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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
毎日のケアについてのアドバイスを載せていきます。
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当院では、心停止の救命措置に必要なAED(自動体外式除細動器)を設置しております。

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2016年8月 3日 (水)

恐怖の克服法

かなりの歯科恐怖症の患者さんの場合、ほとんどの原因は幼少時の怖い体験が引き金になっていると行っても過言ではありません。
最近の歯科治療は、きちんとした処置を手順良く行えば、あまり痛みを感じる事が少なくなってきましたた(まったく痛みが無いとはいいませんが)。
そのため、衛生士さんや助手さんが『この患者さんは歯医者初めてなんです』と言ってきた場合は、非常に緊張します。
実は、最初の歯科治療で痛みや恐怖を感じる事無く治療をすることが出来れば(あくまで私の経験からなのですが・・・)、ほとんど最後まで治療を完結することが可能です。
では、いつ恐怖を感じているかといえば、ほとんどが想像の中での恐怖を増幅させていると思われるのです。
ただ、眼科の手術と歯科の治療はある意味別の意味で怖いと思う可能性がありますよね。
まず、眼科の手術の場合は目を施術する訳ですからずっと見えているという可能性があります(苦笑)。それは、それは怖そう。
次に歯科。これはまず見えない。眼科とは逆の怖さ。しかも恐怖を刺激する『音』。一体自分の口の中では何が行われているのだろうという不安。
ただ、歯科の場合はある程度『慣れ』が出てくると、恐怖も薄れ、逆に口腔内の状態が悪くなる方の恐怖が先に出て、一生懸命に通院してくれる患者さんも多いのも事実です。
私の息子の抜歯で以前、恐怖を味わわせてしまったことがあったのです。
それまでは普通に抜歯させて貰っていたのですが、その時は、息子の機嫌が悪く、非協力的だったんです。そのためにいつもの様に抜歯の準備をしていると、グズグズ言い始めて、抜歯するときに泣き始めてしまったのです。
抜歯自体は直ぐに終了したのですが、息子に恐怖感が残ってしまったらしく、その後の抜歯は自分で抜くの一点張り。最近また歯がグラグラし始めたのですが、自分では抜けないらしく困ったような顔をして食事していたのです。食事の際もいつもの様な食欲もない様子。
そこで、私が説得して一応口の中だけ見せてもらう事が出来ました。
本当にぶらぶらで今にも抜けそうです。
麻酔して、手順取りの抜歯をしなくても朝には「ぽろっと」抜けてくる様な状態です。
そのため、息子に麻酔しないで抜歯してあげるからと説明。歯の状態を確認して、ぶらぶらの歯のどこに力を入れたら抜けるかを確認、秒殺で歯を抜きました(笑)。
息子も全く痛みが無かったらしく、終わった後笑っていました。
何とか息子の抜歯の恐怖を緩和する事が出来ました。しかし、一度恐怖を与えてしまうと恐怖を取り除くのは至難の業なのです。
今後もこの問題は突き詰めて考える必要があると感じています。

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