ただただご冥福をお祈りするばかりです。
昨日は、相馬市にある旧アルプス電気社屋にて、東日本大震災での検屍を行って参りました。
今回検屍をさせて頂いた被災者の方は、双葉地区の20キロ圏内の避難区域内での行方不明になっていた方々です。
また、津波に襲われた南相馬の街もご遺体の損傷をみても、いかに激しい力がそこに加わっていたかがわかります。
ご遺体は2ヶ月近く時間がたってからの発見なので、相当状態が悪かったです(言葉が適切でないかもしれません)。
しかし、そこには確実に生きていた証があり、それを元に必死に捜索している遺族がいるはずなので、心の中でご冥福を祈りながら検屍させて頂きました。
検屍には私の母校の東京歯科大学の法歯学教室の花岡先生がいらっしゃいまして、丁寧なご指導のもと事務的に淡々と作業を続けました。
このブログを書く前は、いろいろと書きたいことがあったのですが、あえて書くのは控えることにしました。
あまりにも私自身に与えた影響が大きく、今後の歯科医師人生にも大きな一歩になったことは間違いなく、ブログとして言葉にしてしまうとそれで一区切りついてしまう気がするからです。この体験は今後も私の歯科医師人生の中の骨格をなさなければならないものだとおもうので、まだまだ言葉で完結することは出来ませんでした。
東京歯科の花岡先生からは、普通の警察歯科医の検屍1年分を一日でこなしたのだから、たいしたものだと励まされましたが、全然余裕はありませんでした。
ただただご冥福を祈るばかり。
ただただ身元の確認が取れますようお祈りしております。
また、県警の方や他県の警察関係者の皆様。貴方たちの献身的な態度、ひたむきさには本当に頭が下がります。遺族を思う気持ちは十分伝わっていると思います。まだまだ過酷な環境の中の作業が続くと思いますが、十分ご自愛くださいませ。
最近のコメント