妊婦さんへ1
私はとても驚きました。本当にぴかぴかなのです。虫歯ひとつ無い状態。噛み合わせもしっかりしています。
このような歯にお目にかかるのは大学の解剖の教科書以来。
私は、この親御さんがどのようにこのお子さんの歯の管理をしているのか、知りたくて、知りたくてうずうずして来ました。
しかし、私は歯科医師なので、歯に関しては教える立場で、親御さんは歯に関して教えを請う立場。完全に立場が逆転してしまっています。
でも、皆さんありませんか?恥ずかしくても聞きたくなるときって。私は思いきって親御さんに聞いてみました。
「お子さんの歯が大変状態がよいのですが、何か特別なことをしているのですか?」
すると、親御さんは困惑した状態で、聞き返してきました。
「それより、先生、下の奥歯の黒い溝は虫歯ではないのですか?」
「ああ、これは大丈夫です。虫歯ではありませんし、状態も非常に良いですよ。」
それを聞いて安心したのか、親御さんは話し始めました。
「私の母が非常に歯が悪い人で、私も母と同じように歯が悪かったのです。私の歯は今はすっかり治してしまったので、何にも悩みは無いのですが、この子が私と同じ様に歯が悪くなると困ると思いまして、妊娠中から気を付けていたのです。」
赤ちゃんは産まれてくるときは、ほとんど無菌状態で産まれてきます。もちろん口の中も同様です。なぜ赤ちゃんの口の中に虫歯が出来るのかといえば、お母さんやお父さん(おじいちゃんやおばあちゃん)が口移しでご飯を上げたり、同じ箸やスプーンを使うことによって徐々に菌が赤ちゃんの口へ感染していくのです。
その親御さんは、決して同じスプーンや箸などは使わず、赤ちゃん専用の食器類を用意したそうです。また食事にも気を付けていて、柔らかいものよりも硬いものをきちんと食べさせていたそうです。
そんな中、口の中に黒い溝を見つけたので、あわてて歯科医院に来たというのです。
その親御さんが本当に立派な方だと思います。なぜかと言えば、妊娠中から産まれてくる赤ちゃんのために自分の口腔衛生には気を付けていたというのですから。
妊娠中のお母さんは非常に口腔内環境が乱れる状態にあります。そんななか手入れもせずに出産を迎えると、産まれてきたお子さんの口腔内環境も乱れがちです。
きちっと妊娠中に手入れをしていれば、上記の様な状態になっても被害は最小限に抑えられるでしょう。
では、妊娠中のお母さんの口腔衛生に付いてですが、それは明日のお楽しみ。
ごめんなさい 私の子供の歯がよわかった事 。反省・反省。
私の父は小児科医師で、良く言っていたことを、おもいだしました。離乳食のとき、口うつしにしたり、噛んで与えたりしては絶対にいけないと。おとうさんありがとう。
チィース様
コメントありがとうございます。
お子様の歯が悪いのは、お子様の責任で、決してチィース様の責任ではないと思います。
私の父様
コメントありがとうございます。
良いお父様ですね。
疫学的な研究(広島大小児歯科より)でも2歳2、3ヶ月で口腔内の常在菌の叢が決まるとか。伝播して身近な人が話しているだけで感染をこうむるということですから、本当に親自身の治療や環境が大切になりますね。
しかしそれを実践できる人は本当に素晴らしくすごいと思います。あまりいませんよね。
うちも粘着性の食べ物は控えてます。虫歯ができるかは経過を追わないといけませんが、パンなども食物線維が多い自家製全粒粉パンです。ワタシはパン焼き係・笑。あの須田くんは今は子供のためにホームベーカリーでパンを焼いています。
あ、あの須田君が・・・・・。パンを・・・・・・・。偉い。