絶滅危惧職種!?
最近自分を褒めてあげたいのは、あれほど敬遠していた歯科医師会の会合に積極的に参加しているということです。
昔は医院の終了時間が遅かったので、仕事を休んでまでも行く必要がないと考えていたからなんです。ここ最近は仕事も早く終わりますし、体力的に余裕が出てきたからもしれません。
でも、歯科医師会に出たら出たで、やはり何かしら得るものはあるものです。
先日出席してきた歯科医師会の定期総会では、歯科医師会副会長の伊藤先生の話がとても心に残っています。
それは、今全国の開業している歯科医師のほとんどが悩んでいる歯科医衛生士の不足問題です。
今本当に歯科衛生士さんが足りないのです。特に原発問題のある福島では深刻です。
福島県には衛生士学校が3校あるのですが、全く定員に達していない状態の様なのです。
私も衛生士学校に自分の医院を実習の場として提供しているのですが、これは嫌らしい事をいえば、自分の医院へ衛生士さんの安定供給(この言葉が不適切というのは覚悟の上で書きますね)して貰えたらいいな〜〜という思いがあるからなんです。もう4年もこの医院内実習を行っているのですが、今まで1人の衛生士さんも就職してくれていません。これにはかなりの不満があったのですが、前出の伊藤先生の話によればどこの医院でも同じ状況みたいです。
歯科衛生士さんが少ないので、新人の衛生士さん達もより条件の良い歯科医院へ就職することが可能らしく、その事が全国の歯科医院が苦境に立たされている理由の一つみたいです。
やはり常識的に考えても、何も出来ない新米の歯科衛生士さんに、とっても良い条件など提示できません(特に給料面では)。
しかし、そこで提示してしまう歯科医院さんが居るのも事実。まあ、これはこちら側も冷静に考えれば致し方ないのかなって感じもします。
本当に衛生士さんが居ないとこの仕事は成り立ちませんから自分の医院の危機的条件を脱したいと良い就業条件を示してしまうのかもしてません。
また、こういった甘えた状況があるので新米の衛生士さんが直ぐに辞めてしまうという悪循環もあると聞きました。
また、高校の先生方が進学に関して、大学進学を優先して、ほとんど歯科衛生士学校への入学を進めないという現実もあるとのこと。
考えてみると、いろいろな条件が重なって、歯科衛生士さんが『絶滅危惧職種』になってしまっているんでしょうね。
それと、今歯科医師会が力を入れているのは、辞めてしまった歯科衛生士さんの復職です。
衛生士さんが不足している理由の一つが歯科衛生士離職問題なのです。
結婚や出産などで退職したけど、余裕が出来たらまた歯科衛生士さんとして復職してくださいっていうキャンペーンです。これは国家的取り組みらしく、福島県歯科医師会にも多くの予算が割かれたという話です。
最後に伊藤副会長が言った言葉は、「歯科衛生士さんが辞めてしまう一番の理由は、院長が怖いからという事と、医院の対応が悪い」という言葉が印象的でした。
まだまだ、私自身にも歯科衛生士の足りない問題を解決できる糸口があるのかもしれません(涙)
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