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2008年12月 3日 (水)

タバコの害(医療関係者向け)1

本日は、埼玉県でご開業の渡辺 勝先生の著書「チェアーサイドの禁煙ガイドブック」よりお届けいたします。

★タバコについて正しい知識と情報を

患者さんとの会話の中で、必ず喫煙の有無を聞く習慣になっています。すると「タバコってやっぱり良くないのですか?」「タバコって何か関係があるのですか?」といった反応が多いです。

★3つの大きな悪影響

タバコは、主として次の3つで身体に大きな悪影響を与えます。

1:ニコチン

とても依存性の強い薬物。当院の患者さんにも覚醒剤は止められたけどタバコは止められないと言い切った方もいるくらい。この身体的依存は3日間まったく吸わなければ解消されますし、いまでは各種ニコチン置換療法で楽に克服できます。

2:タール

喫煙者の部屋の壁は汚れ、ベタベタとしています。これがタールで、通称“ヤニ”と呼んでいるものです。発ガン性物質を多く含んでおり、このタールがベタベタと各器官に張り付いて各種疾患の原因になっています。

3:一酸化炭素

低い温度で不完全燃焼しているので、一酸化炭素が大量に発生します。これにより、血管収縮が起き、酸素不足・血流不足が起きます。女性が気にするタバコ顔の原因(皺、しみ、目のまわりのクマ等)、男性が気にする脱毛、EDにも悪影響を及ぼします。

ただし、禁煙支援においては、こちらからは、喫煙による各種全身疾患のリスク上昇についてはあまり話しをしません。喫煙者は、多かれ少なかれタバコの全身への及ぼす影響は把握しているのです。そんな心理状態のときに、だらにタバコの害を説明しても喫煙者は聞いてくれないどころか反発心をもってしまうのです。さりげなく待合室に掲示したり、本を置いたり、患者さんに渡す各種検査結果のファイルに喫煙者が勘違いしやすい情報を同封しています。

しかし、診察室ではまったくタバコと身体のことについて話さないかというと、そうではありません。タバコの害について、もっとも誤った知識をもっているのは、たいていが喫煙者の家族。そして未成年者。「喫煙者からタバコを取り上げるのはかわいそう」とか、「タバコを吸う姿はかっこいい」などと誤った認識をしていることも多いのです。家族に喫煙者がいる場合には、受動喫煙の影響、楽に止められる喫煙方法、そして家族の助言が一番喫煙率を高めることを話しています。

明日へ続きます。

参考文献 チェアーサイドの喫煙支援ガイドブック 渡辺勝著 デンタルダイアモンド社

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