口の中の不思議な感覚
今日は、予防歯科で有名な山形県の日吉歯科診療所所長 熊谷先生のコラムをご紹介いたします。
口の中の不思議な感覚
舌や唇の感覚は皮膚感覚ではなく、空腹感や膀胱の感覚と同じ内臓の感覚であり、人は誰にも教えられるわけでもなく、本能的に快と不快の感覚を持っています。
赤ちゃんはおっぱいを吸うと同時に、すべての感覚に先駆けてこの感覚を用い、手当たり次第に、いや正確にいうなら舌当たり次第に周囲の世界をなめ回そうとします。
このなめる経験こそが、自分以外のものを知ろうとする最初の主体的な行動です。
唇や舌が感じる快と不快ろいう感覚は、心の発達のうえでも欠くことの出来ない感覚です。
しかも舌や歯、そして頬粘膜などの口腔感覚は、恐ろしく敏感で、しかも慣れてしまうと感じている事さえ忘れてしまうような不思議な感覚です。だから赤ちゃんにとっても、性愛にとっても、とても重要な感覚なのです。
さて、この不思議な感覚を相手にしていることが、かぶせたり、入れ歯を入れたりという歯科治療の難しさを生んでいます。
処置に伴う急な変化にとても敏感なため、口の中の目では分からない微妙な変化を、慣れるまでは耐え難く感じることがあるのです。
針小棒大(しんしょうぼうだい)という言葉がありますが、まさに毛筋ほどの形の変化でも、口に入りきらない丸太の様な太い棒に感じられ、気になりはじめると、そこに舌先が自然に向かって、意識せずにはいられなくなるのです。
ところが一方では、歯の位置や形の大きな異常、あるいはひどい汚れや歯石でさえも、慣れてしまうと自分では全く気が付きません。
ですから、大きな形の変化を伴う治療をするときには、仮の歯を出来るだけ丁寧に、最終的な仕上がりに似せて正確に作り、調整していくことが、満足できる治療の鍵になるのです。
なるほど、ごもっともな意見。反省しきりです。
口腔感覚の慣れは きびしい。
言われて、そう思う、意識しないで生きているが、
精密な器機のようなもの。
だから 仮歯も丁寧にとか
エネルギーのいる仕事ですね。
紫花さま
本当にそうですね。
エネルギーがいる仕事です。
匿名さま
貴重なご意見ありがとうございました。
非常に混み合っていて、予約や診療のお約束がままならない場合がございました。
今後気分を害する対応がないよう、しっかりやって行きたいと思います。
歯の痛みが早くよくなりますよう願ってやみません。
先生も衛生士さんもたくさんの方と向き合って
大変なお仕事ですね。
とくに電話の応対は神経を使うところだと思います。
余裕がない時は、行き違いが生じてしまうのでしょうね。
私も最近、人に誤解を与えてしまう事があったので
読んでいてちょっと心が痛くなりました。
匿名さんの痛みがよくなっていますように・・・。