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2007年4月 2日 (月)

虫歯とチョコレートの関係

今日は、加藤大幸先生の著書「究極の歯科治療」からコラムをお届けいたします。

虫歯とチョコレート

チョコレートのルーツは、メキシコのアステカ王朝。

当時は、カカオ豆100粒と奴隷一人が交換されていたというほどの貴重品で、万能薬としても使われていました。カカオをすりつぶした飲み物を貴族達が愛飲していたのです。

チョコレートは、よく、虫歯の原因といわれます。虫歯の原因菌が、たっぷり入った砂糖を餌に歯垢のもとになる粘々した物質と酸(乳酸)に変えるためです。その酸によって歯が溶かされて虫歯になるのです。

しかし、日本大学の福島和雄教授は「原料であるカカオ豆には、虫歯菌の働きを抑える成分が含まれている」と述べています。

福島教授は、カカオ豆から作るカカオマスの抽出成分に、虫歯菌の一つであるソブリヌス菌が歯に付着して歯垢をつくる働きなどを抑える作用があることを実験で確認し、「カカオポリフェノールに虫歯を防ぐ作用がある」と報告しています。

チョコレートの食べ過ぎで、ニキビが出来るという説もあります。

ニキビは通常、皮膚腺から出た脂が毛穴につまり、そこに細菌が繁殖して出来る炎症です。東京医科大学の坪井良治教授は「チョコレートとニキビは無関係。因果関係を示すデータはない」と指摘しています。

チョコレートは栄養価が高いので、子供が食べ過ぎると鼻血を出す原因になるともいわれています。

しかし、国立国際医療センターの弓削忠医師によると、「子供は指で鼻の中の毛細血管を傷つけて出血するケースが多く、チョコレートとは直接関係ない」そうです。

菓子メーカーなどで作る日本チョコレート・ココア協会(北里一郎会長)は「戦後の貧しい時代に、子供が親にチョコレートをねだらない様にするために考え出せれたのでは」と話しています。

この様に悪役とされてきたチョコレートですが、お菓子として砂糖を使っている事に変りはありませんから、食後の歯磨きは怠らない様にしてください。

私もチョコレートのおもしろい話を知っています。

終戦直後に日本の子供に米兵がチョコレートを渡していたのには訳があります。チョコレートは、栄養価が高く携帯性に優れているので兵隊の携帯食になっていました。しかし、甘くすると、すぐに食べてしまうので、あえて甘くないまずいチョコレートにしていたそうなのです。

終戦で、食べる必要のないまずいチョコレートは、こうして日本の子供に渡されたのでした。

参考文献 究極の歯科治療 加藤大幸著 現代書林

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