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2007年3月16日 (金)

寝ているときの口の中は?2

昨日の続きです。

今日は、歯ぎしりです。

睡眠中、咀嚼筋(口の開け閉めのための筋肉)の活動は通常抑制されています。

閉口筋緊張の低下によってノンレム睡眠の80%以上、レム睡眠の90%において、上下切歯間距離(口が開いている距離)が2.5mm以上となります。

つまり、睡眠中のほとんどの時間で開口しており、上下の歯が接触していないともいえます。

しかし、歯ぎしりをしているときは閉口筋が活動し、口が閉じて上下接触します。

この閉口筋活動が生じる“直前”に、心拍上昇や脳波活動の亢進が見られるので、歯ぎしりを含め睡眠中に観察させる様々な閉口筋活動は、中枢神経系の活動上昇は、正常な睡眠中においても頻繁に生じる覚醒現象の一つであることが分かっています。誰でもするということです。

睡眠中の閉口筋活動が頻繁に起こり、かつ強くなると、上下顎の歯の接触頻度が増え、接触強度が上昇します。

睡眠時のブラキシズム(歯ぎしり)患者さんの歯ぎしり音は、リズム性の閉口筋活動に伴って発生します。

このような閉口筋活動の80%以上が、浅いノンレム睡眠(stage1や2)で発生し、睡眠周期のうちノンレム睡眠やレム睡眠に推移する期間に多いです。

健常者でもこのリズム性の閉口筋活動が若干数認められますが、歯ぎしりの音が生まれるためには、睡眠時ブラキシズム(歯ぎしり)患者では健常者に比べて、リズム性の閉口筋活動が約3倍の高頻度で発生し、筋活動量も40%も高いのです。また、歯ぎしりの音は、観察されるリズム性の閉口筋活動の約40%程度で認められます。

したがって、歯ぎしり音の発生には、上下顎の歯の接触状態がある一定条件に達する必要があると思われますが、現時点では、咬合状態、歯の接触状態などの形態学的な要因が、歯ぎしりの音にどのような影響を与えるか分かっていないのが現状です。

歯ぎしりを悪化させると考えられている要因として、筋活動を上昇させる薬剤(選択的セロトニン再吸収阻害薬)、喫煙やアルコール、ストレスなどが挙げられているが、因果関係を生理学的に証明するまでには至っていないのです。

また、顎関節症を併発していない睡眠時ブラキシズム(歯ぎしり)患者は健常者と違いが無く、睡眠の質も正常であることから、歯ぎしりが本人の睡眠を妨害することは少ないといえます。

明日は、いびきについてです。

歯ぎしり してる本人は、余り解らないとか、
夜中、歯ぎしりの音は、子供でも大きく響き、
好きな音でなく、むしろ不気味に思います
私はどうなのか。


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