歯が痛いのです。
歯が痛いのです。ここ2ヶ月くらい。
私は常日頃、患者さんの歯痛の悩みを受け止め、アドバイスや治療を施しています。
もちろん、治療を行うのは最終手段。基本的には痛む理由を患者さんに説明して、再発しないように、治療費が掛からないような生活をアドバイスする事の方が圧倒的に多いです。
全ての患者さんの痛みを「歯を削って埋める」「歯の神経を抜く」を繰り返していれば、私の体は持ちませんし、患者さんからの信頼を失ってしまうでしょう。
本当に治療しなければいけない歯牙は、生活環境を改善しても痛みが取れない場合と齲窩が象牙質や神経(歯の深い所まで)にまで達してしまった場合のみなのです。
歯が痛む場合の大きな原因は、歯に長時間負荷が掛かっている時です(私はそう考えます)。
「硬い歯」と「硬い歯」が硬い食物を挟んで、万力の様に日々砕いているのですから、噛みどころが悪かったり、歯と歯が長時間食いしばっていたら、歯を支える歯根膜というスプリングが歪みの伸びきって痛みを発します。
しかし、体は生き物なので、工業製品の様に一度壊れてしまったら交換するまで直らない機械では無く、壊れた原因を取りのぞき、改善してあげれば元に戻りやすいです。
で、私の歯が痛い原因ですが、自分が歯医者なので良く原因が分かっています。
ここのところ、難しい手術や細かい矯正治療などが続いたせいで、治療中は食いしばって治療しているのです。
私は細かい治療をする時は、息を止めて、歯を食いしばり、集中して行います。
特に右の上顎小臼歯に強く当たっている事が多いと自覚しています。
まさに、その歯が夜にシクシクと痛みます。
土曜から日曜日の診療が無い日は、歯の痛みが「ピタッ」と収まるのです。
夜中などはマウスピースなどを装着して歯を守れるのですが、診療中はマウスピースをして治療は出来ないのです。途中で説明しないと行けないし、コロナの関係上、患者さんの前でマスクを付けたり外したりも出来ないので。
しかし、自分の歯がシクシクと痛みながらの、患者さんの歯の痛みを改善しているというのは、何だか皮肉なものです。
長期の休みが欲しいこの頃です。
最近のコメント