鬱病の我が子を救うために
誰にでも経験があると思うのですが、心の病は非常に苦しいものです。
電池の切れたおもちゃの様に、放置しておけば体も上手く動かなくなってしまいます。
それは子供も同じ事なのです。大人の社会の問題と比較すればたいしたことでは無い問題でも、子供にすれば大問題ということが多いのです。
今回は、ニューズウィーク日本版「0歳からの教育」の中から、「鬱病の我が子を上手に救うために」というレポートがありますので、それをご紹介いたします。
このレポートを書いているのは、ボストン小児病院のウィリアム・ベアーズリー医師とスチュアート・ゴールドマン医師の2人です。
以下に全文を記します。
子供から大人への道のりは、決して楽なものではない。
一部の子供には、耐え難い苦痛に感じられる事もある。そこにストレスが加わると、彼らにとって人生は手に負えない、絶望的なものになる。
こうした子供達が経験する憂鬱は、一過性の悲しみや不安、失望とは異なる。
それは激しく、いつまでも続く苦しみだ。
専門家によれば、鬱病にかかっている子供は12歳以下で3~5%、13歳以上では15%に達する。
治療は可能だが、まず周囲にいる大人たちが問題にきずいて、何らかの措置をとらなければならない。
では、親はどんな変化に気を付けるべきなのか?
鬱状態にある子供はふさぎ込んだり、怒りっぽくなったり、不安がることが多い。友人を避け、学業はおろそかになり、それまで楽しんでいた事に興味を失うこともある。
元気がなくなり、集中力を失い、食欲がなくなる。睡眠パターンが変化することもある。
漠然とした痛みや苦悩うぃ訴えたり、罪悪感や自己批判に押しつぶされる子供もいる。
絶望から逃れるためドラックやアルコールに走る10代も多い。自殺を図るケースもある。アメリカで、25歳以下の自殺者は年間4000人にのぼる。
・薬物治療は注意深い観察を
幸いにも、子供の鬱病には効果的な治療法がある。親にとって最初のハードルは、不快感や戸惑いを克服することだ。そして、この問題について穏やかに子供と話し合おう。
かかりつけの小児科医は相談にそるはずだし、必要なら精神科医を紹介してくれるだろう。
心理療法、とくに認知行動療法は必ず治療計画に含めるべきだ。場合によっては、それだけで治る子供もいる。
症状が重かったり、心理療法だけで改善しない時は、薬物療法が必要かもしれない。
あまりにひどい状態で、日常生活に支障をきたしたり、自傷行為に走るようなら、入院治療の可能性も出てくる。
鬱病と戦ううえで、薬は有力な武器になる。プロザックとその他のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、10代の若者にも効果があることが分かっている。安全で素早い効き目が期待できるが、服用には注意深い観察が必要だ。
誰にでも同じ効果があるとは限らず、なかには悪化する場合もある。抗鬱剤を服用した子供は、自殺願望が高まるという指摘もある。米食品医薬品(FDA)は、すべての抗鬱剤にこうしたリスクを警告表示するように義務づけた。
12歳以下の子供に対するSSRIの効果は明かではない。今後、さまざまな研究によって解明されていくだろう。現時点では、、経験豊かな専門医が、家族と綿密に話し合ったうえで処方すべきだ。
子供の鬱病治療では、家族の協力が不可欠だ。うまい救いの手をさしのべられれば、子供は鬱状態から脱し、再び成長の道をたどり始めるだろう。
仕事や家庭のごたごたで、つい子供の気持ちを考える余裕がないかもしれませんが、小さいながらも大きな宇宙を心の中に秘めているものです。
鬱病。これ大きな問題ですね
これからの日本の?いや地球の課題だと思います。
一人、家族、仲間、社会、思いやって生きたいです。
yyy様
コメントありがとうございます。
私も鬱かなと思ったのですが、「おまえが鬱になるわけないだろ」と一瞬されました。