巨刺の法
昨年の11月の福島民法〔健康歳時記〕に興味深い記事が載っていました。以下に要約を記します。
「体の何処かに痛みがあるとき、反対側の同じ部分に強い刺激を加えると、痛みが軽減する。」
彼は、この現象を「シーソー現象」と名付けました。東洋医学では「巨刺(こし)の法」といって、古来秘伝とされてきたものだそうです。
痛みの信号は脊髄(ぜきずい)を通って脳の中枢へ伝えられます。脊髄には体の同じ高さからの痛み神経が集まってきます。長期間痛いところがあると、その刺激が反対側にも送られて、鏡に映したように対称部分にも異常が起こってくることがあるそうです。「ミラーイメージ」と呼ばれるそうです。この現象を治療に応用したのが「巨刺の法」といえるようです。
たとえば、五十肩の時に痛くない方の健康な方を積極的に使うと、痛い方の肩の状態が治ってくると言われます。生体反応の微妙さを生かした自然治療法だと、痛みの専門家は言うそうです。
「痛みというものは、注意力の転換や肉体的刺激によって軽くなります。慢性の痛みを軽減するコツは、何か打ち込めるものに投入する事です。そうすることで立派な仕事をしてきた人はたくさんいます。」
と、書いてあります。考えてみると、日頃の診療でも同じような体験をたくさんしています。
たとえば顎関節症の場合は、痛みがある顎の反対側が原因で痛みが出ることが多いし、虫歯でも、痛い場所とは別の部位が原因の事がたくさんあります。我々は関連痛と言っています。
考えてみれば、人間は左右対称の生き物です。顔、体、腕、足らも左右対称。(性器だけは男女で左右対称という考え方がギリシャ神話の中に出てきます。)
虫歯で顔が腫れている場合も、腫れていない方と比較したりしています。
これを読んでいる方は、もし体の何処かが痛い場合、反対側を良く動かす様にしてみてください。
痛み 教えられました
死ぬときいくら熱があってもいい 痛みはご免ということを聞きましたが 痛みは他人には解らずつらいものです。これからーこしの法ーを頭に入れて生きていきます。
わいわいわい様
私も痛い膝とは反対の膝を上手く使おうと思っているですが、逆に痛くなりそうです。太りすぎです(自己反省)。