
また、このようなメニューにはよく噛まないといけない適度な硬さがあるので、骨は丈夫になり、顎骨も発達して歯列も美しく整います。
この特徴の食生活をしている人には、本当に歯周病がありません。
このメニューを栄養分析し、厚生省労働省が示す栄養所要量と比べると理想的な栄養バランスになります。カロリー、脂肪、タンパク質が適正量いないに収まり、ビタミン、ミネラル、食物繊維は突出しています。
ビタミン、ミネラルなどは厚生労働省の目標より多めの方が歯や歯周組織は明らかに健康的です。
そしてこのような食生活をしている人は、全身にも健康的な特徴があります。肌の色艶が良く、目や髪が輝き、元気で疲れにくく、風邪を引きにくく、気力も充実しています。快眠、快便の傾向も共通しています。
植物を見ても、花が元気なものは、枝も葉も元気です。人間もまた例外ではありません。歯周組織が元気なひとは、全身も元気で抵抗力が強いのです。このような健康を支える基本は、何といっても食事のバランスなのです。
参考文献 歯で守る健康家族 丸山賢著 現代書館
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