アスベスト問題1
口の中は、体のどの場所よりもとても敏感です。
たとえば、入れ歯や覆物、充填物を口の中に入れた時、患者さんが「すごく、高い」「違和感がある」というのは、実は髪の毛1本分くらいしか高くないのです。
つまり口腔器官(得に粘膜)というのはとても精巧に出来ていて、患者さんが1ミリ高いと思った物は1ミクロンの高さだったりします。
眼球も同じく精巧ですよね。ゴミが入ったらすぐにわかりますのも。ごろごろして。
話はかなり脱線していますが、入れ歯の適応症として、口の中の感覚が鈍い患者さんほど適しています。あんなに大きな物を一日中口の中に入れているのですから。
今日は何が言いたいかと言いますと、外部から体内に入る可能性のある場所はすべてとても敏感なんです。ゴミが入ったらすぐわかる。これほど精巧な人間をすり抜けて病巣を体内に作っている。この気がつきにくいというのが、いま問題になっているアスベスト問題を後生にまで持ち越してしまった問題だと思います。
アスベストとは、線状の鉱物繊維で、直径が髪の毛の数千分の一(!!!!!!)程度と極めて微細な物質。結露防止や耐火などに優れているそうです。
「燃えない、減らない、腐らない、加工しやすい」 ・・・・・・・・・・・。(う~ん、やっかいそう。)
このため、奇跡の鉱物と重宝され、昭和30年~40年代に大量に使用されたそうです。
これにより、多くの方がアスベストの粉塵を吸い込んだことによる肺ガンや中皮種の発症例が報告されるようになりました。
本当に恐ろしい事です。明日もアスベストを続けます。
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