口内炎
歯医者の私も逃れることが出来ない。本当に口内炎には悩まされます。食事、会話、仕事、すべてが上手く出来なくなり、非常にストレスが溜まります。
今日は、口内炎を取り上げてみます。最近は口内炎の患者さんが非常に増えていて、本当に同情いたします。なぜ、最近は増えているのでしょうか?そのあたりも考えていければ良いと思います。
では、口内炎による症状にはどのようなものがあるのでしょう
- 痛み
- 出血
- 食事がしみる
- 口腔内の乾燥
- 口内の腫れ
- 口がうごかしずらい
- 食事が飲みずらい
- 味覚が変わりやすい
- 会話しにくい 等
特に、食事に関わる働きが障害され、低下してきますが、症状の悪化に伴い、体力低下などの身体的な症状がもちろんの事、イライラや不眠などにも大きな苦痛を伴う事となります。
この憎き口内炎ですが、原因はどんなことが考えられるのでしょうか?大きく分けて3つの事に分類出来ます。
1)機械的損傷
- 入れ歯があわないとき
- 歯並びが悪く、粘膜に当たるとき
- 寝ているときや食事中に頬粘膜(ほっぺたの肉)を咬んでしまったとき
- 口腔内の粘膜が乾燥している時(口腔内の粘膜が乾燥しているとちょっとのことで傷が付きやすくなります)
2)口腔衛生不良
- 水分が食事の摂取では不十分で、唾液の分泌が不足しているとき
- 歯磨きやうがいなど口の中を清潔にすることが出来ないとき(虫歯が出来ているときに代表されるように、口の中が不潔になると、色々な菌が繁殖しやすくなります)
3)全身状態の低下
- 病気や過労で体力が衰えている時
- 食事がとれず、ビタミン不足(特にビタミンB2)
- 貧血など栄養状態が悪いとき
- 白血病や再生不良性貧血などの病気があるとき
以上の様に、口の中は非常にデリケートな粘膜によって覆われています。粘膜は眼球の表面と基本的には同じです。目を直接さわったりせず丁寧に扱うように、本当は口腔粘膜も清潔に扱う事が大事なのですね。
では、今後、このような事が無いようにするには、どうすればよいでしょうか?最後に予防に付いて、ふれておきましょう。
1)口の中を傷つけないようにしましょう。
- 歯ブラシは硬すぎないものを選びましょう
- 歯磨きの際、強いブラッシング圧は避け、歯肉をマッサージする様にしましょう
- 入れ歯があわないときは、早めの調整が必要です
- 虫歯があるときは、早めに治療しましょう
2)口の中を清潔にするようにしましょう
日頃から毎食後の歯磨きやうがいを習慣化しましょう
3)体調を整え、健康的に過ごしましょう
- バランスの良い食事
- ビタミン(特に、ビタミンB2)を多く含んだ野菜や果物を多く取るように心がけましょう
- 過労を避け、寝不足にならないように睡眠は充分に取りましょう
以上が、口内炎に対する原因および注意です。最初にふれていましたが、口内炎によって来院する患者さんのほとんどが何処か疲れている感じが受けます。
口内炎は、そのまま放置すると口腔粘膜がんに発展するおそれがある恐ろしい病気です。
小さいものなら歯科医院でレーザーや軟膏状のもので簡単に治る疾患です。口内炎があると言うことは、口の中に何かもんだいがあるかもしれません。
早めの通院をおすすめいたします。
口内炎はいやなものです。バランスのよい暮らしを心がけます。
多発性再発性の口内炎はステロイドでうがいすると予防にもなってよい…と、知り合いの先生が言ってました。
一昨日、勉強会でも福岡大学歯学部の教授が言ってたのはまず全身状態は「粘膜」に現れると言ってました。
口内炎、侮れませんね。最近年をとって口内炎の治りも悪いし…(爆!)
へー、たかだか口内炎って思ってた・・・。ちゃんと歯磨きして食事に気をつけます。
yyy様
コメントありがとうございます。ストレスが出ると、食欲が無くなり、ビタミン不足へ陥り、口内炎へと繋がります。
バランスの良い生活がなによりです。
須田先生
なるほど。粘膜には確かに全身症状に現れるのかもしれませんね。先生が行かれた勉強会の内容が詳しく知りたいので、先生のブログに詳細を書いてください。期待しています。
ふかまち様
コメントありがとうございます。私も学生の頃は同じように思っていました。しかし、患者さんの口内炎の悩みは深くそして重いです。充分記を付けましょう。アエラが購入出来ていた事を祈ります。