狙撃という行為について
今日のブログは、全く持って個人的趣味の話です。一部ご気分を害することもあるかもしれません。
話を戻しますが、私は昔からゴルゴ13という漫画が大好きでして、40歳を超えた現在も新刊が出ると飛びつくように購入して大切に、大切に何度も何度も読み返します。
ゴルゴ13のおもしろさは、今回は置いておいて、ゴルゴ13の曲芸的で天才的な狙撃が良く取り上げられます。まあ、ゴルゴ好きの読者なら、それが読みたくて購入していると思います。《今回は、どんな手を使って狙撃するのか・・・・みたいな》
そのため、ゴルゴ13以外にも狙撃にも非常に興味を持ってしまいます。
狙撃って一体何?ということですが、要は離れた場所から敵を射殺することです。
非常に趣味が悪いし、グロイし、おすすめ出来る趣味はありません。
しかし、自分とは非現実的な事なため、私は興味を引かれますし、知りたいとも思うのです。
そのため、狙撃関係の小説もたくさん読みました。代表的なもは、スティーブン・ハンター著のボブリースワガーシリーズ。代表作の『極大射程』はマーク・ウォルバーグ主演で映画にもなりました。(これが結構おもしろい。小説の内容とはちょっと違うけど、これはこれでおもしろかった)
最近もまた狙撃関係の本を読みました。
和田竜さん著作の『小太郎の左腕』。先日、和田さんの著書で『しのびの国』をこのブログで紹介したばかり。
内容は、戦国の戸沢家の林半右衛門と児玉家の花房喜兵衛の敵同士ながらもお互いを尊敬しつつ、戦を行う両家の話。ひょんなことから左構えの鉄砲で、絶人の才を発揮する11才の少年、雑賀小太郎が戸沢家の最終兵器として急浮上していく・・・・して、おのおのの運命は・・・・・・?という話。
しかし、現実問題、鉄砲の性能もいまいちな種子島(火縄銃)で、ここまで正確無比な狙撃が出来るのかと疑問に思いました。
そこで、それを検証するために、こんな本も読んでみました。
『スナイパー 現代戦争の鍵を握る者たち(原題 Trigger Men)』
この本は、現在も活躍するスナイパー(狙撃手)約30名に実際の体験談を聞いてまとめた本なのです。
実際、生きた人間を相手に引き金を引いた事があるスナイパーの話だけに小説とは違う重みであふれていました。
ゲームや小説とは違う世界です。狙撃を行うということは、失敗すれば自分の居場所が相手に分かってしまうし、命の危険もある。失敗は許されません。そのために、1発で仕留めなければならない世界。 《 ONE-SHOT ONE-KILL(一撃必殺)》の世界。
そのために、狙撃手は多くの過酷な訓練を課されます。しかも一発で仕留めるために、多くの計算、多くの事項を計算し、射撃を行います。敵までの距離が600メートルを超えると、風向き、銃の性能、弾の性能、弾道、それに地球の自転までを瞬時に計算を行い、狙撃を行います。
この狙撃は、敵との距離が離れた位置での攻撃になりますので、現代の戦争の様相を一変させたようです。なにせ、攻撃は加えられるけど、相手方からは攻撃されないのですから。
このような異常な世界なので、兵士のPTSDに悩まされることが多いと予想されるが、例外なくPTSDに悩まされる兵士は皆無なのだという。このくらいクールに冷静に仕事をこなせる精神力が無いと、極限状態での狙撃は無理なのだろう。冷静に、落ち着いて。
この本を読むと、『小太郎の左腕』のような狙撃は、銃の性能も悪いなか、完全なるフィクションだと分かってしまうが、それはそれで良いと思う。
狙撃は現実社会ではなく、小説や書物の中だけで十分である。
私も、狙撃者の気分が味わいたくて、このようなゲームを購入してみた。
ゲームの中の狙撃なのに、私は心が乱れ、反撃される。とても本物の戦争など無理なのである。
虫歯を狙撃する歯医者が一番である。私は。
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