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しろくま先生のブログ
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2007年8月 1日 (水)

いびきが虫歯や歯周病を・・・

本日は、波田野先生の著書「歯から始まる怖い病気」の中からお届けいたします。

いびきが虫歯や歯周病を増やす

中高年男性で、朝、のどが渇いて目が覚めるという方がよくいます。

病院で唾液の検査をしてみると、唾液の量は十分に出ているという結果です。糖尿病を疑ってみたけれど、そうではない。

しかし、朝になると唾液が少なく、口が渇くという症状を訴える。こうした症状は肥満傾向の中高年男性に多いのです。

この場合は、睡眠時無呼吸症候群によるドライマウスが疑われます。

就寝前にアルコールを飲んだり、疲労が激しい、肥満しているという場合は、眠った時に舌が喉の奥の方へ落ちていき気道がしまるので、いびきをかく。

時には、呼吸も妨げられてしまい、酸素不足で目を覚ますので、しっかりとした睡眠が取れなくなります。

気道が詰まるので、出来るだけ空気を取り入れようと、寝ている間に無意識に口を開けてしまうので、唾液が蒸発してしまう。こうして、朝になると口が渇いてしまう。

唾液が減少すると、当然口の中の抗菌バクテリアや清浄作用が阻害されるので虫歯が進行したり、歯周病が悪化してしまう。これにタバコが加わったら、最悪であります。喫煙は血管を収縮させるので、余計に口の中が乾いてくるのです。

こうしたドライマウスを改善するには、専門外来で唾液を分泌する薬を処方してもらうほかに、口専門の保湿剤や保湿ジェルを使う方法もあります。

加えて、顔の筋肉を意識的に動かす事も必要です。口角をあげて笑顔を作ったり、出来るだけ顔の表情筋を動かして、しゃべってみると言うのも効果的です。無表情で誰とも話をしないというのでは、唾液は減少したままになってしまいます。

食事の時にも、ゆっくりと30回以上よく噛むこと。咀嚼筋が十分にはたらく事で、唾液腺も刺激されます。その際にどちらか片方で噛むのではなく、右で5回噛んだら、左でも5回噛むという具合に、満遍なく両方の咀嚼筋と歯を使うことがポイントです。

現代は、口の中にとって、決していい環境とはいえないのです。しかし、ダメだからといって何の対策もとらないのでは余計に症状が悪化します。

家族や気の合う友達と楽しい食卓を囲み、ゆっくりと食事をすることも歯を守るには大切なことかもしれません。

参考文献 歯から始まる怖い病気 波田野尚樹著 祥伝社

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