長い冬眠生活に入っていました。
最近、何人かの患者さんにブログ頑張ってくださいと励まされました。うれしい限り。
この1週間とても悩みが多かったのです。
まず、腱鞘炎の状態が思わしくないこと。パソコンを離れた一番の理由はやはり腱鞘炎。パソコンのキーボード操作には多く親指を使用するので、どうしても腱鞘炎が悪化してしまうのです。
それと、歯の根の治療では親指の微妙な感覚が必要とされます。しかし、痛みが走るので、上手く道具の操作ができないのです。無理して行っていますので、痛みがどんどん増していくという悪循環。
次の悩みは、自分の子供と原発に関すること。
何人かの方がメールを頂きました。この郡山で子育てをするとはどういう事だというお叱りのメール。私の考えは、放射能も確かに怖いけど、環境を変えて子供の精神状態が不安定になる方がもっと怖い。私にメールを送ってくれた方は、『それは親のエゴ』と言っていたけど、エゴってどういう事でしょう?私の利益の為だけに郡山にとどまっていると思っているのでしょうか?
郡山に避難されている多くの方がいて、多くの助けを求められている。私は大げさですけど、救済して欲しい側ではなく、救済する側だと自負しています。実際多くの被災者の方が毎日訪れます。この方達の事はどう考えれば良いのでしょう。
最後は、自分の仕事に関して。
なかなか上手く行かない仕事があります。悩みに悩み、多くの先生方、多くの参考書を手に取っています。しかし、必ず乗り越えます。実はあがいた分少し光りが見えてきています。あきらめなければ必ず先が見えると信じています。
こんな状況でしたので、空き時間には多くの読書をしました。迷いの答えを本に求めたのです。
垣根さんの著書は、『俺たちに明日はないシリーズ』以来。
これは、かなり気分が落ち込んでいるときに本屋で偶然手に取った本。
服装にもお金をかけず、性格や生活も地味。化粧もしない女性に環境も性格も違う3人の男達が関わっていく。彼女の何がそんなに男達を引きつけるのか。
私が大学の時の事ですが、この小説に出てくるような女性に心当たりがあります。私は関わらなかったのですが、確かに同じタイプでした。その女性も確かに地味でしたが、なにか引きつけるようなものが有ったことはたしかです。
この本は、人間どうにもならんことがあっても、時間さえ経てばおさまるところにおさまっていく。良ければ良いなりに、悪ければ悪いなりにおさまっていく。時間は誰にでも平等なのかなという本文にすべてが象徴されていると思います。
正直、この本には助けられた。本当に面白かったし、勇気づけられた一冊。
本の内容は、もう有名な本なので、自分が書く必要は無いと思います。
心に残ったメッセージは、武士が刀を抜き、一世一代の勝負をするときは一生に一度あるかないか。無いかもしれない。しかし、その時の為に努力を惜しんではいけないし、逃げても行けない。そのときの為に。
やはり、どんなことにも興味を持ち、失敗してもやり抜く気持ちが大切なのかなというメッセージを私は受け取りました。
少し落ち込んでいたので、こういったメッセージを受け取ってしまったのかもしれません。気分が優れている時にまた読み返し、違った感想になるか、今度試してみたいです。
自転車乗りにはたまらないシリーズ。別々に発表された短編を一つにあわせたもの。その一つ一つをすべて読んでいたので、新刊だと思って期待したら、一度読んだものだったので、すこし肩すかし。
しかし、改めて自転車レースというのはチーム戦ということが分かる。エースを勝たせる為に、アシストする仕事もとても大事。
エースの自転車がパンクすれば、アシストは、調子が良くても自分の自転車を差し出さなければならない。それはすべてエースを勝たせるため。
なんか、これってとても商売に似ている。人間一人では生きられない。。。みたいな。
2時間くらいでかるく読めるので何度も読み返したいと思っています。
・村上春樹著 おおきなかぶ むずかしいアボガド
現在もananで連載中の村上氏のエッセー。
私、村上春樹さえ読めれば何にもいらないというくらい村上春樹好き。
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