鳥インフルエンザ4
昨日は、「タミフル」の性質および各国の対応を書きましたが、今日は「タミフル」の副作用に付いてです。本日もまたAERAの内容を元にしております。
AERA によれば、アメリカの食品医薬品局(FDA)が11月18日に「タミフルを服用した日本の子ども12人の死亡例がある」と公表した。とあります。
その内容および内訳は、12人の内11人は2~9歳の子ども、1人は14歳の少年となっており、死因は突然死4人、心肺停止4人、意識障害、肺炎、窒息、急性膵炎による心肺停止が各1人。
また、死亡には至らなかったものの、幻覚などの神経や精神の異常を示したケースが日本で31例、他国で1例あったと言うことです。
日本国内で販売権を持つ中外製薬はFDAの発表した日本の子ども12人の死亡例について、「このうち、4例はインフルエンザ脳症、1例は呼吸不全による死亡例でタミフル服用との因果関係は否定されています。しかし、残る7例については因果関係が否定できないため、すでに厚生労働省に報告しています」とのコメントを残しています。
これについて、厚生省は、この残り7例について、「情報不足からタミフルとの因果関係は否定しきれないが、症状から判断してインフルエンザ脳症など、副作用以外の理由で死亡した可能性が高い」と慎重な構えをみせています。
なぜ、これほどまでに「タミフル」が注目されているかと言うと、やはり、自宅9階のベランダから飛び降りた少年と、トラックに飛び込んだ少年がともに「タミフル」を服用していた後に事故死を起こしている事が紹介されたためです。
11月12日に開かれた日本小児感染症学会でNPO法人「医療ビジネスセンター」の浜六郎理事長が「異常行動とタミフルの関連は否定できず、副作用のおそれがある」と主張しています。このため、厚生省は「タミフル」の副作用として、
- 意識障害
- 異常行動
- せん妄
- 幻覚
- 痙攣
等の精神、神経症状が現れる可能性を使用上の注意に追加する様に、中外製薬に指示を出しています。
しかし、幻覚や異常行動などはインフルエンザ脳症でも起きる可能性があります。
次回はインフルエンザ脳症を取り上げます。
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