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しろくま先生のブログ
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2008年10月30日 (木)

インプラント→入れ歯

多くの患者さんからインプラントの相談を受けます。

やはり、自分の口腔内の崩壊を気に掛けてのことだと思うのです。

先日、九州インプラントセンターの中村先生の勉強会で習ったことなのですが、口腔内の歯が何本か無くなると、歯が傾斜したり、移動したりして、口腔内の機能が失われ、正常な働き(食事、会話等)が難しくなるというのです。

また、長年、自分の悪くなった状況を放置してしまうと、どんどん状況が悪化してきて、ついには口が開かなくなることが出てきてしまいます。そこで、患者さんは重い腰を上げ、歯科医院へ駆け込むという事になります。

しかし、自分の口の中が悪い状況になっていると分かっていて、なかなか歯医者へ行けないという心理はよく理解できます。歯医者は、怖いし、痛いし、治療費は高いし・・・というイメージが出来上がっていますので。

口腔内の崩壊が始まっている場合、初期の場合(歯の傾斜や移動がない)は何とかすることが出来ます。しかし、崩壊がかなり進んでしまった場合、元の状態に戻すのはかなり困難です。中村先生が上手い例えをしていました。

「傾いているピサの斜塔は、傾いた状態だから、窓やドアが開け閉め出来る。長年に渡りゆっくり傾いたから。しかし、これを一気に傾きを治すとおそらく、窓やドアは閉まらないだろう」

口のなかも、この例えと一緒で、顎機能(あごの働き)を無視して、一気にかっこよく治しても上手く噛むことは出来ないでしょう。

よくインターネット上で歯科の訴訟の記事を読みますが、矯正治療を行って、口が開かなくなったというのは、その典型ではないかと思います。見た目だけを重視して、顎機能を無視した矯正を行っているのです。

で、最初に戻りますが、インプラントの相談を受けた際、すぐにインプラントが出来る状態の場合は問題ないのですが、なかなかすぐには治療が出来ない場合、私はまず入れ歯をお勧めしています。入れ歯でも、口腔内の崩壊を食い止めることは出来ますし、入れ歯に違和感なく、とけ込めた場合、手術をしない入れ歯の方が患者さんの負担がすくなくてすみますから。

インプラント予定だった患者さんがそのまま入れ歯で治療を終了することがとても多いです。要は自分にあった治療が出来ていれば良いのかもしれません。

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