口角女
AERA 3.13号に興味深い記事が載っていました。
「口角女と首女のハルマゲドン」
なんともまあ、すごいタイトルです。最近、「口角」と「首元」を気にしている女性が増えているようなのです。
私は「首元」は専門外なので、「口角」の部分だけ少しまとめて紹介いたします。
現在、東京の女性に「顔体操」の講習会が賑わっているようなのです。
ここに集まる女性は、人材派遣会社に登録している女性が中心。講師は整骨学治療コンサルタントの勝山浩尉智さん。
勝山さんは言います。
「口角が下がっていると、老け顔になっちゃいます。それに不満顔。逆に上がると、若々しく、活力のある人に見えるんですよ」
以前に口角について、説明した事があります。ここでもう一度おさらい。
口角とは上唇と下唇の合わさるところ。つまり口元。この口角を斜めに上げるのが、今女性達の間でブームになっているのです。
そのためのエクササイズについて図解入りで書かれた本が静かなロングセラーになっています。「フェイシャル・エクササイズ」という本です。(早速私も注文いたしました)
「あなたの魅力を限界まで引き出す技術」の著者でイメージコンサルタントの五十嵐かほるさんも、自身の自己啓発セミナーなどで口角を上げることを勧めています。
「口角をかげる効果としては、①若々しくみえる②人から嫌われない③言葉がはっきり外に出る、などがあります。口角を上げていると交渉もスムーズに行くことが多いのです。ただ、目が笑っていないと不自然なので、普段自分がどんな顔をして笑っているのかを知ることが大切です。」
つまり、口角が上がった女性は「出来る女」の代名詞になっているようです。
笑顔アドバイザーの諏訪ゆう子さんは、「口角を上げることは、外見だけではなく、内面の充実にも効果がある」と言います。
口角をつり上げてほおの筋肉、大頬骨筋(だいきょうこつきん)と目の回りの筋肉、眼輪筋の外側を動かすと、脳が活性化し、楽しい気分になるという米国の心理学者の実験結果もある。
諏訪さん自身も20代で離婚、リストラを経験し、落ち込みから表情筋が動かなくなってしまった。そんな時、ある笑顔教室の存在を知り、「わらにもすがる思いで」ひたすら口角を上げて、笑顔になる練習を繰り返したそうです。
「私が無表情で人と接していたから、人間関係もうまくいかなかったのです」(諏訪さん)
化粧品会社も黙っていません。女性の化粧のポイントのひとつである口元は、いままでは基本的に「色使い」の歴史でした。しかし、「メークでも口角上げを」と、コーセーは今春、自己投資意識の高い女性をターゲットにしたブランド、インフィニティから新製品を発売しました。コンセプトは「幸福顔」。口角がキュッと上がってほほえみのたえない口元というわけ。
口角が上がって見える口紅の塗り方を店頭でも積極的にアドバイスしています。
「男性と互角に働くため、太い眉に赤い口紅など、かつて女性たちは強い化粧で武装していました。時代は変わって、現在は、たとえ高収入の女性でも、にっこりと微笑み、かわいらしさや優しさなど、普遍的な女性らしさを表現するようになったのでは」とはコーセー広報室。
この論でいくと、「仕事ができる」だけでなく、「優しさ」「かわいらしさ」「美しさ」、さらに「内面の充実」を兼ね備えた、勝ち組女性への「最終兵器」、それが「口角」ということのようだけれども、はたして弱点は無いのだろうか?
そもそも男性はそう見ているのだろう。
ある男性(33)は話します。「口角が上がってわかりやすい『にっこり』も良いけど、その一歩手前の表情の方が微妙で好きですね。」
別の男性はもっと複雑。「女性の人は勘違いしているようですが、男性がビビッとくるのは、左右両方の口角が同じように上がっている人じゃない。どちらか片方だけが、ぎゅっと上がっている女性なんです。たとえば、結婚間もない頃の雅子さまとか、最近だとフィギュアの荒川静香選手とか。きりっとした顔が緊張感から片方だけ歪む、そのアンバランスが良いのです」。
別に口角が上がっていなくてもきれいな人ばかりじゃない、と言いたくもなるが、日本顔面学会会長の原島博東京大学教授がこの説を補足します。
「CGなどで左右対称の顔にすると、のっぺりとしたつまらない顔になっちゃう。と言うことをご存じですか。左右対称は、動物に多いのですよ。例えば魚は左右対称でないと泳ぐときに曲がってしまうから。進化するにつれて、左右対称ではない部分が増えてきます。また非対称でちょっとずれがあったほうが、何かを訴えているよに見えます。その人の個性が出て魅力的は表情になるのです。片方だけの口角上がりがいい、というのはそういうことでしょう」
顔や表情の認知研究でしられる吉川左紀子京都大学大学院教授(認知心理学)はこう話します。
「自分の表情を気にする人が増えていると言うのは驚きですね。自分の身体を意識的にコントロールするようになってきているのですね。本来、表情というのは、向き合って話している時に、例えば緊張が解けてふっと出た笑顔や、困ったような顔に相手の「人柄」が見えて、相手の魅力を受け手なりに認知していくものなのです。でも今は、この『人柄』とつき合う時間がない。たった1回で『自分はこういうものです』と伝えなければならないことも多い。そんな社会の表れでしょう。」
「ただ私は、口角を上げようと努力したり、笑顔の練習をする事が悪いことだと思いません。形から入ることを出発点として、初対面の人に、たとえ練習した笑顔でも、にっこり笑ってみせる。その気持ちが大切なのです。」
口角まったく意識しないことでした。
口紅の色ばかり気にかけて少しへこんでしまいました。
少し顔面運動、意識します。
yyy様
私も、少し口角について勉強してみます。口角体操を昨夜から始めました。