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2008年6月29日 (日)

再石灰化を促進するミネラルパックで

本日は、株式会社GC(ジーシー)による健康マガジン「ヘルシーダイアモンド」に掲載された東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科の田上順次教授のインタビューの記事をご紹介いたします。

☆食事のたびに小さなむし歯が出来ている

私たちが一般的に“むし歯”と呼ぶのは、歯に穴が開いていて着色が生じてしまった状態を示すことがおおいです。しかし実際に口の中では、目に見えないレベルで歯が溶けてむし歯が出来き、それを修復するという作業が毎日繰り返し行われています。これが、歯の「脱灰」と「再石灰化」であります。

歯の表面のエナメル質を形成しているのは、ほとんどが「カルシウム」と「リン」というミネラル成分でありますが、これらはごく弱い酸性度(pH5.5)で溶け出してしまいます。

食事をしたり甘い飲み物を飲んだりすると、口の中に生息しているむし歯の原因菌が糖を取り込み、分解して酸を生成します。この酸によって、歯の表面からミネラル成分が溶け出すことを、「脱灰」といい、この状態が続くと本格的な“むし歯”ということになります。

この「脱灰」を食い止める役割を果たすのが、唾液です。唾液は、酸を洗い流して口内を中性に戻すばかりではなく、唾液中に含まれるカルシウムやリンなどのミネラル成分が、歯に取り込まれて修復の材料をなります。これが「再石灰化」と呼ばれる現象です。

むし歯を発症させないための「内科的齲蝕治療」を研究する田上教授は、「脱灰と再石灰化のバランスが保たれていれば、むし歯は出来ないはずです。しかし、歯が酸にさらされる時間や回数が多いと、歯の脱灰が続き、再石灰化が追いつかずにむし歯が進行してしまいます」と警告します。

つまり、三度の食事以外に間食をする回数の多い人や糖分を含んだ飲み物を飲む機械が多い人、また唾液の分泌量が少ない人などは、むし歯のリスクが高くなります。

柑橘系のジュースやお酢なども酸性が強く、むし歯ではないが歯を脱灰する要因になります。またビールやワインなどのアルコール類も酸性であるため、長い時間をかけて酒を飲むことも、脱灰のリスクを高めることになります。日常の中に、脱灰と再石灰化のバランスを狂わせる生活習慣がないかどうかを見直すことも、むし歯予防の大切な要素です。

☆歯にミネラル成分を補う「MIペースト」

再石灰化を促す環境を整えるためには、必ず食後の歯磨きを行い、口の中に酸を作る糖を残さないことです。また、むし歯菌の塊であるプラークやそれが固まった歯石を徹底的に除去するために、定期的に歯科医院でのクリーニングを受けるのも効果的です。

最近では、再石灰化を促すミネラル成分を歯に浸透させる「ミネラルパック」も注目されていいます。これは、牛乳由来の成分であるCPP-ACP(リカルデント)を配合した「MIペースト」というものを、パックするように歯に塗る方法です。

「MIペーストには、唾液と比較するとはるかに高濃度のカルシウムとリンが含まれています。これを使うことで、脱灰によって失われたミネラル成分が効率よく歯に再吸収されます(田上教授)」

使用方法としては、まず歯磨きを行い口腔内を清潔にした後、綿棒などを使って歯全体にペーストを塗布するだけです。牛乳成分由来なので安心して使うことが出来ます。10~30分程度したら軽く口をゆすいでも良いです。もっと効率的に行うためには歯型から作る「カスタムトレイ」というものにペーストを塗り、歯全体に被せる方法もあります。

「歯磨きの後にミネラルパックを行うことで、通常よりも再石灰化がより促進されます。また、歯の隙間に残ったペーストの働きによって口内が酸性になりにくい状態を維持出来るため、むし歯予防の相乗効果も高まるでしょう。

さらに、知覚過敏を起こす歯の象牙質の微少な空隙にもカルシウムやリンが取り込まれるため、症状が緩和される効果もあります(田上教授)」

これまでのむし歯予防は、歯磨きによって糖や虫歯菌と取り除き、唾液により再石灰化を待つしかありませんでした。しかし、「MIペースト」を使うことで、攻めの予防”を行えます。

むし歯になりにくいじょうぶな歯を作るためにも。必要なものを補給してやるケアが行えるわけです。丈夫な歯を作るためのミネラルパックは、新しい時代のむし歯予防法といえます。

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