今から約１０年くらい前の事になるのですが、長年サボってきた歯科医師会の仕事に出席しなければ行けない年齢となりまして、もう逃げられないと観念して、スーツやネクタイ、シャツ等ドレスアップアイテムを幾つか購入した時があったのです。

その時にちょっと奮発して良い靴も購入したのです。

スーツを着なければ行けない時は、そのとき購入した革靴を履いて出席していたのですが、お手入れも適当だったということもあって、５年も経過するとだんだんとくたびれてきてしまったのです。

そんな時に、靴の寿命の事も考えて、もう一足追加で購入したのですが、なぜか足になじんだ古い革靴ばかりを履いてしまっていたのです。

そうこうするうちに、革靴のソールのコバやヒールの傷みが激しくなってしまいました。

痛みが激しくなってからはじめて靴のメンテナンスを行わないと行けないと思い立ち（歯がグラグラになってから歯周病と築き、真面目に歯のメンテナンスを行う患者さんみたいに）、色々とメンテナンス用品を買い込みました。メインの皮の部分はかなり綺麗になるのですが、どうしもソール付近の傷を消すことが出来ずに悶々と何年も苦悩していたのです。

そんな時にこんな商品を見つけました。「革コバ　インキ」と言われる商品です。

コバやソールについた傷を、上からインキで塗りつぶすという優れもの。

早速試してみましたが、想像以上の補修能力。

綺麗になった我が靴を眺めると、また深い愛情が湧き出てきました。

先日も書きましたが、整理とか補修とかを行うと、私は落ち着くみたいです。

患者さんの口腔内の状況を整理して良くなっていく状況を見ていると喜びが沸くといっしょで、私はこうした作業が必要なのかもしれません。