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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
毎日のケアについてのアドバイスを載せていきます。
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当院では、心停止の救命措置に必要なAED(自動体外式除細動器)を設置しております。

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2020年5月 1日 (金)

必要な処置を必要な時に・・・。

新型コロナウィルスの影響で、各歯科医院が独自の判断で時短だったり、休診の対応をしています。

当院も今月から時短診療に切り替えます。

ご理解とご協力をお願い致します。

さて、歯科医師のジレンマの話です。

やはり、歯科を受診して頂いて口腔内を診察させて頂き、必要な治療の説明を必ず行います。

今回の虫歯の状況と完治見込み等々。

で、歯科の治療にはすぐに出来るものと、準備が必要なものがあります。

実は、すぐに出来る治療というのは少なくて、「痛みのない小さな虫歯」「小児や歯周病の進んだ揺れが激しく、身体に内科的疾患の無い抜歯」位のものです。

それ以外の治療は、事前準備が必要なのです。

私の場合で言えば補綴物(入れ歯とか被せものとか)や大きな外科(親知らず、インプラント、小手術)です。

今回は外科の話をしようと思うのですが、親知らずの痛みについてです。

親知らずに痛みが出てしまうと、治療するのがもっとも困難な歯の一つです。

基本的に「抜歯」という処置をとるのですが、「痛み=炎症、その他の不具合」が生じている場合があるので、急に麻酔をしたり抜歯をしてしまうと、予後が壊滅的に悪いです(苦笑)。

そのため、抜歯の前に薬を使い、状況を安定させてから手術を行うのです。

痛みが完全に引いた、もしくは、痛みが緩和されると手術時の麻酔の効果が向上するので患者さんも安心して手術を受けられると思います。

ただ、事前投薬で症状が安定してしまい、「完治した」と勘違い(実際は、炎症症状が鎮火しただけで、炎症の原因は取れていない)してしまい、手術の来院を土壇場でキャンセル(殆どが連絡無しのキャンセル)し、来院しなくなる事があります。

炎症の原因を取り除いた訳ではないですから、時間が経てばまた痛み出すのは必至です。

そうなってしまうと、「振り出しに戻る」事になります。

また事前投薬からの治療です。ただ、前回よりも状態が悪化している可能性が大きいです。

つまり、以前よりも大きな処置が必要ということです。当然術後の状態は悪いです。

現在、新型コロナウィルスの影響で脳内にストレスが蓄積しやすいです。

ストレスが蓄積すれば当然、歯痛が連鎖的に起きやすいです。

当然、以前抜歯する予定だった歯も炎症をぶり返してきます。

しかし、大型連休や診療の時短のため治療が受けられない可能性が大きいです。

だから、抜かなければ行けない時に、キチンと抜いてしまう(治療してしまう)事で大事です。

放置すると返済する借金(痛みが持続する事)が大きくなりますので、御注意ください。

最初に痛みが出た時にキチンと処置していればこんな事にならなかったのにという歯科医のジレンマがこんな時に感じます。

L1003379