とにかくまじめです。
その患者さんが、初めて来院したのは今から2年前です。
非常に落ち込んでいるようで、少し覇気が感じられない気がしました。
患者さんの頬(ほほ)は、腫れあがり、大きく歪んでいました。
口の中を見た時、すぐに即断しました。
「この患者さんは、大きな病院で、すぐに手術しなければいけないな」
そして、患者さんにこの病気は、手遅れになると顎の骨を除去しなければならない、大変怖い病気であることを伝えました。
患者さんにとっては、非常に辛い時間だったと思います。
急いで、近くの大きな病院へ送りました。
それから、半年ほど経ってからです。送った先の先生から、「腫瘍は無事摘出出来ました。再発の危険性が高い病気なので、定期検診のほどよろしくお願いします。」との手紙を携えて、その患者さんが来院したのです。
手術後の傷口は、綺麗に縫合されていましたが、口の中に大きく穴が開いていました。
とにかくこの病気は再発に気を付けなければいけないのです。
それから毎週2回ずつ消毒の日々が続きました。
口の中に大きな穴があるので、食事の度に食物が詰まってしまうのです。
病院の先生からは、穴が完全にふさがるまでは、10年は掛かるからそれまで毎週消毒を続けるようとの指示がありました。
患者さんは私の医院だけでなく、手術を行った病院にも定期的に診療に出かけているのです。
あれから約1年半が経ちました。雪の日も、雨の日も、毎回欠かさず診療に訪れています。
10年掛かると言われていた大きな穴も、ほとんど目立たないくらい小さくなりました。本当にびっくりです。埋まるまで10年掛かると言われていた大きな穴が、本当に小さくなっているのですから。
やはり、まじめに「治る!」という信念をもって治療と向き合っている人の治りは早いです。
おそらく10年掛からずに治療を終えることができるでしょう。
良かったです。
毎日欠かさず先生のブログを視てきましたが、
今日のは涙が出てしまいました。
患者さんの気持ちは如何ばかりだったのか
先生と病院と患者さんの連係プレー、速やかで
有難い、経過も早く、良好で本当に良かったです。
患者さんー 良かったですね、お大事に!!
まさに命の大切さ、その方にとっては途方にくれるほどの宣告にも等しいことだったでしょう。後は言葉がありません。よくぞ見事に・・・・・。
ゆここさま、おねーねさま
病は気からですよ。コメントありがとうございました。