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2005年12月11日 (日)

歯の欠損

今回は、「DENTAL TRIBUNE」紙に興味のある記事が出ていましたので、ご紹介。Cavity_img_01

閉経後女性における歯の欠損

とてもショッキングな見出しです。以下に記事の要約を書きます。

バッファロー大学(米ニューヨーク州)の研究者がニューヨーク州エリー郡において行った横断的研究により、

「年をとっても歯を失いたくないのであれば、閉経後に女性は特に口腔衛生に特に気を配る必要がある。」

という事が明らかになりました。

この研究は、研究開始時に測定された歯周疾患の指標である歯槽骨(歯を支えている骨)の後退と、10年後の歯の欠損リスクの増大との関連が示されました。

106例の白人女性を対象に行われた同研究では、10年~13年後の経過を追跡調査しました。年齢、収入、喫煙の有無、ホルモン療法の有無、間食消費量、虫歯数などを調節したうえで分析したところ、閉経後女性においては歯周疾患による歯槽骨の欠損が歯の欠損のおもな原因であることが示されたとのことです。

歯槽骨が1mm後退すると、歯の欠損リスクは3倍高まったとのことです。

同研究の筆頭著者で、同大学歯学部口腔生物学のMine  Tezal教授は、

閉経後女性は、エストロゲン欠如、ホルモン療法、低骨密度など、歯の欠損に影響する特異な因子を有する部分母集団である。この集団においては、歯周疾患をコントロールすることで、歯の欠損リスクを大幅に低減できる可能性がある。女性が高齢になっても歯を残す事が出来れば、栄養状態や社会生活、自尊心を保つことにつながる」とコメントしています。

妊娠中にも女性は歯周病の危機を迎えることが多いです。やはり、体のリズム、ホルモンバランスを崩さないことが、口腔内のバランスを保つのも有効になるのかもしれません。

しかし、ここで気を付けなければいけないのは、白人女性の歯槽骨と我々アジア人の歯槽骨ではだいぶ骨の厚さが違うので、我々はさらに気を付けなければいけないと思います。

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