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2006年1月 9日 (月)

妊婦さんへ2

昨日の続き。

妊娠期間中に、口腔衛生に気をつけていると、出産後の子供の口腔衛生によい影響を与えるということはわかっています。

妊娠中に起こる口の中の変化を見てみましょう。

俗に妊娠すると赤ちゃんに歯のカルシウムを取られるため、子供を一人生むと歯が一本だめになるといわれていますが、そのようなことはありません。

しかし、口腔内の唾液が酸性に傾き易く、間食が増えるため、虫歯や口内炎、歯周疾患になりやすいのは事実です。

しかも、つわりの影響で歯ブラシを口の中へ入れると吐き気を催しやすいので、手入れが行き届かなくなる事も原因しているのです。

これらの影響で口腔内が汚れていると、女性ホルモンの影響により、歯肉炎になりやすくなります。出産後に自然に治る場合が多いのですが、出血しやすく、悪化する場合も多いです。

吐き気を催す場合のブラッシングはにおいや刺激の強い歯磨材は避け、小さめのブラシ(子供用、赤ちゃん用)を使用するのもいいかもしれません。

妊娠中の治療について考えてみましょう

受精卵が着床してから3ヶ月までは主要器官形成期にあたるため、薬を用いた治療は絶対に避けたほうが無難です。3ヶ月から8ヶ月までは安定期に入るため、外科的処置も必要なら可能です。8ヶ月から出産までは出産準備期間に入るため、あまり薬を用いた治療は避けたほうがよいかも知れません。

なぜ、妊娠期間中の治療には注意が必要かといえば、胎児への催奇型性の恐れがあるためです。それと 妊娠末期(8ヶ月以降)の一定量以上の鎮痛消炎剤の投与は、胎児動脈管閉塞をきたす可能性があるため、禁忌となっております。

それと、歯科以外でも、やめたほうが無難な薬として、テトラサイクリン系とインドメタシン系はを挙げておきます。

よく妊婦の皆さんが心配するX線撮影も歯科医療による被爆は微量であり、鉛入りの防護エプロンを使用するとさらに1/100程度にX線を低減することが可能です。照射部位も子宮から離れているため、直接子宮方向へX線が向くことはほとんどありませんので、胎児には問題はありません。

このように、妊婦の方は将来の自分の子供のために、まずはしっかりと自分を守ることが大事です。よく歯科医師に相談して、計画的に口腔ケアを行えばなにも怖いことはありません。

結婚式前にエステに行くのと同様、妊娠前に歯科医院へ行って一通りの治療を受けておくのも良いかもしれません。自分の子供のために。

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成る程、何でも、自分を正して、それから、行動するんだね。健康でないとはじまらないよね。

by ティース | 2006/01/10 0:03:24

ティース様
コメントありがとうございます。
何事も事前にチャックして、早めに行動すれば、体に関しては大丈夫だと思いますよ。


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